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第2章
スケスケの正体
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天井には、実体のないスケスケの青い竜がぐるぐると円を描きながら浮かんでいる。
「スケスケ…。」
いや、そんなことより
「サフィニアさん!見て、上!」
天井を見上げて、ぽかーんと口を開けてるサフィニアさんが
「残留思念…?それとも…。」
ぼそりと言った。
どういうことだ?
「とにかくこいつらをどうにかするのが先よ!」
母さんの声に、ドラゴニュートゾンビ達に
ウインドカッターを放つサフィニアさん。
残り半数というところで、転移の魔方陣が光った…。
「ミッション完了~!ダンジョン組に合流しまーっ、おっふ!!」
出てくるなり、この状況でびっくり顔の姉さんとリュートさん。まうちゃんとくるるはリュートさんの頭にしがみついている。
「イオン!こいつらの首の後ろ削いで~。悪の種子よ!」
母さんの言葉に反応した姉さんは、瞬時にチャリバーを構え、金色の光を発しただけで、全てのドラゴニュートゾンビを消滅させてしまった。
「あれ?」
あっという間~。すげーな、姉さん。
そして、天井にいるスケスケ青竜が喋った。
「おろろ~ん。おろろ~ん。」
泣いてるの?
「懐かしいウチの分身~。」
え、誰のこと?
チャリバー片手に姉さんがスケスケに話し掛ける。
「あなたが青い竜なのね?」
「おろろ~ん。金色の勇者さん、そうなのです。こんな姿ですけど…。」
スケスケが言うには、3体のハーフドラゴンとドラゴニュートと共に、ここに眠っていたんだそうだ。なぜスケスケなのかっていうと、実際の体は湖底の城の中で、ここの壁にある竜の彫刻に魂だけを移していたからなんだって。
「ひとりぼっちになって、淋しくて淋しくて…もう生きていても仕方ないとまで思ってたんですの。」
(でもさ~、こうやって会えたじゃん?
俺はまた会えて嬉しいよ?)
「そうですわね。嬉しいわ。お久しぶりですの。」
ん?あぁ、チャリバーと会話してんのかな。
姉さんが、真ん中の閉じたままの石柩へ近づいていく。
「この開いてない石柩の中に眠ってるのは、エレインとその子供達よね?」
ん?エレインて?
「そうですの。最後のハーフドラゴンです。エレインはウチの娘。そこの剣と同じ、ウチの鱗から生まれましたの。カリアード……、あぁ、今はエクス○リバーでしたね。あの時、あなたを迎えにきたアーサーでしたかしら、一緒にいた人間…ランスロットとエレインは結ばれたんですの。
生まれた2人の子供はハーフドラゴン。人間の世界では受け入れられませんでしたの。結ばれる相手もおらずドラゴニュート達と生活しておりました。
寿命の違いで1人減り2人減り…幾年月が過ぎてウチだけがこうして生きています。」
「鱗からまた娘を作ることは考えなかったの?」
「考えましたわ!考えましたけど…また同じことの繰り返しになって、悲しい思いをするのならずっとひとりぼっちの方がいいですの。」
「ねえ、青い竜のお姉さん。まうはね、卵のなかでずっとひとりぼっちだったの。でもね、今はイオンママがいるから淋しくないの。それに、くるるもいるし。だから、お姉さんもまう達と一緒にいよう?」
リュートさんの頭にしがみついていた、まうちゃんがパタパタと青い竜の元に飛んでいった。続いてくるるも飛んでいく。
青い竜の動きに合わせて、一緒に回る。
「いいんですの?」
「もちろん!ね、イオンママ、いいよね?」
姉さんは両手を上げて
「当たり前じゃない!ひとりぼっちだなんて言わないで。一緒に暮らそう!だってあなたは私の相棒のお母さんなんだもん。」
「おろろ~ん。」
スケスケの目から涙が溢れる。
「ウチ、1度体に戻りますの。あとで湖までお迎えに来てもらえるかしら?」
「迎えに行くよ~、ね、まうちゃん、くるる?」
まうちゃんとくるるは嬉そうに姉さんの肩にとまって、頬擦りをしている。
「あ!ちょっと待って!聞きたいことがあるんだ。僕たちの他に誰か、ここに来たよね?誰だかわかる?」
「わかりますのん。つい最近来たのは、古の占い師が転生した魔術師ですの。」
(相棒、占い師ってきっとあいつのことだよ。ほら、塔を建てるときに嘘の占いで生け贄を捧げろって言った奴。)
「スケスケ…。」
いや、そんなことより
「サフィニアさん!見て、上!」
天井を見上げて、ぽかーんと口を開けてるサフィニアさんが
「残留思念…?それとも…。」
ぼそりと言った。
どういうことだ?
「とにかくこいつらをどうにかするのが先よ!」
母さんの声に、ドラゴニュートゾンビ達に
ウインドカッターを放つサフィニアさん。
残り半数というところで、転移の魔方陣が光った…。
「ミッション完了~!ダンジョン組に合流しまーっ、おっふ!!」
出てくるなり、この状況でびっくり顔の姉さんとリュートさん。まうちゃんとくるるはリュートさんの頭にしがみついている。
「イオン!こいつらの首の後ろ削いで~。悪の種子よ!」
母さんの言葉に反応した姉さんは、瞬時にチャリバーを構え、金色の光を発しただけで、全てのドラゴニュートゾンビを消滅させてしまった。
「あれ?」
あっという間~。すげーな、姉さん。
そして、天井にいるスケスケ青竜が喋った。
「おろろ~ん。おろろ~ん。」
泣いてるの?
「懐かしいウチの分身~。」
え、誰のこと?
チャリバー片手に姉さんがスケスケに話し掛ける。
「あなたが青い竜なのね?」
「おろろ~ん。金色の勇者さん、そうなのです。こんな姿ですけど…。」
スケスケが言うには、3体のハーフドラゴンとドラゴニュートと共に、ここに眠っていたんだそうだ。なぜスケスケなのかっていうと、実際の体は湖底の城の中で、ここの壁にある竜の彫刻に魂だけを移していたからなんだって。
「ひとりぼっちになって、淋しくて淋しくて…もう生きていても仕方ないとまで思ってたんですの。」
(でもさ~、こうやって会えたじゃん?
俺はまた会えて嬉しいよ?)
「そうですわね。嬉しいわ。お久しぶりですの。」
ん?あぁ、チャリバーと会話してんのかな。
姉さんが、真ん中の閉じたままの石柩へ近づいていく。
「この開いてない石柩の中に眠ってるのは、エレインとその子供達よね?」
ん?エレインて?
「そうですの。最後のハーフドラゴンです。エレインはウチの娘。そこの剣と同じ、ウチの鱗から生まれましたの。カリアード……、あぁ、今はエクス○リバーでしたね。あの時、あなたを迎えにきたアーサーでしたかしら、一緒にいた人間…ランスロットとエレインは結ばれたんですの。
生まれた2人の子供はハーフドラゴン。人間の世界では受け入れられませんでしたの。結ばれる相手もおらずドラゴニュート達と生活しておりました。
寿命の違いで1人減り2人減り…幾年月が過ぎてウチだけがこうして生きています。」
「鱗からまた娘を作ることは考えなかったの?」
「考えましたわ!考えましたけど…また同じことの繰り返しになって、悲しい思いをするのならずっとひとりぼっちの方がいいですの。」
「ねえ、青い竜のお姉さん。まうはね、卵のなかでずっとひとりぼっちだったの。でもね、今はイオンママがいるから淋しくないの。それに、くるるもいるし。だから、お姉さんもまう達と一緒にいよう?」
リュートさんの頭にしがみついていた、まうちゃんがパタパタと青い竜の元に飛んでいった。続いてくるるも飛んでいく。
青い竜の動きに合わせて、一緒に回る。
「いいんですの?」
「もちろん!ね、イオンママ、いいよね?」
姉さんは両手を上げて
「当たり前じゃない!ひとりぼっちだなんて言わないで。一緒に暮らそう!だってあなたは私の相棒のお母さんなんだもん。」
「おろろ~ん。」
スケスケの目から涙が溢れる。
「ウチ、1度体に戻りますの。あとで湖までお迎えに来てもらえるかしら?」
「迎えに行くよ~、ね、まうちゃん、くるる?」
まうちゃんとくるるは嬉そうに姉さんの肩にとまって、頬擦りをしている。
「あ!ちょっと待って!聞きたいことがあるんだ。僕たちの他に誰か、ここに来たよね?誰だかわかる?」
「わかりますのん。つい最近来たのは、古の占い師が転生した魔術師ですの。」
(相棒、占い師ってきっとあいつのことだよ。ほら、塔を建てるときに嘘の占いで生け贄を捧げろって言った奴。)
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