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第二部:伯爵と魔獣の森
王都へ向かう意味
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「パルミュナは良い奴だが、少々心許ないところがあってな...あやつを間に挟んで伝言を頼むと、こちらの考えていたことと全く違う内容が伝わっていることも、ままある」
それも一概には否定しづらいな・・・
つまり、アスワンの本題って言うのは、パルミュナを介さずに直接伝えたかったことなのか?
「最初に話したように、乱れている魔力の奔流を辿れば、多くの場合に澱んだ場所にぶつかる。そういう場所に居着いている魔物を斃せば、溜まっている魔力を散らせるが、ただそれだけでは精霊たちがそこに再び戻ってくる訳ではない」
「それはつまり、パルミュナの言う『ちびっ子たち』だよな?」
「そうだ。小さな精霊たちが居着く場所にならなければ、命ある物にとっても心地よい場所にはならん。そこに再び濁った魔力の溜まる原因があるならば、やがては同じようになってしまうだろう」
「あちこち回ってそこに戻ってくる頃には、また魔物が生じてるって訳か。元の木阿弥というか、余分な魔力を刈っても刈ってもきりがないってことになると面倒だな」
「こう言ってはなんだが、人の寿命の間に世界を回って刈り取りきることなどとてもできぬだろうさ。例えエルフでもな」
「まあ、それは最初に言われてたから理解してるよ。自分一人で世界を良くできるなんて元々思っちゃいない」
「そうならないように、できることは二つある。一つは、魔力が澱んで溜まる原因そのものを排斥すること。もう一つは、できるだけ多くの場所で澱みを消して奔流の乱れを抑えることだ。これは歩いて回っていては、とても追い付かぬ」
「飛べるならともかくな」
「まだまだ無理だな。しかし考え方を変えれば、魔力の澱む原因が不明であったり排除できない場合でも、定期的に訪れて霧散させれば、再発を防ぐことはできる。流れをうまく使えば小さきものたちを居着かせることもできよう」
「つまり、それを歩き回らずにやれる方法があると?」
「しかり。お主にこの国の王都『キュリス・サングリア』を目指して貰ったのは、それも念頭に置いていたからだ。そこまでは自力で行って貰うほかないからな」
「パルミュナの言っていた、王都郊外の屋敷って奴だな」
「ああ、これにその場所について記してある。近くまで行けば場所は自ずと分かるであろう」
そう言ってアスワンが羊皮紙を差し出してきた。
受け取って広げてみると、簡単な地図と土地の名前や目印などが書いてあったが、そもそも一度も行ったことが無い場所なので分からない。
「お主の魂とは違う別の古き勇者がそこを使っていたこともある。もっとも、それはこの『ミルシュラント公国』という枠組みが成立する以前のことだから、人の中には、それを知るものは誰もおらぬだろうがな」
「待った、待った、ミルシュラント公国ができる前って言うと、ざっと四百年くらい前の話にならないか?」
「そうだな。おおよそ、そのぐらいであろう」
「ひょっとすると四百年間、誰も使ってなかったのか? それ大丈夫なのか? って言うか、まだちゃんと建物残ってるのか疑問だぞ?」
「問題ない。言うまでもなく保存の魔法を掛けておる。例えれば、お主に渡したその革袋に屋敷を入れておいたようなものだ」
「あー...なるほど...な」
自分に、人間族より長寿なエルフの血が流れていると知らされた後でも、四百年前の屋敷のことを、まるで塩漬け肉を樽から出したみたいに簡単に言う精霊たちの時間感覚は本当について行けない気がするね。
「結界の中ゆえ、これまで周囲の人々にはその屋敷は見えておらぬし、そもそも誰も踏み込んでもこれぬ。お主がそこを使うことに不都合はあるまい」
「ふーん...ならいいんだが、そこに行くと歩き回らずに済むって言う仕掛けはなんだい? まさか転移の魔法陣とか?」
「その通りだ」
マジか!
「そうだったのか...実は内心では、魔力の奔流が乱れてるのは世界全体って話なのに、なぜミルシュラントの王都なんてピンポイントな場所を指定してきたのか、少し訝しんでいたんだ」
「おや、そうだったか? まあ、ミルシュラント周辺で魔力の奔流の乱れが激しいことも事実だがな。このあたりも魔力の密度が異様に高い」
つまりパルミュナが言っていたとおりって事か。
「ただ、あの頃に俺がいた場所って言うか、アスワンとパルミュナに会った場所からすると、ずいぶんと遠いしね。近場からどんどん魔物狩りでもしていけばいいんじゃないかって思ったよ」
「しかしお主、あの時進んでいた道筋からすると、あのまま東の果てへ向かうか、途中で南へ折れて南方大陸へ渡るか、というところであったろう?」
「ああ、まあ確かに...」
「あそこで儂とパルミュナがお主に声を掛けたのは、むしろこれ以上キュリス・サングリアから遠くへ行ってしまう前に、勇者になることを承諾して欲しかったからだ。お主の顕現先を見つけてから、そう時間は経っておらん。すぐに刀を鍛えて声を掛けにいったからな」
「あ、やっぱり相棒は俺に合わせて、剣ではなくて刀として打ってくれてたのか...そいつは嬉しいね」
「まあな。だが、屋敷に用意してある転移魔法陣は精霊魔法の術式に基づいておるゆえ、『精霊の視点』を持つ者でなければ使いこなすことができん。いや、そもそも魔法陣を目で見ることすらできまいよ」
「それで...どのみち俺がそれを身につけるまでの時間が必要だったってことか」
「そうだがな。思ったよりもかなり早かったぞ? 喜ばしいことだ」
「まあ、ありがとうと言っておくよ。...ところで、パルミュナを介さずに直接伝えたかったことってなんだ? いま聞いたような内容なら、別にパルミュナ経由でも支障はないような気がするが...」
「やはり聡いな...それは先に話した対応の一つ、『魔力が澱んで溜まる原因そのものを排斥すること』に関わる。儂は最近パルミュナが大きな魔力を放出して奔流を捩じ曲げたことを感じてな、実は、自分でその場所に行ってみた」
あー。
あれね。
ガルシリス城のアレだね・・・
パルミュナの奴、しれーっとそれほど大したことじゃないような言い方をしてたけど、やっぱり精霊界にいたアスワンすら関知できるほどの大技だったんじゃないか。
まあ、ケロッとしてたのは奔流から魔力を汲み取って利用したからなんだろうけど。
危ないなあ・・・
もし、予想外に力を使いすぎて精霊界に戻れなくなったりしたらどうするつもりだったんだよ・・・
そん時は俺も魔物狩りどころじゃなくなってたぞ。
「残されていた記憶から魔法陣の仕掛けも大方読み取って、あれを造った奴らの存在も知った。お主らは『エルスカイン』と呼んでおるようだな」
「ああ。俺はエルスカインが二百年前に起きたガルシリス辺境伯の叛乱事件の黒幕だと思ったし、旧街道地域の不穏な噂の元凶だと感じたから見に行ってみた。それで、あの魔法陣と、エルスカインに操られていた思念の魔物のようなもの、かな? それに出会ったってわけだ」
「大変だったようだな? 腹立たしいことに、そのエルスカインという連中は魔法の扱いに関してはかなりの手練れだぞ」
「そうなのか?」
「意図的かどうかは分からんが、あの場に残っていた場所の記憶はわずかなものだった。余りにも様々な魔法で掻き回されていて、お主らがあの場所を訪れる以前のことはほとんど読み取れぬほどだ」
「アレの正体はなんとしても知りたいんだがなあ」
「どこから魔物や魔獣を送り込んできたのか、操っていたのか、それすら辿れん。あやつらが利用していた魔力の流れを辿れないのは、パルミュナが力尽くで奔流を捩じ曲げた時に、ほとんどの痕跡がかき混ぜられたという可能性もあるが...」
「あー。スマン。俺もパルミュナに、あの場所や魔法陣が二度と利用できないようにしてくれって頼んだんだ。その影響もあったかな?」
「それ自体は構わんと言うか、良い判断であろう。パルミュナのやり方が少々乱暴すぎたのは事実だが」
「あ、うん...」
「それより、そもそも連中が自分たちの痕跡を消すことに長けているというか、注力している可能性が高い。正直に言えば、儂もあんな企みが存在していることさえ何百年も気づいておらんかったのだからな。とてもパルミュナを責めることはできんよ」
「そこは俺としても、のんびり、道中の魔獣でも狩りながら王都まで旅するだけのつもりだったんだけどな。まさか、あんなモノにぶつかるとは想像もしてなかったよ」
「断片的な情報からだけでも、そのエルスカインという連中の謀りごとが、恐ろしく大がかりであろうことは見て取れる。そして、細心の注意を払って隠されてきたようだ。恥ずかしながら儂らも、ずっと長い間それに気づいていなかった」
「すると、魔力の奔流が乱れてきてること自体に、あいつらが関わってる可能性が高いのか?」
「まだハッキリとは言えんがな。乱れつつある奔流を上手く利用しようと企んでおるのか、それとも乱れ始めたこと自体があやつらの行動に起因するのか...いま少し調べる必要があろう」
「だけど、また必ずどこかでぶつかるだろうとは思ってるんだ。これから勇者として、乱れた奔流や不自然に澱んだ魔力を追えば、またエルスカインと出くわすのは時間の問題だと思うよ」
「それは間違いなかろうな...もし奴ら自身が原因だった場合、その企みを阻止すれば、世界中で澱みを刈り取って回る行脚自体が随分と楽になろう」
「その場合は、エルスカインを倒せば一石二鳥ってわけか」
「その場合はな。ところで、先ほどパルミュナの体を掴み上げた時にあやつの記憶を読んだが、お主はもう、自分の出生について聞いたようだな?」
そっから読んだのかよ!
パルミュナとのアホなやりとりを全部知られると、ちょっと恥ずかしいな・・・
まあ、今さらか。
相手は大精霊だし。
それも一概には否定しづらいな・・・
つまり、アスワンの本題って言うのは、パルミュナを介さずに直接伝えたかったことなのか?
「最初に話したように、乱れている魔力の奔流を辿れば、多くの場合に澱んだ場所にぶつかる。そういう場所に居着いている魔物を斃せば、溜まっている魔力を散らせるが、ただそれだけでは精霊たちがそこに再び戻ってくる訳ではない」
「それはつまり、パルミュナの言う『ちびっ子たち』だよな?」
「そうだ。小さな精霊たちが居着く場所にならなければ、命ある物にとっても心地よい場所にはならん。そこに再び濁った魔力の溜まる原因があるならば、やがては同じようになってしまうだろう」
「あちこち回ってそこに戻ってくる頃には、また魔物が生じてるって訳か。元の木阿弥というか、余分な魔力を刈っても刈ってもきりがないってことになると面倒だな」
「こう言ってはなんだが、人の寿命の間に世界を回って刈り取りきることなどとてもできぬだろうさ。例えエルフでもな」
「まあ、それは最初に言われてたから理解してるよ。自分一人で世界を良くできるなんて元々思っちゃいない」
「そうならないように、できることは二つある。一つは、魔力が澱んで溜まる原因そのものを排斥すること。もう一つは、できるだけ多くの場所で澱みを消して奔流の乱れを抑えることだ。これは歩いて回っていては、とても追い付かぬ」
「飛べるならともかくな」
「まだまだ無理だな。しかし考え方を変えれば、魔力の澱む原因が不明であったり排除できない場合でも、定期的に訪れて霧散させれば、再発を防ぐことはできる。流れをうまく使えば小さきものたちを居着かせることもできよう」
「つまり、それを歩き回らずにやれる方法があると?」
「しかり。お主にこの国の王都『キュリス・サングリア』を目指して貰ったのは、それも念頭に置いていたからだ。そこまでは自力で行って貰うほかないからな」
「パルミュナの言っていた、王都郊外の屋敷って奴だな」
「ああ、これにその場所について記してある。近くまで行けば場所は自ずと分かるであろう」
そう言ってアスワンが羊皮紙を差し出してきた。
受け取って広げてみると、簡単な地図と土地の名前や目印などが書いてあったが、そもそも一度も行ったことが無い場所なので分からない。
「お主の魂とは違う別の古き勇者がそこを使っていたこともある。もっとも、それはこの『ミルシュラント公国』という枠組みが成立する以前のことだから、人の中には、それを知るものは誰もおらぬだろうがな」
「待った、待った、ミルシュラント公国ができる前って言うと、ざっと四百年くらい前の話にならないか?」
「そうだな。おおよそ、そのぐらいであろう」
「ひょっとすると四百年間、誰も使ってなかったのか? それ大丈夫なのか? って言うか、まだちゃんと建物残ってるのか疑問だぞ?」
「問題ない。言うまでもなく保存の魔法を掛けておる。例えれば、お主に渡したその革袋に屋敷を入れておいたようなものだ」
「あー...なるほど...な」
自分に、人間族より長寿なエルフの血が流れていると知らされた後でも、四百年前の屋敷のことを、まるで塩漬け肉を樽から出したみたいに簡単に言う精霊たちの時間感覚は本当について行けない気がするね。
「結界の中ゆえ、これまで周囲の人々にはその屋敷は見えておらぬし、そもそも誰も踏み込んでもこれぬ。お主がそこを使うことに不都合はあるまい」
「ふーん...ならいいんだが、そこに行くと歩き回らずに済むって言う仕掛けはなんだい? まさか転移の魔法陣とか?」
「その通りだ」
マジか!
「そうだったのか...実は内心では、魔力の奔流が乱れてるのは世界全体って話なのに、なぜミルシュラントの王都なんてピンポイントな場所を指定してきたのか、少し訝しんでいたんだ」
「おや、そうだったか? まあ、ミルシュラント周辺で魔力の奔流の乱れが激しいことも事実だがな。このあたりも魔力の密度が異様に高い」
つまりパルミュナが言っていたとおりって事か。
「ただ、あの頃に俺がいた場所って言うか、アスワンとパルミュナに会った場所からすると、ずいぶんと遠いしね。近場からどんどん魔物狩りでもしていけばいいんじゃないかって思ったよ」
「しかしお主、あの時進んでいた道筋からすると、あのまま東の果てへ向かうか、途中で南へ折れて南方大陸へ渡るか、というところであったろう?」
「ああ、まあ確かに...」
「あそこで儂とパルミュナがお主に声を掛けたのは、むしろこれ以上キュリス・サングリアから遠くへ行ってしまう前に、勇者になることを承諾して欲しかったからだ。お主の顕現先を見つけてから、そう時間は経っておらん。すぐに刀を鍛えて声を掛けにいったからな」
「あ、やっぱり相棒は俺に合わせて、剣ではなくて刀として打ってくれてたのか...そいつは嬉しいね」
「まあな。だが、屋敷に用意してある転移魔法陣は精霊魔法の術式に基づいておるゆえ、『精霊の視点』を持つ者でなければ使いこなすことができん。いや、そもそも魔法陣を目で見ることすらできまいよ」
「それで...どのみち俺がそれを身につけるまでの時間が必要だったってことか」
「そうだがな。思ったよりもかなり早かったぞ? 喜ばしいことだ」
「まあ、ありがとうと言っておくよ。...ところで、パルミュナを介さずに直接伝えたかったことってなんだ? いま聞いたような内容なら、別にパルミュナ経由でも支障はないような気がするが...」
「やはり聡いな...それは先に話した対応の一つ、『魔力が澱んで溜まる原因そのものを排斥すること』に関わる。儂は最近パルミュナが大きな魔力を放出して奔流を捩じ曲げたことを感じてな、実は、自分でその場所に行ってみた」
あー。
あれね。
ガルシリス城のアレだね・・・
パルミュナの奴、しれーっとそれほど大したことじゃないような言い方をしてたけど、やっぱり精霊界にいたアスワンすら関知できるほどの大技だったんじゃないか。
まあ、ケロッとしてたのは奔流から魔力を汲み取って利用したからなんだろうけど。
危ないなあ・・・
もし、予想外に力を使いすぎて精霊界に戻れなくなったりしたらどうするつもりだったんだよ・・・
そん時は俺も魔物狩りどころじゃなくなってたぞ。
「残されていた記憶から魔法陣の仕掛けも大方読み取って、あれを造った奴らの存在も知った。お主らは『エルスカイン』と呼んでおるようだな」
「ああ。俺はエルスカインが二百年前に起きたガルシリス辺境伯の叛乱事件の黒幕だと思ったし、旧街道地域の不穏な噂の元凶だと感じたから見に行ってみた。それで、あの魔法陣と、エルスカインに操られていた思念の魔物のようなもの、かな? それに出会ったってわけだ」
「大変だったようだな? 腹立たしいことに、そのエルスカインという連中は魔法の扱いに関してはかなりの手練れだぞ」
「そうなのか?」
「意図的かどうかは分からんが、あの場に残っていた場所の記憶はわずかなものだった。余りにも様々な魔法で掻き回されていて、お主らがあの場所を訪れる以前のことはほとんど読み取れぬほどだ」
「アレの正体はなんとしても知りたいんだがなあ」
「どこから魔物や魔獣を送り込んできたのか、操っていたのか、それすら辿れん。あやつらが利用していた魔力の流れを辿れないのは、パルミュナが力尽くで奔流を捩じ曲げた時に、ほとんどの痕跡がかき混ぜられたという可能性もあるが...」
「あー。スマン。俺もパルミュナに、あの場所や魔法陣が二度と利用できないようにしてくれって頼んだんだ。その影響もあったかな?」
「それ自体は構わんと言うか、良い判断であろう。パルミュナのやり方が少々乱暴すぎたのは事実だが」
「あ、うん...」
「それより、そもそも連中が自分たちの痕跡を消すことに長けているというか、注力している可能性が高い。正直に言えば、儂もあんな企みが存在していることさえ何百年も気づいておらんかったのだからな。とてもパルミュナを責めることはできんよ」
「そこは俺としても、のんびり、道中の魔獣でも狩りながら王都まで旅するだけのつもりだったんだけどな。まさか、あんなモノにぶつかるとは想像もしてなかったよ」
「断片的な情報からだけでも、そのエルスカインという連中の謀りごとが、恐ろしく大がかりであろうことは見て取れる。そして、細心の注意を払って隠されてきたようだ。恥ずかしながら儂らも、ずっと長い間それに気づいていなかった」
「すると、魔力の奔流が乱れてきてること自体に、あいつらが関わってる可能性が高いのか?」
「まだハッキリとは言えんがな。乱れつつある奔流を上手く利用しようと企んでおるのか、それとも乱れ始めたこと自体があやつらの行動に起因するのか...いま少し調べる必要があろう」
「だけど、また必ずどこかでぶつかるだろうとは思ってるんだ。これから勇者として、乱れた奔流や不自然に澱んだ魔力を追えば、またエルスカインと出くわすのは時間の問題だと思うよ」
「それは間違いなかろうな...もし奴ら自身が原因だった場合、その企みを阻止すれば、世界中で澱みを刈り取って回る行脚自体が随分と楽になろう」
「その場合は、エルスカインを倒せば一石二鳥ってわけか」
「その場合はな。ところで、先ほどパルミュナの体を掴み上げた時にあやつの記憶を読んだが、お主はもう、自分の出生について聞いたようだな?」
そっから読んだのかよ!
パルミュナとのアホなやりとりを全部知られると、ちょっと恥ずかしいな・・・
まあ、今さらか。
相手は大精霊だし。
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