8 / 24
運命のアルファを探す俺
8
しおりを挟む
次の日から、俺は駅でアルファを探すようになった。
最寄りの駅から電車に乗り、乗り換えのある駅までじっとする。しばらくして、乗り換えの駅に到着し、俺は大勢の人と一緒に降りた。
駅のホームを歩き出すと・・・やっぱり、首筋の疼きが来た。
俺はそれとなく周りを見渡すが・・・この駅とにかく人が多い・・・多すぎる。
毎日通っていても、誰とも顔見知りにならない程人が多い。
でもこの何処かに、俺の首筋を疼かせる程のアルファがいるはずなんだ!
俺は周りを見渡すが、誰とも目が合わない。
運命のアルファよ!俺はここにいるんだ!!!
叫び出したい気持ちを抑え、俺は人の波に流されながら、いつものように学校に向かう事しか出来なかった。
学校の昼休み、外で昼ごはんを食べながら、亮に朝の報告をする。
「やっぱり、乗り換えのホームで首筋に疼きがあった。改札へ向かう間の何処かで、俺は運命のアルファに近づいているんだ!」
「良かったじゃん。毎日探していたら見つかりそうだな」
「でも人多すぎるんだよな・・・。
相手のアルファは、俺が近くにいても気付いていないのかな・・・」
「どうなんどろうな。蓮のように何か体調に変化があるのか・・・。
そもそも蓮の首筋の疼きっていうのも、オメガにしては特殊な事なんだよな?」
「うん・・・発情期の症状の一つではないかって言われたけど、毎日発情期な訳ないし、俺は運命のアルファが近くにいるサインだと思うようになった」
「・・・ポジティブなのは良い事だけれど、普通に何かの病気か、体調不良の可能性も捨てるなよ」
「ほんと現実的だな!あれ? “首筋の疼きは運命のアルファ”説は、亮が言ってくれなかったっけ?」
「何と言えば良いのか・・・俺のせいになるのかこれは?
というか俺、運命のアルファとか言ってないし、それ恥ずかしいわ」
「いやもうこれは運命のアルファで良いでしょ!俺絶対アルファと結ばれるから。首筋噛んでもらうから!!!」
「うん・・・まぁ、頑張れ。上手くいったら報告よろ」
「おう!これから毎朝頑張るぞー」
「蓮・・・朝頑張るのも良いけれど、今日の午後からも頑張ってくれ」
「そうだなー程よく頑張るかー」
「程よく・・・そうだな、程よく頑張ろう」
テストも終わり、俺たちは今、文化祭に向けて準備をしているのだ。
俺たちのクラスは飲食系なので、教室の飾り付けや、料理の練習がメインになっている。
「蓮、そういえば泰昌のクラスは劇をするみたいだけど、観に行く?」
「え、観る観る。泰昌何の役するんだろ、せっかくだし観に行こう」
「内容とか詳しく聞いてないけれど、まあいいか」
そして昼ごはんを食べ終えた俺たちは、午後の準備に向けて教室へ向かった。
最寄りの駅から電車に乗り、乗り換えのある駅までじっとする。しばらくして、乗り換えの駅に到着し、俺は大勢の人と一緒に降りた。
駅のホームを歩き出すと・・・やっぱり、首筋の疼きが来た。
俺はそれとなく周りを見渡すが・・・この駅とにかく人が多い・・・多すぎる。
毎日通っていても、誰とも顔見知りにならない程人が多い。
でもこの何処かに、俺の首筋を疼かせる程のアルファがいるはずなんだ!
俺は周りを見渡すが、誰とも目が合わない。
運命のアルファよ!俺はここにいるんだ!!!
叫び出したい気持ちを抑え、俺は人の波に流されながら、いつものように学校に向かう事しか出来なかった。
学校の昼休み、外で昼ごはんを食べながら、亮に朝の報告をする。
「やっぱり、乗り換えのホームで首筋に疼きがあった。改札へ向かう間の何処かで、俺は運命のアルファに近づいているんだ!」
「良かったじゃん。毎日探していたら見つかりそうだな」
「でも人多すぎるんだよな・・・。
相手のアルファは、俺が近くにいても気付いていないのかな・・・」
「どうなんどろうな。蓮のように何か体調に変化があるのか・・・。
そもそも蓮の首筋の疼きっていうのも、オメガにしては特殊な事なんだよな?」
「うん・・・発情期の症状の一つではないかって言われたけど、毎日発情期な訳ないし、俺は運命のアルファが近くにいるサインだと思うようになった」
「・・・ポジティブなのは良い事だけれど、普通に何かの病気か、体調不良の可能性も捨てるなよ」
「ほんと現実的だな!あれ? “首筋の疼きは運命のアルファ”説は、亮が言ってくれなかったっけ?」
「何と言えば良いのか・・・俺のせいになるのかこれは?
というか俺、運命のアルファとか言ってないし、それ恥ずかしいわ」
「いやもうこれは運命のアルファで良いでしょ!俺絶対アルファと結ばれるから。首筋噛んでもらうから!!!」
「うん・・・まぁ、頑張れ。上手くいったら報告よろ」
「おう!これから毎朝頑張るぞー」
「蓮・・・朝頑張るのも良いけれど、今日の午後からも頑張ってくれ」
「そうだなー程よく頑張るかー」
「程よく・・・そうだな、程よく頑張ろう」
テストも終わり、俺たちは今、文化祭に向けて準備をしているのだ。
俺たちのクラスは飲食系なので、教室の飾り付けや、料理の練習がメインになっている。
「蓮、そういえば泰昌のクラスは劇をするみたいだけど、観に行く?」
「え、観る観る。泰昌何の役するんだろ、せっかくだし観に行こう」
「内容とか詳しく聞いてないけれど、まあいいか」
そして昼ごはんを食べ終えた俺たちは、午後の準備に向けて教室へ向かった。
16
お気に入りに追加
37
あなたにおすすめの小説

記憶の代償
槇村焔
BL
「あんたの乱れた姿がみたい」
ーダウト。
彼はとても、俺に似ている。だから、真実の言葉なんて口にできない。
そうわかっていたのに、俺は彼に抱かれてしまった。
だから、記憶がなくなったのは、その代償かもしれない。
昔書いていた記憶の代償の完結・リメイクバージョンです。
いつか完結させねばと思い、今回執筆しました。
こちらの作品は2020年BLOVEコンテストに応募した作品です

エンシェントリリー
斯波良久@出来損ないΩの猫獣人発売中
BL
短期間で新しい古代魔術をいくつも発表しているオメガがいる。名はリリー。本名ではない。顔も第一性も年齢も本名も全て不明。分かっているのはオメガの保護施設に入っていることと、二年前に突然現れたことだけ。このリリーという名さえも今代のリリーが施設を出れば他のオメガに与えられる。そのため、リリーの中でも特に古代魔法を解き明かす天才である今代のリリーを『エンシェントリリー』と特別な名前で呼ぶようになった。

美形×平凡の子供の話
めちゅう
BL
美形公爵アーノルドとその妻で平凡顔のエーリンの間に生まれた双子はエリック、エラと名付けられた。エリックはアーノルドに似た美形、エラはエーリンに似た平凡顔。平凡なエラに幸せはあるのか?
──────────────────
お読みくださりありがとうございます。
お楽しみいただけましたら幸いです。

【完結】I adore you
ひつじのめい
BL
幼馴染みの蒼はルックスはモテる要素しかないのに、性格まで良くて羨ましく思いながらも夏樹は蒼の事を1番の友達だと思っていた。
そんな時、夏樹に彼女が出来た事が引き金となり2人の関係に変化が訪れる。
※小説家になろうさんでも公開しているものを修正しています。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる