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激動篇
勘違いから始まることもある
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誤解から始まった都市作りは、ボクの気持ちを放置されたまま進んだ。
ただの暇つぶしで書いたと言ったのに……。
「まだ不貞腐れているのですか?これほど緻密に都市計画を立てられたのでしょうに」
「誤解だと何度も言ったが?」
「何をおっしゃる、時間を持て余してた日々は退屈だったでしょう。これからは欠伸をする暇もなくなるのです。良いことではないですか」
「……ぐぬ、痛いところを」
マホガニーは眼鏡をクイクイとして、例の地図の中央を指で叩いた。
おまえ、伊達眼鏡なんてかけて恰好つけるんじゃないよ!
都市計画に選ばれたの最初にラクガキした蜘蛛の巣状のものだった。
当初は、建築資材は提供しないと突っぱねてやったら諦めると思ったんだ。とうぜんだが、周辺には伐採できるような木々など存在しない。精霊の戦で荒れた地を癒したとはいえ雑草が生えた程度だったからね。
もちろん、他所から資材を集めるのも許可しなかったさ。
なのに……。
「石材ならいくらでも出してやるぞ。粘土質の土だって豊富に提供しようではないか!」
「はぁ……そう」
ボクの隣で鼻息荒く張り切るのはゲノーモスだ。更にその隣にはなんとサラマンデルがいる。
代替わりした同士ウマが合うらしく、あの戦い以来行動をともにしているらしい。
「……お前達、いがみ合ってなかったかい?」
「それは先代同士のことだろう、我らには関係がない。なぁ、サラ」
「あぁ、俺達は相性が良い性質だからな仲良くなって当然なのさ」
二人の幼い精霊は楽しそうに笑い合っている。
ボク的にはかなり複雑な心境だよ、いまだに混乱しているんだ。
経緯はともかく、都市計画を聞きつけた彼らは詫びと協力と称してここへやって来た。
歓迎とまではいかないが、大精霊を無下にも出来ずボクは離れ屋敷を建立した。
想定外に半共生となったボクら、まぁなんとか平和に暮らしている。
代替わりした若い火の精霊王は、終息後にボクの屋敷へ謝罪へ訪れた。
彼に罪はないが、ドリアード族を巻き込んだ惨事は看過できないと言ってね。
気持ちだけで良いとボクは断ったが、彼は燃えるような深紅の宝珠と火の衣を賠償金として支払った。
宝珠は純度の高い大粒のルビーだった。
ちなみに火の衣はサラマンデルの鱗から出来ている珍品だと聞いた。
本来の姿は巨大なトカゲなんだとか、見てみたいと頼んだが「醜いから嫌だ」と断られた。
「それは残念だ、うちのアクティは巨大生物が好きなんだが」
「そう言うな巨体を晒したら広範囲を焼き尽くしてしまうぞ?それ故に先代は悲しい思いもしている」
「う、それは困る……やっと緑の加護が行き渡ったばかりなのに」
グルドことクロノスと戦った先代サラマンデルすら真の姿を晒してない、本来の姿で戦えば勝敗はひっくり返った可能性もあるぞ、余程嫌なのだろうな。
一応は和解をしたが、いま現在ボクとサラマンデルは少々ギクシャクしている、そのうち友と呼べる仲になれたら良いと思う。
***
――そして今に至るわけだが。
緑の屋敷から少し離れた場所で、2大精霊の二人は協力し合って煉瓦を焼いている。
窯を作ったのはゲノーモスで焼くのはサラマンデルだ。焼成に凝りだした二人は壺や皿まで作る予定だという。
なんていうか、やることが人間じみていてボクは呆れている。
もし、シルフィードが聞いたらなんて言うかな?
戦後の処理を済ませた彼は、結晶化したままのウンディーネを湖の祠に寝かせてきたという。
目覚めるのはいつか見当もつかないとシルフィードは言った。
ボクは水の恵みが枯れることを懸念したが、ウンディーネが湖底に居る限り、水は浄化され続けるから問題はないそうだ。そうか、ゲノーモスが結晶化していても怨嗟の念が湧きだし地を穢してたものな。
幸いウンディーネは穏やかに眠れている、シルフィードの加護のせいだろうか。
しばしの別れをしたあの日。
『人間がウンディーネにチョッカイかけぬよう我が結界を張った。安心しろ』と言った。
シルフィードはとても昏い笑みを浮かべ、良からぬ者が近づくと渦流が発生する仕掛けだと説明した。
つくづく大精霊は恐ろしいよ。
人を愛してはいるが、反面とても厳しいんだな。
そして今頃はどこに漂っているのか、風の精霊の彼女は常に世界中を駆け巡っていてひとつ所に留まらない。
次会うのはいつのことやら。今の瞬間か明日か、もしくはボクが朽ちて代替わりしても姿を現すか怪しいところさ。
少し寂しいが、ときどき天空から眷属のアリエラが降りてきて鬣を梳いてくれと強請りにくる。
ボクもモフモフが堪能できるし悪くはない。
久しぶりにそのアリエラが尋ねてきたので果物を分けてやった。その後、銀の背に乗せてもらい屋敷上空を見下ろすことにした。
上空を旋回して俯瞰で見た景色は緑に溢れている。
「豊で立派な国になりそうではないか、人々が住むには申し分ない。かつての住人達を呼んではどうだ?」
「よしてくれ、人間共などと関わりたくない。ましてや集落など誘致したくないよ」
「うーむ、ドリアード王は些か頑固なのだな」
「……慣れ合うには時間がかかる、これまでの歴史を振り返れば簡単なことではないんだ」
ボクが頑なに拒否の意を言葉にすると、アリエラは悲し気に溜息を吐いた。
やがて放射状に延びていくだろう街道が完成しても、人間達と交流することは受け入れ難いと思った。
ボク達は数回空を旋回してから地上に降りた。
陽はまだ高かったがボクはひとり居室に籠ることにした。
寝具へ乱暴に飛び乗り、うつ伏せになってボクはしばし苦悩する。
「わかっているんだ……本当はね」
ボクも精霊の端くれ、なんの為に豊穣の力を神から与えられたのか。
――存在意義とは、使命とはなんなのかを。
ただの暇つぶしで書いたと言ったのに……。
「まだ不貞腐れているのですか?これほど緻密に都市計画を立てられたのでしょうに」
「誤解だと何度も言ったが?」
「何をおっしゃる、時間を持て余してた日々は退屈だったでしょう。これからは欠伸をする暇もなくなるのです。良いことではないですか」
「……ぐぬ、痛いところを」
マホガニーは眼鏡をクイクイとして、例の地図の中央を指で叩いた。
おまえ、伊達眼鏡なんてかけて恰好つけるんじゃないよ!
都市計画に選ばれたの最初にラクガキした蜘蛛の巣状のものだった。
当初は、建築資材は提供しないと突っぱねてやったら諦めると思ったんだ。とうぜんだが、周辺には伐採できるような木々など存在しない。精霊の戦で荒れた地を癒したとはいえ雑草が生えた程度だったからね。
もちろん、他所から資材を集めるのも許可しなかったさ。
なのに……。
「石材ならいくらでも出してやるぞ。粘土質の土だって豊富に提供しようではないか!」
「はぁ……そう」
ボクの隣で鼻息荒く張り切るのはゲノーモスだ。更にその隣にはなんとサラマンデルがいる。
代替わりした同士ウマが合うらしく、あの戦い以来行動をともにしているらしい。
「……お前達、いがみ合ってなかったかい?」
「それは先代同士のことだろう、我らには関係がない。なぁ、サラ」
「あぁ、俺達は相性が良い性質だからな仲良くなって当然なのさ」
二人の幼い精霊は楽しそうに笑い合っている。
ボク的にはかなり複雑な心境だよ、いまだに混乱しているんだ。
経緯はともかく、都市計画を聞きつけた彼らは詫びと協力と称してここへやって来た。
歓迎とまではいかないが、大精霊を無下にも出来ずボクは離れ屋敷を建立した。
想定外に半共生となったボクら、まぁなんとか平和に暮らしている。
代替わりした若い火の精霊王は、終息後にボクの屋敷へ謝罪へ訪れた。
彼に罪はないが、ドリアード族を巻き込んだ惨事は看過できないと言ってね。
気持ちだけで良いとボクは断ったが、彼は燃えるような深紅の宝珠と火の衣を賠償金として支払った。
宝珠は純度の高い大粒のルビーだった。
ちなみに火の衣はサラマンデルの鱗から出来ている珍品だと聞いた。
本来の姿は巨大なトカゲなんだとか、見てみたいと頼んだが「醜いから嫌だ」と断られた。
「それは残念だ、うちのアクティは巨大生物が好きなんだが」
「そう言うな巨体を晒したら広範囲を焼き尽くしてしまうぞ?それ故に先代は悲しい思いもしている」
「う、それは困る……やっと緑の加護が行き渡ったばかりなのに」
グルドことクロノスと戦った先代サラマンデルすら真の姿を晒してない、本来の姿で戦えば勝敗はひっくり返った可能性もあるぞ、余程嫌なのだろうな。
一応は和解をしたが、いま現在ボクとサラマンデルは少々ギクシャクしている、そのうち友と呼べる仲になれたら良いと思う。
***
――そして今に至るわけだが。
緑の屋敷から少し離れた場所で、2大精霊の二人は協力し合って煉瓦を焼いている。
窯を作ったのはゲノーモスで焼くのはサラマンデルだ。焼成に凝りだした二人は壺や皿まで作る予定だという。
なんていうか、やることが人間じみていてボクは呆れている。
もし、シルフィードが聞いたらなんて言うかな?
戦後の処理を済ませた彼は、結晶化したままのウンディーネを湖の祠に寝かせてきたという。
目覚めるのはいつか見当もつかないとシルフィードは言った。
ボクは水の恵みが枯れることを懸念したが、ウンディーネが湖底に居る限り、水は浄化され続けるから問題はないそうだ。そうか、ゲノーモスが結晶化していても怨嗟の念が湧きだし地を穢してたものな。
幸いウンディーネは穏やかに眠れている、シルフィードの加護のせいだろうか。
しばしの別れをしたあの日。
『人間がウンディーネにチョッカイかけぬよう我が結界を張った。安心しろ』と言った。
シルフィードはとても昏い笑みを浮かべ、良からぬ者が近づくと渦流が発生する仕掛けだと説明した。
つくづく大精霊は恐ろしいよ。
人を愛してはいるが、反面とても厳しいんだな。
そして今頃はどこに漂っているのか、風の精霊の彼女は常に世界中を駆け巡っていてひとつ所に留まらない。
次会うのはいつのことやら。今の瞬間か明日か、もしくはボクが朽ちて代替わりしても姿を現すか怪しいところさ。
少し寂しいが、ときどき天空から眷属のアリエラが降りてきて鬣を梳いてくれと強請りにくる。
ボクもモフモフが堪能できるし悪くはない。
久しぶりにそのアリエラが尋ねてきたので果物を分けてやった。その後、銀の背に乗せてもらい屋敷上空を見下ろすことにした。
上空を旋回して俯瞰で見た景色は緑に溢れている。
「豊で立派な国になりそうではないか、人々が住むには申し分ない。かつての住人達を呼んではどうだ?」
「よしてくれ、人間共などと関わりたくない。ましてや集落など誘致したくないよ」
「うーむ、ドリアード王は些か頑固なのだな」
「……慣れ合うには時間がかかる、これまでの歴史を振り返れば簡単なことではないんだ」
ボクが頑なに拒否の意を言葉にすると、アリエラは悲し気に溜息を吐いた。
やがて放射状に延びていくだろう街道が完成しても、人間達と交流することは受け入れ難いと思った。
ボク達は数回空を旋回してから地上に降りた。
陽はまだ高かったがボクはひとり居室に籠ることにした。
寝具へ乱暴に飛び乗り、うつ伏せになってボクはしばし苦悩する。
「わかっているんだ……本当はね」
ボクも精霊の端くれ、なんの為に豊穣の力を神から与えられたのか。
――存在意義とは、使命とはなんなのかを。
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