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亜人殲滅戦【終幕】
しおりを挟む「また今度思いっきり暴れさせてやるからさ」
『むー、約束だからね!!』
セイナはブーブー言いながらも俺から離れ消えていった。
「さて、リンネお前の力見せて貰おうか」
『ふっ、任せておけ』
連続で身体に堕ろすのは本当はしない方がいいんだがな。
「我、盟約に従い力を欲する」
『我、盟約に従い力を貸すことを承諾する』
リンネの羽が俺の姿を包み込み虹色の光と共に俺の影が形を変えていった。
「【龍纏い】」
服装はいつも通り黒のロングコート、背中からは二対の漆黒の羽が生え両手には光をも飲み込まんとする漆黒の大剣が握られていた。
(さて、リンネ、お前の能力を教えてもらおうか)
使い魔を纏うこの魔法にはいくつかの特徴がある一つは、身体能力が大幅に高まる。二つ目は、姿が変わる、最後に固有の能力が使える様になる。
ユナの場合はユナの力をそのまま使う事が出来る。セイナの場合は一瞬だけ時間を凍結させる事が出来る、これがセリアの時のネタバラシだ。
そして、リンネの場合は––。
(全ての属性の魔法を一度だけ使う事が出来る)
(てことは、俺でも火属性とか使える訳?)
(可能だ。しかし、次に我を纏うには24時間のインターバルが必要になるのがデメリットだな)
(そこは、大丈夫だ。そんな、ポンポンと使う物でも無いからな)
さてと、能力も分かった事だし行きますかね。
俺は、羽を広げ空へと飛び上がり兵士達に向かって猛スピードで突撃する。
その風圧により兵士の何人かが吹き飛び地面に叩きつけられる。
「そいじゃ、先ずは……火属性【エクスフラム】」
俺が空に手を挙げると、上空に炎が集まり球体の形を生成していく。
「焼け死ね」
手を振り下ろすと球体がゆっくりと落下していき地面に当たった瞬間一度収縮し大爆発を起す。
近くにいた兵士達が文字通り消滅し、更に飛び出た炎の渦により広範囲の兵士が天に召されていった。
「うわぁ、強すぎんだろこれは……」
俺がその惨事に絶句しているとおっさんが指示を出しその指示を聞いた兵士達が魔法を展開し始める。
「怯むな!! 所詮は一人だ一斉に攻撃すれば奴は対処できまい! 魔法部隊第一陣放て!」
色とりどりの魔法が俺に向かって放たれるの確認し鼻で笑った後魔法を展開する。
「俺は防御魔法の使い手だぞ? 【レイズ・シェル】」
白いドーム状の結界が張られていきその結界に当たった魔法がドームに沿うようにズレ地面へと落ちる。
「第二陣放て!!」
ふむ、間髪入れずに攻撃するのはいい作戦だ、でも––
「甘いんだよ。土属性【地龍・羅生門】」
俺が、地面に手をつけると俺の周りの地面が扉のように開き中から6体の土で出来た龍が空へと舞い上がって行く。
6体の龍は一度雄叫びを上げ魔法を放とうとしていた兵士達を噛みちぎって行く。
「くそ! 相手はたった一人だぞ!? 何故こうも押されているのだ!!」
「お前らが喧嘩を売ったのが誰かその身で味わえ」
狼狽えている兵士の首を大剣で切り、高速で空を飛び回り次々と兵士達を斬り殺していく。
「雷属性【迅雷烈波】」
大剣に集まっていた雷を空へと放つと雷が雨となり地上へと降り注ぐ。
その雷は一人を殺せば近くの兵士に向かって伸びていき炭へと変えていく。
「余は、余は……王だぞ!!」
「だから、どうした。重力属性【レムナントグラビレイ】」
空から黒い魔法陣が現れその下にいた兵士達が地面ごと沈み、パンっと言う音と共に破裂する。
「風属性【風神の槍】」
俺の周りに風で出来た槍が無数に現れ指を鳴らすと槍が一斉に逃げ惑う兵士達を串刺しにしていった。
「水属性【水蓮花】」
手に水で出来た華が現れその華を投げると遠くの方にいる兵士の頭をすっぽりと覆い空気を奪い兵士が絶命すると綺麗な花を咲かし空中へと消えていく。
残り、千って所か一気に決めるとするか。
「破壊属性【ディストピア・レイ】」
俺の背後に黒い繭が現れそこから伸びた黒い糸が兵士に当たると内部から弾け飛び地面を真っ赤に染めていき真っ赤に染まった地面からは美しい彼岸花が咲き誇る。
「さあ、後はお前だけだぞ? 今、謝るなら許す事も考えよう」
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