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戦火の先に(覚醒)篇
白の戦い
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「ど、どういうことだ……。我が誉れ高き帝国兵団が……」
皇帝ヴェラアズは目の前に広がる惨状を信じられずに瞠目したまま固まった。そうする以外になにもできないからだ。将軍も同様に傍らで佇んでいた、目には生気がない。
やがて焦土から昇る不快な煙が、風に乗ってきてヴェラアズの鼻腔を刺激してきた。後方に陣取り重騎兵らに護られていた皇帝は苦い臭気に我に返るとクアドリガから身を乗り出してワナワナ震えた。
総数三万弱を率いていた兵が、たった一人の男に8割近く屠られた現実が受け入れられない。
「しょ将軍!手始めに辺境の町を潰せと命令したが、己らが放った火でもって自滅するとは……兵達のこの体たらくはなんだ!?平和ボケしていたのはこちらだと言うのか!」
「わかりません、私の目には火が意思を持ったかのような……中央に収束して爆炎に変わるなど」
こんな巫山戯た火炎魔法など目にしたことがないと将軍は頭を抱える。上級魔法使いですら火の玉を最大にして飛ばすくらいしか出来ないのである。
「火に意思がある?なるほど、着眼点は良いけど不正解!」
軍馬車の上から楽し気な声が降ってきて、二人をビクリとさせた。灰色の世界にたった一人、美しい白を纏った男が宙に浮いて見下ろしていた。
「な、貴様!皇帝の頭上から声をかけるなど無礼な!」
「無礼?宣戦布告もせずに、いきなりやって来た野盗集団如きに敬意など要らないだろ?」
帝国軍を野盗呼ばわりして笑った男に、皇帝は激しく抗議したがどこ吹く風という態度だった。
「弱小国だとバカにして攻めてきたらあっさり返り討ちにあった。それだけのことだろう?矜持をズタズタにされて思考が回らないのかな、よーく現状を見てよ。勝算は爪先ほども残ってるのか、反撃の余地はあるのか、キミらの余力は如何ほど残っているのか。ね?」
ヴェラアズは血走った目で周囲を見回す、逃避するのも難しいという現実が嫌でも突き刺さり脂汗が滴り落ちていく。藁にも縋る思いで将軍を見たが彼はとっくに頽れていて憔悴した顔は真っ白だった。
「ぐ、……たかが小国テトラビスが大帝国フェインゼロスを赤子の手を捻るように、そんなバカな!」
バカなバカなと連呼して己の拳でもって何度も太腿を叩いた。いつもの癇癪が不甲斐ない自身に向いたのは人生で初めてのことだった。
「自虐趣味でもあるのかな~、どうでもいいけど敗北宣言なり白旗上げるなりしてくれない?」
上空に漂う男は、カウチにでも寝そべるように横向きになると大欠伸する。その呑気な様が余計に敵の怒りの琴線に触れるのだが、わざとやっているのだろうと辺境伯は苦笑いを浮かべ成り行きを静観している。
「つくづく敵にだけはしたくない御仁だ、師匠はどこかで見ておられるだろうか」
***
数分の沈黙の後に将軍が白旗を上げるようにと進言しようとした時だ。皇帝は突然に狂ったような笑い声をあげるとある人物の名を叫んだ。
「ミューズ!我のミューズよ!いまこそ我の傀儡となって働け!その為に飼っていたのだからな!」
皇帝が張り上げる声に応えた者が突然と姿を現して礼を取る。空間が歪んだそこに波紋のような残滓がゆらゆらとうねって消えた。
ウェインライトと同様に白いマントを羽織った美少女が焦土の真ん中に飛び降りて一振りした。
黒焦げの塊は遠方に吹き飛ばされ、更地となった。
「さて、掃除は終わったわ。そこの、爺さんなのかガキなのかわからない変人。降りてきて」
白蝙蝠ミューズは敢えて地上戦へ誘った。
「ふぅん、よほど自信があるんだね。空中戦のほうが有利でしょ、コウモリちゃん。でも変人は酷いな」
「……どこでも同じ、でも空からの攻撃だと主まで巻き込む危険があった。それだけよ」
ミューズの事情を把握したウェインライトは「うんうん」と頷くとゆっくり地上へ降り立つ。
彼の足が地に着いた同時に対峙するふたつの白が動いた、常人には目視できない速度で剣撃と魔法がぶつかり合う。それは赤い火花であったり青い閃光を放つこともあった。
「見えるか、将軍……」
「い、いいえ。衝突した後に距離を取り合う一瞬に人型が薄っすら見える程度です」
愛人で手駒にすぎないと見下していた蝙蝠族のミューズに、主の皇帝すら慄く戦いぶりだった。彼女が本気を出せば捕らわれた魂を奪い返し牙を剥くことなど容易いだろうにと思った。
「なぜだ……ミューズお前がわからん」
飛び散ってきた何かの飛沫を皇帝は手の平に受け取った、チリリと焼ける痛みを残してそれは消え去る。
衝撃音が幾度も続いたが、やがて一方の白の動きに変化が出た。
疲労が溜まっていたのはミューズの方だった、息が苦しいのか肩が大きく上下している。魔法を駆使した戦い方に特化したウェインライトが有利だったようだ。ミューズは優れた体幹と身軽さが売りだが、体力を削られる長期戦は分が悪い。
「その細身で頑張ったよ、偉い偉い。スタミナ不足が課題だね」
「ウルサイ!子供ジジィ!」
ゼェハァとだいぶ息が荒くなったミューズは、少し距離を取った。ウェインライトは休憩のつもりかと思ったが首を傾げた、どうにも彼女の様子がおかしい。
懐から古びた懐中時計を取り出し確認しているようだ。
そして……
「時間だわ、契約満了。ふぅ、私は自由だわ」
皇帝ヴェラアズは目の前に広がる惨状を信じられずに瞠目したまま固まった。そうする以外になにもできないからだ。将軍も同様に傍らで佇んでいた、目には生気がない。
やがて焦土から昇る不快な煙が、風に乗ってきてヴェラアズの鼻腔を刺激してきた。後方に陣取り重騎兵らに護られていた皇帝は苦い臭気に我に返るとクアドリガから身を乗り出してワナワナ震えた。
総数三万弱を率いていた兵が、たった一人の男に8割近く屠られた現実が受け入れられない。
「しょ将軍!手始めに辺境の町を潰せと命令したが、己らが放った火でもって自滅するとは……兵達のこの体たらくはなんだ!?平和ボケしていたのはこちらだと言うのか!」
「わかりません、私の目には火が意思を持ったかのような……中央に収束して爆炎に変わるなど」
こんな巫山戯た火炎魔法など目にしたことがないと将軍は頭を抱える。上級魔法使いですら火の玉を最大にして飛ばすくらいしか出来ないのである。
「火に意思がある?なるほど、着眼点は良いけど不正解!」
軍馬車の上から楽し気な声が降ってきて、二人をビクリとさせた。灰色の世界にたった一人、美しい白を纏った男が宙に浮いて見下ろしていた。
「な、貴様!皇帝の頭上から声をかけるなど無礼な!」
「無礼?宣戦布告もせずに、いきなりやって来た野盗集団如きに敬意など要らないだろ?」
帝国軍を野盗呼ばわりして笑った男に、皇帝は激しく抗議したがどこ吹く風という態度だった。
「弱小国だとバカにして攻めてきたらあっさり返り討ちにあった。それだけのことだろう?矜持をズタズタにされて思考が回らないのかな、よーく現状を見てよ。勝算は爪先ほども残ってるのか、反撃の余地はあるのか、キミらの余力は如何ほど残っているのか。ね?」
ヴェラアズは血走った目で周囲を見回す、逃避するのも難しいという現実が嫌でも突き刺さり脂汗が滴り落ちていく。藁にも縋る思いで将軍を見たが彼はとっくに頽れていて憔悴した顔は真っ白だった。
「ぐ、……たかが小国テトラビスが大帝国フェインゼロスを赤子の手を捻るように、そんなバカな!」
バカなバカなと連呼して己の拳でもって何度も太腿を叩いた。いつもの癇癪が不甲斐ない自身に向いたのは人生で初めてのことだった。
「自虐趣味でもあるのかな~、どうでもいいけど敗北宣言なり白旗上げるなりしてくれない?」
上空に漂う男は、カウチにでも寝そべるように横向きになると大欠伸する。その呑気な様が余計に敵の怒りの琴線に触れるのだが、わざとやっているのだろうと辺境伯は苦笑いを浮かべ成り行きを静観している。
「つくづく敵にだけはしたくない御仁だ、師匠はどこかで見ておられるだろうか」
***
数分の沈黙の後に将軍が白旗を上げるようにと進言しようとした時だ。皇帝は突然に狂ったような笑い声をあげるとある人物の名を叫んだ。
「ミューズ!我のミューズよ!いまこそ我の傀儡となって働け!その為に飼っていたのだからな!」
皇帝が張り上げる声に応えた者が突然と姿を現して礼を取る。空間が歪んだそこに波紋のような残滓がゆらゆらとうねって消えた。
ウェインライトと同様に白いマントを羽織った美少女が焦土の真ん中に飛び降りて一振りした。
黒焦げの塊は遠方に吹き飛ばされ、更地となった。
「さて、掃除は終わったわ。そこの、爺さんなのかガキなのかわからない変人。降りてきて」
白蝙蝠ミューズは敢えて地上戦へ誘った。
「ふぅん、よほど自信があるんだね。空中戦のほうが有利でしょ、コウモリちゃん。でも変人は酷いな」
「……どこでも同じ、でも空からの攻撃だと主まで巻き込む危険があった。それだけよ」
ミューズの事情を把握したウェインライトは「うんうん」と頷くとゆっくり地上へ降り立つ。
彼の足が地に着いた同時に対峙するふたつの白が動いた、常人には目視できない速度で剣撃と魔法がぶつかり合う。それは赤い火花であったり青い閃光を放つこともあった。
「見えるか、将軍……」
「い、いいえ。衝突した後に距離を取り合う一瞬に人型が薄っすら見える程度です」
愛人で手駒にすぎないと見下していた蝙蝠族のミューズに、主の皇帝すら慄く戦いぶりだった。彼女が本気を出せば捕らわれた魂を奪い返し牙を剥くことなど容易いだろうにと思った。
「なぜだ……ミューズお前がわからん」
飛び散ってきた何かの飛沫を皇帝は手の平に受け取った、チリリと焼ける痛みを残してそれは消え去る。
衝撃音が幾度も続いたが、やがて一方の白の動きに変化が出た。
疲労が溜まっていたのはミューズの方だった、息が苦しいのか肩が大きく上下している。魔法を駆使した戦い方に特化したウェインライトが有利だったようだ。ミューズは優れた体幹と身軽さが売りだが、体力を削られる長期戦は分が悪い。
「その細身で頑張ったよ、偉い偉い。スタミナ不足が課題だね」
「ウルサイ!子供ジジィ!」
ゼェハァとだいぶ息が荒くなったミューズは、少し距離を取った。ウェインライトは休憩のつもりかと思ったが首を傾げた、どうにも彼女の様子がおかしい。
懐から古びた懐中時計を取り出し確認しているようだ。
そして……
「時間だわ、契約満了。ふぅ、私は自由だわ」
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