美醜逆転世界でフツメンの俺が愛されすぎている件について

いつき

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10 冒険者カード

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「イツキ、大丈夫か?」

「う、うん.......大丈夫..............」


あまりの衝撃に少し放心していたけれど、ラインハルトさんの呼びかけで気を取り戻す。

危ない危ない、しっかりしないと......。


「まぁ、ひとまず書類も書き終えたみたいやし。ギルドの登録について進めさせてもらうな」

「あ、そうでしたね!」


姿勢を正してバラードさんと向かい合う。


「ギルドについてはミューズからどれくらい教えてもらったん?」

「ギルドにはいろんな種類があるってことと....適性検査について教えてもらいました!」

「そっか、なら自分からは冒険者ギルドについて詳しく説明させてもらうな」


バラードさんは一枚の紙を見せながら口を開く。


「冒険者ギルドの仕事は依頼者と冒険者の間を取り持つ仲介者と、冒険者のみんなのサポートが主でな。依頼は魔物の討伐や捕獲とか、地域の細々とした何でも屋みたいなもんから、ミューズみたいな強い冒険者には国からの依頼も来るねん」

「国から⁉︎すごいですね!」

「...そう頻繁に依頼されるわけじゃない」

頻繁にはってことは依頼されることもあるんだ、国からの依頼ってやっぱりラインハルトさんはかなり強いんだな。


「そんで依頼をこなしていって、試験に合格したらランクが上がるんやけど。ランクは下がGから1番上がS。ちなみにラインハルトは上から2番目のAランク!自分は一個下のBランクやから、いつでも頼ってな」

「はい、ありがとうございます!」

「ふふ、素直でええ子やな。まあ、今言ったことだけでも覚えておけばあとは大丈夫やから。次は適性検査な」


そう言ってラインハルトさんが持っていたようなカードが差し出される。ただ、ラインハルトさんが持っていたものは白銀色だったけど、これは銅褐色だ。

さっき言ってたランクの違いなのかな?


「イツキさんは登録したばっかやからGランクやけど、ランクが上がったらもっと綺麗なカードに変わるから頑張ってな。このカードの四角の部分に好きな指を当ててみて、これから使う時はその四角の部分に指を当てたら文字が表示されるようになるから」

「はい」


使いやすいよう、親指を当てる。

指紋認証みたいな感じなのかな?


「うん、これで大丈夫。書いてあるのが見える?」

「はい、ですけど....これ........」


カードに表示されている内容を見る。



【イツキ・アオハラ   年齢:19
 ランク:G       Lv1
 筋力: F     魔力:C
 俊敏: E    防御:E
 スキル
 神の祝福 lv__     
 預金残高
 0イェル            】


スキル持ってる!神の祝福って、さっきラインハルトさんが言葉が通じる理由で言ってたスキルだよね?


「そんで裏面にギルドの職員だけが持つカードキーをかざせば」


そう言ってカードの裏面にかざすと、文字が新たに浮かび上がってくる。


「これが適性検査の内容やで」

「これが......」










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