未来の悪役令嬢

えりんこ

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いきなり思い出すなんて

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皆様、こんばんわアンジェリーナ=ラ・トゥール=エトワールと申します
誰に向かって語り掛けているのか良くわかりませんがわたくし
今、物凄く焦っています。人生で最大の危機です。まあ、まだ6歳なのですが

お庭を歩いていたら石か何かに躓いて見事に転んだ挙句に先日、
お父様が
買ってきた悪趣味な女神像のオブジェにダイブいたしました。
そしたら何という事でしょう膨大な記憶が溢れてきました。この世界では無い
鮮明な思い出が次々に甦ったのです。 なんてこった!!!

私は確か普通の主婦でアラフォーだったはず?ネットで流行の異世界転生?
自分はトラックに轢かれたわけでもないし?死んだ記憶も無ければ神様にも
会っていないのよ。ナノニ如何して此処にいるの?
「お嬢様~~~大丈夫ですかーーー」

屋敷からアンジェリーナ付きのメイドのジルと執事のグレアムが駆け寄ってくる
凄いわよね~私専用の使用人ですって
(流石お金持ち~)

「大丈夫よ」と言いながらアンジェリーナは意識を手放した

「お嬢様ーー」 
「アンジェリーナ様ー」
マルグレーデス国の大貴族エトワール家の長女が不慮の事故で意識不明になった
屋敷は一時、大騒ぎになる 娘を溺愛している公爵夫妻は取り乱した
「アンジーは如何して目を覚まさぬのだ!」

「女神様如何か命をお助け下さい」

意識が戻らぬ娘を思い涙した。医者の見立てでは命に別状は無い事を言い
「お嬢様の怪我はたいした事はありません。只、何か強い心因が有ったのではないのでしょうか?」

公爵夫妻を初めとして屋敷で働く者達にも誰一人として思い当たる節がなかった。
只、無情にも時間ときだけが過ぎて行く

(ところで此処はどこ?)


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