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第二幕 道化達のパーティー
兄上の恋愛?それどころじゃありません。
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こんにちは……レナウスです。汚い話ですが、先日からずっと僕はお腹の調子が悪く学校でも授業が終わるとトイレの住人と化しています。そして今日は金曜日、何とか今日を乗り切れば。と、普段なら思う所ですが、今週に限って言えば……永遠に日曜日など来ないで欲しい。明日から毎日が金曜日、いや月曜日だったら良いのにと思っています。なぜ僕がこんなにも胃痛と腹痛と憂鬱な気持ちに悩まされているのか。それは全部エヴァン・ハリオルの所為なんです。
中等科二年のクラスの集まるフロア一番奥の授業準備室の中にある、教員用のトイレに籠りレナウスは頭を抱えていた。月曜日にクラスの中でエヴァン・ハリオルにラブレター貰って依頼、休憩時間の全てをここで彼は過ごしている。決してエヴァンから逃げている訳ではなく、ストレスによる下の不具合により彼はトイレから出る事が出来ないのであった。
「うぅ……もう嫌だ」
トイレを終えて、手を洗ったレナウスはハンカチで手を拭くと、準備室の窓から広場を見下ろし溜息を吐いた。彼の不満と不安は誰も味方がいないという事だった。家に帰れば妹や従姉妹が週末のお茶会をワクワクと準備しているし、学校に行けば必ず誰かが『エヴァンとの事どうするの?』と声を掛けて来るからだ。
「メルロート君?何をしているんだ準備室で」
レナウスが振り返ると、数学教師のメイヤードが教員用の大きな分度器などを抱えて準備室に入ってきた。そして、その後から地学教師のファウルス、世界の公用語リルート語教師のドットナーが入ってきた。
「次の授業の準備は終わっているのかいメルロート君」
メイヤードが長テーブルに教材を置いて、パイプ椅子に腰を下ろすとレナウスを横目に水筒のお茶をゴクリと飲んで、ファウルスから「食べるか?」と渡された飴を断りつつまたレナウスに声を掛けた。
「そういえば、メルロート君大変だね」
「……先生。それってエヴァン・ハリオルの事ですか?」
「うん。職員の間でも噂になっているからね」
「その所為で僕、体重が5キロも減りました……今では僕の部屋はトイレなのか分からなくなる程です」
「「あははははは」」
教員達のおかしそうに笑う姿を、レナウスは「笑いたければ笑えばいいじゃないか」と半ば諦めの境地で見ていた。そんなレナウスを見て、ファウルスが『悪い、悪い』と言いはしたが、全く申し訳なさの欠片も無い態度である。
「で、どうするの?お断りしたの?」
「いや、ドットナー先生。男同士ですよ?そんなの思春期の男からしてみたら断る以外の選択肢ないでしょう?」
「あらファウルス先生、別に男の子同士が付き合ったって悪い事ではないでしょう?単純に好きか嫌いかの問題ですわ」
本当にみんな自分の事じゃないとなると面白半分で好き勝手に言ってくれるな。そう思ったレナウスはドットナーに向かって質問した。
「ならドットナー先生は音楽のミルナー先生がお付き合いしてくださいと言ったらお付き合いするんですか?」
「ふふ。私はミルナー先生に性的魅力を感じませんから、お付き合いはしないわね」
「性的魅力……はさておき、やっぱりそうじゃないですか」
「ふふ。それはミルナー先生だからお断りするというだけよ」
その言葉を聞いて、レナウスはやはり女性は皆同じ様な返答をするんだな、そう思った。性別では無く、個人として受けれられないと大半の女性は答えた。きっと、本音の部分で言えば【同性同士で恋愛?私は無理】と思っているはずなのだが、それが他人に起きた不幸だと知ると理解のある振りで近付いてくるのである。そんな態度がレナウスを苛つかせた。
「で、メルロート君。お返事はどうしたんだい?」
メイヤードは眼鏡を拭きながら、おかしそうにレナウスを見た。レナウスは溜息を吐きながら週末のお茶会の事を伝えた。本当ならばお茶会だって開く必要など無いし、エヴァンとは元々仲が良い訳ではないのだから断った所でレナウスに痛手は無い筈だった。
「女性って本当……こういうの好きですよね。他人事だから笑って……あたかも聖人君子の様な事を言うんだ」
「何か言われたのか?」
ファウルスは、次のクラスで出す小テストの枚数を確認しながら返事をした。地学教師ではあるが、その見た目は軍人さながら精悍で、背も高く女子生徒から抜群の人気を誇っていた。そんな彼がニヤニヤと笑うその顔に、レナウスは腹立たしさを通り越して、僻みの様な「先生は女性に困らないから楽しいんでしょうね。僕の状況が」といった言葉を心で呟いた。
「僕は手紙だって受け取るつもりは無かったんです。その場で無理だとも言いました……でもクラスの女子達が最低だって囃し立てて……手紙を受け取る羽目になるし、家に帰ればお茶会しろと言われる始末ですよ。それからと言う物の、毎日女子達からはエヴァン以外に僕をこんなに好きになってくれる人はいないとか、男同士だって良いんだとか言われるし……男子からはお前は性別を間違えて生まれて来たんだから諦めろって言われて。僕は何?エヴァンと付き合わないと駄目なんですか?」
想像以上に悲惨な状況に陥っているレナウスに、教師達は笑うのを止めて『うわぁ…』と言うと可哀想な子を見る目でレナウスを見ていた。そして、ファウルスが何かを言いかけた時、準備室の扉がガチャリと開いた。
「先生、次の授業ですが……レナウス?」
学級委員長でもあるエヴァン・ハリオルが次の地学で使用する教材を取りにやって来たのだが、準備室にレナウスが居た事に驚き、言葉を詰まらせた。
「あー……ハリオル、今日の授業ではそこの地図を使うから持って行ってくれるか?」
「はい先生」
「メルロート、ここのトイレを使っても良いが腹の痛みが治まらないのなら保健室に行け」
「はい……保健室に行きます。ごめんエヴァン、通して?」
「あ、あぁ。大丈夫なのか?連れて行こうか?」
「放っておいて!」
「お、おい……そんなに怒る事を言ったか俺」
レナウスは立ち竦むエヴァンの横を返事もせず通り過ぎ、準備室を出ると一階の保健室へと向かった。階段を小走りに下りるレナウスは、自分の言葉に少し悲し気な顔をしたエヴァンの姿に、何故か自分がエヴァンを傷つけているのではないか、そんな気持ちになった。
彼を傷つけたかな?もう少し言い様があったかもしれない。心配してくれたのに……あれあれ?いや、正直こんな目に合っているのは僕なのに、なんでエヴァンがあんな悲しそうな顔をするの?
僕は悪くない!そうですよね?皆さん!彼の所為で消化吸収される前に食べ物は下水に流れていく苦痛を味わっているのは僕なんです。みんな彼を受け入れない僕を責めるけれど、僕は悪くありません!……ですよね?
……そう、僕は悪くない。僕は被害者だ。
「うぅ。お腹が痛い」
二階の踊り場で、急に来た腹痛の波に耐えきれずレナウスはしゃがみ込むと、壁に背を付いて蹲った。
そして、『授業を始めるぞ』と言う教師の声や学生の声を聞きながら膝を抱えた。
「兄上の恋愛の手助けをしている場合じゃないよ。逆に助けてよ兄上……」
腹の痛みの所為なのか、人の好意を無下にした上に、取り付く島も与えなかった自分を客観視して自己嫌悪に陥った所為なのかは分からなかったが、涙がぽろぽろ零れて制服のズボンを濡らした。
中等科二年のクラスの集まるフロア一番奥の授業準備室の中にある、教員用のトイレに籠りレナウスは頭を抱えていた。月曜日にクラスの中でエヴァン・ハリオルにラブレター貰って依頼、休憩時間の全てをここで彼は過ごしている。決してエヴァンから逃げている訳ではなく、ストレスによる下の不具合により彼はトイレから出る事が出来ないのであった。
「うぅ……もう嫌だ」
トイレを終えて、手を洗ったレナウスはハンカチで手を拭くと、準備室の窓から広場を見下ろし溜息を吐いた。彼の不満と不安は誰も味方がいないという事だった。家に帰れば妹や従姉妹が週末のお茶会をワクワクと準備しているし、学校に行けば必ず誰かが『エヴァンとの事どうするの?』と声を掛けて来るからだ。
「メルロート君?何をしているんだ準備室で」
レナウスが振り返ると、数学教師のメイヤードが教員用の大きな分度器などを抱えて準備室に入ってきた。そして、その後から地学教師のファウルス、世界の公用語リルート語教師のドットナーが入ってきた。
「次の授業の準備は終わっているのかいメルロート君」
メイヤードが長テーブルに教材を置いて、パイプ椅子に腰を下ろすとレナウスを横目に水筒のお茶をゴクリと飲んで、ファウルスから「食べるか?」と渡された飴を断りつつまたレナウスに声を掛けた。
「そういえば、メルロート君大変だね」
「……先生。それってエヴァン・ハリオルの事ですか?」
「うん。職員の間でも噂になっているからね」
「その所為で僕、体重が5キロも減りました……今では僕の部屋はトイレなのか分からなくなる程です」
「「あははははは」」
教員達のおかしそうに笑う姿を、レナウスは「笑いたければ笑えばいいじゃないか」と半ば諦めの境地で見ていた。そんなレナウスを見て、ファウルスが『悪い、悪い』と言いはしたが、全く申し訳なさの欠片も無い態度である。
「で、どうするの?お断りしたの?」
「いや、ドットナー先生。男同士ですよ?そんなの思春期の男からしてみたら断る以外の選択肢ないでしょう?」
「あらファウルス先生、別に男の子同士が付き合ったって悪い事ではないでしょう?単純に好きか嫌いかの問題ですわ」
本当にみんな自分の事じゃないとなると面白半分で好き勝手に言ってくれるな。そう思ったレナウスはドットナーに向かって質問した。
「ならドットナー先生は音楽のミルナー先生がお付き合いしてくださいと言ったらお付き合いするんですか?」
「ふふ。私はミルナー先生に性的魅力を感じませんから、お付き合いはしないわね」
「性的魅力……はさておき、やっぱりそうじゃないですか」
「ふふ。それはミルナー先生だからお断りするというだけよ」
その言葉を聞いて、レナウスはやはり女性は皆同じ様な返答をするんだな、そう思った。性別では無く、個人として受けれられないと大半の女性は答えた。きっと、本音の部分で言えば【同性同士で恋愛?私は無理】と思っているはずなのだが、それが他人に起きた不幸だと知ると理解のある振りで近付いてくるのである。そんな態度がレナウスを苛つかせた。
「で、メルロート君。お返事はどうしたんだい?」
メイヤードは眼鏡を拭きながら、おかしそうにレナウスを見た。レナウスは溜息を吐きながら週末のお茶会の事を伝えた。本当ならばお茶会だって開く必要など無いし、エヴァンとは元々仲が良い訳ではないのだから断った所でレナウスに痛手は無い筈だった。
「女性って本当……こういうの好きですよね。他人事だから笑って……あたかも聖人君子の様な事を言うんだ」
「何か言われたのか?」
ファウルスは、次のクラスで出す小テストの枚数を確認しながら返事をした。地学教師ではあるが、その見た目は軍人さながら精悍で、背も高く女子生徒から抜群の人気を誇っていた。そんな彼がニヤニヤと笑うその顔に、レナウスは腹立たしさを通り越して、僻みの様な「先生は女性に困らないから楽しいんでしょうね。僕の状況が」といった言葉を心で呟いた。
「僕は手紙だって受け取るつもりは無かったんです。その場で無理だとも言いました……でもクラスの女子達が最低だって囃し立てて……手紙を受け取る羽目になるし、家に帰ればお茶会しろと言われる始末ですよ。それからと言う物の、毎日女子達からはエヴァン以外に僕をこんなに好きになってくれる人はいないとか、男同士だって良いんだとか言われるし……男子からはお前は性別を間違えて生まれて来たんだから諦めろって言われて。僕は何?エヴァンと付き合わないと駄目なんですか?」
想像以上に悲惨な状況に陥っているレナウスに、教師達は笑うのを止めて『うわぁ…』と言うと可哀想な子を見る目でレナウスを見ていた。そして、ファウルスが何かを言いかけた時、準備室の扉がガチャリと開いた。
「先生、次の授業ですが……レナウス?」
学級委員長でもあるエヴァン・ハリオルが次の地学で使用する教材を取りにやって来たのだが、準備室にレナウスが居た事に驚き、言葉を詰まらせた。
「あー……ハリオル、今日の授業ではそこの地図を使うから持って行ってくれるか?」
「はい先生」
「メルロート、ここのトイレを使っても良いが腹の痛みが治まらないのなら保健室に行け」
「はい……保健室に行きます。ごめんエヴァン、通して?」
「あ、あぁ。大丈夫なのか?連れて行こうか?」
「放っておいて!」
「お、おい……そんなに怒る事を言ったか俺」
レナウスは立ち竦むエヴァンの横を返事もせず通り過ぎ、準備室を出ると一階の保健室へと向かった。階段を小走りに下りるレナウスは、自分の言葉に少し悲し気な顔をしたエヴァンの姿に、何故か自分がエヴァンを傷つけているのではないか、そんな気持ちになった。
彼を傷つけたかな?もう少し言い様があったかもしれない。心配してくれたのに……あれあれ?いや、正直こんな目に合っているのは僕なのに、なんでエヴァンがあんな悲しそうな顔をするの?
僕は悪くない!そうですよね?皆さん!彼の所為で消化吸収される前に食べ物は下水に流れていく苦痛を味わっているのは僕なんです。みんな彼を受け入れない僕を責めるけれど、僕は悪くありません!……ですよね?
……そう、僕は悪くない。僕は被害者だ。
「うぅ。お腹が痛い」
二階の踊り場で、急に来た腹痛の波に耐えきれずレナウスはしゃがみ込むと、壁に背を付いて蹲った。
そして、『授業を始めるぞ』と言う教師の声や学生の声を聞きながら膝を抱えた。
「兄上の恋愛の手助けをしている場合じゃないよ。逆に助けてよ兄上……」
腹の痛みの所為なのか、人の好意を無下にした上に、取り付く島も与えなかった自分を客観視して自己嫌悪に陥った所為なのかは分からなかったが、涙がぽろぽろ零れて制服のズボンを濡らした。
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