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取り調べ

高圧的

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翌朝、檻を叩く音で起こされた。
「おい、出ろ。いつまで寝てるんだ?」
そう急かされて、檻から出されたが、更に緊張感が伝わってきた。
男に連れていかれるまま、ある部屋に入ったが。
席に座らされると、こちらに反論させる間を与えずに尋問が始められた。
「お前らが反乱軍の一員なのは分かっているんだ。他の仲間を居場所を言えば、すんなり処刑してやるぞ。」
反乱軍の一員でもないし、居場所はこちらが教えて欲しいくらいだ。
だが、そんなのお構いなしで机を叩きながら、何度も同じ質問を繰り返した。
ウンザリとしながら、その男を見ていた。
やはりあの白い鎧の男の言葉は偽りであったのかと思い始めた頃、入口が騒がしくなった。
「その二人を勝手に連れてかれると困るんですよ。」
先程まで高圧的だった男はその声を聴き、振り返ると。
「こんな賊なんて、シラクサさんが調べる程の相手じゃございませんよ。」
部屋に姿を見せた男の方が明らかに若いが、間違いなく偉いんだろう。
「トリトル卿の屋敷を正面から襲ったのにか?それにこの二人、ギルドから特別な依頼を受けていたとの報告もある。それに貴殿はトリトル卿と親しい仲であるから、この件には適任ではないと思うが、如何かな?」
「公私混同などは……。」
反論しかけたが、シラクサはそれを遮るように。
「勝手に連れ出した弁明は後で聞かせて頂く、しかる場所でな。この件、既に貴殿が思う次元の事件ではない。」
シラクサと呼ばれる男は部下に指示をし、連れ出させた。
シラクサはこちらを振り向き。
「で、何故トリトル卿の屋敷を襲撃した?」
その眼は鋭く、まるで見透かされてる様な気持ちになる………普通なら。
だが、これよりも鋭い眼光と何度も対峙してきた2人にとっては先程の男と大差なかった。
「襲撃?調査してたら、襲われたんだよ。」
シラクサは真っ直ぐと見返してくる目を見ながら。
「調査って、何の?」
その瞬間、ドアが再び開かれた。
「抜けがけはないだろ。」
そこには三人の男が立っていた。
話を聞くと、この4人の中で誰が担当になるかは選べるらしい。
四人は並び、自分の有能さのアピールを始めた……一人を除いて。
一人はドアにもたれながら、やる気がなさそうに無精髭を抜いていた。
一通り、アピールも終え、誰を指名するかと聞かれた。
それぞれと握手した段階で決まってるんだよな。
ドアにもたれながら、アクビをしてる男を指さし。
「じゃあ、貴方で。」
男はだるそうな表情を浮かべ。
「オレを指名すんなよ…、今ならまだ選び直せるぞ。」
だが、その男の微かな希望は打ち消された。
「ダメだぞ。お前が選ばれた以上、お前の負けだよ。それが運だとしてもな。」
その声の主は昨夜の白い鎧の男性であった。
「チッ、分かったよ。でも、あんま仕事しねぇからな。」
「お前にそれが出来るならな。」
白い鎧の男性は笑いながら、去っていった。
だるそうに伸びをしながら、男は再度名を名乗った。
「ダルいけど、担当になったリッドだ。あんま宜しくするつもりはないんだが、仕事だから、適当によろしくな。」
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