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悪役令息は捕獲される

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それは僕が北の領地の主都に入った3日目の出来事だった。泊っている宿のカフェコーナーで声をかけられた。
「ほんとに!ベル号にお嫁さんがもらえるんですか!」
僕のベル号が立派なのでぜひとも婿に来て欲しいと言う話だった。ベル号をもう一度じっくり見せてほしいと言うので宿の厩舎に案内すると、声をかけてきた人たちが豹変した。僕から厩舎のカギを奪ってベル号を引っ張り出そうとしていた。
そこへ現れたのが北ギルドのマスター ロウダーさんだ。
ロウダーさんは北部特有の黒髪黒目で僕の父様と同じくらいのおじさんだったが、身のこなしがかろやかだった。あっという間に嘘をついたやつらをコテンパンにしてギルドに引っ立てて行った。僕も後をついて行くと事情聴取ついでにお菓子とお茶を出された。それがとにかくおいしくて…ロウダーさんは良い人だと思った。
「あれは典型的な詐欺だぞ、気を付けろよ…それにあそこの宿もあまりいい評判を聞かないぞ?」
僕はお菓子をほおばりながら首をかしげる。
「1泊5,000ペルで泊めてくれるってとても親切な宿ですよ?」
ロウダーさんがあんぐりと口を広げた。
「いやいやいや、ここら辺の相場は1泊500ペルだ。10倍の値段でぼったくられてるってそれ」
僕が学園の食堂でパンが250ペルだったと言うとロウダーさんがワシワシと髪をかき混ぜてきた。そして深いため息を吐いた。僕が冒険者になりたくて旅をしていたのを聞いて、眉間にしわを寄せながらうなりだした。
「まずはギルドで雇ってやるから金銭感覚を学べ。その代わり最低賃金だからな」
僕は両手で5個目のお菓子を口に入れていたところだった。やっぱり、ロウダーさんは良い人だ。お礼を言おうと口の中に入れたお菓子を飲み込もうとして喉に詰まりそうになった。あわてて近くにいた女の人がお茶のお代わりを注いでくれた。このお茶も初めて飲んだけどおいしい。
「ロウダーさんって小動物に弱いのよ。悪い人じゃないから安心して」
と耳打ちされた。僕は人間で小動物ではないけれど、助けてくれることになったみたいだ。口のまわりをハンカチで拭いてお辞儀をした。
「私はわけあってケインと名乗っています。どうぞよろしくお願いします」
「わけがあるとか、初対面の人に言わない方がいいぞ」
僕が小首をかしげると、ロウダーさんはまた頭をわしゃわしゃ撫でてきた。この撫で方はいろいろ思いだすからやめて欲しい。

それから、ロウダーさんの紹介で厩舎付きで1か月5,000ペルで部屋を借りることができた。そして、宿でぼったくられた金額も差額が帰ってきた。さすがギルドマスターだ。

今はロウダーさんのいう最低賃金でギルドの文章おこしや経費の計算などの仕事をしている。
すぐに冒険者になりたかったが、まずは生活に慣れることが大事だと諭された。町のパンは20ペルで3つも買えた。僕はてっきり町の人が親切だから安く売ってくれたのだと思っていた。ロウダーさんの言う事を聞いた方が良いと確かに思えた。生活していると僕が世間知らずだという事を感じた。
ロウダーさんは会うたびにお菓子をくれるし。ギルドの人たちは優しくて僕の無知をバカにせず仕事を教えてくれるのですごく感謝している。ただ、皆で僕の頭を撫でるのをやめさせたい。

僕は初めての給料をロウダーさんに助言をもらって、地域の特産である木彫りの馬を買って実家に送った。最初は奮発して大きなものを送ろうとしたがロウダーさんに止められた。父様からは励ましの返事が返ってきた。父様の便せんは端っこが少し濡れていて心配をかけていたことに胸が痛む。


そうやって僕の新しい生活は何とか軌道に乗っている。そしてあながち嘘ではなかったのがベル号のお嫁さんだ。北の領地はベル号の出身地だった。ベル号と同じ大きな馬がたくさんいて、ベル号はロウダーさんの家のドーシャ号に夢中だ。春が来れば本当に仔馬が生まれるかもしれないと言われた。

今のところギルドの中でしか働いてないが、旅に出る事。冒険者になること。やってみたかったことが叶っている1年前には想像できなかった未来だ。



家を出てから5か月、季節はすっかり冬間近だ。
雪が降れば遠くまでベル号と遠出はできないから、久しぶりに思いっきり駆けようと町の外に出た。おいしいご飯のおかげで僕はぽっちゃりのままだけど、ベル号はものともせず軽やかに走る。街の外れの小高い丘に立つと下に街並みを見下ろせた。自領とは違う、だけど僕の街だと思える風景に胸が高鳴った。

ベル号が首を振るので掻いていると、びゅんっと冷たい風が吹いた。風にさえ冬が混じる。やはり思いだしてしまうのが学園での日々だった。4年も通ったのに思いだすのはクレインと過ごした一年間。感傷的になる心を打ち消すようにベル号に行き先を任せて走らせることにした。ベル号が向かうのは町の外れにあるロウダーさんのドーシャ号のところだろう。こんなに賢いベル号も恋には勝てないんだから、僕が勝てなかったのも許してほしい。

そして、やっぱり着いたのはロウダーさんの家だった。僕はお菓子がもらえるかもしれないとロウダーさんの家のドアを叩く。すぐに返事が来てドアが開いた。そう言えば職場で毎日会うからロウダーさんの家に来たのは始めてだなと思っていた。

「えっ…」

「こんにちは…?」

ロウダーさんの奥様はクレインにそっくりだった。言われてみればロウダーさんもクレインに似ている。同じ黒髪黒目だからだろうと思っていたがこんなにそっくりなことがあるんだろうか。奥様は家の中に招いてくれた。

「ロウダー 知り合いの子が遊びに来たわよ!」

そのまま居間に通された。いつもくれるお菓子は奥様の手作りだったらしい。僕はソファに座り促されるままお菓子をいただく。すると、奥からちっさいクレインと中くらいのクレインとでっかいクレインが出てきた。涙が出た、僕は泣きながらお菓子を食べた。3人のクレインのあとから出てきたロウダーさんが慌てて僕の頭をわしゃわしゃ撫でる。

「どどど。どしたケイン泣くほどうまいか! そのお菓子」
僕はぶんぶんと首を縦に振り「おいしいです」と泣いた。そして、その後ろからクレインが入ってくる。もう混乱した。さっき感傷的になったから夢を見ているんだろうか。
「なんで? なんでいっぱいクレインがいるの?」
クレイン眇めてこちらを睨もうとしたが失敗してぶッと吹き出して僕の横に座った。
「なんでって、さっき帰ってきた。ココは俺の実家だ、あとクレインは俺一人だ」
僕の涙をクレインが手拭いで拭いてくれる。汗のにおいがしないのが悲しい。
「いつから? 知ってたの?」
クレインが確認するように僕のおなかを揉み始めた。くすぐったくて涙が止まる。ロウダーさんとクレインの兄弟たちがこっちを見ているからやめて欲しい。ぎゃあっ。ちっちゃいクレインが突撃してきて僕のおなかを揉み始めた。似たもの兄弟か!さすがに中くらいのクレインとでっかいクレインは突撃してこなかったが指がワキワキしている。
「じゃあ、逆に聞くがどうして行き先を北にしたんだ?」
質問に質問で返すなんて…と思ったがそこは真面目に返答した。
「父様がベル号の出身地が北の街だと教えてくれたので来てみたくて」
クレインがあごを擦りながら見てくる。
「じゃあ、俺が最初からベル号の扱いに慣れているのに気づかなかったか?」
そう言われればそうだ。学園の厩舎の馬は全部普通の体高の馬だった。なんでクレインは普通の馬より大きくて扱いにくいベル号の扱いに慣れていたんだろう。それに応えるようにクレインはにやりと口角を上げた。
「ベル号は兄貴の牧場出身の馬だ」
でっかいクレインが手を上げている。兄貴! 僕はぺこりとお辞儀をした。
「僕はいつの間にかここに来るように誘導されていたんですね?」
クレインは良くできました、と言う風に頭をわしゃわしゃと撫でてきた。
「俺が何の手も打たずにお前を手放すわけがないだろ?」
クレインの笑みが深くなる。
「ケイン?」
瞬間、沸騰した。僕の今名乗っている名前はケトラとクレインを足した名前だったからだ。それを分かったうえでクレインが揶揄ってきている。僕は下を向いて握っていた手を震わせた。
「……ケトラです」
「ケインも良い名前じゃないか」
「からかわないでください」
僕はちっちゃいクレインを膝に乗せてクレインにおなかを揉ませないように防御した。そしてはっとした。
「じゃあ、ロウダーさんもご存じでした?」
ロウダーさんはきまり悪そうな顔をしてから、僕に手紙の束を持ってきた。父様とクレインからの手紙だった。
「最初は見守るだけのつもりだったが、早速詐欺に引っかかってたからな手を出させてもらった」
「助かりました。ありがとうございます」
「いや、でも働き始めてからはケインの頑張りだから…よく頑張ってたよ」
ロウダーさんが褒めてくれた。嬉しくてにこにこしていると、クレインが隣でへにょりと眉を下げた。
「クレインは冬休み?」
クレインがコクリとうなずく、そして、僕の膝から小さなクレインを抱き上げて奥様に押し付けた。小さなクレインがニコニコ笑っているのを見ていると手を引かれる。
僕はクレインに手を引かれるまま厩舎に向かっている。ベル号はドーシャ号の背中に鼻を寄せて擦っていた。
厩舎の裏手に付くとクレインが急に止まった。ぶつかって見上げるとクレインは泣きそうな顔をしていた。僕の頬をつまむ指はよわよわしい。
「無事でよかった」
ぎゅっと抱きしめられてクレインの背中に手を回す。彼のことを思って何も言わずに王都を出たが、ものすごく心配をかけていた。背中の布をぎゅっとつかむ。
「…ごめん。クレイン」
クレインが僕の顔を覗き込んだ。僕は思い切ってかかとを上げて唇を奪う。かかとを下げようとすると肩をつかまれた。驚いて開けた口の中にクレインの舌が入ってくる。舌先がくすぐられてピリピリと痺れが走る。濡れた音が響いて思考が気持ちいいにそまっていく。閉じ込めた好きが漏れ出しそうだ。
何度も唇を合わせては離す、銀の糸が唇同士を繋ぐ、それが切れる前にまたお互い押し付け合った。
「ケティ、泣くなよ」
クレインが親指で目じりを拭った。
「だって、クレインが目の前にいる」
ふっと口を歪ませてクレインが笑う。
「学校はケティが望むから卒業する。だけど、そのあとは俺の望みを叶えて欲しい」
まばたきをする。クレインの縋るような目から目が離せない。僕は魅入られるようにうなずいた。またぎゅっと抱きしめられる。

「ごめん、ごめんね」

ぎゅうぎゅうと抱き着いて胸におでこをぐりぐりと押し付ければ、クレインは背中をポンポンとなだめてくれた。「仕方なかったろ?」と言う。
どんどんと外は寒くなってきていた。一旦体を離した時だ。
クレインの背後に雪が降りはじめた。
「雪だ」
クレインが手をかざして雪を受けた。大切そうに握りこむと一瞬で真剣な目になる。

「ケティ、愛してる。もう俺から離れようとしないで」

突然の告白に固まった。言葉を飲み込むと急に羞恥と嬉しさが体を駆け上る。クレインの瞳はいつも通り優しいままだ。
「どして、急に?」
今までそんなこと言われなかった。
「北の領には初雪の日に告白するとうまくいくって言うまじないがあるんだ」
クレインの口から出るには似合わない乙女のような言葉だった。
「クレインってロマンチストなの?」
「知らない。ケティ以外に告白したいと思ったことは無かったから」
……撃ち抜かれた。逸る心臓に手を当てて、それなら僕もとその場で跪いてクレインの手を取る。
「クレイン。愛しています。恋人になって下さい」
クレインは驚いた顔で 「まさかそうくるとは、ケティらしい」 そう言って顔いっぱいに笑顔を浮かべた。

「もちろん、愛してる。ケティ。初雪にはもう一つまじないがあって。恋人同士で見るとずっと一緒にいられるって言うのがあるんだ」

「すごい、初雪ってすごいね」

立ち上がる僕をクレインがそのまま抱き上げて唇にキスをくれた。僕は彼の首に腕を回して冷たくなった彼の鼻にキスした。お互いキスを送りあううちにまた深くなる。何度か角度を変えて舌を擦り合わせる。
どんどんと、肩に雪が積もるがお構いなしだ。だって、抱きあっているから暖かい。

「春になったら戻ってくるから、幸せにする約束をさせて」

意味を理解するためにクレインの目をじっと見た。黒い瞳は宝石みたいでキラキラだ。誠実な瞳に答えるため、首にまわした手に力を込めると頬にクレインの冷たくなった耳が当たる。僕はその耳に 「待ってる。大好きだよ」と吹き込む。クレインが僕を抱きしめたままくるくると回った。
「重いでしょ止めて!」
クレインは軽々抱き上げるが僕は結局やせてない。
「重いけどそれがケティだろ」
やっぱり、重いのか。ベル号、クレインごめん。心の中で謝った。


初雪が来れば季節は冬だ。
どんどんさむくなって身を寄せ合う、どうしてこの暖かさを手放せると思ったんだろう。

「ごめん大好きだよ」

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