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銀百合
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――結論から言えば、セバスチャンが住所を調べてくれたよ!
ほんっと良かった……。いやぁ、人に手紙を出すときは、ちゃんと自分の住所を書いたか・切手は貼ったか・誤字はないか確認しようね。
「……さて、ここか?」
あの後、俺は今日の分の執務を終わらせると、その足で『銀百合の宿』へと向かった。屋敷から馬車を出し、馬車の停車場から徒歩で歩く。話が長くなることが予想されたので、馬車は先に帰らせた。遅くならなければ乗り合い馬車にでも乗るか、冒険者ギルドへいったん行って有料の転送陣でも使わせてもらえればいいだろう。
なお、キースに会いに行くことは誰にも告げていない。『銀百合の宿』に向かうことも誰にも言っていない。
これからする話しは十中八九ウェルのことだろうし、話の内容によっては、ウェルの耳にいれたくない。屋敷を出る時も、ウェルに見つからないようにこそっと出てきた。唯一、ミーコだけは屋敷を出る直前まで俺のあとをにゃんにゃん言いながら心配そうについてきていたが、まぁそれぐらいだ。まぁ、屋敷内を探せばすぐに俺がいないってことはバレるだろうけど。でも、自慢じゃないけど俺が一人で勝手にどっか行っちゃうのっていつものことだしね! いつも通り、「また災いの森に討伐にでも行ってんのかな」と思われるぐらいだろう。
「あ。そういえば、手紙を忘れてきたな」
あの後、手紙を読み返した後に、そのまま執務机の上に置いてきてしまったらしい。まぁ、真面目なウェルは俺宛の手紙を盗み見るということはしないだろうし、他の人間もわざわざ俺の部屋に入ることもないだろう。
さて、馬車の停車場から歩くこと半刻ほど。
まだ陽は落ちてきていないというのに、辺りが薄暗く感じてきたのは、ここが歓楽街に近くなってきたからだろう。この辺りの地区は少し行けば売春宿や酒場が密集しているところだ。俺が今いるこの宿屋も、そういった場所を好む冒険者や荒くれ者を対象にしているようで、太陽の日照時間が変わるわけでもないのに、雰囲気になんとなく淀んだような静けさを感じる。もっと陽が落ちれば、このあたりも賑やかになるんだろうけどな。まぁ、酒場と売春宿って夜が活動時間だし。
「――さて」
『銀百合の宿』と書かれた扉には、百合の花がいびつに描かれている。俺は着ていた外套を脱いでから手に持つと、年季の入ったその扉を引いた。ぎぃぃ、と軋んだ音を立てて扉が開く。
「……らっしゃい。宿泊か?」
「いや、すまない。人と待ち合わせをしていてな、キースがここにいると聞いたんだが」
「……ああ、アイツか。おいキース! テメェに客が来てるぞ!」
宿屋の受付にいたのは、四十代ぐらいの壮年の男性だった。不精髭を生やした不愛想な親父さんだったが、キースの名前を出すとすぐにキースを呼びつけてくれた。
親父さんの呼びかけからしばらく間があったが、「オレに客ぅ……?」と、眠そうな声が階上から聞こえた後、とんとんと階段を下りてくる音がする。
「誰だよ、おやっさん。オレに客なんて――」
「よう、キース」
俺が声をかけると、階段の途中でキースはぽかんとした顔で俺を見つめてきた。
……え? あれ、ちょっと待って。
お前が俺を呼び出したんだろ? なにそのポカン顔?
え!? もしかして俺を呼び出したのってキースじゃなかった!? た、確かに『キースより(はぁと)』とかの差出人の名前は書いてなかったけど、でもあんな内容で俺に手紙を送ってくるのってお前しかいないよね!? ね!? 頼むからそうだと言って!
「……ずいぶん早かったな、ロスト様」
だが、キースはすぐにポカン顔から我を取り戻すと、いつものシニカルな笑みを浮かべて俺を階段からそのまま見下ろしてきた。
「オレがいなかったらどうするつもりだったんだ? たまたま今日はいたから良かったものの」
キースの返答にホッとする俺。よかったー、お前、ハラハラさせるなよ……。
お前からの手紙じゃなかったのかと思って、今めっちゃ心の中で焦ったよ……。
「お前とは早くケリをつけたかったからな。それに、今朝俺の手元に手紙が届いたんなら、今日はまだ宿屋にいるんだろうと思ってな」
「ふぅん?」
まぁ、半分はあてずっぽうと、今日は俺が事務仕事だけでヒマだったからっていうのもあるんだけどね!
あと、やっぱり銀百合の宿とやらの場所が不安だったので、いなくても下見ができるからいいかなって……。ほら、せっかく冒険者ギルドの伝言板で待ち合わせしても、俺が道に迷って待ち合わせ場所に遅れたらめっちゃ雰囲気台無しじゃん……。
「まぁ、とりあえずはオレの部屋に来いよ。人には聞かれたくねェ話だろ?」
俺はキースの言葉に無言でうなずくと、宿屋の親父さんに目礼だけしてから、キースの後に続いて宿屋の階段を上った。
宿屋の二階に上がれば、そこには人の気配はなかった。この時間なら、冒険者は大半が討伐やクエストに出ているから、まだみんな宿屋には帰ってきていないのだろう。
しんとする廊下を歩き、一番奥の角部屋に着く。ここがキースの部屋のようだ。
「どーぞ、ロスト様。むさくるしいトコロですが」
ドアを開けながらからかうような笑みで俺を見やるキース。
お邪魔しますとか、一応言った方がいいのかな? でもこの空気でそんなこと言うのも間抜けな気がするなぁと思っている間に、言うタイミングを逃して、俺はキースの部屋に入った。
キースの部屋は、予想にたがわず雑然とした部屋だった。
照明も何もない部屋は、昼間ではあるが陽の光の入りが悪く、薄暗い。備え付けの机の上には、片付けられていないコップ。椅子の上には脱いだままのシャツにベルト、しわになったままのベッドの上のシーツ。唯一、商売道具であろう弓と矢筒だけだ、きちんと椅子の上に置かれている。
うーむ、これぞザ・一人暮らしの男の部屋という感じだなぁ。まぁ、俺がアポイントメントをとらずに訪ねてきたせいでもあるか。俺が予め約束を取り付けていても、キースが俺のために部屋を片付けたかどうかは怪しいが。
「まぁ、さっそく訪ねてきてもらったことだし、さっさと本題に入るか。ウェルのことだろ?」
「……ああ、そうだ」
お互い部屋の中で立ったまま、会話は切り出された。
うん、恐らくキースは、今日はついに「ウェルには護衛騎士を辞めてもらって、パーティーに戻ってもらう」という趣旨の話をするために俺を呼んだのだろう。先ほどから、キースが俺を見る視線も、狩人が獲物を見るような殺気じみた視線だ。
さて、俺はそれに対してどう返すか――、
「……アンタを呼び出したのは他でもない。ウェルの護衛騎士の件だが、オレが説得してやってもいいぜ?」
「え?」
「オレがウェルに、パーティーなんかに戻らずに護衛騎士を続けるよう、説得してやってもいいって言ってんだ」
……ぱーどぅん?
「……どういう風の吹きまわしだ? この前と言っていることが、まったく逆のようだが」
やばい、思ってもみなかった話の切り出し方に、頭がついていかない。いったい、キースはなんのつもりだ? なんかいいことでもあった?
そんな俺の戸惑いを察したのか、キースは、にやりとなんだか嫌な笑みを浮かべた。眼帯に隠されていない方の目が、部屋の暗く埃っぽい空気の中で、研ぎ澄まされたナイフみたいにぎらりと光る。
「まァ、あれから色々考えてよ。やっぱりウェルも冒険者みたいな不安定な仕事よりかは、お貴族様の護衛騎士みたいに安定した仕事に就いてたほうがいいだろうと思ってよ」
「……とても本心から言ってるようには見えないな?」
「あ、やっぱりわかっちゃう?」
ククッ、と喉の奥で笑ったキースが、ずい、と俺との距離をつめてきた。
なんだか距離が近いような気がするが、ここで後ずさるのも酌なので、俺はそのままキースを見つめ返す。
「つまり、ウェルが騎士を辞めないように説得する代わりに……その分、俺に見返りを求めるってことか?」
「そう、そーいうこと。やっぱりアンタ、察しがいいなァ」
キースがぺろりと口の端を舐める。真っ赤な舌先で、まるで舌なめずりでもするみたいに。
その妖しい色気のある仕草に、思わずちょっと見惚れてしまった瞬間――、
キースに後頭部を掴むようにして引き寄せられ、そのまま、唇に噛みつかれるようなキスをされた。
ほんっと良かった……。いやぁ、人に手紙を出すときは、ちゃんと自分の住所を書いたか・切手は貼ったか・誤字はないか確認しようね。
「……さて、ここか?」
あの後、俺は今日の分の執務を終わらせると、その足で『銀百合の宿』へと向かった。屋敷から馬車を出し、馬車の停車場から徒歩で歩く。話が長くなることが予想されたので、馬車は先に帰らせた。遅くならなければ乗り合い馬車にでも乗るか、冒険者ギルドへいったん行って有料の転送陣でも使わせてもらえればいいだろう。
なお、キースに会いに行くことは誰にも告げていない。『銀百合の宿』に向かうことも誰にも言っていない。
これからする話しは十中八九ウェルのことだろうし、話の内容によっては、ウェルの耳にいれたくない。屋敷を出る時も、ウェルに見つからないようにこそっと出てきた。唯一、ミーコだけは屋敷を出る直前まで俺のあとをにゃんにゃん言いながら心配そうについてきていたが、まぁそれぐらいだ。まぁ、屋敷内を探せばすぐに俺がいないってことはバレるだろうけど。でも、自慢じゃないけど俺が一人で勝手にどっか行っちゃうのっていつものことだしね! いつも通り、「また災いの森に討伐にでも行ってんのかな」と思われるぐらいだろう。
「あ。そういえば、手紙を忘れてきたな」
あの後、手紙を読み返した後に、そのまま執務机の上に置いてきてしまったらしい。まぁ、真面目なウェルは俺宛の手紙を盗み見るということはしないだろうし、他の人間もわざわざ俺の部屋に入ることもないだろう。
さて、馬車の停車場から歩くこと半刻ほど。
まだ陽は落ちてきていないというのに、辺りが薄暗く感じてきたのは、ここが歓楽街に近くなってきたからだろう。この辺りの地区は少し行けば売春宿や酒場が密集しているところだ。俺が今いるこの宿屋も、そういった場所を好む冒険者や荒くれ者を対象にしているようで、太陽の日照時間が変わるわけでもないのに、雰囲気になんとなく淀んだような静けさを感じる。もっと陽が落ちれば、このあたりも賑やかになるんだろうけどな。まぁ、酒場と売春宿って夜が活動時間だし。
「――さて」
『銀百合の宿』と書かれた扉には、百合の花がいびつに描かれている。俺は着ていた外套を脱いでから手に持つと、年季の入ったその扉を引いた。ぎぃぃ、と軋んだ音を立てて扉が開く。
「……らっしゃい。宿泊か?」
「いや、すまない。人と待ち合わせをしていてな、キースがここにいると聞いたんだが」
「……ああ、アイツか。おいキース! テメェに客が来てるぞ!」
宿屋の受付にいたのは、四十代ぐらいの壮年の男性だった。不精髭を生やした不愛想な親父さんだったが、キースの名前を出すとすぐにキースを呼びつけてくれた。
親父さんの呼びかけからしばらく間があったが、「オレに客ぅ……?」と、眠そうな声が階上から聞こえた後、とんとんと階段を下りてくる音がする。
「誰だよ、おやっさん。オレに客なんて――」
「よう、キース」
俺が声をかけると、階段の途中でキースはぽかんとした顔で俺を見つめてきた。
……え? あれ、ちょっと待って。
お前が俺を呼び出したんだろ? なにそのポカン顔?
え!? もしかして俺を呼び出したのってキースじゃなかった!? た、確かに『キースより(はぁと)』とかの差出人の名前は書いてなかったけど、でもあんな内容で俺に手紙を送ってくるのってお前しかいないよね!? ね!? 頼むからそうだと言って!
「……ずいぶん早かったな、ロスト様」
だが、キースはすぐにポカン顔から我を取り戻すと、いつものシニカルな笑みを浮かべて俺を階段からそのまま見下ろしてきた。
「オレがいなかったらどうするつもりだったんだ? たまたま今日はいたから良かったものの」
キースの返答にホッとする俺。よかったー、お前、ハラハラさせるなよ……。
お前からの手紙じゃなかったのかと思って、今めっちゃ心の中で焦ったよ……。
「お前とは早くケリをつけたかったからな。それに、今朝俺の手元に手紙が届いたんなら、今日はまだ宿屋にいるんだろうと思ってな」
「ふぅん?」
まぁ、半分はあてずっぽうと、今日は俺が事務仕事だけでヒマだったからっていうのもあるんだけどね!
あと、やっぱり銀百合の宿とやらの場所が不安だったので、いなくても下見ができるからいいかなって……。ほら、せっかく冒険者ギルドの伝言板で待ち合わせしても、俺が道に迷って待ち合わせ場所に遅れたらめっちゃ雰囲気台無しじゃん……。
「まぁ、とりあえずはオレの部屋に来いよ。人には聞かれたくねェ話だろ?」
俺はキースの言葉に無言でうなずくと、宿屋の親父さんに目礼だけしてから、キースの後に続いて宿屋の階段を上った。
宿屋の二階に上がれば、そこには人の気配はなかった。この時間なら、冒険者は大半が討伐やクエストに出ているから、まだみんな宿屋には帰ってきていないのだろう。
しんとする廊下を歩き、一番奥の角部屋に着く。ここがキースの部屋のようだ。
「どーぞ、ロスト様。むさくるしいトコロですが」
ドアを開けながらからかうような笑みで俺を見やるキース。
お邪魔しますとか、一応言った方がいいのかな? でもこの空気でそんなこと言うのも間抜けな気がするなぁと思っている間に、言うタイミングを逃して、俺はキースの部屋に入った。
キースの部屋は、予想にたがわず雑然とした部屋だった。
照明も何もない部屋は、昼間ではあるが陽の光の入りが悪く、薄暗い。備え付けの机の上には、片付けられていないコップ。椅子の上には脱いだままのシャツにベルト、しわになったままのベッドの上のシーツ。唯一、商売道具であろう弓と矢筒だけだ、きちんと椅子の上に置かれている。
うーむ、これぞザ・一人暮らしの男の部屋という感じだなぁ。まぁ、俺がアポイントメントをとらずに訪ねてきたせいでもあるか。俺が予め約束を取り付けていても、キースが俺のために部屋を片付けたかどうかは怪しいが。
「まぁ、さっそく訪ねてきてもらったことだし、さっさと本題に入るか。ウェルのことだろ?」
「……ああ、そうだ」
お互い部屋の中で立ったまま、会話は切り出された。
うん、恐らくキースは、今日はついに「ウェルには護衛騎士を辞めてもらって、パーティーに戻ってもらう」という趣旨の話をするために俺を呼んだのだろう。先ほどから、キースが俺を見る視線も、狩人が獲物を見るような殺気じみた視線だ。
さて、俺はそれに対してどう返すか――、
「……アンタを呼び出したのは他でもない。ウェルの護衛騎士の件だが、オレが説得してやってもいいぜ?」
「え?」
「オレがウェルに、パーティーなんかに戻らずに護衛騎士を続けるよう、説得してやってもいいって言ってんだ」
……ぱーどぅん?
「……どういう風の吹きまわしだ? この前と言っていることが、まったく逆のようだが」
やばい、思ってもみなかった話の切り出し方に、頭がついていかない。いったい、キースはなんのつもりだ? なんかいいことでもあった?
そんな俺の戸惑いを察したのか、キースは、にやりとなんだか嫌な笑みを浮かべた。眼帯に隠されていない方の目が、部屋の暗く埃っぽい空気の中で、研ぎ澄まされたナイフみたいにぎらりと光る。
「まァ、あれから色々考えてよ。やっぱりウェルも冒険者みたいな不安定な仕事よりかは、お貴族様の護衛騎士みたいに安定した仕事に就いてたほうがいいだろうと思ってよ」
「……とても本心から言ってるようには見えないな?」
「あ、やっぱりわかっちゃう?」
ククッ、と喉の奥で笑ったキースが、ずい、と俺との距離をつめてきた。
なんだか距離が近いような気がするが、ここで後ずさるのも酌なので、俺はそのままキースを見つめ返す。
「つまり、ウェルが騎士を辞めないように説得する代わりに……その分、俺に見返りを求めるってことか?」
「そう、そーいうこと。やっぱりアンタ、察しがいいなァ」
キースがぺろりと口の端を舐める。真っ赤な舌先で、まるで舌なめずりでもするみたいに。
その妖しい色気のある仕草に、思わずちょっと見惚れてしまった瞬間――、
キースに後頭部を掴むようにして引き寄せられ、そのまま、唇に噛みつかれるようなキスをされた。
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