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第1章
アニス、王都へ行く③
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墓地に痴漢が出たという話は、瞬く間に学院に伝わった。
教会の援助を受けている聖マツリカ学院は、ここの墓地の清掃や管理を当番制で行っている。そんな学院の管理下で桜城の近衛兵が不埒な行為を働いたとあれば、王室にも関わる大問題だ。
早速翌日、シスター・シキミを筆頭に、アニスも桜城に出頭した。
「──う、うちの近衛兵が痴漢行為を、ですか?」
報告を聞いたウツギは、おろおろしながらハオウジュ将軍に目配せをする。
「それが事実なら、厳しく処罰せねばなりませんな。で、その者の顔は覚えておりますかな」
「お、覚えています……日に灼けた若いひとでした」
将軍に訊ねられたアニスは、おずおずと答えた。
「では少々時間を頂きたい。ハッカ・ヨシノ二等兵!」
「は──はい!」
「下士官以下の者をすぐに召集しろ。グレーターの衛兵も呼びもどせ!」
ちょうど王宮の警護勤務だったハッカは、青くなってその場を飛び出した。
(あの子が、ツバキの言ってた王女(仮)? いや、そんなことよりマズイぞ、早くツバキに知らせないと……!)
「そ、その間、係の者に城を案内させよう。それとも、お茶とお菓子でティータイムがよいですかな?」
桜城の評判をなんとか保ちたいウツギは、にこりともしないシスター・シキミのご機嫌取りに必死だ。
「ではお茶を──」「あの、わたし、お城が見たいです」
びくびくしながらもすかさず挙手するアニスに呆れながら、シスター・シキミはうなずく。
「……では、アニスは見学させて頂きなさい」
結局アニスひとり、初老の大臣の案内で城を回ることになった。
普段は立ち入ることのできない王室の大バルコニーや礼拝堂、舞踏会も行われるメインホールなど、見たことのない豪奢な作りにアニスは興奮が治まらない。
だがアニスにはもうひとつ、どうしても行ってみたい場所があった。
「図書館、ですか?」
若い女の子が興味を持つような場所ではないので、大臣は初め少々面食らった。しかし五百万冊を誇る王立図書館の蔵書を、世間に広めてもらって損はない。重々しいドアが開かれ、アニスは中へ通された。
そこは、膨大な本棚に囲まれた迷宮だった。書籍が幾重にも地層のように連なり、上方の本を取るために恐ろしく長い梯子がかけられている。天窓から射し込む光のほかは、各コーナーに設置されたランプが仄かに光るだけの荘厳な空間。
大半は誰にも借りられた形跡がないが、学院にはない貴重な本が揃っていてうれしくなったアニスは、色褪せた羊皮紙のカビくさい匂いを胸いっぱいにすい込み、散策に没頭した。
どれくらいそうしていたのか。あまりに広いため、気がつくと案内の大臣の姿を見失ってしまっていた。
あわてて貸し出しカウンターへ向かうが、図書館内は閑散としていてよほどヒマなのか、受付もこくりこくりと船を漕いでいる。
すみの個人用デスクで書物を真剣に読み耽っている青年を見つけ、アニスはそっと声をかけた。
「あ、あのー……」
──ガタタッ!
いきなり現れた白衣の少女に驚いたのか、青年は椅子ごと後ろにひっくり返った。
両目まですっぽりと覆いかぶさった前髪でもこちらは見えているらしく、警戒するようにじりじりと後退る。
「だ、大丈夫ですか?」
落とした本をアニスがわたすと、青年はかろうじて平静を保ちながら、何事もなかったかのように椅子を立て座席にもどった。
「も、問題ない」
「その本、おもしろそう」
興味深げにのぞき込むアニスにびくりと青年は顔を上げ、躊躇いがちに口を開く。
「……な、なぞなぞだ。正しい答えを三つ、指定のブロックに書きまた壁にはめ込むと、仕掛けで図書館に新しい階層が開けると言われている」
「誰がそんな仕掛けを?」
「な、亡くなった国王だ。変わり者だったが、グレーターにドームや地下水路を作った天才で……」
「ほんとに新しい階層が?」
「いや、未だ解いた者はいない。図書館を利用する者の知識によって、本が増える仕組みだと言うが──信じられん」
(そんなの──試さずにはいられないじゃない!)
アニスの目に、光速で問題文が飛び込んできた。
ハイランドから帰る途中
アップルパイをひとつ買った
りんごをふたつ、道で拾って
りんごをよっつ、クマにもらった
いつつ、木から落ちて来る
りんごみっつでパイひとつ
アップルパイは全部でいくつ?
「ただの童謡ではない、裏がありそうで難しいのだ」
「難しく考えることないです。ストレートな引っかけ問題ですよ」
アニスはにっこり笑うと、ペンを取った。
「パイはひとつ、ひとつだけ──」
答えを書いたブロックを壁にはめると、突然館内に振動が走り、軋んだ上層部に見たことのない本棚が一段追加された。
「──すごいわ!」
ぱらぱらと落ちて来る埃も気にせず、アニスは興奮して顔を上げる。
「だ、だがりんごは全部で──」
腰を抜かしたように椅子によりかかる青年に、アニスは楽しげに解説した。
「『アップルパイ』は買ったひとつだけ、です。いくつりんごを手に入れても、パイを焼いたとは言っていないもの」
青年はあわてて本をめくった。
「ま、待て、まだある──これは!」
皮をはいでもわたしは泣かない
痛くはないの
でもあなたは泣くのね?
わたしはだあれ?
「わかった、『わたし』はタマネギ!」
アニスが同じように答えを書き込んだブロックを壁にもどすと、再び新たな本棚が出現した。
青年は初め面食らって声も出なかったが、
「き、きみはいったい……」
前髪の間から、初めてまじまじとアニスを見た。勢いがかって、次の頁をめくる。
「こ、これが最後の問題なんだ! これもさっぱり──」
『重くて軽い、長くて短い、苦くてあまい。それなんだ?』
「まあ、これは難しいわ……何かしら」
ふたりが考え込んでいると、
「いた──お前!」
突然静寂を突き破る大音声が図書館に響き、アニスたちは飛び上がって入り口を見た。
息を切らせた短髪の近衛兵が、大きくドアを開けたままこちらを指さしている。
「同僚から、お前が城に来てるって聞いた。ちょっといっしょに来てもらうぞ」
褐色の強い腕につかまれ、アニスはふり解こうとじたばたと暴れた。
「ななな何するんですか、この痴漢!」
「ち、痴漢なのか? その近衛兵は」
驚いて聞き返す青年に、ツバキがあわてて弁明する。
「違いますって! あーもう、お前とにかくいっしょに……!」
唐突に、パン、と高らかな破裂音がして、アニスのひっつめ髪がはらりとほどけた。
「……? なあに?」
「──! 机の下に隠れろ!」
ツバキがアニスと青年に覆いかぶさり床に伏せると、連続した銃声音とともに本が何冊か落ちてきた。
「きゃあっ!」
頭上、どこか高いところから声が響く。
「やめろ! 王子に当たる!」
ツバキはすかさず天窓の辺りを見上げたが、逆光でシルエットしか確認できなかった。
(どういうことだ? 狙撃されたのはおれたちなのか?)
「もう、な、なんなんです……もぐっ」
身を低めたツバキは、わめくアニスの口を軍服のスカーフでふさいだ。
「しばらく静かにしてくれ」
ここにいてはならないと、ツバキの勘が告げていた。
唖然とする青年を後に、アニスを肩に担ぐと、ツバキは一気に図書館を飛び出した。
教会の援助を受けている聖マツリカ学院は、ここの墓地の清掃や管理を当番制で行っている。そんな学院の管理下で桜城の近衛兵が不埒な行為を働いたとあれば、王室にも関わる大問題だ。
早速翌日、シスター・シキミを筆頭に、アニスも桜城に出頭した。
「──う、うちの近衛兵が痴漢行為を、ですか?」
報告を聞いたウツギは、おろおろしながらハオウジュ将軍に目配せをする。
「それが事実なら、厳しく処罰せねばなりませんな。で、その者の顔は覚えておりますかな」
「お、覚えています……日に灼けた若いひとでした」
将軍に訊ねられたアニスは、おずおずと答えた。
「では少々時間を頂きたい。ハッカ・ヨシノ二等兵!」
「は──はい!」
「下士官以下の者をすぐに召集しろ。グレーターの衛兵も呼びもどせ!」
ちょうど王宮の警護勤務だったハッカは、青くなってその場を飛び出した。
(あの子が、ツバキの言ってた王女(仮)? いや、そんなことよりマズイぞ、早くツバキに知らせないと……!)
「そ、その間、係の者に城を案内させよう。それとも、お茶とお菓子でティータイムがよいですかな?」
桜城の評判をなんとか保ちたいウツギは、にこりともしないシスター・シキミのご機嫌取りに必死だ。
「ではお茶を──」「あの、わたし、お城が見たいです」
びくびくしながらもすかさず挙手するアニスに呆れながら、シスター・シキミはうなずく。
「……では、アニスは見学させて頂きなさい」
結局アニスひとり、初老の大臣の案内で城を回ることになった。
普段は立ち入ることのできない王室の大バルコニーや礼拝堂、舞踏会も行われるメインホールなど、見たことのない豪奢な作りにアニスは興奮が治まらない。
だがアニスにはもうひとつ、どうしても行ってみたい場所があった。
「図書館、ですか?」
若い女の子が興味を持つような場所ではないので、大臣は初め少々面食らった。しかし五百万冊を誇る王立図書館の蔵書を、世間に広めてもらって損はない。重々しいドアが開かれ、アニスは中へ通された。
そこは、膨大な本棚に囲まれた迷宮だった。書籍が幾重にも地層のように連なり、上方の本を取るために恐ろしく長い梯子がかけられている。天窓から射し込む光のほかは、各コーナーに設置されたランプが仄かに光るだけの荘厳な空間。
大半は誰にも借りられた形跡がないが、学院にはない貴重な本が揃っていてうれしくなったアニスは、色褪せた羊皮紙のカビくさい匂いを胸いっぱいにすい込み、散策に没頭した。
どれくらいそうしていたのか。あまりに広いため、気がつくと案内の大臣の姿を見失ってしまっていた。
あわてて貸し出しカウンターへ向かうが、図書館内は閑散としていてよほどヒマなのか、受付もこくりこくりと船を漕いでいる。
すみの個人用デスクで書物を真剣に読み耽っている青年を見つけ、アニスはそっと声をかけた。
「あ、あのー……」
──ガタタッ!
いきなり現れた白衣の少女に驚いたのか、青年は椅子ごと後ろにひっくり返った。
両目まですっぽりと覆いかぶさった前髪でもこちらは見えているらしく、警戒するようにじりじりと後退る。
「だ、大丈夫ですか?」
落とした本をアニスがわたすと、青年はかろうじて平静を保ちながら、何事もなかったかのように椅子を立て座席にもどった。
「も、問題ない」
「その本、おもしろそう」
興味深げにのぞき込むアニスにびくりと青年は顔を上げ、躊躇いがちに口を開く。
「……な、なぞなぞだ。正しい答えを三つ、指定のブロックに書きまた壁にはめ込むと、仕掛けで図書館に新しい階層が開けると言われている」
「誰がそんな仕掛けを?」
「な、亡くなった国王だ。変わり者だったが、グレーターにドームや地下水路を作った天才で……」
「ほんとに新しい階層が?」
「いや、未だ解いた者はいない。図書館を利用する者の知識によって、本が増える仕組みだと言うが──信じられん」
(そんなの──試さずにはいられないじゃない!)
アニスの目に、光速で問題文が飛び込んできた。
ハイランドから帰る途中
アップルパイをひとつ買った
りんごをふたつ、道で拾って
りんごをよっつ、クマにもらった
いつつ、木から落ちて来る
りんごみっつでパイひとつ
アップルパイは全部でいくつ?
「ただの童謡ではない、裏がありそうで難しいのだ」
「難しく考えることないです。ストレートな引っかけ問題ですよ」
アニスはにっこり笑うと、ペンを取った。
「パイはひとつ、ひとつだけ──」
答えを書いたブロックを壁にはめると、突然館内に振動が走り、軋んだ上層部に見たことのない本棚が一段追加された。
「──すごいわ!」
ぱらぱらと落ちて来る埃も気にせず、アニスは興奮して顔を上げる。
「だ、だがりんごは全部で──」
腰を抜かしたように椅子によりかかる青年に、アニスは楽しげに解説した。
「『アップルパイ』は買ったひとつだけ、です。いくつりんごを手に入れても、パイを焼いたとは言っていないもの」
青年はあわてて本をめくった。
「ま、待て、まだある──これは!」
皮をはいでもわたしは泣かない
痛くはないの
でもあなたは泣くのね?
わたしはだあれ?
「わかった、『わたし』はタマネギ!」
アニスが同じように答えを書き込んだブロックを壁にもどすと、再び新たな本棚が出現した。
青年は初め面食らって声も出なかったが、
「き、きみはいったい……」
前髪の間から、初めてまじまじとアニスを見た。勢いがかって、次の頁をめくる。
「こ、これが最後の問題なんだ! これもさっぱり──」
『重くて軽い、長くて短い、苦くてあまい。それなんだ?』
「まあ、これは難しいわ……何かしら」
ふたりが考え込んでいると、
「いた──お前!」
突然静寂を突き破る大音声が図書館に響き、アニスたちは飛び上がって入り口を見た。
息を切らせた短髪の近衛兵が、大きくドアを開けたままこちらを指さしている。
「同僚から、お前が城に来てるって聞いた。ちょっといっしょに来てもらうぞ」
褐色の強い腕につかまれ、アニスはふり解こうとじたばたと暴れた。
「ななな何するんですか、この痴漢!」
「ち、痴漢なのか? その近衛兵は」
驚いて聞き返す青年に、ツバキがあわてて弁明する。
「違いますって! あーもう、お前とにかくいっしょに……!」
唐突に、パン、と高らかな破裂音がして、アニスのひっつめ髪がはらりとほどけた。
「……? なあに?」
「──! 机の下に隠れろ!」
ツバキがアニスと青年に覆いかぶさり床に伏せると、連続した銃声音とともに本が何冊か落ちてきた。
「きゃあっ!」
頭上、どこか高いところから声が響く。
「やめろ! 王子に当たる!」
ツバキはすかさず天窓の辺りを見上げたが、逆光でシルエットしか確認できなかった。
(どういうことだ? 狙撃されたのはおれたちなのか?)
「もう、な、なんなんです……もぐっ」
身を低めたツバキは、わめくアニスの口を軍服のスカーフでふさいだ。
「しばらく静かにしてくれ」
ここにいてはならないと、ツバキの勘が告げていた。
唖然とする青年を後に、アニスを肩に担ぐと、ツバキは一気に図書館を飛び出した。
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