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119.追放後のルビー③
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やっと帰ってくれた。
もう二度と来ないでほしい。というか王族がこんなところに来るものじゃない。
ちらりと視線を移すとすやすやと眠る甥っ子。誘われるようにルビーはその隣に寝転んだ。
~~~~~~~~~~
ルビーはぼーっとしていた。
ウェンディは何を言いたかったのか。
自分は王子妃になる為色々な勉強をしてきた。平民のことだって。娼婦のことだって。娼婦は男に媚や身体を売るだけでたやすく金が貰える仕事だと教師は言っていた。
実際に貴族宅に呼ばれた娼婦を見たことがあるが派手なドレスに高価なアクセサリー、磨かれた美貌そして身体。その辺の貧乏貴族よりよっぽど輝いていた。
ただ身を男に任せるだけの仕事。
ぼーっとして心ここにあらずのルビーに患者は不快そうな顔でこちらを見てくる。
何よ、ちゃんと手当してるんだからそんな顔される覚えはないわよ。
ウェンディが言っていたことが理解できないイライラが患者達の反応で更に募る。
ああー!もう本当にイライラする。
「痛っ……!」
「はあ?」
「いえ、何も……」
「終わりよ」
「…………あ……ありがとうございます」
何よその消え入りそうな声は。しっかり感謝して言いなさいよ。ちょっとキツめに包帯を巻いただけなのに腹が立つわね。
イライライライライライライライライラしながら患者を見て回っていると――――――――――
「助けて!!!」
女性の悲痛な叫び声が聞こえてきた。
はー、また患者が増えた。無料だからってなんでもかんでも来るんじゃないわよ。幸いなことにルビーが修道院に来て目にしたのは軽い怪我や風邪の人ばかりだった。
だから、彼女は勘違いしていた。
平民の、いや貧民街に住む者たちの現状を。
いつもなら誰かが駆け込んでこようと並べと野次が飛ぶが戸惑いのようなざわめきが生まれている。そしてルビーにも駆け込んでくる女性とその女性が背負ってきた女性が見えた。
思わず喉からひっと声が漏れた。ルビーだけではない。他の修道女からも修道院に救いを求めに来た人も同じような反応だった。
目を逸らす人々、とても直視できるような状態ではなかった。
「早く!早く診てよ!」
女性の叫び声に横たえられた女性を修道女が診るが、青褪めて悲痛な表情を浮かべるばかり。
「……治癒魔法。治癒魔法なら治るわよね!?誰か治癒魔法を使える人はいないの!?」
その言葉にルビーを知る人々が視線をルビーに向ける。それに気づいた女性がルビーに掴みかかる。
「ねえ!早く診てよ!客に乱暴にされたのよ!金払ってるから何しようと自由だろうって……めちゃくちゃにされたのよ!早く!早く……早くしなさいよ!!!」
ルビーは身体が震えた。その女性の剣幕にではない。背負われてきた女性のあまりにも無惨な姿に……。
何をされたのか想像するのも恐ろしい。だがわかっていることは…………
「あ……その人は………………もう…………………………」
ルビーの呟きにシーンと静まり返る場。
「ち……違う。違う違う違う!あんたの勘違いよ!ちゃんと診て!」
動けないルビーを見て他の修道女に掴みかかる女性。だが修道女たちは首を横に振るばかりだった。
「そんなはずない……。一緒に娼館出るんだって約束したもの……!ねえ、ねえ、起きてよ。あのごうつくばばあに叱られちゃうよ?ねえ、ねえ………………っく、つっ…………っあ……ああああああああああああ!」
彼女の絶叫が響き渡る。
修道院にいた者たちは患者も含め、無惨な姿となった女性の冥福を祈ることしかできなかった。
~~~~~~~~~~
夜、ルビーは膝を抱えてそこに顔を埋めて座っていた。
「お疲れルビー、今日は大変だったみたいだね」
声をかけてきたのはウェンディだった。
「……別に」
「そっか」
ウェンディはルビーの隣に座る。
「だって大変だったのは……無念だったのは……彼女たちでしょう?何もできなかった私じゃない……」
「そうだね」
ルビーの言葉にゆったりとウィンディは微笑んだ。
「ねえ……娼婦はあんな扱いをされるものなの?」
「うん?皆が皆じゃないよ。優しい客も常識的な客もいるからね。でも乱暴なやつも、娼婦を道具扱いするやつもいる。それこそ娼婦がどうなろうと構わないっていうクズ野郎もいる。貧民街の娼婦は、いや他のやつだって命がけだよ。貧民街に住む人の命を重く扱うやつなんてほとんどいないんだから」
「あんたも……」
そんな目に遭ってきたの?言葉が出なかった。
「私は運が良いほうだったみたいでさ……まあ軽く殴られたくらいだよ。売られた金額も少なかったから借金もすぐに返せたし、私の巧みな話術で売れっ子だったしね。そんなに長くいなかったよ」
「殴られてるのに運が良いなんて笑って言えるのね」
「あはは親にだって悪いことしたら殴られたりするだろう?」
「私は……」
されなかった。どんな我儘を言ったってほとんど叶えられてきた。手をあげられることなど一度もなかった。
「殴られてたらこんなに性格悪くなかったかしら……」
ルビーの呟きにブハッと吹き出すウェンディ。
「……ぶっ……どうだろうね……くくっ」
「何よ」
「いや、性格悪いの自覚あったんだ」
「………………………まあ」
「そっか、じゃあ私達は性格悪い者同士お仲間だ」
「あんたは……あんたは悪くないでしょ」
皆に見放されたルビーに話しかけてくれる。こうして側にいてくれる。諭してくれる。
「そんなことないよ。他の女の太客寝取ったこともあるし、嫌な客の金パクったこともあるよ」
「それは…………まあ悪いわね」
「でしょう」
何を得意げにしてるんだか。
「あんたに酷いこと言ったのも娼婦をバカにしたことも……自分が間違ってたんだって……どんだけ無知だったんだって情けなくなった。それに大っ嫌いだった女に色々したことも思い出して………………恥ずかしくなった」
自分よりも大変な思いをしているから嫌なことをしているからと馬鹿にしていた。自分は選ばれた価値のある人間だからそんなものとは無縁なんだと思っていた。
皆命がけで頑張っているのに勘違い甚だしい。
自分は今まで何をしてきたんだろう。
自分に何かあった時、あんなふうに必死になってくれる人はいるんだろうか?
泣いてくれる人はいるんだろうか?
自分は誰かにとって価値のある人間なのだろうか?
ルビーはぎゅうっと強く膝を抱えた。
もう二度と来ないでほしい。というか王族がこんなところに来るものじゃない。
ちらりと視線を移すとすやすやと眠る甥っ子。誘われるようにルビーはその隣に寝転んだ。
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ルビーはぼーっとしていた。
ウェンディは何を言いたかったのか。
自分は王子妃になる為色々な勉強をしてきた。平民のことだって。娼婦のことだって。娼婦は男に媚や身体を売るだけでたやすく金が貰える仕事だと教師は言っていた。
実際に貴族宅に呼ばれた娼婦を見たことがあるが派手なドレスに高価なアクセサリー、磨かれた美貌そして身体。その辺の貧乏貴族よりよっぽど輝いていた。
ただ身を男に任せるだけの仕事。
ぼーっとして心ここにあらずのルビーに患者は不快そうな顔でこちらを見てくる。
何よ、ちゃんと手当してるんだからそんな顔される覚えはないわよ。
ウェンディが言っていたことが理解できないイライラが患者達の反応で更に募る。
ああー!もう本当にイライラする。
「痛っ……!」
「はあ?」
「いえ、何も……」
「終わりよ」
「…………あ……ありがとうございます」
何よその消え入りそうな声は。しっかり感謝して言いなさいよ。ちょっとキツめに包帯を巻いただけなのに腹が立つわね。
イライライライライライライライライラしながら患者を見て回っていると――――――――――
「助けて!!!」
女性の悲痛な叫び声が聞こえてきた。
はー、また患者が増えた。無料だからってなんでもかんでも来るんじゃないわよ。幸いなことにルビーが修道院に来て目にしたのは軽い怪我や風邪の人ばかりだった。
だから、彼女は勘違いしていた。
平民の、いや貧民街に住む者たちの現状を。
いつもなら誰かが駆け込んでこようと並べと野次が飛ぶが戸惑いのようなざわめきが生まれている。そしてルビーにも駆け込んでくる女性とその女性が背負ってきた女性が見えた。
思わず喉からひっと声が漏れた。ルビーだけではない。他の修道女からも修道院に救いを求めに来た人も同じような反応だった。
目を逸らす人々、とても直視できるような状態ではなかった。
「早く!早く診てよ!」
女性の叫び声に横たえられた女性を修道女が診るが、青褪めて悲痛な表情を浮かべるばかり。
「……治癒魔法。治癒魔法なら治るわよね!?誰か治癒魔法を使える人はいないの!?」
その言葉にルビーを知る人々が視線をルビーに向ける。それに気づいた女性がルビーに掴みかかる。
「ねえ!早く診てよ!客に乱暴にされたのよ!金払ってるから何しようと自由だろうって……めちゃくちゃにされたのよ!早く!早く……早くしなさいよ!!!」
ルビーは身体が震えた。その女性の剣幕にではない。背負われてきた女性のあまりにも無惨な姿に……。
何をされたのか想像するのも恐ろしい。だがわかっていることは…………
「あ……その人は………………もう…………………………」
ルビーの呟きにシーンと静まり返る場。
「ち……違う。違う違う違う!あんたの勘違いよ!ちゃんと診て!」
動けないルビーを見て他の修道女に掴みかかる女性。だが修道女たちは首を横に振るばかりだった。
「そんなはずない……。一緒に娼館出るんだって約束したもの……!ねえ、ねえ、起きてよ。あのごうつくばばあに叱られちゃうよ?ねえ、ねえ………………っく、つっ…………っあ……ああああああああああああ!」
彼女の絶叫が響き渡る。
修道院にいた者たちは患者も含め、無惨な姿となった女性の冥福を祈ることしかできなかった。
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夜、ルビーは膝を抱えてそこに顔を埋めて座っていた。
「お疲れルビー、今日は大変だったみたいだね」
声をかけてきたのはウェンディだった。
「……別に」
「そっか」
ウェンディはルビーの隣に座る。
「だって大変だったのは……無念だったのは……彼女たちでしょう?何もできなかった私じゃない……」
「そうだね」
ルビーの言葉にゆったりとウィンディは微笑んだ。
「ねえ……娼婦はあんな扱いをされるものなの?」
「うん?皆が皆じゃないよ。優しい客も常識的な客もいるからね。でも乱暴なやつも、娼婦を道具扱いするやつもいる。それこそ娼婦がどうなろうと構わないっていうクズ野郎もいる。貧民街の娼婦は、いや他のやつだって命がけだよ。貧民街に住む人の命を重く扱うやつなんてほとんどいないんだから」
「あんたも……」
そんな目に遭ってきたの?言葉が出なかった。
「私は運が良いほうだったみたいでさ……まあ軽く殴られたくらいだよ。売られた金額も少なかったから借金もすぐに返せたし、私の巧みな話術で売れっ子だったしね。そんなに長くいなかったよ」
「殴られてるのに運が良いなんて笑って言えるのね」
「あはは親にだって悪いことしたら殴られたりするだろう?」
「私は……」
されなかった。どんな我儘を言ったってほとんど叶えられてきた。手をあげられることなど一度もなかった。
「殴られてたらこんなに性格悪くなかったかしら……」
ルビーの呟きにブハッと吹き出すウェンディ。
「……ぶっ……どうだろうね……くくっ」
「何よ」
「いや、性格悪いの自覚あったんだ」
「………………………まあ」
「そっか、じゃあ私達は性格悪い者同士お仲間だ」
「あんたは……あんたは悪くないでしょ」
皆に見放されたルビーに話しかけてくれる。こうして側にいてくれる。諭してくれる。
「そんなことないよ。他の女の太客寝取ったこともあるし、嫌な客の金パクったこともあるよ」
「それは…………まあ悪いわね」
「でしょう」
何を得意げにしてるんだか。
「あんたに酷いこと言ったのも娼婦をバカにしたことも……自分が間違ってたんだって……どんだけ無知だったんだって情けなくなった。それに大っ嫌いだった女に色々したことも思い出して………………恥ずかしくなった」
自分よりも大変な思いをしているから嫌なことをしているからと馬鹿にしていた。自分は選ばれた価値のある人間だからそんなものとは無縁なんだと思っていた。
皆命がけで頑張っているのに勘違い甚だしい。
自分は今まで何をしてきたんだろう。
自分に何かあった時、あんなふうに必死になってくれる人はいるんだろうか?
泣いてくれる人はいるんだろうか?
自分は誰かにとって価値のある人間なのだろうか?
ルビーはぎゅうっと強く膝を抱えた。
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