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弐拾八b 終章 いと高きところに 後
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4.
聖なるかな、聖なるかな、
聖なるかな、万軍の主なる神。
主の栄光は天地にみつ
天のいと高きところにホザンナ。
突然、プレイヤーに接続されていたイヤーフォンのプラグが抜かれた。当然の帰結として真由が聞いていた音楽が部屋の中で荘厳に鳴り響いた。
「何これ?」
「敦さん?」
いつの間にか、自室に入ってきた男が背後から座っている真由を抱き締める。
「聖歌? よくまあ、こんなの聞きながら勉強出来るね?」
「敦さん、勝手にお部屋に入らないで下さい」
「勝手って言っちゃ、勝手だけど、有田さんも俺も何度もドアをノックした。勉強だけに集中したらいいのに、んなの聴いてて気付かないそっちが悪い」
そう言いながら敦は背後から廻した手を真由のブラウスの隙間から潜らせた。あまりの早業に呆れる隙も無い。呻いた真由が慌てたように敦の手首を握って出そうとするが、ブラウスの下に潜行した指先はブラジャーの上から的確に乳房の頂きを摘んで硬化させている。
「いや……。有田さんが……」
荒くなってくる呼吸の合間に訴えると、敦の密やかな笑いが耳を打つ。
「もし来たら、見せ付けてやろう」
「んっ!?」
聖歌が流れる自室でブラウスを開けられ、下着がずらされた。
「いや、敦さん。やめて」
はだけられた胸元を握り締め、歪な形にしている敦の大きな手が見える。見たくなくても、視線を逸らしても目に入ってくる。
「見ろよ。おっぱいが面白い形になってる」
それぞれの乳首は真由に見せ付ける様に前方に指で引っ張られ、歪な円錐形となった乳房の表面が揺れる。少し痛く、そして気持ちよい。怖れと期待に心が押し潰されそうになる。
いつ、お茶の用意をした有田が部屋に来るかわからない。幼い頃から自分をよく知る人間にこの様な嬌態を見せる度胸は真由にはまだ……無い。
「いや、敦さん……許してください。見られたくない……」
零した涙に気付いた敦が「あー」と困った声を出した。
「苛めすぎた? ごめん。お茶は要らないって有田さんには伝えてる」
そっと彼女の頬に口付けながら、謝罪する。
「反応が初々しいから思わず悪乗りしちゃった。めんご、めんご」
「嘘をつかれたのですか?」
「いや、嘘はついてない。訊かれなかった情報を口にしなかっただけ」
そう言いながら、むっつりと黙り込んだ真由のご機嫌を窺う様にずらした下着を元に戻し、ブラウスを閉めて整えた。
「駄目……」
「へ?」
「ここで止められたら、欲情してしまった私が馬鹿みたいですわ」
立ち上がると、背後を振り向いた。面白そうに目を瞠(みは)った敦を睨むと、真由の気持ちを正確に理解した男は噛み付くように口付けてきた。深く合わせた口の中で、舌を相手の舌に絡ませて締め上げる。お互いにお互いを攻めながら、真由は下腹部が熱く、湿ってきたのを感じた。
「どうして欲しい?」
接吻の合間に敦の擦れた声が耳を打つ。
「そんなものは決まっていますわ」
挑戦的な真由の声が応じる。
「私を好きなだけ犯してください」
「そう? んじゃ、一々お伺いを立てようかな?」
後ろ手に机の端を掴んでいた真由はその両手を前に伸ばして敦の頬を挟んだ。
「なんて憎たらしいお方なのでしょう? 敦さんは」
「お褒め頂きありがとー。……んじゃ、お嬢様、こちらへどうぞ」
優雅にベッドまでエスコートした手がそのまま前屈みに真由をベッドに押し倒した。
「お嬢様、足をお広げ下さい」
言葉遣いこそ恭(うやうや)しいが、実際の行動はかなり粗暴である。スカートが捲り上げられると、現れた臀部を無造作に撫で回した。そして、その股間の布地を脇に寄せると、遠慮会釈無く指を挿し込んできた。クチュリと粘着性の湿った音が聞こえ、嘲るような笑いが漏れる。
「毎回触る度にこれだもんな。もしかして、俺が来る前から湿ってたの?」
「そんな事はございません……」
「熱い」
彼の指が離れた。(なぜ?)と思った途端に硬いものが挿し込まれた。
「あっ?」
指ではないその棒状のものは、一度外に出ると真由の股間を這い回る。
「何?」
「何でしょう?」
「あ、いやっ……?」
隠れているクリトリスを背後から突付かれて、上擦った声が飛び出た。
「ヒント。マユの持ち物。机の上に転がっていた」
ビクビク震える腰を上から押さえつけられたまま、再度それは彼女の中に挿し込まれた。
「わからない?」
「もしや、……あっ!」
いきなり深く挿入され、喘ぐように言葉を中断させられた。
「太くはないけど、角が無くていい感じ。結構使い込まれてるね、この万年筆」
やはりと思い、真由は少々呆れた。彼女が愛用しているキャップの先に白い星がついている筆記具だろう。
「敦さん、手癖が悪いですわ」
「これってさ、どうやってインク補充するの?」
苦い物を飲み込んだ様な渋い表情で真由は固まり、そして跳ね起きようとして敦に抑え込まれた。
「やだ、妙な事考えないで下さい」
「俺が妙な事考える筈ないじゃん。落ち着け」
クスクス笑いながら、背後から自分の体重をかけて真由をベッドに縫い止めると、万年筆を抜いてベッド脇に転がした。
「ただ、愛したいだけ」
手を伸ばして真由の胸に愛撫を施しながら、リピート設定で繰返される賛美歌の歌声の中で背後から自身で真由を挿し貫いた。散々ぐちゃぐちゃに楽しみ、真由がアクメを迎えると、そのまま抜かずに横抱きに移行した。違う箇所に挿しこまれた先端が当たり、喘ぎ始めた娘は時間を置かずに再度達する羽目となる。
5.
「やだ、もう疲れました」
抜いたゴムの後始末をした男は苦笑しながら真由を抱き起こすと完全にベッドの上に乗せて抱き締めた。
「試験は来週だったっけ? その勉強?」
「いえ、普通の予習復習ですわ。日頃からちゃんとやっておけば、試験前に躍起になる必要はございません」
「……耳に痛いな。学校時代の優等生達に対するムカつきが甦るようだ」
「敦さんは決して物覚えが悪い方ではございません。むしろ普通より勘もよろしいので、真面目に授業を受けるだけでそれ相当の点数を稼げる筈です。成績が宜しくなかったのは、単純にサボっていたからでしょう? 恨むのはご自身ですわね」
「誰も恨んでないよ。しかし……、見事な正論を吐きやがるな、この女は」
苦笑しながら真由を抱き締めると、「苦しいですわ」と文句が聞こえてくる。
その時、どこかでドアの開閉音が聞こえた。
「あ……」
真由は素早く起き上がると、自分の衣服を整えながらベッドから滑り降りた。敦が転がした万年筆も床から拾い上げる。
「外出していました母が帰宅したと思います。敦さんの来訪を知ったら、挨拶の為にこちらに来る怖れがございますので」
「服装を整えろって事ね?」
「お察しが宜しくて助かりますわ」
「それ皮肉?」
敦もベッドから滑り降りると、ニヤニヤしながらベルトを締めなおしている。会話が途切れると背後でずっと鳴っていた音楽が聞こえてきた。それを黙って聴いていた敦はもう最低5回は聞いたと推測される聖歌を話題に挙げた。
「この聖歌は何て言うの? どっかで聴いた気がする」
「[感謝の讃歌] ですわ。聖歌の中でも比較的よく歌われます」
髪の毛を梳かし始めた娘はドアを開けっ放しのパウダールームから返事をする。
「ふーん」
不思議そうに歌詞を追っていた男は真由に向き直って質問を口にする。
「ホザンナって何?」
「宗教的には神を讃美する言葉となります。元はヘブライ語ですね。意味としましては[救い給え] というところでしょうか?」
「ふーん? 何でそれが [天のいと高きところ] にあるの?」
「あら? [天のいと高きところ] には [ホザンナ] 以外のものもございますわよ。例えば、[神に栄光] とかも別の聖歌には謳われております」
真由は肩を竦めながら言葉を続けた。
「それと聖歌の解釈なんて人それぞれですので、説明は省かせて頂きますわ」
「ふーん。面白いな」
「何がですか?」
真由は少しだけ眉を顰めた。
「マユって結構シビアに宗教を捕らえているのね。厳しいものの見方って感じ? 少なくとも、盲信してる感じじゃない」
真由は少しだけ頬を染めた。自分の不信心を指摘された様な気分になった。
「おわかりになりますか? 私はもう信者でも何でもございません」
「いや」
敦は真由を眺めながらニヤニヤ笑った。
「俺にはかなりまっとうな信者に見えるよ」
「え? それはございません。私はもう主を信じておりません」
ムキになって言い募る娘に不思議そうに敦は質問する。
「本当に信じてない? まあ、何を信じるかは人それぞれだから俺は強くは言わないけど……、でもマユに関して言わせて貰えば信じないって大声でそう自分に言い聞かせているように見えるよ」
奇妙な表情で真由は敦を見つめた。
「何があったか知らないけど、マユは反抗期に見える。今まで信じていたものから裏切られるか、失望させられるか、嫌な事が連続して起こって自暴自棄になったか……、それらの八つ当たりってとこ?」
「そんな事はございませ……」
「そう言い切れる? 喧嘩して、勢い余って家を飛び出した子供が家への道順を忘れて途方に暮れている様に見えるけど? 俺は間違ってるのだろうか?」
髪の毛にブラシを当てていた娘はパウダールームから呆然と歩み出てきた。背中でドアを閉めると敦に近寄ってきた。
「敦さんにはそう見えるのでしょうか?」
「さっきから言ってるよ。俺は宗教を信じてるわけではないけど、信じる事によってその人間が救われたり、活力が得られるのなら、それはそれでいいんじゃないと思う。マユは……」
彼は目を和ませて目の前に立った娘の頬を撫でる。
「俺が知る限り、特に真摯にその教えに向き合ってる人間だと思う」
「そうですか? そう思われますか?」
「うん。マユはもっと自分を信じてやんないと。俺が恋した女を形作っている要素には間違いなくお前が信じていた主も居たんだと思うよ」
前触れもなく、言葉もなく、真由は敦に抱きついた。その華奢だが強い身体を抱きとめながら敦は笑う。
「決め付けんなよ。少しずつ前進しても、後退しても、どっちでもいいからさ。焦って結論付けする事だけ避けろよ」
真由は無言で頷く。
「今思ったんだけど、マユって洗礼受けてるのよね?」
彼女は再度無言で頷いた。
「んじゃ、洗礼名って持ってるの?」
彼女は頷くと、顔を上げた。声を出さずに泣いてる。(こいつ、結構な泣き虫だな)と敦は思ったが、口には出さない。
「……テレジア……です」
「ほー、可愛い名前だね」
「ありがと……ございます」
「んじゃ、テレジア」
目を上げたマユの顔に柔らかいキスを落としながら、敦は囁いた。
「無理に忘れる必要は無いさ。神様って奴は心が広い筈だからな。気軽にいこうぜ」
「くくっ……」
思わず笑いが漏れた。何て適当な理論を展開する男なんだろう。でも、去年の暮れから抱えてきた黒い塊がいつの間にか軽くなっているのに気付いた真由はもう一度彼にしがみ付いた。気を良くした敦はそのまま彼女を抱え上げて机に歩み寄る。机の上にあるティッシューボックスを手にすると、スタスタ歩いてベッドに腰掛けた。
「ほら」
自分に抱えられて背後を見ている真由の目の前にボックスを差し出し、彼女は礼を言い、鼻をかむ。
自分は神の国から弾き出された愚か者だと思っていた。ひたすらにそう思い込んで、自分を貶めようとしていた。卑屈になって、諦めようとしていた。自分を、世界を、人生なんてと思い、ひねくれて、今まで信じてきたものを全て否定しようとしていた。
それをただ一言「反抗期」と表現し、道に迷って帰宅できない子供と言い切られた時、真由の凍り付いている心の一部が溶け始めた。
偶然ではない。全てはこの変な男と出会う為の必然だ。そう考えたら、心が更に軽くなった。きっと、この気持ちを彼に告げたら「バーカ、決め付けんな」とあっさりと否定されそうだ。
(何だか、こいつは勝手に運命なんて考えていそうだな。女って、んなの好きだし)
適当に真由の背中をポンポンと叩きながら、のんびりと敦は考えていた。頑固で現実的なのに、妙なところでロマンチックな考え方をする。年齢的なものもあるかもしれない。この娘はまだ 17歳なのだ。忘れてはいけない。
ふと、吉川に会わせろと真由から言われてた事を思い出した。以前は彼女の心変わりを恐れて、吉川にはあまり会わせたいとは思わなかったが、不思議と今は気にならない。
多分、彼女は変わらない。この確信がどこから来るのかは自分でもわからないが、あの岸本でさえ自然に手懐けた真由なら問題は無いだろう。いつの間にか、岸本と仲良くなっている事に気付いた時は驚いたものだった。チョコレートに関する情報などを岸本に流していたのが真由だと気付いた時は大笑いをしてしまった。全くナチュラルに大物だわと独りごちた敦は苦笑して鼻をかんでいる娘を抱きなおした。
彼の頭の中ではこの先の設計図はまだ明確ではない。しかし、やるべき事、やりたい事を一つ一つこなしていくうちに先は開けていくだろう。基本的に楽天的な敦は(腹減ったなー。抜き打ちで遊びに来たけど、俺の分の飯を所望してもいいかしらん?)と暢気な事を考えていた。
6.
誰かの足音が近づいてくる。あの軽いスリッパの足音は有田ではないだろう。有田の足音も軽めだが、もっと軽快だ。
「真由さん? 敦さん、そちらにいらっしゃるの?」
ノックと共に外から声が掛かった。
「はい、お母様」
「入るわよ」
あっさりとドアを開けて入ってきた薫は敦にあやされながら鼻をかんでいる娘の姿に眉を顰めた。
「喧嘩でもされたの?」
「いえ、少々感動しただけです」
不思議そうに2人を見比べていた薫は気を取り直した様に黙って目礼する敦に向き直った。
「敦さん、いらっしゃる時には一言教えてくださいませ。デザートが一つ足りないじゃありませんか?」
「お母様、彼には私の分を」
「いえ、夫の分を敦さんに譲りましょう。どうせ、あの人は甘いものは苦手ですし」
「お父様、今夜は夕食に間に合うのですか?」
「敦さんがいらっしゃってる旨伝えましたら、予定していた会食をキャンセルしましたわ」
「え?」
敦は内心、(それでいいのか? 元治君?)と考えてしまった。
「勿論、敦さん。帰るなんて言わないで下さいませね?」
「いや、言うはず無い。腹へってたんだ。嬉しいよ、薫さん」
「貴方、乗ってきたオートバイを表に停めていらっしゃいますわね? 門の中に入れて下さい。外に停めてて、悪戯でもされたら大変だわ」
「あーそうだね。お心遣い感謝」
「敦さん、私もご一緒致しますわ。屋敷内から表門を開ける方法もお教え致します」
気軽に立ち上がった敦に続いて真由も立ち上がった。2人をドアの近くで見送った薫は「仲がよろしい事」と呆れた様に呟いた。
真由はそっと手を差し出し、敦は当然の様な顔でその手を握り返した。玄関から外に出ると、滅多に吼えない犬達が専用の柵の中から鳴いて呼ぶのが聞こえた。来訪したのに、いつまで経っても挨拶に来ない男に業を煮やしたらしい。
「マユさ。そのうちに世田谷の方に遊びに行こう。ああ、目黒の方かもしれない」
「もしかして、例のお友達ですか?」
「ん。相手の都合もあるからさ、まだ日程は決めない。ちなみに奴の彼女も同じ会社勤めだしね」
「私が一番子供なんですね。失礼の無いよう気をつけますわ」
「それは心配してない。一番礼儀正しいのはマユと奴の彼女だろう。多分、岸本も同行するかも」
「心強いですわ」
「岸本、そいつに苛められるかもだけど、気にしないで。あいつも岸本も変態だから、マユは影響を受けないように」
「あら? 岸本さんってそうなんですか? 初耳ですわ」
口元に手を翳して真由の目がチェシャ猫の様に細まった。その様子を眺めながら、敦はニヤニヤ笑った。岸本が聞いたらきっと怒るかもしれない。でも、普通じゃない事は本当だからいいじゃないか?
柵の中から犬達が吼えている。人間語にしたら「おっそーい。何してんのよ?」ってところかもしれない。
「うわ、何だかうるせーぞ、あいつら。マユ、駆け足ーー!」
握られた手を引っ張られて、真由も敦と共に走り出した。きっと、この先もこうやってこの男に引っ張りまわされるのだろうなと考えた彼女は自分がとても幸福な事に気付いた。あの時、怒りに任せてカウンターの上から持ち上げたカクテルグラスが全てを変えてしまった。
(この先どうなるかはわからないが、願わくは、願わくは貴方とずっと一緒に)
【 完 】
聖なるかな、聖なるかな、
聖なるかな、万軍の主なる神。
主の栄光は天地にみつ
天のいと高きところにホザンナ。
突然、プレイヤーに接続されていたイヤーフォンのプラグが抜かれた。当然の帰結として真由が聞いていた音楽が部屋の中で荘厳に鳴り響いた。
「何これ?」
「敦さん?」
いつの間にか、自室に入ってきた男が背後から座っている真由を抱き締める。
「聖歌? よくまあ、こんなの聞きながら勉強出来るね?」
「敦さん、勝手にお部屋に入らないで下さい」
「勝手って言っちゃ、勝手だけど、有田さんも俺も何度もドアをノックした。勉強だけに集中したらいいのに、んなの聴いてて気付かないそっちが悪い」
そう言いながら敦は背後から廻した手を真由のブラウスの隙間から潜らせた。あまりの早業に呆れる隙も無い。呻いた真由が慌てたように敦の手首を握って出そうとするが、ブラウスの下に潜行した指先はブラジャーの上から的確に乳房の頂きを摘んで硬化させている。
「いや……。有田さんが……」
荒くなってくる呼吸の合間に訴えると、敦の密やかな笑いが耳を打つ。
「もし来たら、見せ付けてやろう」
「んっ!?」
聖歌が流れる自室でブラウスを開けられ、下着がずらされた。
「いや、敦さん。やめて」
はだけられた胸元を握り締め、歪な形にしている敦の大きな手が見える。見たくなくても、視線を逸らしても目に入ってくる。
「見ろよ。おっぱいが面白い形になってる」
それぞれの乳首は真由に見せ付ける様に前方に指で引っ張られ、歪な円錐形となった乳房の表面が揺れる。少し痛く、そして気持ちよい。怖れと期待に心が押し潰されそうになる。
いつ、お茶の用意をした有田が部屋に来るかわからない。幼い頃から自分をよく知る人間にこの様な嬌態を見せる度胸は真由にはまだ……無い。
「いや、敦さん……許してください。見られたくない……」
零した涙に気付いた敦が「あー」と困った声を出した。
「苛めすぎた? ごめん。お茶は要らないって有田さんには伝えてる」
そっと彼女の頬に口付けながら、謝罪する。
「反応が初々しいから思わず悪乗りしちゃった。めんご、めんご」
「嘘をつかれたのですか?」
「いや、嘘はついてない。訊かれなかった情報を口にしなかっただけ」
そう言いながら、むっつりと黙り込んだ真由のご機嫌を窺う様にずらした下着を元に戻し、ブラウスを閉めて整えた。
「駄目……」
「へ?」
「ここで止められたら、欲情してしまった私が馬鹿みたいですわ」
立ち上がると、背後を振り向いた。面白そうに目を瞠(みは)った敦を睨むと、真由の気持ちを正確に理解した男は噛み付くように口付けてきた。深く合わせた口の中で、舌を相手の舌に絡ませて締め上げる。お互いにお互いを攻めながら、真由は下腹部が熱く、湿ってきたのを感じた。
「どうして欲しい?」
接吻の合間に敦の擦れた声が耳を打つ。
「そんなものは決まっていますわ」
挑戦的な真由の声が応じる。
「私を好きなだけ犯してください」
「そう? んじゃ、一々お伺いを立てようかな?」
後ろ手に机の端を掴んでいた真由はその両手を前に伸ばして敦の頬を挟んだ。
「なんて憎たらしいお方なのでしょう? 敦さんは」
「お褒め頂きありがとー。……んじゃ、お嬢様、こちらへどうぞ」
優雅にベッドまでエスコートした手がそのまま前屈みに真由をベッドに押し倒した。
「お嬢様、足をお広げ下さい」
言葉遣いこそ恭(うやうや)しいが、実際の行動はかなり粗暴である。スカートが捲り上げられると、現れた臀部を無造作に撫で回した。そして、その股間の布地を脇に寄せると、遠慮会釈無く指を挿し込んできた。クチュリと粘着性の湿った音が聞こえ、嘲るような笑いが漏れる。
「毎回触る度にこれだもんな。もしかして、俺が来る前から湿ってたの?」
「そんな事はございません……」
「熱い」
彼の指が離れた。(なぜ?)と思った途端に硬いものが挿し込まれた。
「あっ?」
指ではないその棒状のものは、一度外に出ると真由の股間を這い回る。
「何?」
「何でしょう?」
「あ、いやっ……?」
隠れているクリトリスを背後から突付かれて、上擦った声が飛び出た。
「ヒント。マユの持ち物。机の上に転がっていた」
ビクビク震える腰を上から押さえつけられたまま、再度それは彼女の中に挿し込まれた。
「わからない?」
「もしや、……あっ!」
いきなり深く挿入され、喘ぐように言葉を中断させられた。
「太くはないけど、角が無くていい感じ。結構使い込まれてるね、この万年筆」
やはりと思い、真由は少々呆れた。彼女が愛用しているキャップの先に白い星がついている筆記具だろう。
「敦さん、手癖が悪いですわ」
「これってさ、どうやってインク補充するの?」
苦い物を飲み込んだ様な渋い表情で真由は固まり、そして跳ね起きようとして敦に抑え込まれた。
「やだ、妙な事考えないで下さい」
「俺が妙な事考える筈ないじゃん。落ち着け」
クスクス笑いながら、背後から自分の体重をかけて真由をベッドに縫い止めると、万年筆を抜いてベッド脇に転がした。
「ただ、愛したいだけ」
手を伸ばして真由の胸に愛撫を施しながら、リピート設定で繰返される賛美歌の歌声の中で背後から自身で真由を挿し貫いた。散々ぐちゃぐちゃに楽しみ、真由がアクメを迎えると、そのまま抜かずに横抱きに移行した。違う箇所に挿しこまれた先端が当たり、喘ぎ始めた娘は時間を置かずに再度達する羽目となる。
5.
「やだ、もう疲れました」
抜いたゴムの後始末をした男は苦笑しながら真由を抱き起こすと完全にベッドの上に乗せて抱き締めた。
「試験は来週だったっけ? その勉強?」
「いえ、普通の予習復習ですわ。日頃からちゃんとやっておけば、試験前に躍起になる必要はございません」
「……耳に痛いな。学校時代の優等生達に対するムカつきが甦るようだ」
「敦さんは決して物覚えが悪い方ではございません。むしろ普通より勘もよろしいので、真面目に授業を受けるだけでそれ相当の点数を稼げる筈です。成績が宜しくなかったのは、単純にサボっていたからでしょう? 恨むのはご自身ですわね」
「誰も恨んでないよ。しかし……、見事な正論を吐きやがるな、この女は」
苦笑しながら真由を抱き締めると、「苦しいですわ」と文句が聞こえてくる。
その時、どこかでドアの開閉音が聞こえた。
「あ……」
真由は素早く起き上がると、自分の衣服を整えながらベッドから滑り降りた。敦が転がした万年筆も床から拾い上げる。
「外出していました母が帰宅したと思います。敦さんの来訪を知ったら、挨拶の為にこちらに来る怖れがございますので」
「服装を整えろって事ね?」
「お察しが宜しくて助かりますわ」
「それ皮肉?」
敦もベッドから滑り降りると、ニヤニヤしながらベルトを締めなおしている。会話が途切れると背後でずっと鳴っていた音楽が聞こえてきた。それを黙って聴いていた敦はもう最低5回は聞いたと推測される聖歌を話題に挙げた。
「この聖歌は何て言うの? どっかで聴いた気がする」
「[感謝の讃歌] ですわ。聖歌の中でも比較的よく歌われます」
髪の毛を梳かし始めた娘はドアを開けっ放しのパウダールームから返事をする。
「ふーん」
不思議そうに歌詞を追っていた男は真由に向き直って質問を口にする。
「ホザンナって何?」
「宗教的には神を讃美する言葉となります。元はヘブライ語ですね。意味としましては[救い給え] というところでしょうか?」
「ふーん? 何でそれが [天のいと高きところ] にあるの?」
「あら? [天のいと高きところ] には [ホザンナ] 以外のものもございますわよ。例えば、[神に栄光] とかも別の聖歌には謳われております」
真由は肩を竦めながら言葉を続けた。
「それと聖歌の解釈なんて人それぞれですので、説明は省かせて頂きますわ」
「ふーん。面白いな」
「何がですか?」
真由は少しだけ眉を顰めた。
「マユって結構シビアに宗教を捕らえているのね。厳しいものの見方って感じ? 少なくとも、盲信してる感じじゃない」
真由は少しだけ頬を染めた。自分の不信心を指摘された様な気分になった。
「おわかりになりますか? 私はもう信者でも何でもございません」
「いや」
敦は真由を眺めながらニヤニヤ笑った。
「俺にはかなりまっとうな信者に見えるよ」
「え? それはございません。私はもう主を信じておりません」
ムキになって言い募る娘に不思議そうに敦は質問する。
「本当に信じてない? まあ、何を信じるかは人それぞれだから俺は強くは言わないけど……、でもマユに関して言わせて貰えば信じないって大声でそう自分に言い聞かせているように見えるよ」
奇妙な表情で真由は敦を見つめた。
「何があったか知らないけど、マユは反抗期に見える。今まで信じていたものから裏切られるか、失望させられるか、嫌な事が連続して起こって自暴自棄になったか……、それらの八つ当たりってとこ?」
「そんな事はございませ……」
「そう言い切れる? 喧嘩して、勢い余って家を飛び出した子供が家への道順を忘れて途方に暮れている様に見えるけど? 俺は間違ってるのだろうか?」
髪の毛にブラシを当てていた娘はパウダールームから呆然と歩み出てきた。背中でドアを閉めると敦に近寄ってきた。
「敦さんにはそう見えるのでしょうか?」
「さっきから言ってるよ。俺は宗教を信じてるわけではないけど、信じる事によってその人間が救われたり、活力が得られるのなら、それはそれでいいんじゃないと思う。マユは……」
彼は目を和ませて目の前に立った娘の頬を撫でる。
「俺が知る限り、特に真摯にその教えに向き合ってる人間だと思う」
「そうですか? そう思われますか?」
「うん。マユはもっと自分を信じてやんないと。俺が恋した女を形作っている要素には間違いなくお前が信じていた主も居たんだと思うよ」
前触れもなく、言葉もなく、真由は敦に抱きついた。その華奢だが強い身体を抱きとめながら敦は笑う。
「決め付けんなよ。少しずつ前進しても、後退しても、どっちでもいいからさ。焦って結論付けする事だけ避けろよ」
真由は無言で頷く。
「今思ったんだけど、マユって洗礼受けてるのよね?」
彼女は再度無言で頷いた。
「んじゃ、洗礼名って持ってるの?」
彼女は頷くと、顔を上げた。声を出さずに泣いてる。(こいつ、結構な泣き虫だな)と敦は思ったが、口には出さない。
「……テレジア……です」
「ほー、可愛い名前だね」
「ありがと……ございます」
「んじゃ、テレジア」
目を上げたマユの顔に柔らかいキスを落としながら、敦は囁いた。
「無理に忘れる必要は無いさ。神様って奴は心が広い筈だからな。気軽にいこうぜ」
「くくっ……」
思わず笑いが漏れた。何て適当な理論を展開する男なんだろう。でも、去年の暮れから抱えてきた黒い塊がいつの間にか軽くなっているのに気付いた真由はもう一度彼にしがみ付いた。気を良くした敦はそのまま彼女を抱え上げて机に歩み寄る。机の上にあるティッシューボックスを手にすると、スタスタ歩いてベッドに腰掛けた。
「ほら」
自分に抱えられて背後を見ている真由の目の前にボックスを差し出し、彼女は礼を言い、鼻をかむ。
自分は神の国から弾き出された愚か者だと思っていた。ひたすらにそう思い込んで、自分を貶めようとしていた。卑屈になって、諦めようとしていた。自分を、世界を、人生なんてと思い、ひねくれて、今まで信じてきたものを全て否定しようとしていた。
それをただ一言「反抗期」と表現し、道に迷って帰宅できない子供と言い切られた時、真由の凍り付いている心の一部が溶け始めた。
偶然ではない。全てはこの変な男と出会う為の必然だ。そう考えたら、心が更に軽くなった。きっと、この気持ちを彼に告げたら「バーカ、決め付けんな」とあっさりと否定されそうだ。
(何だか、こいつは勝手に運命なんて考えていそうだな。女って、んなの好きだし)
適当に真由の背中をポンポンと叩きながら、のんびりと敦は考えていた。頑固で現実的なのに、妙なところでロマンチックな考え方をする。年齢的なものもあるかもしれない。この娘はまだ 17歳なのだ。忘れてはいけない。
ふと、吉川に会わせろと真由から言われてた事を思い出した。以前は彼女の心変わりを恐れて、吉川にはあまり会わせたいとは思わなかったが、不思議と今は気にならない。
多分、彼女は変わらない。この確信がどこから来るのかは自分でもわからないが、あの岸本でさえ自然に手懐けた真由なら問題は無いだろう。いつの間にか、岸本と仲良くなっている事に気付いた時は驚いたものだった。チョコレートに関する情報などを岸本に流していたのが真由だと気付いた時は大笑いをしてしまった。全くナチュラルに大物だわと独りごちた敦は苦笑して鼻をかんでいる娘を抱きなおした。
彼の頭の中ではこの先の設計図はまだ明確ではない。しかし、やるべき事、やりたい事を一つ一つこなしていくうちに先は開けていくだろう。基本的に楽天的な敦は(腹減ったなー。抜き打ちで遊びに来たけど、俺の分の飯を所望してもいいかしらん?)と暢気な事を考えていた。
6.
誰かの足音が近づいてくる。あの軽いスリッパの足音は有田ではないだろう。有田の足音も軽めだが、もっと軽快だ。
「真由さん? 敦さん、そちらにいらっしゃるの?」
ノックと共に外から声が掛かった。
「はい、お母様」
「入るわよ」
あっさりとドアを開けて入ってきた薫は敦にあやされながら鼻をかんでいる娘の姿に眉を顰めた。
「喧嘩でもされたの?」
「いえ、少々感動しただけです」
不思議そうに2人を見比べていた薫は気を取り直した様に黙って目礼する敦に向き直った。
「敦さん、いらっしゃる時には一言教えてくださいませ。デザートが一つ足りないじゃありませんか?」
「お母様、彼には私の分を」
「いえ、夫の分を敦さんに譲りましょう。どうせ、あの人は甘いものは苦手ですし」
「お父様、今夜は夕食に間に合うのですか?」
「敦さんがいらっしゃってる旨伝えましたら、予定していた会食をキャンセルしましたわ」
「え?」
敦は内心、(それでいいのか? 元治君?)と考えてしまった。
「勿論、敦さん。帰るなんて言わないで下さいませね?」
「いや、言うはず無い。腹へってたんだ。嬉しいよ、薫さん」
「貴方、乗ってきたオートバイを表に停めていらっしゃいますわね? 門の中に入れて下さい。外に停めてて、悪戯でもされたら大変だわ」
「あーそうだね。お心遣い感謝」
「敦さん、私もご一緒致しますわ。屋敷内から表門を開ける方法もお教え致します」
気軽に立ち上がった敦に続いて真由も立ち上がった。2人をドアの近くで見送った薫は「仲がよろしい事」と呆れた様に呟いた。
真由はそっと手を差し出し、敦は当然の様な顔でその手を握り返した。玄関から外に出ると、滅多に吼えない犬達が専用の柵の中から鳴いて呼ぶのが聞こえた。来訪したのに、いつまで経っても挨拶に来ない男に業を煮やしたらしい。
「マユさ。そのうちに世田谷の方に遊びに行こう。ああ、目黒の方かもしれない」
「もしかして、例のお友達ですか?」
「ん。相手の都合もあるからさ、まだ日程は決めない。ちなみに奴の彼女も同じ会社勤めだしね」
「私が一番子供なんですね。失礼の無いよう気をつけますわ」
「それは心配してない。一番礼儀正しいのはマユと奴の彼女だろう。多分、岸本も同行するかも」
「心強いですわ」
「岸本、そいつに苛められるかもだけど、気にしないで。あいつも岸本も変態だから、マユは影響を受けないように」
「あら? 岸本さんってそうなんですか? 初耳ですわ」
口元に手を翳して真由の目がチェシャ猫の様に細まった。その様子を眺めながら、敦はニヤニヤ笑った。岸本が聞いたらきっと怒るかもしれない。でも、普通じゃない事は本当だからいいじゃないか?
柵の中から犬達が吼えている。人間語にしたら「おっそーい。何してんのよ?」ってところかもしれない。
「うわ、何だかうるせーぞ、あいつら。マユ、駆け足ーー!」
握られた手を引っ張られて、真由も敦と共に走り出した。きっと、この先もこうやってこの男に引っ張りまわされるのだろうなと考えた彼女は自分がとても幸福な事に気付いた。あの時、怒りに任せてカウンターの上から持ち上げたカクテルグラスが全てを変えてしまった。
(この先どうなるかはわからないが、願わくは、願わくは貴方とずっと一緒に)
【 完 】
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