15 / 47
初依頼「ゴブリン討伐」
しおりを挟む「お前なぁ、軽々しく古代魔法使うんじゃないよ」
「…便利」
いや、そうだけど確かに便利だけどさ……。
「いざって時に使えなかったらどうすんだよ」
やれやれっと頭を掻きながら俺は、森の奥を目指した。
「さて、ここで任務のおさらいをしておこうか。まず、メイン目標はゴブリンを20体程討伐する事。それ以上でもそれ以下でも駄目。
注意する事は?」
「…ゴブリンナイトが居るかもしれない」
「そう言う事。作戦どうすっかなぁ」
俺が前衛でもいいんだけど能力とか使える魔法を考えるとシオンが前衛だな。
「じゃあ、先行よろしく。俺は、後ろから警戒をしながらついて行く」
「…了解」
ゴブリンとは言っても数が多いからな警戒して損は無い。
「そういや、シオン、武器変えた?」
シオンが暇そうに振り回していた鎌を見て質問を投げかける。
前は、なんの装飾も無いただの鎌だったのだが今は、ガラッと感じが変わっていた。
「…変わってない…これが、この子の本当の姿だよ」
刃が二本に増えていて、柄の先端にはジャラジャラと音を立てながら揺れている鎖がついていた。
鎖の先端にも小さいが刃が付いていた。て、言うかそれを振り回さないで欲しい非常に危ない……。
「…ん?敵影確認…数およそ6」
シオンが、耳をピクピクさせながら呟く。
「…リン君? …耳をふにふにしてないで…戦闘態勢に」
「あ、すまん。可愛かったからつい」
さてと、ふざけるのはここまでとして行きますかね。
俺は、ハンドガンを太腿から抜き放ち引き金を引く。
放たれた弾は少しもぶれる事なく二体のゴブリンの眉間を撃ち抜く。
「おお! 一石二鳥とはこの事だな」
「…シオン…行きます!」
シオンが、鎌を構え直しゴブリンの群れへと突っ込んで行く。
「あ、置いて行くなよ!」
俺も軍刀を抜き放ち後を追いかける。てか、シオン速すぎ! 追いつけねーし!
やっと追いついたと思ったらシオンの足元にはバラバラに切断されたゴブリンが居た。
「……えぇ」
「…どうしたの?」
これあれだな……俺要らなかったかもな。
俺は、ゴブリンの死体に近づき血を指でなぞり匂いを嗅ぐ。
「これは……まさかな」
「…?」
「シオン気をつけろ……こいつらはもう既に死んでる」
「…私が殺したから当たり前」
「違う……お前が殺す前からこいつらは死んでる。いるぞ、でかい獲物が」
俺は、ニヤッと笑い小声で「滾って来たぜ」と呟いた。
「さて、本命はあいつか……」
俺は、上空に気配を感じ上を見上げる。シオンも俺につられるように上を見上げる。
そいつらから放たれた凄まじいプレッシャーによりシオンが地面に片膝をつき苦悶の表情を浮かべる。
「…何…あいつら」
「ゴブリンナイトとゴブリンネクロマンサーだ」
『貴様らが私の駒を殺したのか』
『キシシ! ネクロマンサーよつまらない問答は後にしてさっさと殺しちまおうぜ!』
ナイトって言うよりまるで、盗賊だな。
「シオン大丈夫か? きつかったら休んでていいぞ」
「…やれるもん」
シオンは、鎌を杖にしながら立ち上がり少しフラッとしながらもしっかりと鎌を構え直す。
「んじゃ、シオンは下のあいつらお願いしていいか?」
俺が指差した方向には小刀を構えているゴブリン……総勢20数体が居た。
「…任せて」
もう、二人用の依頼では無いよな。
「さーてと、ショウタイムだ」
俺は、結界を足場にしながら2匹の元へと向かう。
俺は、作り出した結界を足場にして2匹と対峙する。
「さて、どっちからやる? 別に2匹同時でも良いけど?」
正直、リンネに比べれば雑魚同然だ。2匹同時でも問題は無いと思う。
『ほぉ、人間にしてはやるようだな』
『キシシ! 俺から楽しませてもらうぜぃ』
ゴブリンナイトが大剣というには短く短刀にしては短い剣を抜いたと同時に俺向かって振るう。
軍刀で受け止めた瞬間に周りに衝撃波が走り木をなぎ倒して行った。
『キシシ! 俺の剣を受け止めるとはやるな』
「…」
『キシシ! ビビって声も出ねーか』
うーん、期待外れもいい所だったな。こんなもんなのか。
「すまんな。思ったよりも弱くてびっくりしただけだ……それよりお前大丈夫か?」
『キシ? 何……を』
ゴブリンナイトが言葉を言い終える前にゴブリンナイトの身体が細切れになって地面に落ちていった。
『あいつもまだまだだったな。あの攻撃も見切れないとは』
「へぇ、お前は分かったのか?」
『簡単な事だ、目に見えないほどのスピードで剣を振っただけだろ』
プッ! あんだけ、自信満々に不正解を答えてやがる。みんな覚えているか? 俺の軍刀の能力を。
そう、触れた物を斬撃に変える。これは、何も実態のある物だけでは無い。
さっきのは何処にでもある物を斬撃に変えただけだ。
それは、【空気】だ。
今、みんなが触れてる空気を斬撃に変えたことによってゴブリンナイトは細切れになった訳だ。
「さて、あとはお前だけだな。逃げてもいいんだぜ?」
『フッ、何をバカな事を勝てる勝負を捨てる訳無いだろう』
ネクロマンサーが空に杖を掲げると空が暗くなって行きゴロゴロと雷が鳴り響く。
「…便利」
いや、そうだけど確かに便利だけどさ……。
「いざって時に使えなかったらどうすんだよ」
やれやれっと頭を掻きながら俺は、森の奥を目指した。
「さて、ここで任務のおさらいをしておこうか。まず、メイン目標はゴブリンを20体程討伐する事。それ以上でもそれ以下でも駄目。
注意する事は?」
「…ゴブリンナイトが居るかもしれない」
「そう言う事。作戦どうすっかなぁ」
俺が前衛でもいいんだけど能力とか使える魔法を考えるとシオンが前衛だな。
「じゃあ、先行よろしく。俺は、後ろから警戒をしながらついて行く」
「…了解」
ゴブリンとは言っても数が多いからな警戒して損は無い。
「そういや、シオン、武器変えた?」
シオンが暇そうに振り回していた鎌を見て質問を投げかける。
前は、なんの装飾も無いただの鎌だったのだが今は、ガラッと感じが変わっていた。
「…変わってない…これが、この子の本当の姿だよ」
刃が二本に増えていて、柄の先端にはジャラジャラと音を立てながら揺れている鎖がついていた。
鎖の先端にも小さいが刃が付いていた。て、言うかそれを振り回さないで欲しい非常に危ない……。
「…ん?敵影確認…数およそ6」
シオンが、耳をピクピクさせながら呟く。
「…リン君? …耳をふにふにしてないで…戦闘態勢に」
「あ、すまん。可愛かったからつい」
さてと、ふざけるのはここまでとして行きますかね。
俺は、ハンドガンを太腿から抜き放ち引き金を引く。
放たれた弾は少しもぶれる事なく二体のゴブリンの眉間を撃ち抜く。
「おお! 一石二鳥とはこの事だな」
「…シオン…行きます!」
シオンが、鎌を構え直しゴブリンの群れへと突っ込んで行く。
「あ、置いて行くなよ!」
俺も軍刀を抜き放ち後を追いかける。てか、シオン速すぎ! 追いつけねーし!
やっと追いついたと思ったらシオンの足元にはバラバラに切断されたゴブリンが居た。
「……えぇ」
「…どうしたの?」
これあれだな……俺要らなかったかもな。
俺は、ゴブリンの死体に近づき血を指でなぞり匂いを嗅ぐ。
「これは……まさかな」
「…?」
「シオン気をつけろ……こいつらはもう既に死んでる」
「…私が殺したから当たり前」
「違う……お前が殺す前からこいつらは死んでる。いるぞ、でかい獲物が」
俺は、ニヤッと笑い小声で「滾って来たぜ」と呟いた。
「さて、本命はあいつか……」
俺は、上空に気配を感じ上を見上げる。シオンも俺につられるように上を見上げる。
そいつらから放たれた凄まじいプレッシャーによりシオンが地面に片膝をつき苦悶の表情を浮かべる。
「…何…あいつら」
「ゴブリンナイトとゴブリンネクロマンサーだ」
『貴様らが私の駒を殺したのか』
『キシシ! ネクロマンサーよつまらない問答は後にしてさっさと殺しちまおうぜ!』
ナイトって言うよりまるで、盗賊だな。
「シオン大丈夫か? きつかったら休んでていいぞ」
「…やれるもん」
シオンは、鎌を杖にしながら立ち上がり少しフラッとしながらもしっかりと鎌を構え直す。
「んじゃ、シオンは下のあいつらお願いしていいか?」
俺が指差した方向には小刀を構えているゴブリン……総勢20数体が居た。
「…任せて」
もう、二人用の依頼では無いよな。
「さーてと、ショウタイムだ」
俺は、結界を足場にしながら2匹の元へと向かう。
俺は、作り出した結界を足場にして2匹と対峙する。
「さて、どっちからやる? 別に2匹同時でも良いけど?」
正直、リンネに比べれば雑魚同然だ。2匹同時でも問題は無いと思う。
『ほぉ、人間にしてはやるようだな』
『キシシ! 俺から楽しませてもらうぜぃ』
ゴブリンナイトが大剣というには短く短刀にしては短い剣を抜いたと同時に俺向かって振るう。
軍刀で受け止めた瞬間に周りに衝撃波が走り木をなぎ倒して行った。
『キシシ! 俺の剣を受け止めるとはやるな』
「…」
『キシシ! ビビって声も出ねーか』
うーん、期待外れもいい所だったな。こんなもんなのか。
「すまんな。思ったよりも弱くてびっくりしただけだ……それよりお前大丈夫か?」
『キシ? 何……を』
ゴブリンナイトが言葉を言い終える前にゴブリンナイトの身体が細切れになって地面に落ちていった。
『あいつもまだまだだったな。あの攻撃も見切れないとは』
「へぇ、お前は分かったのか?」
『簡単な事だ、目に見えないほどのスピードで剣を振っただけだろ』
プッ! あんだけ、自信満々に不正解を答えてやがる。みんな覚えているか? 俺の軍刀の能力を。
そう、触れた物を斬撃に変える。これは、何も実態のある物だけでは無い。
さっきのは何処にでもある物を斬撃に変えただけだ。
それは、【空気】だ。
今、みんなが触れてる空気を斬撃に変えたことによってゴブリンナイトは細切れになった訳だ。
「さて、あとはお前だけだな。逃げてもいいんだぜ?」
『フッ、何をバカな事を勝てる勝負を捨てる訳無いだろう』
ネクロマンサーが空に杖を掲げると空が暗くなって行きゴロゴロと雷が鳴り響く。
0
お気に入りに追加
149
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
インフィニティ•ゼノ•リバース
タカユキ
ファンタジー
女神様に異世界転移された俺とクラスメイトは、魔王討伐の使命を背負った。
しかし、それを素直に応じるクラスメイト達ではなかった。
それぞれ独自に日常謳歌したりしていた。
最初は真面目に修行していたが、敵の恐ろしい能力を知り、魔王討伐は保留にした。
そして日常を楽しんでいたが…魔族に襲われ、日常に変化が起きた。
そしてある日、2つの自分だけのオリジナルスキルがある事を知る。
その一つは無限の力、もう一つが人形を作り、それを魔族に変える力だった。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
ペーパードライバーが車ごと異世界転移する話
ぐだな
ファンタジー
車を買ったその日に事故にあった島屋健斗(シマヤ)は、どういう訳か車ごと異世界へ転移してしまう。
異世界には剣と魔法があるけれど、信号機もガソリンも無い!危険な魔境のど真ん中に放り出された島屋は、とりあえずカーナビに頼るしかないのだった。
「目的地を設定しました。ルート案内に従って走行してください」
異世界仕様となった車(中古車)とペーパードライバーの運命はいかに…
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる