不眠症の令息と執事

公爵家嫡男フランシス・ラグズウッド8歳は不眠症に悩まされていた。
医者は心的な問題だと言うだけで何も改善しない日々を送っていた。寝不足で食欲もない彼は背も小さいままで見た目は5歳に見える。
事を大きく感じた彼の父ザインスは新しい執事を雇い、フランシスの世話を徹底するよう命じる。
執事の名はレイドル・コープスリピド、学園を首席で卒業したばかりの18歳の青年だった。
「坊ちゃんのお世話を全身全霊でさせていただきます」
モノグルを掛けた彼の相貌はとても冷たいとフランシスは思った。
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