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第三部:王都への道
(雑記:第三部に登場した人物概要)
しおりを挟む< フローラシア・エイテュール :エイテュール・リンスワルド子爵家当主 / 侍女のエマーニュ >
姫様の侍女を演じる時に名乗っている『エマーニュ』は幼少期のあだ名で、本来の名前はリンスワルド子伯(副伯爵)・フローラシア・エイテュール。
レティシア姫の従妹にあたり、ノルテモリア・リンスワルド伯爵家の分家であるエイテュール・リンスワルド子爵家の当主で、ミルシュラント公国キャプラ公領地の行政長官。
領民達は混乱するので単純に『リンスワルド伯爵』と『エイテュール子爵』と呼び分けているが、本人達はまったく気に留めていない模様。
見た目的には姫様と同世代らしきグラマラスな美女で回復魔法の名手。
清楚なレティシア姫とは対照的に華やかな雰囲気があるため、ライノは彼女のことを『薄桃色の薔薇のよう』と評した。
< ミルカ・シルヴァン :リンスワルド伯爵家の騎士 >
剣の達人で、北の国、エストフカ王国出身の元遍歴騎士。
仕えていた男爵家が凋落して騎士団も解散となったために失職。
同僚達はほとんどが同じエストフカ王国内の貴族の元に再仕官したが、それらの話は断って『見聞を広める』という理由で故郷を出て遍歴の騎士となった。
ミルシュラント公国をあちこち旅した後、レティシア姫の目に留まってリンスワルド家に正騎士として雇用された。
現在、姫様からライノとパルミュナの乗る馬車の護衛に任じられている。
シーベル家騎士団との懇親演武大会で優勝。
< サミュエル・スタイン :リンスワルド家騎士団護衛隊員 >
リンスワルド家騎士団の若手ホープ。
シーベル子爵家を訪れた際に、姫様に促されて恋人のトレナちゃんと正式婚約。
婚約式の介添人となったライノから、記念にアスワン謹製オリカルクムの短剣をプレゼントされた。
感激して『家宝にする』と言ったが、ライノから『道具はただの道具』と諭され、以降は常時佩刀している
また、その際パルミュナからの婚約記念として、邪気を払いちびっ子たちを呼び寄せる『精霊の祝福』を婚約者のトレナちゃんと共に受けている。
< トレナ :リンスワルド家のメイド >
姫様付の雑用係をしている小間使いで、相思相愛だった騎士のサミュエル君と婚約し、パルミュナから婚約記念に『精霊の祝福』を受けて幸せの絶頂。
幼く愛らしい見た目に反して? 超有能らしい。
サミュエル君が常時オリカルクムの短剣を佩刀しているのは、いつなんどきでも彼女を守るという決意。
< シーベル卿 :シーベル子爵家当主 >
シーベル子伯(副伯)・フランツ・ラミング。
爵位はフローラシアと同じく子爵(副伯)なので、伯爵より一つ下。
白髪をきっちりと撫で付けたダンディな中年貴族で、レティシア姫のファン。
リンスワルド家とは違う方向性で貴族的なビジュアルを重視する美的感覚の家風だが、心根はやさしく誠実。
一人息子のゲオルグ青年が重い病(に見える呪い)に伏していることが懸案だったが、ライノとパルミュナによって救われた。
シンシアによる魂への宣誓魔法を受諾してリンスワルド家と勇者の真実、そしてエルスカインとの戦いの全容を知った。
< ゲオルグ・ラミング :シーベル子爵家の跡取り >
シーベル子爵の一人息子で爵位継承者。
裏切っていた従僕のカルヴィノの手によって、エルスカインの罠に利用されて長らく病床に伏していたが、パルミュナに解呪されて健康を取り戻した。
< カルヴィノ :ゲオルグ青年の従僕 >
魂を持つ『ホンモノ』のホムンクルス。妹の死に直面して悲哀にくれていたところをエルスカインにつけ込まれ、自ら望んでホムンクルスになっていた。
ホムクルスになったタイミングを利用して宣誓魔法をすり抜け、ゲオルグ君の謀殺計画に加担していたが、ライノとパルミュナによってシーベル城から追われる。
その後、仲間である偽オットーを頼ってギュンター邸に逃げ込んでいたがライノに見つかり、エルスカインと離れることを条件に放逐された。
< ギュンター・ラミング卿 :シーベル子爵家の次男 >
シーベル子爵の実弟で、領地や国家運営に関する発言権を持たない『名誉子爵』となっている。
兄から譲られたシーベル家の狩猟地で静かに暮らしていたが、エルスカインの謀略に巻き込まれて騙され、あやうく騒乱の中心人物として犠牲になるところだった。
ライノとパルミュナの活躍によって救われ、兄のフランツとも和解。
< スライ・グラニエ :傭兵 >
七人組のドゥノス傭兵団のリーダー。
傭兵団のとりまとめ役で、知己の紹介を通じて偽オットーから連絡を受け、傭兵達を集めた。
ライノに雇われることになったことから、全員をまとめて一つの傭兵団と見做す必要があると、スライの発案で『シャッセル兵団』を名乗ることになった。
以降、事実上のシャッセル兵団リーダーとなる。
< ジュリアス・スターリング公 :現大公陛下 >
ミルシュラント公国建立の祖で初代大公であるウィリアム・スターリング公の直系の子孫。
そして実はシンシアの父親だが、リンスワルド家の血の問題からレティシアと正式に結婚してはいないので表だって公表はしていない。
レティシアも、大公を自らの夫ではなく『かつての恋人』であり『シンシアの父親』であると位置づけている。
< そのほかの人々 :第三部 >
・ブレーズさん ~ ライノとパルミュナが姫様からあてがわれている馬車の専属御者。ポリノー村までスパインボアを誘導する時の馬車を動かしていた人でもある。
・ハルトマン氏 ~ シーベル子爵家騎士団の護衛隊長。
・アドラー氏 ~ ライノと手合わせしたシーベル子爵家騎士団一の猛者で好漢。演武大会ではシルヴァン氏と優勝争いをして敗れた。
・ボーマン氏 ~ シーベル家の家令で、筆頭執事的な存在。
・ライネリオ・モンタルバン / マチルド・オランジュ / トリスタン・パイヤール ~ シーベル子爵家の魔道士。
三人とも、シーベル卿の亡き妻の実家であるポルセト王国の貴族の家から紹介を受けてシーベル家に仕えるようになった外国生まれの魔道士。
・偽オットー ~ 本来はギュンター卿の家令だったオットー氏の亡骸を元に創り出された『ニセモノ』のホムンクルス。
・バルテルさん ~ ギュンター卿の狩猟地の番人。狩猟地の環境や生態系を守ることを専門とする、いわゆる『ゲームキーパー』で、一時的にカルヴィノのモヤにあてられたが、ライノに浄化されて無事に復帰した。
ー 閑話 :大公家とリンスワルド家の祖先 ー
< シルヴィア・ノルテモリア・リンスワルド :初代リンスワルド伯 >
アルファニア王国を出てミルシュラントに移住した伯爵家の始祖。
ミルシュラント公国を建立したウィリアム公の護衛騎士となって幼少の頃から常に側に傅き、大戦争時には全ての戦場でウィリアム公と運命を共にした。
戦中の多大な功績によって伯爵に叙爵され、かつてのゲルトリンク王国とシュマイヤー王国の二つの小国、およびガルシリス領の一部を領地として下賜される。(代わりにガルシリス家は大穀倉地帯だった旧ツベルナ王国をそっくり拝領して領地を西にずらした。それが現在のキャプラ公領地)
後にウィリアム・スターリング公の恋人となって娘を産み、現在のリンスワルド領の礎を築く。
< ウィリアム・スターリング公 :初代ミルシュラント大公 >
当時は小国の一つであったミルシュラントの盟主アルバート・スターリング卿の長男として生まれ、後に大戦争の渦中で家督を相続。
周囲の小国や部族連合を次々と味方に付けて大戦争を勝ち抜き、一代にしてミルシュラントを大国に育て上げた傑物。
統一国家としてのミルシュラント樹立後も『王』を名乗らず、自ら『大公』と称したのは、大戦争において連合を支えてくれた様々な勢力への気遣い。
シルヴィアの子孫であるリンスワルド一族は、実はウィリアム大公の血を引いている存在でもあり、特にシンシアは父方母方の双方からウィリアム大公の血を受け継いでいる。
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