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落語ラッパー、リュウタロウ

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お台場に到着した須磨子と佐々野。
須磨子、テレビ局に入って行こうとする。
ちょうど、中から出て来た青年とぶつかってしまう。

「あ、失礼」
「気をつけろ!」
「す、すみません」

恐縮する青年に須磨子の非礼を詫びようと近寄った佐々野だったが、青年の顔を見て驚く。

「・・・ああっ!」
「どうした?」
「君は・・・確か!」
「ご存じでしたか・・・光栄デスYО!」
「ラップ落語でブレイク中の、サンザン亭リュウタロウ君じゃないか。すげー、さすがお台場、いきなり芸能人に会っちゃったよ!」
「まだまだ売り出し中ですYО!」

須磨子の瞳が輝く。
リュウタロウに興味を持ったらしい。

「ほう、貴様、芸人か」
「はい」
「面白い、何かやってみせろ」
「やってみせろって言われて、やってみせるほど俺の芸は安くは、」
「つべこべ言わずにやれ」
「やらせていただきますYО!」

「ラップ落語」を披露するリュウタロウ。

「えー、過ぎたるは及ばざるが如し、何て言う事があるようでございまして・・・」

リュウタロウのラップは、「寿限無」をアレンジしたもの。

「寿限無、寿限無、その名は寿限無、アルファベットでJGM、SAY YEAH!」

リュウタロウに気付いたやじ馬が、徐々に集まり始める。

「・・・そろそろラストに行けるかい、オレと一緒に言えるかい、SAY ぽんぽこPのぽんぽこナーのチョウキュウメイのチョースケ!言えた君は、チョースゲー!YEAH!」

聴衆から拍手が沸き上がる。
しかし、一番大きな拍手をしているのは、他でもない、須磨子であった。
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