最強パーティーのリーダーは一般人の僕

薄明

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29話

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「ええっと、今の視聴者数は……凄い!【白夜】は50万人超えてますよ!!しかも、海外のコメントも多いですね!」

『そりゃあレオナちゃんの魔法は世界一だもんな』


『今までにない魔法が多い!』


『めっちゃ勉強になる』


『見ていて楽しい』


もちろん僕は、レオナの魔法は世界一だと思っているけど、世間的にもレオナの魔法は凄いみたいだ。

なんか誇らしい。


「なになに、『レオナさんは杖とか道具とか使ってないですけど、使わないんですか?』……使わないわ」


『は?』


『使わんの?』


『そういえば見たことないな』


『なんで?』


「魔法っていうのは、簡単に言えば想像《イメージ》の具現化なの。ダンジョンが出来て数十年経つけど、魔法を使う時は皆は何から始める?」


『本を買う』


『YouTubeに使い方講座みたいなのがあるからそれを見る』


『教えてもらう』


『弟子入り』


「そう。ほとんどは先人の使った方法を真似ているの。でも、魔法っていうのは、さっきも言ったけど想像の具現化。探索者が持ってる能力や魔力次第で色々なことが出来るのよ」


『はえぇ、すごい話やな』


『一般人には夢のある話よな』


『勉強になります!』


『でも今更イメージを変えるの難しそう』


アニメや漫画を読んでる人なら想像しやすいんじゃないのかな?

「『アニメや漫画を読んでる人なら想像しやすいんじゃないか』とシオンみたいな考えをした人もいると思うわ。でも、簡単に想像できるなら苦労はしないね……」

「うっ……」


『バレてる……』


『俺も思った』


『チート使えるやんとか思っててすみません』


『レー○ガンは撃つの難しいのか』


『エクス○ロージョンもか……』


「できるだけ明確に想像することが大事よ。その点だとアニメや漫画などを見たり読んだりしてる人なら少しは想像しやすいかもしれないわ。でも、構造を考えたり、想像通りの魔法を放つことができるまでの魔力が足りなかったりするわ。だから、あまりにも無理な想像はしないことね」


『残念だわ』


『それなら、マジでレオナちゃんすごくね?』


「さっきの魔法は、簡単に言うと熱光線。太陽の光を元に想像したすごく熱い熱線よ」


『そうだよな。貫いたってよりかは溶けてる感じだもんな』


『でも、銀竜った魔法耐性あるよな』


「魔法耐性も貫くくらいの熱線よ。魔力を込めれば込めた分、威力も上がるし」


マジでレオナすごいな。

転移魔法も、レオナにしかできないんじゃ……。


「今回はシオンのおかげで気合いも入ったわ。ありがとね」

なんてカメラ目線で言われると、僕もすごく嬉しくなった。

「おーい、終わったぞ!」

「いい運動になったよ」

「ちょうど2人も帰ってきたわね」


両手に溢れるくらいの宝石と素材を抱えたタケルと、多分全部リュックに入れたナツが帰ってきた。

「今回はレオナがいない分、楽しめたぜ!」

「なによ!説明とかしてなかったら私が全部殲滅してたわ!」

「はん!俺の方が一足先に倒してます~」

「最初のは私が倒したの忘れたんですかあ~?」

「んだと!」

「やんのか!」

「はい2人ともストップ」

「どうして2人はこうも喧嘩できるんでしょうね」

ナツとユイに止められた2人は、素直に引き下がった。

「今度は私も参加するわ」

「はん、レオナよりも早く俺が倒してやるよ!」

「負けた時の言い訳を考えておくといいわ!」


ふわりと体が浮き上がったレオナと、クラウチングスタートの構えになったタケルは、ナツとユイを置き去りに、ダンジョンの奥へと駆けていった。


「今日は気合い入ってますね」


「シオンのおかげだね~」

取り残されたふたりは、笑い合いながら2人を追いかけて行った。
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