最強パーティーのリーダーは一般人の僕

薄明

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58話

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『うおおおおおおお』


『ええええええ!!!????』


『まじやめろって!』


『おめでとうございます!!』


『ってか、どこにあるん??』


賞賛、疑問…色んなコメントですごい速さで流れている。

色付きのコメントも真っ赤が多い。

「あっ、スパチャ切るの忘れてた」

「今すぐやりなさい!」

「もう消したよ。スパチャ送ってくれたみんなありがとう!」

前回の配信で、スパチャをONにしていたのを忘れていたみたいだ。

今はOFFに出来ているから安心だね。

「説明の方に戻るぜ。えーっと、探索者協会のギルドマスターから依頼を受けてレベル8ダンジョンを調査してほしいってことで調査することになったぞ」

「めちゃくちゃ棒読みだね!!」

「仕方ないだろ!俺は適当に喋る方が上手く話せるんだよ!」

「なんで率先して言ったのよ!」

「言いたくなるだろ!」

いつものレオナとタケルのやり取りが始まったため、ナツが2人をポイッと僕の部屋に連れ出してしまった。

「いや、なんで僕の部屋?」

「静かになるまで待機ってことでね。続きと行こうか~」

ユイが原稿をナツに手渡す。


『タケルwwwwww』


『今回はレオナちゃんもかwwwwww』


『謹慎wwwwww』


「じゃあもう一度話そうかな。ええっと……シオン、これは言っても良い内容なのかな…??」

改めて原稿を見ると、レベル8ダンジョンの場所がある未知の島についての、ドローンで見た映像の抜粋が書かれていた。

これ、誰が書いたの?

「僕が書いたんだけど、本当に読んでもいいか不安になってね…」


『なんだよ、内緒か!?』


『ここに来て隠すのか!!!』


『レベル8ダンジョンなんてあったのか!?驚きだぞ!』


『レベル7ダンジョンまでだと思ってた!』

「仕方ない、涼宮さんに連絡してみるよ」

「「「涼宮?」」」

ああそうか、ミオはともかく、2人も名前は知らなかったんだ。

「ギルドマスターの後ろにいた女の人だよ。何かあった時のために一応連絡先を交換しておいたんだ」

合点がいったのか、ナツとユイはポンッと手を叩く。

「女…」

ミオの声はなんか低い。
怖いって。

「必要な連絡先だから許してくれない?」

「ん…許す」

頭を撫でながら言うと、満足気にミオは許してくれた。

僕とミオにはモザイクがかかってるから、映ってないだろう。

モザイク万歳!

「さりげなくイチャついてますよ…」

「もういっそ僕らもイチャつく?」


『( ゚∀゚)・∵. グハッ!!』


『何故だ…目から水が溢れてくる…』


『俺は目の前が真っ赤だ』


『これが…リア充の波動…恐ろしや』


『口の中が甘い……』


何故か一部視聴者にダメージが入ったみたいだ。

とかやり取りをしていると、落ち着いたタケルとレオナ、そして涼宮さんからのメールが届いた。

良いタイミングだね、2人とも。

「ちょうどいい時に帰ってきたね。涼宮さんからのメールだと、ナツの原稿はそっくりそのまま伝えて良いんだって。だけど、この文章も付け加えて欲しいって」

みんなにメールの内容を見せる。

「了解。じゃあ僕が書いたし、僕が話すとするよ」

一息ついて、ナツが語った。
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