四天王に転生したら部下の双子に執着されてるんだけど、穏便に国外脱出するにはどうすればいい?

秋山龍央

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第1部 憑依しました

第十四話

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 ハルトから「どうしてアンタは皇帝を諫めないんだ!」とマジ切れされたので、必死の言い訳ターンが始まった。 

 脳みその奥深くに眠っている原作知識を総動員である。

 なんとか表面上は平静を取り繕ったけれど、内心はもう気が気じゃなかったよ~!

 少しでも言葉を間違えれば殺されかねないので、緊張感がやばかったぜ……
 なお、おかしなことを言って矛盾が生じるとまずいと思って、あくまでも本当のことしか言っていない。あえて伏せた情報もあるけれど、嘘はついていない。

 ああ、それにしてもどうしてこんなことに!?

 おれは別に原作の展開を変えたいとか思ってないんだ!
 ただ、穏便に国外脱出したいだけなのに!

 まさかこんなところでハルトと出会うことになるなんて……
 しかも原作通りなら、ハルトは皇帝陛下の過去話なんて、詳細は知らないまま終わっていたはずだったのに!

 原作では、皇帝の回想によって、皇帝と大臣の出会い編が描かれている。主人公であるハルト自身は、二人がどういう風に出会い、皇帝がどういう風に大臣に心酔していったのかという詳細を知ることはついぞなかった。

 ハルトだけではなく、他の革命軍のメンバーも、先代の皇帝夫妻が暗殺されたこと自体は知識として知っていたものの、その具体的な状況などを知る機会はなかったはずだ。

 いちおう、皇城には革命軍に情報を流しているスパイもいるけれど……
 皇帝夫妻が暗殺された時は彼女もまだ幼かったから、当時の具体的な状況は知らないはずだ。

 だから本当なら、こういった情報をハルトに教えたくはなかった。

 万が一、原作では知ることのなかった情報をハルトや革命軍が得てしまうことで、今後の流れが変わってしまったら?

 この知識がハルトの革命に対する決意を揺らがせてしまったら?

 彼に話している最中、おれの胸には何度も不安がよぎった。

 しかし、おれが皇帝陛下を諫めない理由、現在まで大臣派についている理由を納得してもらうには……言うしかなかったのだ。
 だって、そうじゃないと本当に今すぐにもハルトに殺されそうだったし!

 話し終えたおれは、彼がどういう反応をするのかが、すごく怖かった。

 もしも……おれが余計なことを教えたせいで、ハルトの覚悟が鈍ったらどうしよう。
 そんな風に危惧していたおれだったが――しかし、結局それは杞憂に終わった。

「今も皇国では、数多くの民が苦しんでいる。もう皇帝に誰の言葉も届かないっていうなら、なおさら誰かが止めてやらないといけない。そうじゃないと……きっと、亡くなった皇帝の両親だって悲しんでるはずだ」

 ハルトの覚悟はゆらぐどころか、むしろ、ますます強固なものになったようだった。
 瞳に闘志の炎を燃やし革命を誓う彼の姿は、あまりにもまっすぐで、まぶしかった。

 ああ、そうか――

「……そうか。そうだな、お前はそう言うよな」

 なにもできず、無力で、この国から一人で逃げだそうとしたおれなんかとは全然違う。

「お前ほどの強さが陛下にあれば、少しは何か変わっていたかもしれないな……」

 もしも、ハルトのような心の強さが陛下にあれば――

 あるいは、ハルトのような友人が陛下のそばにいてくれたら。
 それだけで、きっと未来はよりよいものになっていただろうに。

 もの悲しく、やるせない気持ちでハルトを見つめる。すると、なぜか彼は顔を真っ赤にして黙り込んでしまった。

 え、どうしたの? 

 もしかして、怒りのあまり言葉を失ったのだろうか。
 おれの長々とした言い訳に対して「だからってそんなのは理由になんねーだろ! 命と引き換えにしてでも皇帝陛下に忠言しろボケカスが!」とか思ったのかもしれない。ど、どうしよう!?

 交渉決裂の予感に硬直していると、不意に、ハルトがおれの前までつかつかとやってきた。
 逃げようかと思ったが、足を負傷しているため走るどころか歩くことさえ難しい。

 びくびくしながら彼の反応を待つ。すると、すぐ目の前にまでやってきたハルトは、その手に持っていたキャンディケインを差し出してきた。反射的に両手で受け取ってしまったが、わけが分からない。
 なにこれ? いったいどういうこと?

「これ、返すよ。オレの質問に、シキはちゃんと答えてくれたからさ」

「……いいのか?」

 えっ、返してくれるの!?

 おれは信じられない気持ちでハルトをまじまじと見つめた。

「ああ。今回リーダーから言い渡された任務はウルガ族の国外脱出支援だけで、シキをどうにかしろとは言われてなかったしな。今、アンタを誘拐しても、オレ一人じゃあ皇国軍の追撃から逃れるのは難しいだろうし。だから、これでおあいこにしよーぜ」

 そう言って、ハルトは照れくさそうに笑った。

 えーっと、つまり……キャンディケインも返してくれるし、おれのことも見逃してくれるってこと?

「おれを見逃してくれるのか? ずいぶんと気前がいいな」

「ただで見逃すわけじゃないぜ。ウルガ族への追撃はやめて、アンタたち皇国軍がこのまま引いてくれることが条件だ」

 お……おいおいおい! 
 めっちゃいいやつじゃんコイツ~~~!

 まるで少年漫画の主人公みたいな奴だな! 少年漫画の主人公だったわ!

 本当にありがとうなハルト~! 
 もちろん言われずとも、皇国軍はこのまま敗走させていただきます! おれもボロボロだから、早く帰ってお風呂入りたいしね!

「分かった、その条件を呑もう」

「ありがとうな。今日はアンタと話せて良かったよ」

 そう言って、白い歯をみせてニカッと笑うハルト。
 太陽みたいなあたたかな笑顔に、ちょっと胸がドキッとしてしまう。

 こ、これは革命軍にいるヒロインたちがハルトに惚れまくるのも納得……! 
 こうして見ると、ほんとかっこいいなぁ。

 ……あ。ヒロインといえば、そういえばちょうどハルトはこの時期におれの推しであるフェルシーちゃんと出会うんじゃないか?

 おれの推しのフェルシーちゃんは、聖中央教会に在籍するふわふわ金髪の巨乳系お姉さんなシスターだ。

 聖中央教会の本山がある町の近くに、山賊パイソンの一味が住み着き始めたのだが……聖中央教会は過去に大臣を名指しで批判したことがあった。そのせいで大臣の不興を買っていたため、皇国軍が派遣されなかったのだ。
 そこで、聖中央教会は革命軍へ山賊パイソンの討伐を依頼。見返りは今後の革命軍への支援と協力だ。
 その依頼を受諾した革命軍によって神造兵器持ちのハルトが派遣され、そこで彼はフェルシーちゃんと出会うのである。

 多分、ハルトが派遣されるのは今の時期のはずだ。
 そして……ハルトもフェルシーちゃんも、山賊パイソンとの戦いによって小さくない怪我を負うことになる。

 おれは少し考えた後、キャンディケインを軽く振るった。すると、杖の先についた鷲頭の嘴部分から、ころりと丸い神薬が二つ出てきた。

「それが……ウワサの神薬か? へぇ、本当に飴玉みたいだな」

 ハルトが驚いた顔になっている。
 そんな彼にむかって、おれは掌にのせた二つの神薬を差し出した。

「ただで見逃されるのも癪だ。代わりにこれをやろう」

「えっ!?」

 ぎょっと目を丸くするハルト。

「そ、そんなの受け取れないぜ! オレはシキから話が聞けただけで充分に満足してるし!」

「おれは聞かれたことに答えただけで、たいしたことはしていない。それに対し、お前はこのままキャンディケインを取り上げることも出来るが、それはしないというんだろう? それでは対等じゃないだろう。おれは借りは作らない主義なんでな」

「で、でも……」

 ハルトは神薬とおれの顔を交互に見つめた後、思いつめたような表情でばっと頭を下げた。

「ご……ごめん! シキの気持ちは嬉しいけど、やっぱり受け取れない!」

「なっ!?」

 断られると思っていなかったので、ちょっと……いやかなりショックだ。

 たとえるなら、バレンタインに勇気を出して好きな人へチョコレートを渡したら、渡した相手には実は恋人がいることを告げられてそのままチョコレートを突き返された時のような気分というか……複雑すぎてこれだと全然たとえになってないか?

「な、なぜだ? 神薬の効果は知っているだろう。あるに越したことはないはずだ」

「そ、その……」

 気を取り直してハルトに受け取らない理由を尋ねてみる。
 ハルトはおれの顔をちらちらと見ながら、躊躇いがちにおずおずと唇を開いた。

「だってこの薬は……誰かの血でつくられたものなんだろう?」

 ……あ、なるほど。

 そうか、ハルトの性格を考えれば、この神薬を素直に受け取るはずもなかったな。

 でも貰ってくれないとおれが困る。
 なにせ、今後の展開が原作通りならばおれの推しのフェルシーちゃんが怪我をするのだ。

 それに、おれ自身がハルトに受け取ってほしいし。
 コイツ、めっちゃいい奴なんだもん。フェルシーちゃんもだけれど、ハルトのことだって心配だ。

 しかも今回は、おれが双子とともにウルガ族の生き残りを討伐しにきたせいで、原作にはなかった戦闘をハルトにさせてしまったし。そのお詫びというか、補填というか。

「神薬自体は人間の血液を材料としているわけではないが……お前が言っていることは、そういうことではないんだろうな」

「…………」

 黙りこくるハルト。
 おれは腕を伸ばして、そんな彼の手をとった。そして、その右手に無理やり神薬を握らせると、ハルトは青い瞳を丸くして驚く。

「シキ! オレは受け取れないって……!」

「ああ、お前の言うことはわかる。でも、だからこそ、誰よりもお前が使うべきだ」

 おれの言葉に、ハルトはさらに目を大きく見開いた。
 言葉を失っている彼に対して、おれはさらに続ける。

「お前には、革命軍でなさねばらならないことがあるのだろう? ならば、そのために使えるものはすべて使うべきだ。ちっぽけなプライドは捨てろ」

「シキ……」

 感極まったような震え声で、おれの名前を呼ぶハルト。

 おれが言うのもなんだが、正直ちょっとハルトが心配になる。
 こいつ、押し売りにかなり弱いぞ。セールストークにのせられて、買う予定のなかったものを買っちゃうタイプに違いない。ちなみにおれがそのタイプだ。

「……分かった。じゃあ、これはありがたく使わせてもらう」

「ああ、そうしろ」

 ようやく神薬を受け取ってもらえて、おれはめちゃくちゃホッとした。
 ハルトは上着から手拭いを出して、二つの神薬を大事そうにくるんでから再び上着の裏ポケットへとしまう。そして、空いた右手をおれに差し出してきた。

「まだ言ってなかったよな。オレの名前、ハルトって言うんだ」

「ハルトか」

「オレたち、また会えるかな?」

 おれは肩をすくめて、小馬鹿にするような笑みを浮かべた。

「お前は馬鹿か。おれたちは敵同士だぞ、次に会った時は殺し合いだ」

 本当はハルトの手をとって握手を交わしたかったが……いかんせん、遠くの方からおれの名前を呼ぶゼノンとヴィクターの声が聞こえてきた。双子と皇国軍がとうとう追いついたのだ。
 まだ距離はあるけれど、それでもハルトと握手をしているところを見られでもしたら、かなりまずい。
 ハルトもそれを察したのだろう。彼は笑顔で手を引っ込めると、嬉しそうに尋ねてきた。

「それってさ、つまりシキは、オレと殺し合いするのはいやだって言ってくれてるんだよな?」

「ふん。馬鹿なことを言っている暇があったらさっさと行け」

「うん! 今日はオレ、シキと話せて本当によかったぜ!」

 そして、ハルトはまたあの輝くような笑顔をおれに向けた。

「オレさ、料理が得意なんだ! いつか……いつか、オレの作った料理をシキに食べてほしいな。まあ、貴族のアンタの口には合わないかもしれないけれどさ」

 えー、ハルトの手料理とかめっちゃ食べたい!

 だってこいつ、革命軍の料理係で、その腕前はメンバー全員から絶賛されるくらいなんだよ!
 ハルトが皇都に上京したきっかけだって、貴族のお嬢さんの専属デザート係に採用されたことだし!

「ふっ……考えておこう」

「っ! へへ、じゃあ期待しててくれよな!」

 嬉しそうな満面の笑顔のハルト。そして、彼はそう告げると背中を向けて、脱兎の勢いで駆け出して行った。地面を駆け、木の上へと跳躍し、岩場に飛び乗って移動する彼の動きは、まさに猿のようだった。ハルトの姿はあっという間に見えなくなった。

 うーむ……ハルトといいゼノンといい、この世界のネームドキャラクターの身体能力ってほんと化け物じみてるな。

 ハルトの姿がすっかり見えなくなってから、おれはキャンディケインをふるって、神薬を一粒取り出した。そして、それを口に含むと、あっという間に身体の怪我は治る。
 怪我が治ったのと、おれの元に双子と皇国軍が到着したのは、まったく同じタイミングだった。

「シキ様、ご無事でしたか!?」

「うわっ、シキ様すげぇボロボロじゃん」

 ――さて。
 ハルトとの対話はなんとか乗り切ったが、今度はこの双子への対応だ。このまま皇国軍を引き上げるなら、なんかうまい説明を考えないとなぁ。

 でも、おれは今回ゼノンが危ないところを助けてやったんだしな!
 これで少しは双子もおれのことを見直してくれるんじゃないかな~?
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