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聖騎士団と聖女
3 友達
しおりを挟む私はデュード伯爵家の長女。
気が付いたらにーさまの魔力補給をしていた。
それが日常だったし、大好きなにーさまの為だもの。
嫌だなんて思った事はないわ。
でも、にーさまのお友達がお家に来る時、父さまのお仕事関係の人がお家に来た時。私はいつも西の離れに移される。
一族以外にお前の存在を知られてはいけないよ。
だって、お前は皆んなの宝物なんだからね。
それをずっと信じていた。それがただの言い訳なんだって気付いたのはあの子の存在を知った時だった。
4歳になって、私は父さまやに連れられて初めてフェルダーン家のお屋敷に行ったの。そこはとても美しい場所で、当主様はお庭で遊んで良いと仰って下さった。私とにーさまは沢山のメイドや騎士様と遊んで頂いて、大切にされている、守って頂いているという事が実感出来て嬉しかった。そして、連れて行かれた温室。その入室は限られた人しか許されないと聞いて、あぁやっぱり私達は特別なんだって思ったの。
でも、当主様が本当に大切にしているのは私達じゃなくて一門だった。父さまよりもロベルナーの叔父さまを、叔父さまよりも辺境地の一族を大切にしていた。私はそれが何だか悲しくて、父さまに言ったわ。
「どうして当主様は父さまにあの人達にゆうずうしろって言ったの?」
「ん?あぁ、納税期限の話かい?」
「ゆうずうって、お願いを聞きなさいって事でしょ?」
「まぁ、そうだな」
「どうしてざいむかんりょうの父さまがゆうずうするの?」
「あの地の方々が頑張ってくれているからフェルダーン家は面目を保てているんだ。だから、今期の魔力納税の調整をしてあげる事で今やっている彼らのお仕事がスムーズに行くんだ」
「父さまは頭を下げるべきじゃないわ」
だってそうでしょう?何故お願いする方が頭を下げず、父さまが頭を下げるの?私は納得できなかった。だって父さまが頑張っているから彼等は国境警備の仕事ができる。違うかしら?
父さまは黙ってしまったけれど、その目は私の言いたい事に同意していない様に見えた。でも父さまも納得していないはずよ。
「話はまた後でだ。父様はご挨拶してくるよ」
私達を置いて、父さまはお屋敷に入ってきた人に駆け寄った。
ダークグレーのスーツに淡いピンクのアスコットタイ。肩掛けのコートから覗く飾緒に肩章。そしてハニーブロンドの髪に若草色の瞳。靡く髪の隙間から見えたそのお顔はまるで物語に出てくる王子さまみたいだった。
「ねぇ、マリー。あの方はだれ?」
「あの方はトルソン卿でございます」
「トルソンさま」
父さまとも、にーさまとも違う。とても素敵な御方だった。
お話できないかな。にーさまに聞いたら、トルソンさまがにーさまを助けてくれて、私と母さまも助けてくれたと教えてくれた。
笑うそのお顔はとっても優しくて、結婚するならあんな方がいいわ。
父さま達のお話が終わって、お庭でお食事になったけれどトルソンさまはそこには居なくて、当主様に聞いたらトルソンさまは別のご用で来たんだよって教えて下さった。
「フロー!あぁっ、今日もなんて可愛いのでしょうか。私の唯一」
そんな声が上から聞こえて、私は上を見上げたわ。
窓の側で、トルソンさまが誰かを抱っこして頬にキスをしていた。
何故トルソンさまはこちらへは来ないのか、抱っこしているのは誰なのか。聞きたい事が沢山あったし、お部屋に行って私もだっこして貰いたかった。少しだけ、胸がチクンってして嫌な気持ちが溢れて来たの。
ある日、お祖父様がお家に来てくれた。いつもみたいに遊んで頂きたくてお祖父様達のいるお部屋に行ったわ。そしてらお祖父様達のお話が聞こえたの。
「実際はフロリア様をカナムの養子とする。だが、フロリア様はあの子同様公的に存在を証明出来る物が何も無い。書類上はあの子がカナムの養子となるが、デュード伯爵家は今までとなんら変更もない。後々を考え不安があるのであれば、双子の姉を養子とする事にしても良い」
「それは……それで問題を引き起こしそうで悩ましいですね」
「だがな、あの方はフェリラーデ神の愛し子。加護も属性も全てお持ちだ。成長されたらゼスの魔力核の欠損も治して頂けるのではと思っておる。故に旦那様はトルソン殿の養女とはせずこちらに頼まれたのだと思うのだ」
「それは……誠ですか?」
酷いわ。あの子には名前があるのに、書類上でもにーさまや父様、母様まで取られちゃうの?どうして?私を私と認めてくれるのは家族しか居ないのに。フロリアって子の為に、私が持つべきだった物が奪われるのね。
「ふえっ、えっえっ」
泣きながらお部屋に戻って、お布団の中で沢山泣いたの。
にーさまの為に魔力をあげる事も、そのせいで名前が貰えないのも我慢出来る。だって大切な家族の為だから。
でも、父さま達はそうでは無かったのね。
私なんて居ても居なくても良いんだわ。
神の愛し子?神に愛されているのにまだ足りないって言うの?
「あの子も無くしちゃえば良いのよ」
その子は知らない。奪われることの悲しさや辛さなんて。
誰も私の気持ちなんて気にしない。にーさまだって、私じゃ無くてあの子が居たらいいんでしょ?その為に私の戸籍をあの子にあげるんでしょう!
「ならあげるわ。その代わりにあなたの場所を私にちょうだい」
「父さま、なんで当主様はにーさまを治してくださらないの?」
「……簡単な事なら父様がなんとかしてるさ」
父さまは頭を抱えて悩んでた。戸籍を差し出すと言ったのに、当主様からは何の音沙汰も無くて、以前は日に一回の魔力補給で済んでいたのに今では3回も必要な程……にーさまの魔力核は欠けが増えて、小さくなってた。
「父さま、愛し子様が当主様のところにいるのはなんで?……とっても大切な子なんでしょ?そんな子がいたら貴族位あがるってメイドが言ってた。でもそんな大切な子を……にーさまの為に力を使ってくれるの?にーさま助けてもなんの足しにもならないのに」
「何処でそんな戯言を聞いたか知らんが、そんな事は全くの嘘だ……そう、嘘だ。信じるんじゃない」
そう言いながら、父さまの目はみるみる曇っていって、胸元に揺れるサンルナサークルのペンダントを無意識に触ってる。やっぱり父さまも不安なんじゃ無い。
それから父さまに強請って会合や当主様と会う時は私を連れて行ってもらったわ。必要な事、あの子の状況。私が何も分からない子供だと、当主様も父さまも、お母さまもいろいろな事を教えてくれた。
可哀想なデュード家の娘、次期当主の妹。使える立場は全て使った。可哀想な私をアピールして、私の言葉は全てにーさまの為だと思わせた。トルソンさまを好きなのは本当だけど、それは単に絵本の王子さまを見てるのと同じこと。それよりも……今はあの子に思い知らせたい気持ちでいっぱいなの。
あなたの所為であなたの居場所が無くなるって事をね。
だが、賢いと言っても子供の浅知恵。カナムの提案に色を付けた内容の手紙をあろう事かアルバートに送り付けた彼女。それがどういった結果を招くかまでは想像出来ていなかった。
「どう言うつもりだ!」
「え?」
「何でこんな手紙を当主様に送った!フロリア様に代わってお前がフェルダーン家に行くだって?何でこんな事をっ」
どうして?間違ってないでしょう?
父様達はあの子が正当な手続きを踏んで名を得たデュード家の長女。そうしたかった。そうでしょ⁉︎
「父さま?だってフロリアさまには私のこせきが必要なんでしょう?」
「だからって、何故お前がフェルダーン家に行く事になるんだ!」
「だって……私の顔を知ってる人は沢山いるでしょう?」
「デュード家の長女だって聞いていたのに、フロリアさまだったらみんな信じないよ?」
「……一門の長達は皆、既にフロリア様の存在を知っているんだ。この前の奉納祭で顔見せがあったんだ。そして……フェルダーン本家の次期当主として系譜に入られたんだ」
そんな!嘘よ。そんな事聞いていないわ!どうして、どうしてあの子には全てが与えられるの!
「当主様は酷く……ご立腹だ。一時はお前を教会に入れろとまで仰ったんだ」
私は悪く無い!私は私の存在を守ろうとしただけ。なのに何で!
「それを収めて下さったのはトルソン卿だ。あの方は元名無し……お前と同じだったんだ」
トルソンさまが?あんなに凄い人が名無し……。だから私を助けて下さった?父さまも当主様も分かってくれない、私の存在なんて簡単に右から左へと移せるって思ってるじゃない!
「ふえっ、ううっ!や、やっぱりっ名無しのかなしいきもちっ……名無しにしか分からないのよっ!うぇぇぇぇぇん!」
「……お前に辛い思いをさせているのは分かってる。だからフロリア様への協力は惜しまないと決めたんだ!何故……それが分からない!」
「わかるわけない!フェルダーンの家系のひとしか会えない!にーさまみたいにお友達もいないしっ!街にも行った事ない……なのに何でフロリア様には何でもしてあげるの?私は要らない子なんでしょ?ふぇっ、うえっ私っただの魔力補給の為だけのそんざいっ!ならトルソンさまのおそばに行ってもいいじゃない!それ位いいじゃない!」
「なっ!なんて事を……」
「うぇぇーーーーん!トルソンさまぁぁ」
その日から、私は西の離れの部屋に禁足処分となった。日に3度、魔力補給の為に、にーさまが来てくれる。でも、執事長が側に居てお話はしてはいけないと言われた。心無しかにーさまのお顔も、私に怒ってる様で、私は抱き付くのをやめてただ魔力を送った。
「もうすぐ、お前にも名が貰えるんだ。それまでの辛抱だよ」
そう言って部屋を出て行ったにーさま。
今更名前が貰えても、私に何が出来る?
当主様は私をもう見てくれないだろうし、
トルソンさまのお側以外で、この一族の中で私の居場所は無い。
「お嬢様!お坊ちゃまの病がっ!治ったのです!奇跡が起きたんです!」
嬉々として語るメイドの言葉に、私は耳を疑った。
本当に神の愛し子だったと言うの?
そんなのは拾い子を守る為に吐いた当主様の嘘だと思っていたのに。
本当に……愛し子だった?
「旦那様が禁足を解いて下さいましたよ!お坊ちゃまの所に参りましょう!」
私達が部屋を出ると、エントランスの方から少女の声が聞こえた。きっとこの子が……気が付けば走っていて、私は何がしたいのか分からないままお声を掛けてしまったの。
「待って!待って下さいトルソンさまっ」
会ってみたかった。私から全てを奪おうとした愛し子を。
けれど、トルソン様の腕に抱かれた彼女を見て分かってしまった。
あぁ、私がこの方に差し上げるのは当然だったんだって。
なのに……どうしてこの方から奪えると思ったんだろう?
蔑む視線を向ける事なく、キラキラ光る瞳は太陽の様に明るくて、笑った顔は私と会いたかったと言ってくれている様だった。勝手に悲しんで、勝手に彼女を悪者にしていたのが恥ずかしくなった。
「おや、どなたですか?男に気軽に声を掛けるなんて端ないですよ。屋敷メイド見習いですか?」
あ……トルソン様もご存知なのよね?当然だわ……。
「あ、あのっ、ごめん!悪気は無いの!パパっ!ごめんなさいしてっ」
慌ててトルソンさまを制してくださる彼女。
この方は私が名無しなのを知ってらっしゃるのかしら。
だとしたらこんな事、言ってくれるはずが無い。
「良いんです。なれてますから」
悲しいけど、私は間違った事をしたんだもの。
あんな風な言葉で非難されても仕方が無いわ。
「パパ、自分がされて嫌な事を私が他人にしたら……パパ怒るよね」
自分がされて嫌な事を他人にしたら……?
貴族である以上、貴賤は当然で平等など無いと教わってきたわ。
なのに、それをおかしいと言われるの?
はっ!それよりも!お礼をっ!
にーさまを治して下さったお礼をしなくては。
「ち、違います!おれいを……にーさまをなおしてくれたって聞いて」
にこりと微笑むお顔はお花の様で、思わず見惚れてしまった。
聖女……そう、彼女は聖女様なのだわ。
「初めまして。フロリアだよ!フローって呼んでね!」
「はじめまして、デュード家の長女です」
彼女を包む優しいその風が、私に近づくなと怒ってるみたいだった。きっと、トルソンさまの魔力。盾だと聞いた……仕方が無い事だと思うし、羨ましくもある。けれど、その対応が当然だと思ったの。守られるべき人なんだから。いつか、ちゃんと向き合って謝れる日は来るかしら?受け入れて貰えるかしら。
「ねぇ、今度お名前貰えるんでしょ?お名前決まったら……教えてね。お父さんが良いよって言ったら遊びに来てもいーい?」
貰えると思っていなかった優しい言葉。父さまやにーさま達とは違う、私を1人の人間として差し伸べて下さったその言葉が、手が……私を掴んで離さなかった影を追い払ってくれた様に感じた。
「はっ、はいっ!おまちしてます」
いつか、名前が貰えたら真っ先に彼女に伝えたい。
「フロリア、お前に手紙が来てるぞ」
「私に⁉︎やったーーー!初めてのお手紙!うっれしいなっ!誰だろ!」
その日、一通の手紙がフロリアの手元に届いた。
ピンク地に翡翠色の糸で若葉の刺繍がされた封筒。
そして可愛らしいリボンのシールが貼り付けてあって、
それが女の子からの物だと云うのがすぐに分かる物であった。
「パパっ!お父さん!おじちゃん!ラナさんとロアさんも見てっ!見てっ!見て‼︎」
「誰からだ?」
「私達も宜しいのですか?フロリア様」
「あー?手紙ぃ?呪いの手紙だったりしてな」
「違うもん!私のお友達からのお手紙なんだよ!」
「「友達⁉︎」」
結びの神 フェリラーデ神の愛し子 フロリア様
先日は兄様の病気を治して下さってありがとうございました。また、ご挨拶もきちんとせず、大変不躾でありました事、申し訳ございませんでした。
養父様であり、御当主からも聞いてらっしゃるかもしれませんが、私はフロリア様に対して酷い事を致しました。謝っても謝りきれない事にございます。ですが、私はフロリア様にお許し頂きたく存じます。そして、先日のお言葉を間に受けた事をお許し下さるのでしたら、是非お見知り置き頂きたいのです。
名を頂きました。
私の名は、アリスリールです。
アリスリール•デュードとして系譜にも入れて貰いました。
是非一度、ご挨拶に伺いたくお手紙をお送り致しました。
シャナアムト神の瑞風が、フロリア様と私の結を解し、また正しく結ばれる事を願って止みません。どうか、今一度その御手に縋る機会を御与え下さい。
フロリア様の溢れる3神5形威の恩寵が、須く世を照らします様に。
アリスリール•デュード
子供とは、大人が思う以上に賢く、そして正しく世界を見る事が出来る存在なのだと誰かが言った。そして、自らの非を認め、正す為の勇気を持つのも子供の内だけなのだと。
「お父さんの言った通りだね!アリスリールちゃん良い子!」
「「良い子……」」
失敗を繰り返さない為に警戒するのは大人の証。だが、大人を経験していた筈のフロリアの単純さに、ハリィやアルバートは微笑ましくフロリアを見つつも、人たらしの家系と言われるデュード家の兄妹とは距離を取らせたい。そう思った。
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