【R18】腹ペコ魔女は神父さまを堕落させたい～ハロウィンパーティ（サバト）に招いて美味しくいただいちゃいます～

ハッピーハロウィン！

　拓斗はアルの部屋で縛られたまま転がっている赤毛の女を見つけて「仕事中だったのか」と呟いた。

　また全裸で馬並みのモノをブラブラさせつつバスルームから出てきた、もろ外人を振り返る。

「お帰りアル、この破戒僧。朝から式入ってるんだろ？　さっさと行けよ、俺の魔女さんの裸を勝手に見るな」

　そして部屋の扉を閉め、拓斗の目から彼女の裸体を隠した。

「おい、魔女って言った？　魔女を駆除したの？　依頼されてないから報酬出ないけど」
「いいんだ、彼女がそう望んだから。あとさ……俺、仕事辞めるわ」
「はっ!?」
「魔女さんとやった後、他で勃つ自信ない。愛液すらも協会に渡したくない」

　デスクに並ぶ瓶を眺めて呟く。

「悪魔祓いで荒稼ぎしたから貯金もあるしさ、あとは拓斗の教会の事務方でもやらせてよ」

　拓斗が混乱していると、中からうめき声が聞こえた。

「生きてるんだな。サキュバスと一緒で、取りつかれていた頃の記憶は失ってるのか？」

　アルフレッドは服を羽織りながら、仕方なく扉を開く。

「ちょっと目を閉じてろ」

　ロープを切り、拘束を解くとパジャマを着させた。引きちぎったせいで前が留められないので、さらに毛布を被せる。

「絵麻、えーまちゃん、しっかり起きて」

　ムクッと可愛らしい感じの女が起き上がる。赤みの強い、柔らかい髪が白い顔にかかっている。

「誰か分かるよね」
「え、はい……神父さん？」
「アルでしょ？　後でまたアンアン言わせちゃうよ」

　ドＳの顔でそう言うと、拓斗を振り返った。

「魔女は憑依されているわけじゃないからさ。力だけ封印したんだ」

　絵麻も拓斗も言葉の意味が分からず、困惑している。

「だから、髪の色とか偽装できないし、もう黒猫にもなれないし、箒でお空も飛べない。教会でお祈りしても具合悪くならないし、俺と一緒に齢とるよ。人間みたいにね」

　アルフレッドはそう言ってから、ついでのように付け足した。

「で、責任取って結婚したいんだけど、いいよね？　拓斗、教会いつ予定空いてる？」

　涙をいっぱい溜めてこちらを見ている絵麻。愕然としている破戒僧。

　そんな二人の前で言えないけれど、もう一つだけ確かめなければいけないことがある。

　あの淫乱ぶりは、健在なのか。魔女ゆえにあれほど乱れたのか。

　まあそれは、これからじっくり時間をかけて検証できるからな。

　似非神父は意地の悪い笑みを浮かべた。





　完


ご愛読ありがとうございました！　よきハロウィンを♪

……。


って、まだハロウィン先じゃねーか！
(ノ｀Д´)ノ彡┻━┻