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28話
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「おっ、始まったみたいですね」
【白夜】の配信が始まった。
現在、みんなはダンジョン入口にいるようだ。
『おおおお!!』
『きちゃあああ!!』
『すごく待ってた』
『シオンから来た!!』
【白夜】のコメント欄には、僕の方を見ていた視聴者さんも、集まっていて、同接数もどんどん増えていってる。
現在僕が、ありがたいことに5万人の視聴者さんがいる。
しかし【白夜】は、20万人いる。
どんどん増えていってる。
それもそうで、前回の雑談配信からチャンネル登録者数が増えていて、現在では600万人を超えている。
「今回はリーダーのシオンが見ているから、気合を入れていこうと思ってるよ~」
気合いが入っているのか分からない口調で、ナツが言う。
「そうね。初めて見るのよね。パーティ攻略」
「頑張りましょう!」
レオナ、ユイは気合い充分のようだ。
「まじすんません」
入口付近の壁には、既にボロボロのタケルがいる。
というか、なんかめり込んでいるような……。
「シオンの料理を食べたから有罪」
とのことらしい。
本当にしばかれてるんだ……。
というか、めり込むって、どんだけ強い力で殴られたんだろう……。
『えっ、怖っ……』
『シオン、許してやれよ』
『作っておかないとやばくないか』
「そうですね。僕がつまむ分とは別に用意しておきます」
流石にタケルが可哀想になってきたし。
『最近のタケルはネタ扱いされてるよな』
『前の頼りになる感じも良かったが、俺は今の姿も新鮮で面白い』
『今日はどんな姿になってるか楽しみになる』
キッチンで作業するよりかは、配信を見ながら作業したかったから、10個くらいじゃがいもを持ってくる。
ついでにさつまいもやれんこんも持ってきた。
『シオンは何してんの』
「みんなが帰ってから揚げれるように、準備してます」
『手際いいな』
『俺は皮むきはピーラー使わんと指切るわ』
「分かりますよ。最初はピーラーを使っていたんですけど、途中から洗い物が面倒くさくなっちゃって……包丁の練習にもなるので、最近は包丁を使うことが多くなりましたね」
『継続って大事なんやな』
『てか皮むきうまっ!』
『速すぎやろ。料理漫画みたいな速さやで』
「いやいや、皆さん褒めすぎですよ。料理人さんだともっと早くなりますしね」
と、視聴者さんと会話しながら下処理を終えた。
タケルも壁から抜け出せたようで、4人は歩みを進めていた。
『ぎゃおおおおお!!!』
「良いタイミングで、ドラゴンが出てきたみたいですね」
色は銀色に輝いている。
コメント欄によると、銀竜と呼ばれていて、魔法系の攻撃に耐性があるらしい。
「しゃああ!!!!」
勢いよくタケルがドラゴンに向かってかけて行く。
「せいっ!」
だけど、タケルが向かうより早く、レオナの手から放たれた白い光線のようなものが、ドラゴンの頭部を貫いていた。
「えっ……」
『Σ(゚д゚;)』
『( ˙꒳˙ )ファ』
『はぁ!?』
『魔法……耐性……なんで?』
レオナは、カメラに向かって舌を出しながらVサインをしていた。
「イェイ!」
『可愛い』
『( ゚∀゚)・∵. グハッ!!』
『なんだ……この可愛さ……』
『尊死†┏┛墓┗┓†』
コメント欄も『可愛い』というコメントでいっぱいだ。
だけど僕は、驚きの方が大きかった。
「魔法攻撃に耐性があるって話でしたよね……」
「ん、シオンが驚いてるって?」
どうやら、僕の様子を【白夜】の配信のコメントに書いてくれた視聴者さんがいるみたいだ。
「それはねぇ、耐性があるって言っても、完全に耐性があるわけじゃないの。魔法攻撃が効きにくいってこと。だったら、魔法攻撃が効くような高火力の魔法をぶち込めばああなるのよ」
『はああああ????』
『いつ見てもレオナちゃんの魔法は凄いなぁ(白い目)』
『私は探索者です!参考にします!』
『いや、参考に出来んやろ……』
『良かったら詳しく教えてくれませんか?』
「ん?良いわよ。どうせタケルとナツが居ればこの辺は大丈夫だし」
今度はレオナの魔法講座が始まるみたいだ。
【白夜】の配信が始まった。
現在、みんなはダンジョン入口にいるようだ。
『おおおお!!』
『きちゃあああ!!』
『すごく待ってた』
『シオンから来た!!』
【白夜】のコメント欄には、僕の方を見ていた視聴者さんも、集まっていて、同接数もどんどん増えていってる。
現在僕が、ありがたいことに5万人の視聴者さんがいる。
しかし【白夜】は、20万人いる。
どんどん増えていってる。
それもそうで、前回の雑談配信からチャンネル登録者数が増えていて、現在では600万人を超えている。
「今回はリーダーのシオンが見ているから、気合を入れていこうと思ってるよ~」
気合いが入っているのか分からない口調で、ナツが言う。
「そうね。初めて見るのよね。パーティ攻略」
「頑張りましょう!」
レオナ、ユイは気合い充分のようだ。
「まじすんません」
入口付近の壁には、既にボロボロのタケルがいる。
というか、なんかめり込んでいるような……。
「シオンの料理を食べたから有罪」
とのことらしい。
本当にしばかれてるんだ……。
というか、めり込むって、どんだけ強い力で殴られたんだろう……。
『えっ、怖っ……』
『シオン、許してやれよ』
『作っておかないとやばくないか』
「そうですね。僕がつまむ分とは別に用意しておきます」
流石にタケルが可哀想になってきたし。
『最近のタケルはネタ扱いされてるよな』
『前の頼りになる感じも良かったが、俺は今の姿も新鮮で面白い』
『今日はどんな姿になってるか楽しみになる』
キッチンで作業するよりかは、配信を見ながら作業したかったから、10個くらいじゃがいもを持ってくる。
ついでにさつまいもやれんこんも持ってきた。
『シオンは何してんの』
「みんなが帰ってから揚げれるように、準備してます」
『手際いいな』
『俺は皮むきはピーラー使わんと指切るわ』
「分かりますよ。最初はピーラーを使っていたんですけど、途中から洗い物が面倒くさくなっちゃって……包丁の練習にもなるので、最近は包丁を使うことが多くなりましたね」
『継続って大事なんやな』
『てか皮むきうまっ!』
『速すぎやろ。料理漫画みたいな速さやで』
「いやいや、皆さん褒めすぎですよ。料理人さんだともっと早くなりますしね」
と、視聴者さんと会話しながら下処理を終えた。
タケルも壁から抜け出せたようで、4人は歩みを進めていた。
『ぎゃおおおおお!!!』
「良いタイミングで、ドラゴンが出てきたみたいですね」
色は銀色に輝いている。
コメント欄によると、銀竜と呼ばれていて、魔法系の攻撃に耐性があるらしい。
「しゃああ!!!!」
勢いよくタケルがドラゴンに向かってかけて行く。
「せいっ!」
だけど、タケルが向かうより早く、レオナの手から放たれた白い光線のようなものが、ドラゴンの頭部を貫いていた。
「えっ……」
『Σ(゚д゚;)』
『( ˙꒳˙ )ファ』
『はぁ!?』
『魔法……耐性……なんで?』
レオナは、カメラに向かって舌を出しながらVサインをしていた。
「イェイ!」
『可愛い』
『( ゚∀゚)・∵. グハッ!!』
『なんだ……この可愛さ……』
『尊死†┏┛墓┗┓†』
コメント欄も『可愛い』というコメントでいっぱいだ。
だけど僕は、驚きの方が大きかった。
「魔法攻撃に耐性があるって話でしたよね……」
「ん、シオンが驚いてるって?」
どうやら、僕の様子を【白夜】の配信のコメントに書いてくれた視聴者さんがいるみたいだ。
「それはねぇ、耐性があるって言っても、完全に耐性があるわけじゃないの。魔法攻撃が効きにくいってこと。だったら、魔法攻撃が効くような高火力の魔法をぶち込めばああなるのよ」
『はああああ????』
『いつ見てもレオナちゃんの魔法は凄いなぁ(白い目)』
『私は探索者です!参考にします!』
『いや、参考に出来んやろ……』
『良かったら詳しく教えてくれませんか?』
「ん?良いわよ。どうせタケルとナツが居ればこの辺は大丈夫だし」
今度はレオナの魔法講座が始まるみたいだ。
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