最強パーティーのリーダーは一般人の僕

薄明

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16話

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「ということで、今からは【白夜】のTwitterで募集した質問にいくつか答えていこうと思います」


雑談配信をするため、届いたリプから答えていくという旨をTwitterで呟いたところ、まだ2時間も経ってないのに、1万を超えるリプが届いていた。


全部答えることは難しいけど、できるだけ答えていこうということになった。


これも【白夜】の知名度のおかげだ。

ありがたや。


「じゃあ僕から選ぼうかな」


ナツが最初に選び出す。


「ほい。ええっと、『好きな食べ物教えてください!』最初だし良い質問当てれたんじゃないかな?」


『好きな食べ物気になる!』


『これ私の質問だ!』


『俺も同じ質問したぞ!』


『私も!』


『おいどんも!』


『まああれだけリプ届いてたら被るよな』



「じゃあシオンから」


え、質問拾ったナツからじゃないの??

という疑問は口に出さない方がいいよね。
多分リーダーってことを立ててくれてるんだと思う。


「僕は甘いものが好きかな。スイーツとか」

「たしかに、めっちゃ作るもんな」

「シオンの作るケーキ美味しいわよ」

「私もスイーツ好きです!」


『料理担当って言ってたけど、デザートも作ってるのか』


『シオンの料理めっちゃ食べてみたいわ』


『写真とかないの?』


「結構自分でも納得いくのが作れたら写真に撮ってるから、僕のTwitterアカウントに写真アップしておきますね」


レオナとユイに選んでもらった写真をTwitterにアップする。


『すげええええ』


『料理人ならないか?』


『めっちゃ食べてみたい』


『あかん、腹減ってきた』


概ね好評のようだ。


写真は、ケーキを作った写真とか、揚げ物とか、あとはみんなで仲良く食べてるシーンを上げた。


「良かった、好評で」

「ほんとね。好評じゃなかったら絞めてたけどね」

「誰を?ねぇ誰を!?」

「タケル」

「俺かよ!!?」

「仲の良さが伝わって嬉しいな」

「どこがだよナツ??」

「じゃ、じゃあ次の質問は私が選びますね」


今度はユイが質問を選び出す。

「はい。ええっと、『私は探索者になり始めたばかりなんですけど、パーティかソロ探索者、どちらになったら良いと思いますか?』新人探索者さんなんですね」

「圧倒的にクランに所属した方が良いな。ソロは何かと危ない」

「タケルに同意よ。特に質問者さんは探索者になり始めたばかりってことだから、新人探索者大歓迎のとこに入るのをおすすめするわ。ソロはある程度探索に慣れてからよ」

「クランって何?パーティと違うの?」

何も知らない僕はナツに問いかける。

「1番大きいのは数だね。人が多い分、たくさんの人が集まるから、ダンジョン攻略に適切なチームで挑めるんだ。これがパーティだと、人数も少なくなるから、やらないといけないことも多くなるしね」

「クランの方がいいんだね」

「もちろんクランによっては、求めてる人材があるので、条件に合ったクランに入りましょう。高レベルダンジョン探索専門のクランもありますし、初心者に優しい低レベルで力をつけるのが目的のクランもあります」


『『初心者の集い』の者です!私達のクランは新人探索者を募集してます!』


「おお、クラン所属者も見てるんですね!」

「そりゃあ視聴者数も50万人超えてるしな」

「えぇ!?ほんとだやばいね!!」


「じゃあ次の質問に入るわね。ええっと、『皆さんの落ち着くことや楽しくなることはどんな時ですか?』ですって」

「これは簡単だな」

「そうですね」

「だね」

「そうだね」


「シオンの作る飯食ってるときだな」

とタケル。

「シオンさんの音楽を聴きながら食べるシオンさんの料理ですね」

とユイ。

「ユイと同じく、シオンの音楽と料理だね」

とナツ。

「ここまで出ればみんなも分かるわよね」

とレオナ。


『シオンめっちゃ愛されてんな』


『ここまで愛されてんのもシオンの人柄なんだろうな』


『普通パーティ潜ってないリーダーとか嫌われるだけなのにな』


『(,,´﹃ `,, )テエテエ、、、』


「もちろん僕は、料理を作ってみんなに食べてもらうのが1番幸せで落ち着く時間です」


「「「「「いえーい!」」」」」


思わずハイタッチする。



コメントの皆さんにも仲の良さが伝わって嬉しいな。


30分ほど、質問に答えながら雑談配信は終わった。

最終的な視聴者数は、100万人を超えていた。
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