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新天地篇
サラマンデル
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ボクの目の前に立つものに何を無茶なとその姿を刮目する。
でも明らかに「サラマンデル」ことフォードが苦悶し怯んでいた。どういうことだろう?
「グルド……お前はいったい何者なの?」
ボクの声には答えずに不可思議な技を使いサラマンデルを追い詰めている。
空気の砲弾のようなものがグルドから何度も放たれて、その身に受けたサラマンデルがどんどん小さく縮む。
縮むたびに真っ赤なその身は斑に黒く染まっていく、弱体しているのだろうか。
「引かぬならこのまま封印するぞ、サラマンデル」
「くぅ……良いのですか?私がこの世から消えればどうなると?」
脅迫めいた言葉をはくサラマンデル、たしかに彼が消えた世界はどんな影響がでるかわからない。
「おごるなサラマンデル、貴様如き異空に落ちても変わりはおるぞ、事実其方が受肉封印されていた間も世界は影響がなかっただろう?」
その言葉に臆した火の精霊は口惜し気に悪態を吐き退散していった。
目の前ではそいつが消滅したかのように見えたが転移して逃げたのだろう。
去ったのを確認してボクは元の姿に戻った。
それからグルドはというと、力尽きたかのようにその場でパタリと寝転んでしまった。
「グルド!だいじょうぶか?」
焦って駆け寄り彼を抱き上げた、軽く小さな体であのような魔法を繰り出すなんてと今更ながら驚く。
声をかけてもグルドはピクリともしない、回復薬をかけたが変化はない。
身体に耳を当てたら心音はちゃんとしていて呼吸も普通だった。
「なんだ、良かった気絶してるだけみたい」
同じく駆け寄ってきたマホガニーがグルドの身体を見分した。
「寝てるだけです……人騒がせなメタボリスですね」
はん!はた迷惑ですとマホガニーがいつもの調子で悪口を言う、返って安心したよ。
マホガニーはボクからグルドを取り上げると自分のテントへ入ってしまった。
なんだかんだ仲が良いんだな、うんうん。
テント周辺は多少荒れたが寝るには問題ないようだ、メイド達とアクティが寝ず番を続けると言うのでボクも休むことにした。
ちゃんと特上の回復薬を渡してね。
それからマシュマロの追加と乾燥イチジクを出せばラミンが歓喜している。
存在を忘れていたがメイペルは気絶して転がっていた、死んでないのか以外と丈夫なんだな。
だが薬は渡さない、そういう約束だからな。
テントに入ったボクは結局寝付けず、サラマンデルが言っていた「この地を統べる存在」の意味を考えた。
記憶の木からはそんな情報はなかったし解せない。
「ボクを封印って言ってたよな、土精霊ゲノーモスのようにという事か?なんの意味があるんだ」
グルドなら子細を知っているだろう、アイツの正体を知っていたのだから。
なんにせよグルドが目を覚まさないことにはどうしようもない。
あいつの悲願とは一体なんなのか想定してみたがさっぱりわからない。
その後もすっかり目が冴えてしまったボクは何度も寝返りを打って朝を迎えた。
寝るという事が時に苦痛なものだと思い知った。
***
翌朝、食欲がないボクは林檎ジュースだけで済ませ出立前の僅かな時間に微睡んだ。
いつのまに寝こけてしまったのか気が付けば馬車に揺れていた、マホガニーにガッチリと抱っこされてたのが腹立たしい。
抵抗すればもっと厄介なのでされるがままされていた、3歳くらいまでは彼の後を追いかけていたっけ。
頻繁に外出する母にかわり、色々世話を焼いてくれてたマホガニー。思い返せば留守がちの母は浄化に向かってたんだな。
たしかにあの頃はマホガニーを慕ってたんだよなぁ。
アントンはあの通りだったし。
そして心地良い揺れで再び寝息を立てたボク、二度目の目覚めは大雨の最中だった。
「馬車の屋根が破れそうだね」
ドザザザザザと屋根を打ちつける轟音は水の攻撃を受けてるかのよう。
滝の真下にでもいるような雨量だ、カリュアスは比較的穏やかな気候だったのでちょっと驚く。
「大海のせいかもしれません、サウスバーグが近くなった証拠ですね」
「ふーん、サウスは雨が良く降るの?」
「さようです」
なるほど、豊富な雨で農作物が良く育って海の恵みも豊富、恵まれた国なんだな。
「そういえばグルドは起きた?」
「いいえ、まだでございます。起こしますか?」
無理に起こすなと注意をして、すっかり目が覚めたボクはマホガニーから離れ手足を伸ばす。
ザーザーと土砂ぶりを眺めるのも飽きてきたころ、突然からりと雨が止んだ。
外を覗けば雲の切れ目だったらしい、なんて面白い!
天気が良いということで停車をし、休憩を取ることにした。
アクティは大雨の中で必死に走ってくれた馬の世話に忙しくしていた、ボクも回復薬と果物をだして馬たちに礼をする。
雨に打たれた体を温めてあげねば風邪をひくらしいので、ボクも懸命に手伝う。
タオルで拭いて温めの風をあててあげれば、気持ち良さそうに鼻息をふく。
もう一度回復薬と林檎をプレゼントしよう。
「可愛いっすよね、従順で世話をするほど頑張ってくれるんす!雨は嫌いなのに止まらず頑張ったっすよ」
アクティは馬をブラッシングしながら声をかけている、時折り「ブヒン」と返事する馬。
彼らにしかわからない言葉でもあるかのようだ。
馬を休ませるために3時間ほどまったりするボクたち。
そして後方から魔導士メイペルが遅れること1時間弱で合流した。
魔道具移動とはいえ己の魔力を対価に稼働するのようなので疲弊している、加えてあの大雨だよく頑張れたもんさ。
ペタリとへたり込んだメイペルに声をかけた。
「お前ひとりで旅したほうが楽じゃないのか?」
「……いいえ、せめてサウスバーグまではお供させてください」
別にいいけど、変なやつ。
でも明らかに「サラマンデル」ことフォードが苦悶し怯んでいた。どういうことだろう?
「グルド……お前はいったい何者なの?」
ボクの声には答えずに不可思議な技を使いサラマンデルを追い詰めている。
空気の砲弾のようなものがグルドから何度も放たれて、その身に受けたサラマンデルがどんどん小さく縮む。
縮むたびに真っ赤なその身は斑に黒く染まっていく、弱体しているのだろうか。
「引かぬならこのまま封印するぞ、サラマンデル」
「くぅ……良いのですか?私がこの世から消えればどうなると?」
脅迫めいた言葉をはくサラマンデル、たしかに彼が消えた世界はどんな影響がでるかわからない。
「おごるなサラマンデル、貴様如き異空に落ちても変わりはおるぞ、事実其方が受肉封印されていた間も世界は影響がなかっただろう?」
その言葉に臆した火の精霊は口惜し気に悪態を吐き退散していった。
目の前ではそいつが消滅したかのように見えたが転移して逃げたのだろう。
去ったのを確認してボクは元の姿に戻った。
それからグルドはというと、力尽きたかのようにその場でパタリと寝転んでしまった。
「グルド!だいじょうぶか?」
焦って駆け寄り彼を抱き上げた、軽く小さな体であのような魔法を繰り出すなんてと今更ながら驚く。
声をかけてもグルドはピクリともしない、回復薬をかけたが変化はない。
身体に耳を当てたら心音はちゃんとしていて呼吸も普通だった。
「なんだ、良かった気絶してるだけみたい」
同じく駆け寄ってきたマホガニーがグルドの身体を見分した。
「寝てるだけです……人騒がせなメタボリスですね」
はん!はた迷惑ですとマホガニーがいつもの調子で悪口を言う、返って安心したよ。
マホガニーはボクからグルドを取り上げると自分のテントへ入ってしまった。
なんだかんだ仲が良いんだな、うんうん。
テント周辺は多少荒れたが寝るには問題ないようだ、メイド達とアクティが寝ず番を続けると言うのでボクも休むことにした。
ちゃんと特上の回復薬を渡してね。
それからマシュマロの追加と乾燥イチジクを出せばラミンが歓喜している。
存在を忘れていたがメイペルは気絶して転がっていた、死んでないのか以外と丈夫なんだな。
だが薬は渡さない、そういう約束だからな。
テントに入ったボクは結局寝付けず、サラマンデルが言っていた「この地を統べる存在」の意味を考えた。
記憶の木からはそんな情報はなかったし解せない。
「ボクを封印って言ってたよな、土精霊ゲノーモスのようにという事か?なんの意味があるんだ」
グルドなら子細を知っているだろう、アイツの正体を知っていたのだから。
なんにせよグルドが目を覚まさないことにはどうしようもない。
あいつの悲願とは一体なんなのか想定してみたがさっぱりわからない。
その後もすっかり目が冴えてしまったボクは何度も寝返りを打って朝を迎えた。
寝るという事が時に苦痛なものだと思い知った。
***
翌朝、食欲がないボクは林檎ジュースだけで済ませ出立前の僅かな時間に微睡んだ。
いつのまに寝こけてしまったのか気が付けば馬車に揺れていた、マホガニーにガッチリと抱っこされてたのが腹立たしい。
抵抗すればもっと厄介なのでされるがままされていた、3歳くらいまでは彼の後を追いかけていたっけ。
頻繁に外出する母にかわり、色々世話を焼いてくれてたマホガニー。思い返せば留守がちの母は浄化に向かってたんだな。
たしかにあの頃はマホガニーを慕ってたんだよなぁ。
アントンはあの通りだったし。
そして心地良い揺れで再び寝息を立てたボク、二度目の目覚めは大雨の最中だった。
「馬車の屋根が破れそうだね」
ドザザザザザと屋根を打ちつける轟音は水の攻撃を受けてるかのよう。
滝の真下にでもいるような雨量だ、カリュアスは比較的穏やかな気候だったのでちょっと驚く。
「大海のせいかもしれません、サウスバーグが近くなった証拠ですね」
「ふーん、サウスは雨が良く降るの?」
「さようです」
なるほど、豊富な雨で農作物が良く育って海の恵みも豊富、恵まれた国なんだな。
「そういえばグルドは起きた?」
「いいえ、まだでございます。起こしますか?」
無理に起こすなと注意をして、すっかり目が覚めたボクはマホガニーから離れ手足を伸ばす。
ザーザーと土砂ぶりを眺めるのも飽きてきたころ、突然からりと雨が止んだ。
外を覗けば雲の切れ目だったらしい、なんて面白い!
天気が良いということで停車をし、休憩を取ることにした。
アクティは大雨の中で必死に走ってくれた馬の世話に忙しくしていた、ボクも回復薬と果物をだして馬たちに礼をする。
雨に打たれた体を温めてあげねば風邪をひくらしいので、ボクも懸命に手伝う。
タオルで拭いて温めの風をあててあげれば、気持ち良さそうに鼻息をふく。
もう一度回復薬と林檎をプレゼントしよう。
「可愛いっすよね、従順で世話をするほど頑張ってくれるんす!雨は嫌いなのに止まらず頑張ったっすよ」
アクティは馬をブラッシングしながら声をかけている、時折り「ブヒン」と返事する馬。
彼らにしかわからない言葉でもあるかのようだ。
馬を休ませるために3時間ほどまったりするボクたち。
そして後方から魔導士メイペルが遅れること1時間弱で合流した。
魔道具移動とはいえ己の魔力を対価に稼働するのようなので疲弊している、加えてあの大雨だよく頑張れたもんさ。
ペタリとへたり込んだメイペルに声をかけた。
「お前ひとりで旅したほうが楽じゃないのか?」
「……いいえ、せめてサウスバーグまではお供させてください」
別にいいけど、変なやつ。
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