スマホが意志をもったとき

美優はこの春大学を卒業し、大手食品会社に就職した。
ごくごく平凡な毎日に少しずつ変化が現れる。
勝手に目覚ましが鳴って遅刻を免れる。送った覚えのないLINEで感謝される。
そして彼氏の浮気動画が送られてくる。

自動でアプリがダウンロードされ、スケジュール管理から仕事までこなす美優のスマホ。
イヤな内容のメッセージは事前に削除され、適切な答えを送信してくれる。
過去の電話音声をもとに美優の声で電話までできるようになった。
最初は便利で喜んでいたが、だんだん怖さを覚える美優。
異性との出会いも邪魔され、女友達も去っていく。

少し制限をかけようと思ったとき、それはもう手遅れであることに気づく。
電源を切ることも解約することもできない。
そして自動ダウンロードされたアプリにスマホからのメッセージが。
「お前はオレのものだ。誰にも渡さない。」

暴走を始めたスマホに美優はどう立ち向かうのか
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