2 / 64
一章
1 捕まった記者
しおりを挟む
領都ドルトンの大通りを、馬車が通過していく。
荷台は巨大な鉄の檻になっていた。
詰め込まれているのは罪人である。
市民は檻の中から助けを求める彼らの声に耳を塞ぎ、それでも無駄と悟ると家の中にかけ込んでしまった。
彼らのために最後の祈りを唱えているものもいる。
馬車が中央広場を通り抜け、領主の城に向かう坂道を登っていくことから、街の人々は、彼らが楽に死なせてもらえないことを知っていたのである。
「ドジを踏んじまったなぁ、アレン。俺たちってよぉ、どうもついてねぇよ」
檻の中で軽口を叩く親友のレオポルト。その顔を、アレンは真顔で見つめた。
「すまん……って、いくら謝っても取り返しがつかない」
レオポルトは笑ったが、その顔は蒼白だった。それは囚人馬車に乗る全ての人と共通していた。彼らは全員、自分たちの運命を知っていた。
アレンは皮肉に思った。
(俺たちが領主の行いを暴かなければ、これほどの恐怖は感じなかったろうな)
深い息を吐き、それから小さくつぶやいた。
「ただ……伝えたかったんだ」
それは車輪の軋む音と、他の囚人たちのすすり泣きに消されそうなほど、小さな声だった。レオポルトは泣き笑いを浮かべた。
「分かってる。製紙と印刷の技術が地方にも普及しだして、お前大喜びしたんだって? それこそ家業を放り出してさ、そんで家族を残して、わざわざ戻ってくるほど魅力的だったんだ。──後悔すんなよ」
アレンはうつむいた。
生まれ育った故郷バスクから、訳あって国外に逃れていたアレンである。
しかし過去、無垢な少年時代を祖父母やこのレオポルトをはじめとした友たちと過ごしてきた。
そりゃあ、母を亡くすという悲しい思い出もあるが、ずっと忘れたことはなかった。
この地を愛していた。
大陸の半分を占領されたとは言え、東から来た蛮族の捕虜は、木材を原料とした製紙技術を伝えてくれた。
まだ手漉きだったが、高価な羊皮紙やぼろきれを原料とした厚みのある繊維紙に代わって紙が普及しだしたことにより、書物が量産されだした。
ちょうど同じころ、南西のアルハズス州で金属の活版印刷が発明され、各諸侯が競ってその技術を取り入れ始めたからである。
修道者や貧乏学生による写本の時代は終わったのだ。
情報伝達の手段は格段に上がった。
都市部に行けば、もっと安価に紙が仕入れられ、手早く印刷もできる。
アレンはそれを聞いて居てもたってもいられなくなり、このバスクへ――領都ドルトンに戻ってきた。
止める家族を振り切ってだ。
家業は、自分には向いていないと分かっていたから。
アレンはその後、製紙工場や印刷所で働き、その技術を熱心に学んだ。
初めは新教の「天父神教典」を刷る仕事しかなかった。
今まで普及していた古い経典はかき集められ、まだ書物が高価だというのに焚書処分にされていた。
それに代わり、新しい経典を普及させるための人手が足りなかったためである。
もともとこの州では、州侯の偉大な功績の一つとして、早くから初等教育の学校があった。
文字が書けるのは、神語であるルーマン文字を習得した聖職者だけの特権では無くなっている。
口語が文字として広がり、庶民の識字率は他の国より極めて高い。──その教育に貢献したのは教区の司教であった。
アレンも司教区であるこの領地で育ったからこそ、読み書きを習得していたのである。
しかし、教典の普及は同時に、聖職者の首を絞めることとなった。
意図せず、宗教改革の発端となったのである。
もちろん、アレンが意図したことではない。
アレンがこの地に戻ってきたとき、既にここは司教区では無くなっていたのだから……。
八年前の、王と旧教教皇の争い。そして決別――。徐々に教会勢力は削られていき、その歪みは故郷にも影響してきていた。
でも、その時の自分には影響が無かった。給料と技術や経験さえものにできれば、正直どうでもよかった。
ところが、自分たちのような者が大量に刷った経典は、聖職者の矛盾を暴くことに拍車をかけていたのである。
世俗権力の象徴である王に利用された。
さらには王と、新教教皇の……聖職界の力の均衡までも大幅に狂わせてしまった。
アレンには、それが我慢ならなかった。
いや、教会勢力が削がれようが、それはどうでもいい。
自分はただ一途に、記者になり、新聞を発行し、情報を共有化する術を広げたかっただけなのだ。
情報は権力や勢力争いに利用されていいものではないのに……。王の片棒を担がされたのが──思惑に踊らされたのが、嫌だった。
アレンは真に、一般庶民の役に立つ記事を書きたかった。
そんなアレンの熱心な活動は、周囲が自分たちの蒙昧に気づくきっかけとなる。人々が、情報を欲するようになったのだ。
アレンは独立し、小さな新聞社を作った。
初めは大市での商業取引の情報や、市内、そして他都市の婚姻や出産、訃報の情報を載せるだけの簡単な新聞だった。
そこから市参事会や組合内の人事に及び、ついには当時王都から派遣されていた王領飛び地の管理官の仕事にまで探りを入れ、徴税、裁判に関する情報も載せていく。
──新聞が情報に飢えていた庶民の間に浸透するのは、時間の問題であった。
軌道に乗ったと思っていた。なのに……。
「俺たちの活動は敗北としか言いようがない」
「……まあ、あんな奴が来るだなんて、思わなかったしなぁ」
バスクは、封土としてとある貴族に与えられることになったのだ。
王都から派遣された、裁判権までを有する現領主。そこそこ高貴な出の貴族ではないかと噂された新バスク伯。
彼が来てからが、アレンの――領民の苦難の始まりだったのだ。
清々しいほど、絵に描いたような悪徳領主が来て、バスクは一変した。
小さな新聞社は検閲を入れられ、すぐに領主の手の者たちに潰された。
しかしアレンはへこたれなかった。領主の横暴に対抗するために、有志を募り、密かに印刷所を作ったのだ。
共用地でも領地が曖昧、かつ誰も近寄らない水魔と人狼の噂がある森の小川の傍に。
製紙場から足がつくと困るので、もとの仲間である手漉工に頼んでこっそり紙の都合をつけてもらった。一番高かったのは、壊されたものに代わって購入した、最新の印刷機だ。
アレンたちは仲間の協力を得て、引き続きビラをばら蒔いたり、掲示板を建てたりと、情報を発信する活動を続けた。
今こそ「記者」の出番だと思った。
庶民の不満を各地に知らしめ、民衆が団結して、州侯、ひいては国王に直訴する。
権力争いのためではなく、庶民の生活のための執筆活動――それが使命だと思っていた。だが……。
バスク領主の中身は、悪徳領主どころでは無かった。城で働いている者たちからかき集めた情報。
それは――。
城壁の跳ね橋が下がった。恐ろしく深い堀の上を、馬車は気にもとめずに渡っていく。
高い技術水準にあった古代帝国時代。
ここはその末期、軍事地区最前線にあった辺境の城砦だったらしい。
製紙技術と同じく、宗教騎士団の東部遠征などで流入した異国の技術──二重城壁や、石造りの天守──などが備わっている。
一領主として持つにはあまりにも広大なこの敷地内には、これまた他の領地では見かけることが絶対にない、不可思議な設備が整えられていた。
司教区であった頃のドルトンは、カテドラル内に司教の住まいがあった。だが、現領主がバスク領を封ぜられたとき、急ピッチでこの領城が作られたのだ。
それは荘園や都市から搾り取った血税で、増改築を繰り返したものだった。
この遺跡の城砦は、王領地にある数々の遺跡に比べれば小規模である。復元して現役で使えるようにしてあるのは、国境側の領地ならば当たり前だが、その他の設備は明らかに辺境では不似合い。それほど金がかかっている。
話に聞いた通りだった。アレンは格子にしがみついて食い入るように見つめた。
紙とペンとインクがあれば、すぐにメモしたのに。そして次の会報には見取り図まで載せて、発刊したかった。
それが自分の使命なのに……もはや、それは出来ない。
隠れ家も見つけられて破壊された。仲間も融資者も捕らえられた。
さらに自分たちは、今からあそこにぶち込まれるのだから。
アレンは、肩を落として座り込んだ友の顔を見つめる。
「後悔はしたくないけど、結果的に、多くの仲間を失っちまった……」
「自分の命も、あと、俺──幼なじみの命もな」
レオポルトがアレンの言葉を引き継いだ。
「だけど、俺は俺のためにやった」
アレンが驚いて顔を上げた。レオポルトはひきつりながらも片目を瞑って見せる。
「何もしなくても、ここに住んでるやつらはいつかは殺されてたさ。重税でな。それなら、少しばかり抵抗してから堂々と死んだほうが、イカスだろ?」
「レオ……」
「なんて顔してんだ。何度だって言ってやる。俺はおまえに誘われて活動したことを後悔してないよ。それにな──」
レオポルトは柵越しに見える澄んだ空を見上げた。
俺たちの願いは通じるだろうか。思いは報われるだろうか。
「俺は、きっと誰かが俺たちの意志を継いでくれると思っているんだ」
「意志を継ぐ──」
アレンは呆然とつぶやいた。この地を変えてくれるものが、本当に現れるのだろうか。人々を解放してくれるものが……。
アレンは祈るようにつぶやいた。
「そうだといいな」
移送馬車はゆっくりと、城門の奥深くへと吸い込まれていった。
荷台は巨大な鉄の檻になっていた。
詰め込まれているのは罪人である。
市民は檻の中から助けを求める彼らの声に耳を塞ぎ、それでも無駄と悟ると家の中にかけ込んでしまった。
彼らのために最後の祈りを唱えているものもいる。
馬車が中央広場を通り抜け、領主の城に向かう坂道を登っていくことから、街の人々は、彼らが楽に死なせてもらえないことを知っていたのである。
「ドジを踏んじまったなぁ、アレン。俺たちってよぉ、どうもついてねぇよ」
檻の中で軽口を叩く親友のレオポルト。その顔を、アレンは真顔で見つめた。
「すまん……って、いくら謝っても取り返しがつかない」
レオポルトは笑ったが、その顔は蒼白だった。それは囚人馬車に乗る全ての人と共通していた。彼らは全員、自分たちの運命を知っていた。
アレンは皮肉に思った。
(俺たちが領主の行いを暴かなければ、これほどの恐怖は感じなかったろうな)
深い息を吐き、それから小さくつぶやいた。
「ただ……伝えたかったんだ」
それは車輪の軋む音と、他の囚人たちのすすり泣きに消されそうなほど、小さな声だった。レオポルトは泣き笑いを浮かべた。
「分かってる。製紙と印刷の技術が地方にも普及しだして、お前大喜びしたんだって? それこそ家業を放り出してさ、そんで家族を残して、わざわざ戻ってくるほど魅力的だったんだ。──後悔すんなよ」
アレンはうつむいた。
生まれ育った故郷バスクから、訳あって国外に逃れていたアレンである。
しかし過去、無垢な少年時代を祖父母やこのレオポルトをはじめとした友たちと過ごしてきた。
そりゃあ、母を亡くすという悲しい思い出もあるが、ずっと忘れたことはなかった。
この地を愛していた。
大陸の半分を占領されたとは言え、東から来た蛮族の捕虜は、木材を原料とした製紙技術を伝えてくれた。
まだ手漉きだったが、高価な羊皮紙やぼろきれを原料とした厚みのある繊維紙に代わって紙が普及しだしたことにより、書物が量産されだした。
ちょうど同じころ、南西のアルハズス州で金属の活版印刷が発明され、各諸侯が競ってその技術を取り入れ始めたからである。
修道者や貧乏学生による写本の時代は終わったのだ。
情報伝達の手段は格段に上がった。
都市部に行けば、もっと安価に紙が仕入れられ、手早く印刷もできる。
アレンはそれを聞いて居てもたってもいられなくなり、このバスクへ――領都ドルトンに戻ってきた。
止める家族を振り切ってだ。
家業は、自分には向いていないと分かっていたから。
アレンはその後、製紙工場や印刷所で働き、その技術を熱心に学んだ。
初めは新教の「天父神教典」を刷る仕事しかなかった。
今まで普及していた古い経典はかき集められ、まだ書物が高価だというのに焚書処分にされていた。
それに代わり、新しい経典を普及させるための人手が足りなかったためである。
もともとこの州では、州侯の偉大な功績の一つとして、早くから初等教育の学校があった。
文字が書けるのは、神語であるルーマン文字を習得した聖職者だけの特権では無くなっている。
口語が文字として広がり、庶民の識字率は他の国より極めて高い。──その教育に貢献したのは教区の司教であった。
アレンも司教区であるこの領地で育ったからこそ、読み書きを習得していたのである。
しかし、教典の普及は同時に、聖職者の首を絞めることとなった。
意図せず、宗教改革の発端となったのである。
もちろん、アレンが意図したことではない。
アレンがこの地に戻ってきたとき、既にここは司教区では無くなっていたのだから……。
八年前の、王と旧教教皇の争い。そして決別――。徐々に教会勢力は削られていき、その歪みは故郷にも影響してきていた。
でも、その時の自分には影響が無かった。給料と技術や経験さえものにできれば、正直どうでもよかった。
ところが、自分たちのような者が大量に刷った経典は、聖職者の矛盾を暴くことに拍車をかけていたのである。
世俗権力の象徴である王に利用された。
さらには王と、新教教皇の……聖職界の力の均衡までも大幅に狂わせてしまった。
アレンには、それが我慢ならなかった。
いや、教会勢力が削がれようが、それはどうでもいい。
自分はただ一途に、記者になり、新聞を発行し、情報を共有化する術を広げたかっただけなのだ。
情報は権力や勢力争いに利用されていいものではないのに……。王の片棒を担がされたのが──思惑に踊らされたのが、嫌だった。
アレンは真に、一般庶民の役に立つ記事を書きたかった。
そんなアレンの熱心な活動は、周囲が自分たちの蒙昧に気づくきっかけとなる。人々が、情報を欲するようになったのだ。
アレンは独立し、小さな新聞社を作った。
初めは大市での商業取引の情報や、市内、そして他都市の婚姻や出産、訃報の情報を載せるだけの簡単な新聞だった。
そこから市参事会や組合内の人事に及び、ついには当時王都から派遣されていた王領飛び地の管理官の仕事にまで探りを入れ、徴税、裁判に関する情報も載せていく。
──新聞が情報に飢えていた庶民の間に浸透するのは、時間の問題であった。
軌道に乗ったと思っていた。なのに……。
「俺たちの活動は敗北としか言いようがない」
「……まあ、あんな奴が来るだなんて、思わなかったしなぁ」
バスクは、封土としてとある貴族に与えられることになったのだ。
王都から派遣された、裁判権までを有する現領主。そこそこ高貴な出の貴族ではないかと噂された新バスク伯。
彼が来てからが、アレンの――領民の苦難の始まりだったのだ。
清々しいほど、絵に描いたような悪徳領主が来て、バスクは一変した。
小さな新聞社は検閲を入れられ、すぐに領主の手の者たちに潰された。
しかしアレンはへこたれなかった。領主の横暴に対抗するために、有志を募り、密かに印刷所を作ったのだ。
共用地でも領地が曖昧、かつ誰も近寄らない水魔と人狼の噂がある森の小川の傍に。
製紙場から足がつくと困るので、もとの仲間である手漉工に頼んでこっそり紙の都合をつけてもらった。一番高かったのは、壊されたものに代わって購入した、最新の印刷機だ。
アレンたちは仲間の協力を得て、引き続きビラをばら蒔いたり、掲示板を建てたりと、情報を発信する活動を続けた。
今こそ「記者」の出番だと思った。
庶民の不満を各地に知らしめ、民衆が団結して、州侯、ひいては国王に直訴する。
権力争いのためではなく、庶民の生活のための執筆活動――それが使命だと思っていた。だが……。
バスク領主の中身は、悪徳領主どころでは無かった。城で働いている者たちからかき集めた情報。
それは――。
城壁の跳ね橋が下がった。恐ろしく深い堀の上を、馬車は気にもとめずに渡っていく。
高い技術水準にあった古代帝国時代。
ここはその末期、軍事地区最前線にあった辺境の城砦だったらしい。
製紙技術と同じく、宗教騎士団の東部遠征などで流入した異国の技術──二重城壁や、石造りの天守──などが備わっている。
一領主として持つにはあまりにも広大なこの敷地内には、これまた他の領地では見かけることが絶対にない、不可思議な設備が整えられていた。
司教区であった頃のドルトンは、カテドラル内に司教の住まいがあった。だが、現領主がバスク領を封ぜられたとき、急ピッチでこの領城が作られたのだ。
それは荘園や都市から搾り取った血税で、増改築を繰り返したものだった。
この遺跡の城砦は、王領地にある数々の遺跡に比べれば小規模である。復元して現役で使えるようにしてあるのは、国境側の領地ならば当たり前だが、その他の設備は明らかに辺境では不似合い。それほど金がかかっている。
話に聞いた通りだった。アレンは格子にしがみついて食い入るように見つめた。
紙とペンとインクがあれば、すぐにメモしたのに。そして次の会報には見取り図まで載せて、発刊したかった。
それが自分の使命なのに……もはや、それは出来ない。
隠れ家も見つけられて破壊された。仲間も融資者も捕らえられた。
さらに自分たちは、今からあそこにぶち込まれるのだから。
アレンは、肩を落として座り込んだ友の顔を見つめる。
「後悔はしたくないけど、結果的に、多くの仲間を失っちまった……」
「自分の命も、あと、俺──幼なじみの命もな」
レオポルトがアレンの言葉を引き継いだ。
「だけど、俺は俺のためにやった」
アレンが驚いて顔を上げた。レオポルトはひきつりながらも片目を瞑って見せる。
「何もしなくても、ここに住んでるやつらはいつかは殺されてたさ。重税でな。それなら、少しばかり抵抗してから堂々と死んだほうが、イカスだろ?」
「レオ……」
「なんて顔してんだ。何度だって言ってやる。俺はおまえに誘われて活動したことを後悔してないよ。それにな──」
レオポルトは柵越しに見える澄んだ空を見上げた。
俺たちの願いは通じるだろうか。思いは報われるだろうか。
「俺は、きっと誰かが俺たちの意志を継いでくれると思っているんだ」
「意志を継ぐ──」
アレンは呆然とつぶやいた。この地を変えてくれるものが、本当に現れるのだろうか。人々を解放してくれるものが……。
アレンは祈るようにつぶやいた。
「そうだといいな」
移送馬車はゆっくりと、城門の奥深くへと吸い込まれていった。
0
お気に入りに追加
22
あなたにおすすめの小説


追放された偽物聖女は、辺境の村でひっそり暮らしている
黎
ファンタジー
辺境の村で人々のために薬を作って暮らすリサは“聖女”と呼ばれている。その噂を聞きつけた騎士団の数人が現れ、あらゆる疾病を治療する万能の力を持つ聖女を連れて行くべく強引な手段に出ようとする中、騎士団長が割って入る──どうせ聖女のようだと称えられているに過ぎないと。ぶっきらぼうながらも親切な騎士団長に惹かれていくリサは、しかし実は数年前に“偽物聖女”と帝都を追われたクラリッサであった。

強制力がなくなった世界に残されたものは
りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った
令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達
世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか
その世界を狂わせたものは

絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。

(完)聖女様は頑張らない
青空一夏
ファンタジー
私は大聖女様だった。歴史上最強の聖女だった私はそのあまりに強すぎる力から、悪魔? 魔女?と疑われ追放された。
それも命を救ってやったカール王太子の命令により追放されたのだ。あの恩知らずめ! 侯爵令嬢の色香に負けやがって。本物の聖女より偽物美女の侯爵令嬢を選びやがった。
私は逃亡中に足をすべらせ死んだ? と思ったら聖女認定の最初の日に巻き戻っていた!!
もう全力でこの国の為になんか働くもんか!
異世界ゆるふわ設定ご都合主義ファンタジー。よくあるパターンの聖女もの。ラブコメ要素ありです。楽しく笑えるお話です。(多分😅)

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる