【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う

たくみ

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113.突撃ルビー宅

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 結局、何も解決策が思いつかなかったので俺は舞白が見せてくれるのを祈ることにした。巣作りをしているってことは発情期ヒートに入っているのだろう。
 舞白のヒートは重くも軽くもないらしいが自分で自覚するのはヒート中のなかでピークの時。一番辛い時に急に襲いかかる。
 だからなのか匂いも少し濃くなったかな?ってくらいで気づきにくい。というのを俺は今回ので確信を得た。


「はぁ~舞白~。見せて欲しい」


 一人仕事部屋でこぼす。だって舞白は何らかの理由で俺に見せたくないから、自分の部屋に作っているのだろう。それを考えると俺から見せてと頼みずらい。
 ふと時計の針を見るとお昼をさしていたので俺は舞白が好きなカレーを作ることにした。今日は波に乗って集中しているみたいなのでちょっと手の凝ったカレーを作れるだろう。



 ────────────────



 そうして俺は舞白にキスをしたり撫でたりハグしたりと沢山の愛情を伝えていると夜になった。お風呂に誘ったけど舞白は恥ずかしいと言って、先に入ってしまい一緒に入ってくれなかった。残念
 一人寂しくお風呂に入りリビングに戻るといつも居るはずの舞白はどこにもいなくて外に出た様子もない。トレイでも俺の自室、寝室にもいなかった。
 残った部屋は舞白の自室。俺の入れない部屋だった。扉に近づくと物音と一緒に甘い香りが部屋の中からする

 あぁ~今すぐこの扉を開けて舞白を抱きしめたい。そんなことしないけど。匂いもリビングまで届いてたからもう少しでピークを迎えるのだろう。呼ばれるのを待とう
 そう思った俺は舞白が出てくるまで仕事をしてようとリビングに戻った。



 
「、、、っはぁ、しずく」

「?!舞白っ?」


 舞白に呼ばれたのでパソコンから顔を上げるとそこには何ともえっちな舞白の姿があった。頬を上気させて艶っぽい息を吐き出し俺のシャツを着て、可愛い生足をさらけ出している。パンツは履いているのだろうか、、、オーバーサイズのせいで分からない。でも、えっちくてかわっ!!


「舞白、大丈夫?」


 立ち上がり、パソコンをその場に残して舞白の傍まで行き抱きしめた。フェロモンの匂いになんとか勝ち、理性を保たせる


「あぅ、雫、、、ひーと、きちゃった」


 とろとろの顔で俺を見上げる舞白は可愛かった。目が涙でうるうるしているのもそうだしもちもちのほっぺは真っ赤になっていてもう全てが可愛かった


「うん、ベッドに行こう?舞白」


 そう言って舞白を抱き上げると、舞白も首に腕を回してくれる。舞白の艶やかな吐息に耳を傾けていると


「やだぁ」


 そう一言。予想外の言葉に俺は言葉が喉につっかえて体は一ミリも動かせなかった

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