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運命のアルファを探す俺
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亮と別れ、俺は真っ直ぐにある場所へと向かっていた。
俺の運命のアルファがいる高校だ。
相手は俺の事に気がついていない。もし今日会うことが出来たら、告白とまではいかなくとも、名前を知って友達になりたい。
とにかく、知り合うきっかけが欲しいのだ。
そして最終的には首筋の疼きを止めてほしいけれど、アルファでない可能性もある。
でも、もうアルファじゃなくても関係ない。とにかく会いたい。話しをしてみたいんだ。
俺は会える期待で気持ちがいっぱいになりながら、事前に調べていた通りに電車を乗り継ぎ目的地へ向かう。
そしてとうとう、相手の高校へとたどり着いた。
着いた、けど・・・ここからどうしよう?
俺は高校の校門から少し離れた場所に立っていた。
校門からは、帰宅する生徒がまばらに出て来ているのが見える。
思えば、俺が学校を出てからしばらく時間が経っている。相手がすでに帰宅した可能性だってあるのだ。
けれど、俺は何故か本能的に確信していた。絶対に今日会える気がするのだ。
これがオメガの本能なのか、俺の願望なのかは分からないが、とにかく少しここで待ってみようと思う。
俺は携帯を取り出し、知り合いを待っているかのようにその場で待機する。
俺は携帯を触りながら、出てくる生徒をさりげなく確認していく。
誰かが校門から出てくるたびに、期待で体が反応してしまうのを必死で抑える。
あくまでもさりげなく確認をしているのだが、制服の違う俺は完全に目立っていて、出てくる生徒が次々と俺を見てくる。
そんな風に視線を受けながらも、会えるという期待が大きすぎて、恥ずかしいという感情は俺の中で消え失せていた。
俺は高まる気持ちを抑えながら、その時を今か今かと待っていた。
けれど・・・いくら待っても当の本人は出て来ない。先ほどから帰宅する生徒もまばらになってきている。
時間が、すごく長く感じる。
携帯を見ると、まだ数分しか経っていないという確認を繰り返す。
この待ち時間、普通に心臓に悪い。
今日このまま会えなかったらどうしようかと思い始めたその時、ついに、お目当ての人が校門から出てきた。
俺はその姿を見た瞬間、息が止まってしまった。
普段なかなか見られない、真正面の姿がそこにあった。
そして、その表情は優しく・・・少し照れた様子で・・・そして・・・ある1人の女子と・・・並んで歩いて出て来ていた。
俺は、その表情を見た瞬間に分かった。
あの表情・・・隣にいる子はきっと・・・好きな子・・・なんだ。
俺は携帯を握りしめたまま、2人を見ながら固まって動けなくなっていた。
そんな様子の俺に2人が気付く。
そして俺を見た瞬間、俺が会いたかった相手がハッとし、そしてすぐに気まずそうな顔をした。
その瞬間に俺は知った。相手は、ずっと前から俺の存在に気付いていたんだ。
そしておそらく、俺が好意を寄せている事にも・・・。
けれど本人には好きな子がいるし、俺の事を避けていたのかもしれない。
俺の存在に気づき、けれども関わらないようにしていたという事は・・・相手は俺に全く気がないのだ。
相手はそのまますぐに俺から目を逸らした。
隣にいる女子は少し不思議そうな様子で俺を見ていたけれど、すぐに隣の相手に視線を向け、嬉しそうに話しながら、2人並んで俺の前を通り過ぎていった。
俺は泣きそうになりながらも、しばらくその場を動く事が出来なくなっていた。
今にも崩れそうな表情を必死で堪え、下を向く。
力強く握り続けていた携帯の、何の変化もない待ち受け画面を、意味もなくただただ見続けていた。
こうして俺は、告白も出来ずに、振られてしまったのだ。
その後、どうやって家に帰ったのか覚えていない。
そして次の日も、俺は一日中ずっと上の空だった。
校門前で見た、相手の表情が頭から離れない。
「蓮、大丈夫じゃないのは分かっているんだけれど、大丈夫か?」
「へ?」
気付けば亮が、俺の正面に座って話しかけている。
周りを見渡すと、教室には俺と亮と泰昌だけだった。
「あれ? もう放課後? いつの間に? もしかして、昨日の事も・・・幻?」
「昨日蓮が運命のアルファとやらに会いにいったのは間違いない・・・その蓮の様子は、どういった結果によるものなのか・・・聞きたいんだけれど、聞かない方が・・・いい・・・?」
「あーえっと、その・・・相手には会ったんだけれど・・・声をかける前にフラれた・・・というか、相手が好きな子がいて・・・多分両思いで・・・えっと、2人が並んで歩いてて・・・とにかく俺は話すことも出来なくて・・・これからも可能性は無くて・・・」
俺はめちゃくちゃに話しながら、だんだんと目が熱くなってきた。
あー友達の前で・・・あー。
亮の隣に座っていた泰昌は、心配そうな表情で、ポケットからハンカチを差し出してくれた。
高校生になってハンカチ持ってるの偉いなと思いながら、素直に受け取る俺。
亮はすごく驚いた様子で俺から視線を逸らし、
「運命のアルファとオメガが・・・必ず結ばれる訳じゃ・・・ないんだ・・・」
と呟いている。
おっしゃる通りです。俺の首筋の疼きは一体なんだったんだよ。
今朝の通学は、相手に会わないよう、ずいぶん早い時間の電車に乗った。
相手の姿を見るのも辛すぎるからだ。
そして今日は相手に会っていなかったから、首筋が疼かなかったし・・・あーもう完璧に間違いない。
やっぱり彼が、俺の首筋を疼かせる、運命のアルファに違いなかったんだ…。
「お二人には、これまで色々と話を聞いていただいて・・・今まで本当にありがとうございました」
「・・・」
無言の2人。
ちょっとふざけた感じでお礼を言ったのだが、何も反応がないと困る。軽く受け止めて!
まあ今にも泣きそうな俺を見ていたら、冗談にも受け取ってもらえないか。
すると、ようやく泰昌が話し始めた。
「その・・・こんな事言ったら悪いけど、相手が今付き合っていたとしても、今後別れる可能性もある訳だし・・・」
「・・・俺が運命とか言っちゃってたから、絶対結ばれる様な感じに思われているみたいだけれど・・・相手はおそらく、俺を好きになる事はないと思う。昨日直接会って、はっきりとした。
まあ校門の前で待ち伏せしているという、もう第一印象がよろしくないしな・・・」
俺がそう言うと、亮が何だか微妙な顔をした。
あ、俺やっぱりやり過ぎてたんですね・・・時間よ戻れいっ!!!
俺は一度、ハンカチで目を押さえてから、改めて2人を見た。
「まあ俺に好きな人が出来て、ただ普通にフラれたというだけだ。
首筋の疼きとか関係なく、これからまた好きな人が出来たらいいなと思う・・・。
でも当分は、勉学に励みますわ」
「無理に勉強はするな」
「無理に勉強はしなくていい」
2人が力強く同時に言った。
いやいや、勉強頑張ると言って、無理するなと言われるのはどういう事だ?
「え? 2人ともそこは頑張れとか言ってくれるものでは?
決めた・・・俺2人の様に勉強出来るよう頑張りますわ。俺決めたら行動するタイプだからな。ご覧の通り証明済みだからな。今に見ておれ・・・」
俺はそう言って、参考書とノートを机に広げた。
亮と泰昌はそんな俺を見て、ようやく少し笑ってくれた。
すぐに気持ちの切り替えは出来ないと思うけれど、2人に話せて少し気持ちが落ち着いた。
いつものように、こうして放課後を過ごせていることが、すごくありがたいと思える。
うん、俺は大丈夫。
いつかまた、好きな人が出来るはずだ。
きっと、首筋の疼きがなくたって・・・。
俺の運命のアルファがいる高校だ。
相手は俺の事に気がついていない。もし今日会うことが出来たら、告白とまではいかなくとも、名前を知って友達になりたい。
とにかく、知り合うきっかけが欲しいのだ。
そして最終的には首筋の疼きを止めてほしいけれど、アルファでない可能性もある。
でも、もうアルファじゃなくても関係ない。とにかく会いたい。話しをしてみたいんだ。
俺は会える期待で気持ちがいっぱいになりながら、事前に調べていた通りに電車を乗り継ぎ目的地へ向かう。
そしてとうとう、相手の高校へとたどり着いた。
着いた、けど・・・ここからどうしよう?
俺は高校の校門から少し離れた場所に立っていた。
校門からは、帰宅する生徒がまばらに出て来ているのが見える。
思えば、俺が学校を出てからしばらく時間が経っている。相手がすでに帰宅した可能性だってあるのだ。
けれど、俺は何故か本能的に確信していた。絶対に今日会える気がするのだ。
これがオメガの本能なのか、俺の願望なのかは分からないが、とにかく少しここで待ってみようと思う。
俺は携帯を取り出し、知り合いを待っているかのようにその場で待機する。
俺は携帯を触りながら、出てくる生徒をさりげなく確認していく。
誰かが校門から出てくるたびに、期待で体が反応してしまうのを必死で抑える。
あくまでもさりげなく確認をしているのだが、制服の違う俺は完全に目立っていて、出てくる生徒が次々と俺を見てくる。
そんな風に視線を受けながらも、会えるという期待が大きすぎて、恥ずかしいという感情は俺の中で消え失せていた。
俺は高まる気持ちを抑えながら、その時を今か今かと待っていた。
けれど・・・いくら待っても当の本人は出て来ない。先ほどから帰宅する生徒もまばらになってきている。
時間が、すごく長く感じる。
携帯を見ると、まだ数分しか経っていないという確認を繰り返す。
この待ち時間、普通に心臓に悪い。
今日このまま会えなかったらどうしようかと思い始めたその時、ついに、お目当ての人が校門から出てきた。
俺はその姿を見た瞬間、息が止まってしまった。
普段なかなか見られない、真正面の姿がそこにあった。
そして、その表情は優しく・・・少し照れた様子で・・・そして・・・ある1人の女子と・・・並んで歩いて出て来ていた。
俺は、その表情を見た瞬間に分かった。
あの表情・・・隣にいる子はきっと・・・好きな子・・・なんだ。
俺は携帯を握りしめたまま、2人を見ながら固まって動けなくなっていた。
そんな様子の俺に2人が気付く。
そして俺を見た瞬間、俺が会いたかった相手がハッとし、そしてすぐに気まずそうな顔をした。
その瞬間に俺は知った。相手は、ずっと前から俺の存在に気付いていたんだ。
そしておそらく、俺が好意を寄せている事にも・・・。
けれど本人には好きな子がいるし、俺の事を避けていたのかもしれない。
俺の存在に気づき、けれども関わらないようにしていたという事は・・・相手は俺に全く気がないのだ。
相手はそのまますぐに俺から目を逸らした。
隣にいる女子は少し不思議そうな様子で俺を見ていたけれど、すぐに隣の相手に視線を向け、嬉しそうに話しながら、2人並んで俺の前を通り過ぎていった。
俺は泣きそうになりながらも、しばらくその場を動く事が出来なくなっていた。
今にも崩れそうな表情を必死で堪え、下を向く。
力強く握り続けていた携帯の、何の変化もない待ち受け画面を、意味もなくただただ見続けていた。
こうして俺は、告白も出来ずに、振られてしまったのだ。
その後、どうやって家に帰ったのか覚えていない。
そして次の日も、俺は一日中ずっと上の空だった。
校門前で見た、相手の表情が頭から離れない。
「蓮、大丈夫じゃないのは分かっているんだけれど、大丈夫か?」
「へ?」
気付けば亮が、俺の正面に座って話しかけている。
周りを見渡すと、教室には俺と亮と泰昌だけだった。
「あれ? もう放課後? いつの間に? もしかして、昨日の事も・・・幻?」
「昨日蓮が運命のアルファとやらに会いにいったのは間違いない・・・その蓮の様子は、どういった結果によるものなのか・・・聞きたいんだけれど、聞かない方が・・・いい・・・?」
「あーえっと、その・・・相手には会ったんだけれど・・・声をかける前にフラれた・・・というか、相手が好きな子がいて・・・多分両思いで・・・えっと、2人が並んで歩いてて・・・とにかく俺は話すことも出来なくて・・・これからも可能性は無くて・・・」
俺はめちゃくちゃに話しながら、だんだんと目が熱くなってきた。
あー友達の前で・・・あー。
亮の隣に座っていた泰昌は、心配そうな表情で、ポケットからハンカチを差し出してくれた。
高校生になってハンカチ持ってるの偉いなと思いながら、素直に受け取る俺。
亮はすごく驚いた様子で俺から視線を逸らし、
「運命のアルファとオメガが・・・必ず結ばれる訳じゃ・・・ないんだ・・・」
と呟いている。
おっしゃる通りです。俺の首筋の疼きは一体なんだったんだよ。
今朝の通学は、相手に会わないよう、ずいぶん早い時間の電車に乗った。
相手の姿を見るのも辛すぎるからだ。
そして今日は相手に会っていなかったから、首筋が疼かなかったし・・・あーもう完璧に間違いない。
やっぱり彼が、俺の首筋を疼かせる、運命のアルファに違いなかったんだ…。
「お二人には、これまで色々と話を聞いていただいて・・・今まで本当にありがとうございました」
「・・・」
無言の2人。
ちょっとふざけた感じでお礼を言ったのだが、何も反応がないと困る。軽く受け止めて!
まあ今にも泣きそうな俺を見ていたら、冗談にも受け取ってもらえないか。
すると、ようやく泰昌が話し始めた。
「その・・・こんな事言ったら悪いけど、相手が今付き合っていたとしても、今後別れる可能性もある訳だし・・・」
「・・・俺が運命とか言っちゃってたから、絶対結ばれる様な感じに思われているみたいだけれど・・・相手はおそらく、俺を好きになる事はないと思う。昨日直接会って、はっきりとした。
まあ校門の前で待ち伏せしているという、もう第一印象がよろしくないしな・・・」
俺がそう言うと、亮が何だか微妙な顔をした。
あ、俺やっぱりやり過ぎてたんですね・・・時間よ戻れいっ!!!
俺は一度、ハンカチで目を押さえてから、改めて2人を見た。
「まあ俺に好きな人が出来て、ただ普通にフラれたというだけだ。
首筋の疼きとか関係なく、これからまた好きな人が出来たらいいなと思う・・・。
でも当分は、勉学に励みますわ」
「無理に勉強はするな」
「無理に勉強はしなくていい」
2人が力強く同時に言った。
いやいや、勉強頑張ると言って、無理するなと言われるのはどういう事だ?
「え? 2人ともそこは頑張れとか言ってくれるものでは?
決めた・・・俺2人の様に勉強出来るよう頑張りますわ。俺決めたら行動するタイプだからな。ご覧の通り証明済みだからな。今に見ておれ・・・」
俺はそう言って、参考書とノートを机に広げた。
亮と泰昌はそんな俺を見て、ようやく少し笑ってくれた。
すぐに気持ちの切り替えは出来ないと思うけれど、2人に話せて少し気持ちが落ち着いた。
いつものように、こうして放課後を過ごせていることが、すごくありがたいと思える。
うん、俺は大丈夫。
いつかまた、好きな人が出来るはずだ。
きっと、首筋の疼きがなくたって・・・。
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