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拾伍b Gloriam Tuam(主の栄光)後
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3.
目的地までの道中はお喋りに費やした。
「チョウチョちゃん、やっぱ令嬢だったのね。でかい家」
「祐樹の実家も似た様なもんでしょ? あっちの方が敷地内に道場あるだけでかく感じる」
「うーん、吉川さんとこねー……、あそこは警察関係の出入りが激しいから嫌い」
「向こうも嫌ってるよ。俺達みたいな野良犬風情を嫌うエリート官僚、結構多そう」
「あれ? でもあっちゃん、仲良し官僚いなかった?」
「あー、まあ、例外もいるって事。道場つながりは特別だよな」
「いつの間にか、吉川さんのじっちゃんとこに柔道習いに行ってんだもん。自分だけズリーよ」
「合気道とどこが違うのか知りたかったから冷やかしで行ったんだけどね。ガキはいらねーって最初追い出された。すっげ、こえーじいさんでさ。……ってか、オメーも途中から一緒になったじゃん? 何、人の事、抜け駆けしたように睨むの?」
他所様のじいさんの思い出話に花を咲かせながら、2人は大崎に教えてもらった空き部屋に鍵を開けて入っていった。敦が気を失った栄治を担いでいる。いつもなら率先して岸本がその様な力仕事を受け持つが、岸本の身体が本調子でない今は敦がさっさと自分で動いている。
「まだ目覚めないね。結構揺らしてんのに。お、いい部屋じゃん」
「ん。音大生向けに防音仕様になってるってさ。中で楽器をガンガン鳴らしても大丈夫って」
「そう? じゃ、人間の悲鳴も大丈夫ね」
敦が嬉しそうに尋ねると岸本が無表情に親指を立てる。元々表情を崩さない男だが、現在は笑うと傷が引き攣って痛いので、輪をかけて無表情だ。敦はリビングと思われる部屋の中で栄治を肩から降ろした。
その部屋には元々グランドピアノが設置されていたらしく、ピアノの脚があったと思われる床が微妙に傷ついていた。
「さーて、確認作業すっか」
「なに、なに?」
おもむろに床に降ろした栄治のズボンのベルトを外して、ズボンのチャックを降ろし始めた敦の手元を岸本が興味深く見下ろした。前を寛げられたズボンの中に遠慮会釈無く手を突っ込んで、栄治の「ナニ」を取り出すと2人は思わず「プッ」と吹き出した。
「確認終了。こいつで間違いないわ」
「何、それ? 可哀そうな先生だな、おい」
さすがに岸本も笑いを止められない。「いてて」と呟きながら笑っている。
「マユを襲った従兄弟は短小の包茎だったらしいからな。こいつで決まり」
「うわ、こんなキモいの突っ込まれたの? 臭そうだな。可哀そうな彼女」
「今や俺の右手も可哀そうだぞ」
人様のペニスを掴んで引き摺り出した自分の右手を敦はそろそろと岸本に近づけた。
「あっちゃん、やめて。それ近づけないでっ!」
珍しくもふざけた岸本が悲痛な声を上げる。
「あたしの言う事聞かないと、[右手をあなたの顔にぺったりと貼りつけるわよの刑] を執行するわよー」
「やめて、許してー」
「何やってんの? お前ら……」
野太い悲鳴を上げながら5分ほど部屋の中で追いかけっこをした2人は、玄関から入ってきた大崎と2人の配下に呆れられた。新たにやってきた3人の人間を居た堪れない気分に陥らせた2人組は咳払いをして部屋の真ん中に転がっている栄治を指し示した。
「こいつか……うわっ」
覗きこんだ大崎は問答無用で目に入ってくる哀しい物体に引き攣った声を発する。
「これはかなりお粗末様で……」
「な? な?」
敦が嬉しそうに口を出す。
「まあ、一旦入れてあげたら? どちらにしろ、後から又出てくるだろうけど、本人の意識がある時の方が効果あるし」
「違いない」
気の毒そうな声でかなり酷いセリフを吐いた大崎にゲラゲラ笑いながら敦が同調する。その上で大崎が連れてきた若い男の1人に真っ直ぐ目を当てて「頼むわ」とついでの様にお願いする。しばらくは触りたくないらしい。
「俺? まじ?」
「うん」
ニコニコ笑っている敦に逆らえず、その男は諦めて栄治の「ナニ」に手を伸ばした。
その間、他の人間は栄治に関する感想を口々に漏らす。
「まあ、思ったよりいい男じゃない? 俺、もっとキモオタっぽいのを想像してた」
「そうだね。チビだけど、顔は悪くないね。でも、この身体に微妙に合ってないよね?」
「チビだけど、ごつい。顔がごついともーちょっと合ってるのに」
床に大の字に伸びてる状態で散々な寸評を貰っている栄治は幸福なのか不幸なのかわからない。いや、本人の与り知らぬ間にマイナス評価がガンガン飛んでくるのだから、やはり不幸なのかもしれない。
「あれ? お前、気が付いてる?」
栄治のペニスを仕舞いこもうとしていた男が素っ頓狂な声を上げた。
「何? 起きてんの?」
「そいつ、死んだ振りしてたの?」
「クマじゃないから、俺ら……」
つまり、自分に対する寸評を聞いていたのだろう。やはり不幸な男だ。
「あー、俺達騒いでたしね。仕方ないか」
鼻ピアスをした三白眼の凶悪そうな男と一緒に栄治の顔を覗き込みながら、敦は笑った。
「こいつの [ナニ] 仕舞いますか?」
「いや、もういいよ」
栄治のペニスの面倒から解放された若い衆はホッとした表情で後ろに下がった。そして、冷や汗を垂らしている栄治の顔を見つめながら敦はニヤニヤ笑う。楽しいショータイムの始まりだ。
4.
「誰だ? 君達は?」
「プッ」
高圧的に喋ろうとしているが、ピンクの手錠に拘束され、力なくだらりと萎えたペニスを晒しているその姿は限りなく可笑しいだけだ。
「君達はって言われてもねー」
敦は手を伸ばしてピッと指先で栄治のペニスを弾いた。彼は「ヒッ」と呻き、他の人間の失笑を促している。
「あんたの存在が鬱陶しいなって思っている通りすがりの者でござんすよ」
芝居がかった敦の物言いに周りが再度笑う。
「とりあえず、俺の事を [君] 呼ばわりする君の姓名を言いたまえ。おっさんの氏素性ね」
大崎と一緒に来た若者の1人がビデオを廻し始めた。それに気付いた栄治が驚き、金切り声で喚く。
「ナニしてるんだ? おい!」
「うっせーし、素直に答えねーし……、自分の立場、わかってないのね? めんどくさ」
溜息をついた敦は突然栄治の頬にスパーンと平手を飛ばした。叩かれた瞬間の信じられないという風情の栄治の表情が印象的だった。もしかしたら、親にも殴られた事が無い口かよと敦は苦笑する。そのまま弾き飛ばされた様に倒れこんだ栄治の胸倉を掴んで引き戻し、自分の目の前に座らせると「名前は?」と冷静な声音でもう一度尋ねた。
応答がない。叩かれたショックで目の焦点が合っていなかった栄治だったが、敦が思わせぶりに再度右手を振り上げると慌てた様に叫んだ。
「たむっ! 田村栄治です!」
「ふむ、タムタム君ね?」
ビデオを廻していた若者が思わず「ブフッ」と吹いて、黙った。
「タムタム君はいくつかな? お年を教えてー」
「27です」
「職業は?」
「え?」
一瞬躊躇した栄治の両肩を後ろから誰かが掴んだ。グッと首を片側に曲げられる。その首筋に男の口が触れた。
「あ? ああっ?」
気付いたらきつく吸われていた。
「うわっ。強烈だな、おい。おっさん、キスマーク付けられたぞ」
敦が嬉しそうに笑った。
「そいつ、男もいけるよ。おっさんでも許容範囲なの?」
「こいつは好みじゃないけど、いけるかも」
背後の男の声を聞いて、栄治の顔が蒼褪めた。冷たい汗が流れてくる。
「んで、職業は? 一回掘られたら、口の滑りがよくなるかな?」
「職場が移動したばかりです! 今は○○大に所属しています」
「名刺は?」
「あの……まだ移動したばかりで今は無いのです」
「ちっ。使えねーな。本当に大学? じゃ他の情報は後から貰おうかな?」
敦は嬉しそうに栄治を眺めた。
「俺って包茎見ると、気の毒になるのね。俺が何とかしてやりたいって」
「はい?」
「タムタム君も男になりたいっしょ? 女にも馬鹿にされるし、衛生的にも良くないし、何とかするべきだな。そう思うでしょ?」
「はい……」
「ご賛同ありがと。俺が剥いてやるよ、ちょっと切るけど」
「え?」
いつの間にか、敦の手には小ぶりなスイスアーミーナイフが握られていた。
「よく手入れしてるから良く切れるよ。大丈夫。俺を信じなさい」
「ひ! やめ! やめっ! やめてー」
躊躇無くペニスを摘みあげられ、栄治は慌てた。
「ゼッテー、これ、通常の性行為を困難にしてるって。俺がすぐに治してやるからね」
敦は栄治の顔を覗き込んで笑った。
「このままだと切りにくいな。ちょっと勃たせて?」
「いや。いやっ。いやー」
「おい、女じゃあるまいし。何をパニクってるんだ? いや、女の方が血には強いか。あいつら、血を流すのに慣れてるからなー」
少々、助平な表情で敦は笑いかける。
「俺が勃たせてあげるよ。大サービス」
「いや! やめて!」
ジタバタして予想以上に栄治の抵抗が激しくなってきたので、敦が岸本に目配せをすると、背後からガッチリと栄治は押さえつけられた。
「いや! やめろー。お願いー」
「何だか、聞いてて情けねーな……」
眉を八の字に下げながら、敦は栄治を覗き込んだ。
「じゃ、選ばせてやる。包茎手術を受けて男になるか、ケツバージン失って女になるか」
「え?」
「究極の選択?」
信じられない言葉に栄治が敦を凝視する中、敦は岸本や大崎達と目を見交わしてニヤニヤ笑っている。敦の方では去年暮れに吉川に苛められた一平君の再現となるので、どちらに転んでも楽しい見世物と考えていた。
「バージンとは決まってないかな?」
背後から岸本が嬉しそうに栄治に話しかけた。
「俺なら経験は充分あるよ。タムタムが初めてなら……」
チラッと笑いながら、栄治の耳に口を寄せて甘噛みする。
「優しくしてあげてもいい」
「いやあああっ!」
思わず飛び上がった栄治は叫びながら死に物狂いで逃げようとする。火事場の馬鹿力かもしれないが、奇跡的に岸本を振りほどいて立ち上がった彼の脚を後ろから岸本が引っ掛けて押し倒す。
「俺から逃げよーなんて100万年はえーんだよ。普段ならこんな事させねーよ」
言葉の後半は敦達への言い訳だ。転がした男を仰向けにさせて、その上に馬乗りになる。
「サービスでタムタムもいかしてあげるよ」
そう言いながら、先ほどから露出しているペニスに手を掛ける。横から敦が「まだタムタム選んでないって。そうがっつくな」と文句を言っているが、岸本は無視した。気分的に誰かを苛めたいのだ。
「何これ? 竦みあがっちゃって」
ペニスに手を掛けた岸本がゆっくりとしごき始める。
「何だか縮んだまま……。勃起した事あるよね?」
「やめ、やめてください……」
ひいひいと泣き始めた男の声が厭わしい。
「泣くな、萎える。くっせーの我慢している俺の身にもなってみろ。突っ込む前にやっぱ浣腸欲しいよな。お前、お手入れしてなさそう。宿便とか出てきたら、さすがに俺ひくわ」
泣いてる男のペニスをしごきながら岸本が文句を言う。大崎達の方に目を向けて問いただす。
「直腸洗浄の器具なんて用意してる? 最悪、イチジク浣腸でもいいや」
「いや、いやだ」
「うわー。処女の女でもここまでベチャベチャに泣かないって。信じらんねー」
あまりのドロドロぶりに辟易した敦がめんどくさくなったようだ。鬱陶しそうに立ち上がった。
「包茎手術も嫌、バックバージンも嫌、じゃ、他に何が出来るの? 人の好意を踏みにじってくれちゃって……」
岸本もどうにも面白みがない栄治に飽きたらしく、立ち上がってその腹の上に足を乗せると低い声で敦に声を掛ける。
「吉川さんの二番煎じだけど、尻叩きでもする? ひねりが無くて悔しいけど」
「あーー! 俺のバット!」
自分のバイクではなく、借りたワンボックスカーを今夜は使っていた事を思い出して敦はドンヨリとした。
「あれがあったら、面白いこと試せたのに……」
「おい、それってケツバット? それとも突っ込む方?」
「怖い事言うなよ。ケツバットの方だよ。初心者にあれ突っ込むとさすがに死ぬでしょ?」
「ケツバットも殴り方次第では死ぬほどのダメージ喰らうぞ」
大崎達はニヤニヤしながら事の成り行きを眺めていたが、我慢できなくなったらしく声を掛けてきた。
「何でもいいけど、尻叩きとかするなら俺にも叩かせて。楽しそう」
「おー了解っす。大崎さんの愛の鞭なら間違いなくタムタム喜ぶよ」
「じゃ、得物、決めよー。俺のお道具袋にこんなものが!」
岸本が嬉しそうに本革製の乗馬鞭を取り出した。
「おお、いいじゃないか。ドラエモンのポケットみたいなバッグだな、それ。ベルトよりいい絵が撮れそー」
「他に面白いもの持ってない?」
和気あいあいと小道具を確認している最中に思い出したかのように岸本が声を上げる。
「あれ、そういえばこいつの身体にあまり傷をつけたくないって言ってなかった? あっちゃん」
「あー、その様な世迷いごとも言ったな。でも、今は気にしてない。こいつウザイから懲らしめようぜ」
その言葉を聞いていた栄治は泣き崩れながら、我が身の不幸を嘆いた。
(何で、自分がこのような目に遭わなければいけないのだろう?)
「オメーもつまらん写真を撮らなければこんな目に遭わなかったのになぁ」
「え?」……と、栄治は視線を上げて敦を見上げた。
「何だ、タムタムは鈍いな。気付いてなかったのか?」
栄治の髪の毛を掴んで顔を覗き込みながら、敦がニンマリ笑いながら語りかける。
「オメー、俺を盗撮して俺を探偵に探させただろう? それって犯罪行為なんだよ? 知らなかった?」
栄治はガーンとショックを受けた。では、こいつはあの男か?
「犯罪者なタムタムにはそれ相応な礼をしないとな。そういうわけで、わざわざ出向いてきてやったんだよ」
恩着せがましく敦は言い放って笑った。栄治の髪の毛を引っ張って真っ直ぐ目を覗き込んでくる。
「わざわざ会いに来てくれてありがとうってお礼は?」
奇跡的に栄治に男としてのプライドがまだ少しだけ残っていた様だ。彼は敦に向かって唾を吐きかけながら「嫌だ。誰がお前なんかに」と言い放った。彼の一世一代の男前なシーンは吐いた唾が敦に届かず、戻ってきて己の腹を汚した瞬間に幕を閉じた。
「ありがとう。これで心置きなく愛の鞭を振るってあげられるよ、タムタム」
その夜、遅い時間まで尻と背中を鞭打たれて、真っ赤にされた男は何度も何度もヒーヒー謝って二度と逆らいませんと誓わされた。撮られたビデオは編集され、栄治が妙な事をすると即座に変態奴隷ビデオとして市場に出すと脅しをかけられた。ビデオ撮影に関わった者で主演男優以外は皆、楽しい時を過ごした。
「大崎さん、編集で俺だとわかんないようにしてくださいね」
「あんな、おっさん主演で需要とかあんの?」
「タイトルは[タムタムと不思議なチンポ]でどう?」
「ぎゃはは! 俺を笑い殺そうとしてんの? それ」
「裏ビデオ界にぜってー旋風を巻き起こすよ、これ!」
「返品の山で伝説になりそうだ」
酷い話だ。勿論、主演男優の主観に於いてである。
目的地までの道中はお喋りに費やした。
「チョウチョちゃん、やっぱ令嬢だったのね。でかい家」
「祐樹の実家も似た様なもんでしょ? あっちの方が敷地内に道場あるだけでかく感じる」
「うーん、吉川さんとこねー……、あそこは警察関係の出入りが激しいから嫌い」
「向こうも嫌ってるよ。俺達みたいな野良犬風情を嫌うエリート官僚、結構多そう」
「あれ? でもあっちゃん、仲良し官僚いなかった?」
「あー、まあ、例外もいるって事。道場つながりは特別だよな」
「いつの間にか、吉川さんのじっちゃんとこに柔道習いに行ってんだもん。自分だけズリーよ」
「合気道とどこが違うのか知りたかったから冷やかしで行ったんだけどね。ガキはいらねーって最初追い出された。すっげ、こえーじいさんでさ。……ってか、オメーも途中から一緒になったじゃん? 何、人の事、抜け駆けしたように睨むの?」
他所様のじいさんの思い出話に花を咲かせながら、2人は大崎に教えてもらった空き部屋に鍵を開けて入っていった。敦が気を失った栄治を担いでいる。いつもなら率先して岸本がその様な力仕事を受け持つが、岸本の身体が本調子でない今は敦がさっさと自分で動いている。
「まだ目覚めないね。結構揺らしてんのに。お、いい部屋じゃん」
「ん。音大生向けに防音仕様になってるってさ。中で楽器をガンガン鳴らしても大丈夫って」
「そう? じゃ、人間の悲鳴も大丈夫ね」
敦が嬉しそうに尋ねると岸本が無表情に親指を立てる。元々表情を崩さない男だが、現在は笑うと傷が引き攣って痛いので、輪をかけて無表情だ。敦はリビングと思われる部屋の中で栄治を肩から降ろした。
その部屋には元々グランドピアノが設置されていたらしく、ピアノの脚があったと思われる床が微妙に傷ついていた。
「さーて、確認作業すっか」
「なに、なに?」
おもむろに床に降ろした栄治のズボンのベルトを外して、ズボンのチャックを降ろし始めた敦の手元を岸本が興味深く見下ろした。前を寛げられたズボンの中に遠慮会釈無く手を突っ込んで、栄治の「ナニ」を取り出すと2人は思わず「プッ」と吹き出した。
「確認終了。こいつで間違いないわ」
「何、それ? 可哀そうな先生だな、おい」
さすがに岸本も笑いを止められない。「いてて」と呟きながら笑っている。
「マユを襲った従兄弟は短小の包茎だったらしいからな。こいつで決まり」
「うわ、こんなキモいの突っ込まれたの? 臭そうだな。可哀そうな彼女」
「今や俺の右手も可哀そうだぞ」
人様のペニスを掴んで引き摺り出した自分の右手を敦はそろそろと岸本に近づけた。
「あっちゃん、やめて。それ近づけないでっ!」
珍しくもふざけた岸本が悲痛な声を上げる。
「あたしの言う事聞かないと、[右手をあなたの顔にぺったりと貼りつけるわよの刑] を執行するわよー」
「やめて、許してー」
「何やってんの? お前ら……」
野太い悲鳴を上げながら5分ほど部屋の中で追いかけっこをした2人は、玄関から入ってきた大崎と2人の配下に呆れられた。新たにやってきた3人の人間を居た堪れない気分に陥らせた2人組は咳払いをして部屋の真ん中に転がっている栄治を指し示した。
「こいつか……うわっ」
覗きこんだ大崎は問答無用で目に入ってくる哀しい物体に引き攣った声を発する。
「これはかなりお粗末様で……」
「な? な?」
敦が嬉しそうに口を出す。
「まあ、一旦入れてあげたら? どちらにしろ、後から又出てくるだろうけど、本人の意識がある時の方が効果あるし」
「違いない」
気の毒そうな声でかなり酷いセリフを吐いた大崎にゲラゲラ笑いながら敦が同調する。その上で大崎が連れてきた若い男の1人に真っ直ぐ目を当てて「頼むわ」とついでの様にお願いする。しばらくは触りたくないらしい。
「俺? まじ?」
「うん」
ニコニコ笑っている敦に逆らえず、その男は諦めて栄治の「ナニ」に手を伸ばした。
その間、他の人間は栄治に関する感想を口々に漏らす。
「まあ、思ったよりいい男じゃない? 俺、もっとキモオタっぽいのを想像してた」
「そうだね。チビだけど、顔は悪くないね。でも、この身体に微妙に合ってないよね?」
「チビだけど、ごつい。顔がごついともーちょっと合ってるのに」
床に大の字に伸びてる状態で散々な寸評を貰っている栄治は幸福なのか不幸なのかわからない。いや、本人の与り知らぬ間にマイナス評価がガンガン飛んでくるのだから、やはり不幸なのかもしれない。
「あれ? お前、気が付いてる?」
栄治のペニスを仕舞いこもうとしていた男が素っ頓狂な声を上げた。
「何? 起きてんの?」
「そいつ、死んだ振りしてたの?」
「クマじゃないから、俺ら……」
つまり、自分に対する寸評を聞いていたのだろう。やはり不幸な男だ。
「あー、俺達騒いでたしね。仕方ないか」
鼻ピアスをした三白眼の凶悪そうな男と一緒に栄治の顔を覗き込みながら、敦は笑った。
「こいつの [ナニ] 仕舞いますか?」
「いや、もういいよ」
栄治のペニスの面倒から解放された若い衆はホッとした表情で後ろに下がった。そして、冷や汗を垂らしている栄治の顔を見つめながら敦はニヤニヤ笑う。楽しいショータイムの始まりだ。
4.
「誰だ? 君達は?」
「プッ」
高圧的に喋ろうとしているが、ピンクの手錠に拘束され、力なくだらりと萎えたペニスを晒しているその姿は限りなく可笑しいだけだ。
「君達はって言われてもねー」
敦は手を伸ばしてピッと指先で栄治のペニスを弾いた。彼は「ヒッ」と呻き、他の人間の失笑を促している。
「あんたの存在が鬱陶しいなって思っている通りすがりの者でござんすよ」
芝居がかった敦の物言いに周りが再度笑う。
「とりあえず、俺の事を [君] 呼ばわりする君の姓名を言いたまえ。おっさんの氏素性ね」
大崎と一緒に来た若者の1人がビデオを廻し始めた。それに気付いた栄治が驚き、金切り声で喚く。
「ナニしてるんだ? おい!」
「うっせーし、素直に答えねーし……、自分の立場、わかってないのね? めんどくさ」
溜息をついた敦は突然栄治の頬にスパーンと平手を飛ばした。叩かれた瞬間の信じられないという風情の栄治の表情が印象的だった。もしかしたら、親にも殴られた事が無い口かよと敦は苦笑する。そのまま弾き飛ばされた様に倒れこんだ栄治の胸倉を掴んで引き戻し、自分の目の前に座らせると「名前は?」と冷静な声音でもう一度尋ねた。
応答がない。叩かれたショックで目の焦点が合っていなかった栄治だったが、敦が思わせぶりに再度右手を振り上げると慌てた様に叫んだ。
「たむっ! 田村栄治です!」
「ふむ、タムタム君ね?」
ビデオを廻していた若者が思わず「ブフッ」と吹いて、黙った。
「タムタム君はいくつかな? お年を教えてー」
「27です」
「職業は?」
「え?」
一瞬躊躇した栄治の両肩を後ろから誰かが掴んだ。グッと首を片側に曲げられる。その首筋に男の口が触れた。
「あ? ああっ?」
気付いたらきつく吸われていた。
「うわっ。強烈だな、おい。おっさん、キスマーク付けられたぞ」
敦が嬉しそうに笑った。
「そいつ、男もいけるよ。おっさんでも許容範囲なの?」
「こいつは好みじゃないけど、いけるかも」
背後の男の声を聞いて、栄治の顔が蒼褪めた。冷たい汗が流れてくる。
「んで、職業は? 一回掘られたら、口の滑りがよくなるかな?」
「職場が移動したばかりです! 今は○○大に所属しています」
「名刺は?」
「あの……まだ移動したばかりで今は無いのです」
「ちっ。使えねーな。本当に大学? じゃ他の情報は後から貰おうかな?」
敦は嬉しそうに栄治を眺めた。
「俺って包茎見ると、気の毒になるのね。俺が何とかしてやりたいって」
「はい?」
「タムタム君も男になりたいっしょ? 女にも馬鹿にされるし、衛生的にも良くないし、何とかするべきだな。そう思うでしょ?」
「はい……」
「ご賛同ありがと。俺が剥いてやるよ、ちょっと切るけど」
「え?」
いつの間にか、敦の手には小ぶりなスイスアーミーナイフが握られていた。
「よく手入れしてるから良く切れるよ。大丈夫。俺を信じなさい」
「ひ! やめ! やめっ! やめてー」
躊躇無くペニスを摘みあげられ、栄治は慌てた。
「ゼッテー、これ、通常の性行為を困難にしてるって。俺がすぐに治してやるからね」
敦は栄治の顔を覗き込んで笑った。
「このままだと切りにくいな。ちょっと勃たせて?」
「いや。いやっ。いやー」
「おい、女じゃあるまいし。何をパニクってるんだ? いや、女の方が血には強いか。あいつら、血を流すのに慣れてるからなー」
少々、助平な表情で敦は笑いかける。
「俺が勃たせてあげるよ。大サービス」
「いや! やめて!」
ジタバタして予想以上に栄治の抵抗が激しくなってきたので、敦が岸本に目配せをすると、背後からガッチリと栄治は押さえつけられた。
「いや! やめろー。お願いー」
「何だか、聞いてて情けねーな……」
眉を八の字に下げながら、敦は栄治を覗き込んだ。
「じゃ、選ばせてやる。包茎手術を受けて男になるか、ケツバージン失って女になるか」
「え?」
「究極の選択?」
信じられない言葉に栄治が敦を凝視する中、敦は岸本や大崎達と目を見交わしてニヤニヤ笑っている。敦の方では去年暮れに吉川に苛められた一平君の再現となるので、どちらに転んでも楽しい見世物と考えていた。
「バージンとは決まってないかな?」
背後から岸本が嬉しそうに栄治に話しかけた。
「俺なら経験は充分あるよ。タムタムが初めてなら……」
チラッと笑いながら、栄治の耳に口を寄せて甘噛みする。
「優しくしてあげてもいい」
「いやあああっ!」
思わず飛び上がった栄治は叫びながら死に物狂いで逃げようとする。火事場の馬鹿力かもしれないが、奇跡的に岸本を振りほどいて立ち上がった彼の脚を後ろから岸本が引っ掛けて押し倒す。
「俺から逃げよーなんて100万年はえーんだよ。普段ならこんな事させねーよ」
言葉の後半は敦達への言い訳だ。転がした男を仰向けにさせて、その上に馬乗りになる。
「サービスでタムタムもいかしてあげるよ」
そう言いながら、先ほどから露出しているペニスに手を掛ける。横から敦が「まだタムタム選んでないって。そうがっつくな」と文句を言っているが、岸本は無視した。気分的に誰かを苛めたいのだ。
「何これ? 竦みあがっちゃって」
ペニスに手を掛けた岸本がゆっくりとしごき始める。
「何だか縮んだまま……。勃起した事あるよね?」
「やめ、やめてください……」
ひいひいと泣き始めた男の声が厭わしい。
「泣くな、萎える。くっせーの我慢している俺の身にもなってみろ。突っ込む前にやっぱ浣腸欲しいよな。お前、お手入れしてなさそう。宿便とか出てきたら、さすがに俺ひくわ」
泣いてる男のペニスをしごきながら岸本が文句を言う。大崎達の方に目を向けて問いただす。
「直腸洗浄の器具なんて用意してる? 最悪、イチジク浣腸でもいいや」
「いや、いやだ」
「うわー。処女の女でもここまでベチャベチャに泣かないって。信じらんねー」
あまりのドロドロぶりに辟易した敦がめんどくさくなったようだ。鬱陶しそうに立ち上がった。
「包茎手術も嫌、バックバージンも嫌、じゃ、他に何が出来るの? 人の好意を踏みにじってくれちゃって……」
岸本もどうにも面白みがない栄治に飽きたらしく、立ち上がってその腹の上に足を乗せると低い声で敦に声を掛ける。
「吉川さんの二番煎じだけど、尻叩きでもする? ひねりが無くて悔しいけど」
「あーー! 俺のバット!」
自分のバイクではなく、借りたワンボックスカーを今夜は使っていた事を思い出して敦はドンヨリとした。
「あれがあったら、面白いこと試せたのに……」
「おい、それってケツバット? それとも突っ込む方?」
「怖い事言うなよ。ケツバットの方だよ。初心者にあれ突っ込むとさすがに死ぬでしょ?」
「ケツバットも殴り方次第では死ぬほどのダメージ喰らうぞ」
大崎達はニヤニヤしながら事の成り行きを眺めていたが、我慢できなくなったらしく声を掛けてきた。
「何でもいいけど、尻叩きとかするなら俺にも叩かせて。楽しそう」
「おー了解っす。大崎さんの愛の鞭なら間違いなくタムタム喜ぶよ」
「じゃ、得物、決めよー。俺のお道具袋にこんなものが!」
岸本が嬉しそうに本革製の乗馬鞭を取り出した。
「おお、いいじゃないか。ドラエモンのポケットみたいなバッグだな、それ。ベルトよりいい絵が撮れそー」
「他に面白いもの持ってない?」
和気あいあいと小道具を確認している最中に思い出したかのように岸本が声を上げる。
「あれ、そういえばこいつの身体にあまり傷をつけたくないって言ってなかった? あっちゃん」
「あー、その様な世迷いごとも言ったな。でも、今は気にしてない。こいつウザイから懲らしめようぜ」
その言葉を聞いていた栄治は泣き崩れながら、我が身の不幸を嘆いた。
(何で、自分がこのような目に遭わなければいけないのだろう?)
「オメーもつまらん写真を撮らなければこんな目に遭わなかったのになぁ」
「え?」……と、栄治は視線を上げて敦を見上げた。
「何だ、タムタムは鈍いな。気付いてなかったのか?」
栄治の髪の毛を掴んで顔を覗き込みながら、敦がニンマリ笑いながら語りかける。
「オメー、俺を盗撮して俺を探偵に探させただろう? それって犯罪行為なんだよ? 知らなかった?」
栄治はガーンとショックを受けた。では、こいつはあの男か?
「犯罪者なタムタムにはそれ相応な礼をしないとな。そういうわけで、わざわざ出向いてきてやったんだよ」
恩着せがましく敦は言い放って笑った。栄治の髪の毛を引っ張って真っ直ぐ目を覗き込んでくる。
「わざわざ会いに来てくれてありがとうってお礼は?」
奇跡的に栄治に男としてのプライドがまだ少しだけ残っていた様だ。彼は敦に向かって唾を吐きかけながら「嫌だ。誰がお前なんかに」と言い放った。彼の一世一代の男前なシーンは吐いた唾が敦に届かず、戻ってきて己の腹を汚した瞬間に幕を閉じた。
「ありがとう。これで心置きなく愛の鞭を振るってあげられるよ、タムタム」
その夜、遅い時間まで尻と背中を鞭打たれて、真っ赤にされた男は何度も何度もヒーヒー謝って二度と逆らいませんと誓わされた。撮られたビデオは編集され、栄治が妙な事をすると即座に変態奴隷ビデオとして市場に出すと脅しをかけられた。ビデオ撮影に関わった者で主演男優以外は皆、楽しい時を過ごした。
「大崎さん、編集で俺だとわかんないようにしてくださいね」
「あんな、おっさん主演で需要とかあんの?」
「タイトルは[タムタムと不思議なチンポ]でどう?」
「ぎゃはは! 俺を笑い殺そうとしてんの? それ」
「裏ビデオ界にぜってー旋風を巻き起こすよ、これ!」
「返品の山で伝説になりそうだ」
酷い話だ。勿論、主演男優の主観に於いてである。
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