最強パーティーのリーダーは一般人の僕

薄明

文字の大きさ
上 下
15 / 64

15話

しおりを挟む
「まずはダンジョンについてのおさらいね。シオン、ダンジョンはいくつあるか分かる?」

「たしか8つだったよね。レベル8が最高難易度で」

「そうです。探索者カードはどこまでダンジョンを攻略できたかを知ることもできるので、すごく便利なんです!」

「僕は黄色と緑のカードだから、形式上は『レベル1ダンジョン攻略中』になるんだよね」

探索者カードを持ってきてカメラに映るようにする。
重要なとこはモザイクがかかっているけど、色はちゃんと映せている。

「そう。でもそれは個人の場合。パーティーを組んでる場合は……そこの名前の横の丸印を見て。色が違う部分があるでしょう?」

「あ、ほんとだ。この部分だけ色が赤いね」

探索者カードなんて、ダンジョンに潜らなくなってから1度も見てないから、変わってることなんて知らなかった。


「その部分が、パーティーでどのレベルまで攻略しているかが分かるようになっているんです」

「ほえぇ、なるほど」


『はえー、初めて知ったわ』


『確かに。俺らみたいな一般人は無縁だもんな』


『マジでレベル6ダンジョン攻略してるのか……デマかと思ったわ』


『テレビに出ててデマはないでしょwww』


「ちなみに、探索者カードの色はソロで攻略した場合に色が変わる仕組みになってるわ。それによってその人の実力がわかる仕組みね。いくらパーティーで高いレベルのダンジョンに挑めてるからと言って、1人で挑む人もいるみたいだけど、最悪死んでしまうこともあるし」

確かにそうだ。
そういう探索者《アホ》を防止するためにも、探索者カードって大事なんだな。

「それじゃあ4人の中で誰か一人でもレベル7ダンジョンをソロでクリアした場合は、パーティ攻略したことになるの?」

「いいえ。名前横の印は、パーティ登録したメンバーの一定数以上でクリアした場合に色が変わる仕組みなんです。ですので、私とレオナは一応レベル7を攻略してますが、色はレベル6ダンジョンを攻略したことを示す赤印ですよね?」

「なるほど……ってサラッと凄いこと言ってない??」


『レベル7をソロ攻略とか言ったぞ…』


『レベル7ダンジョンをソロ攻略した人なんていないって聞いたぞ。嘘だろ……』


『あのレベル7をソロ攻略したですって???頭おかしいわよ!』


『そんなことよりユイちゃんが喋ってることが( ´ཫ`)尊い..............』


「おいレオナ、ユイ!いつの間にレベル7攻略してんだ??」

「僕も聞いてなかったから驚いたよ」

「つい先日の休みですね」

「暇だったし、先回りしといたのよ」

「えぇ……」


「暇だった」って理由でレベル7ダンジョン挑む人こそ頭おかしいんじゃない??


探索者カードを見せてもらったけど、レベル7を攻略すると、色は黒色になるみたいで、レオナとユイのカードは黒色だった。


「ガチだ……」

『はあああああああああああ?????』


『やべえぇぇぇ』


『すげえぇぇえええええ』


『歴史が変わったぞ!!!』


『やっぱ【白夜】ヤバすぎる!!!』



「動画は?」

「撮ってないわよ。撮影機器なんて持って行ってなかったし」

「なんたよそれ!ナツ、俺らも今度行こうぜ」

「そうだね。ちゃんと動画も撮ろうか。思えばソロ攻略は今まで出したことなかったもんね」

「そうなの?」

「うん。だから視聴者さんにはパーティで戦う姿しか見せたことないはずだよ。と言っても、レオナとタケルがほとんどモンスターに向かって突っ込んで行くから、パーティの戦闘って言われると、ちょっと違うかもしれないね」

「そろそろ案件を受け入れるのもどうでしょう?」

「僕らにオファー来てる企業も多いし、少しずつ受け入れていこうか?」

「今まで案件受けたこともなかったの?」

「もちろんさ。シオンに伝えてから指示を仰ぎたかったからね」

「そう思えるのもやっぱりシオンのおかげだな!シオンが俺たちと一緒に出てくれるから、俺たちも動画投稿の幅が広がったぜ。ありがとな!」


「「元はと言えばタケルのせいでしょうが!!」」

「すみませんでした」


『タケル完全にネタ扱いされてるwww』


『普段は頼れる兄貴分なのにwww』


「へぇ、タケルって兄貴に見えるんだ」

『身長高いし、ガタイもいい』


『モンスターに突っ込んでいくけど、誰よりもモンスターの攻撃を受けてる』


『だからこそ、3人の行動範囲が広がるから、見てて頼りがいがある!』


『なによりかっこいいです!!』


コメントには、タケルの良さを伝えるものが多い。

タケルもニヤニヤしているため、レオナにしばかれる。


「話が脱線しすぎたわね。そろそろTwitterで募集した質問に少しだけ答えていくわよ」


「「「「おーー!!!」」」」


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

奇妙な日常

廣瀬純一
大衆娯楽
新婚夫婦の体が入れ替わる話

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

強奪系触手おじさん

兎屋亀吉
ファンタジー
【肉棒術】という卑猥なスキルを授かってしまったゆえに皆の笑い者として40年間生きてきたおじさんは、ある日ダンジョンで気持ち悪い触手を拾う。後に【神の触腕】という寄生型の神器だと判明するそれは、その気持ち悪い見た目に反してとんでもない力を秘めていた。

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

実はスライムって最強なんだよ?初期ステータスが低すぎてレベルアップが出来ないだけ…

小桃
ファンタジー
 商業高校へ通う女子高校生一条 遥は通学時に仔犬が車に轢かれそうになった所を助けようとして車に轢かれ死亡する。この行動に獣の神は心を打たれ、彼女を転生させようとする。遥は獣の神より転生を打診され5つの希望を叶えると言われたので、希望を伝える。 1.最強になれる種族 2.無限収納 3.変幻自在 4.並列思考 5.スキルコピー  5つの希望を叶えられ遥は新たな世界へ転生する、その姿はスライムだった…最強になる種族で転生したはずなのにスライムに…遥はスライムとしてどう生きていくのか?スライムに転生した少女の物語が始まるのであった。

処理中です...