153 / 230
審査
訪問理由
しおりを挟む
ニッカは虎丸から視線をリョーに戻し。
「君に会いに来た理由は興味があったからが半分。残り半分はうちのグランの一人から弟子として、登録したいって申請があったからさ。あっ、それは伝えてある?」
ニッカはゲイガに確認するが、ゲイガは状況が把握出来ずにいた。
「えぇ、その師匠からギルドに抗議があったって。」
ニッカは首を横に振った。
「それ、正しくない。うちのGMから抗議が入ったんだ。」
ゲイガは我慢出来ずに。
「さっきから出てる師匠とかGMって、誰なんですか?ギルドにそれ程の影響力があるなんて。」
ニッカは一瞬、驚いた表情をして、リョーを再度見た。
「制限かかってたんだ。キミは心当たりある?」
リョーに心当たりはあったが、自信はなかった。
「………カシュー?」
ニッカは親指を立てた。
「正解。師匠申請をしたのはカシュー=レイモンドだ。そして、GMはレイ=ソリュー。面識はあるんだよね?」
リョーが返事をする前に。
「はぁ?カシュー?レイ??お前、何者なんだ?」
テンパるゲイガを見ながら、ニッカは咳払いをし。
「Eランクのキミがカシューの弟子に相応しいか、確認に来たんだよ。まぁ、レイからも弟子(仮)にしたいって申請もあったんだが……それは今回は見送る事にしたよ、(仮)なんて制度がないからね。」
「で、確認って?」
「簡単な審査だよ。この人達と手合わせしてもらうだけ。」
ニッカはそう言いながら、後ろに立っていた護衛を指さした。
だが、この審査に反応したのはリョーではなく、退屈そうにしてた虎丸であった。
虎丸はリョーが鍛冶を始めてから、あまり外には行ってないらしく、飢えてたらしい。
ニッカが少し困った顔をしてると、護衛の一人が。
「まぁ、一人も二人も同じだろ。……それに興味があるしな。」
ニッカはその護衛に視線をやり、ヤレヤレという顔を一瞬した後。
「まぁ、いいか。審査始めても良いかな?」
先ほど言葉を発した護衛はニッカの言葉を聞き、意気揚々と前に進んできた。
「虎丸、ぜんり……」
虎丸に全力で戦えと言おうとした瞬間、文字先生が現れた。
〈ダメだよ、虎丸の全力なんて。まぁ、リミッターかけてるけど…6割でいこう。〉
虎丸の方を見ると、少し不安そうな表情であった。
〈今まで間違った事、言った事あったか?信じろって。無理して、出てきてるんだからさ。〉
まぁ、確かにアドバイス聞いて、悪い方向に出た事ないし………。
虎丸を見て、頷いた。
虎丸は少しガッカリした反応をしたが、頷き返した。
「何、やる気になってるんだ?ここでやる訳ないだろ。地下の闘技場に決まってるだろ。それに出番はまだだよ。」
ニッカはその護衛を指差しながら。
護衛は落ち込んでいた。
それを見ながら、アンタが最初はダメだろって、リョーは思っていた。
「君に会いに来た理由は興味があったからが半分。残り半分はうちのグランの一人から弟子として、登録したいって申請があったからさ。あっ、それは伝えてある?」
ニッカはゲイガに確認するが、ゲイガは状況が把握出来ずにいた。
「えぇ、その師匠からギルドに抗議があったって。」
ニッカは首を横に振った。
「それ、正しくない。うちのGMから抗議が入ったんだ。」
ゲイガは我慢出来ずに。
「さっきから出てる師匠とかGMって、誰なんですか?ギルドにそれ程の影響力があるなんて。」
ニッカは一瞬、驚いた表情をして、リョーを再度見た。
「制限かかってたんだ。キミは心当たりある?」
リョーに心当たりはあったが、自信はなかった。
「………カシュー?」
ニッカは親指を立てた。
「正解。師匠申請をしたのはカシュー=レイモンドだ。そして、GMはレイ=ソリュー。面識はあるんだよね?」
リョーが返事をする前に。
「はぁ?カシュー?レイ??お前、何者なんだ?」
テンパるゲイガを見ながら、ニッカは咳払いをし。
「Eランクのキミがカシューの弟子に相応しいか、確認に来たんだよ。まぁ、レイからも弟子(仮)にしたいって申請もあったんだが……それは今回は見送る事にしたよ、(仮)なんて制度がないからね。」
「で、確認って?」
「簡単な審査だよ。この人達と手合わせしてもらうだけ。」
ニッカはそう言いながら、後ろに立っていた護衛を指さした。
だが、この審査に反応したのはリョーではなく、退屈そうにしてた虎丸であった。
虎丸はリョーが鍛冶を始めてから、あまり外には行ってないらしく、飢えてたらしい。
ニッカが少し困った顔をしてると、護衛の一人が。
「まぁ、一人も二人も同じだろ。……それに興味があるしな。」
ニッカはその護衛に視線をやり、ヤレヤレという顔を一瞬した後。
「まぁ、いいか。審査始めても良いかな?」
先ほど言葉を発した護衛はニッカの言葉を聞き、意気揚々と前に進んできた。
「虎丸、ぜんり……」
虎丸に全力で戦えと言おうとした瞬間、文字先生が現れた。
〈ダメだよ、虎丸の全力なんて。まぁ、リミッターかけてるけど…6割でいこう。〉
虎丸の方を見ると、少し不安そうな表情であった。
〈今まで間違った事、言った事あったか?信じろって。無理して、出てきてるんだからさ。〉
まぁ、確かにアドバイス聞いて、悪い方向に出た事ないし………。
虎丸を見て、頷いた。
虎丸は少しガッカリした反応をしたが、頷き返した。
「何、やる気になってるんだ?ここでやる訳ないだろ。地下の闘技場に決まってるだろ。それに出番はまだだよ。」
ニッカはその護衛を指差しながら。
護衛は落ち込んでいた。
それを見ながら、アンタが最初はダメだろって、リョーは思っていた。
0
お気に入りに追加
58
あなたにおすすめの小説
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活
SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。
クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。
これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
お嬢様、お仕置の時間です。
moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。
両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。
私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。
私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。
両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。
新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。
私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。
海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。
しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。
海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。
しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる