上 下
22 / 74
第二章 盾と剣

1.5 冬の奉納祭

しおりを挟む

「カナムの……養子、です……か?」

 アルバートの側仕えである、筆頭側仕えのカナムにフロリアを養子に出すのはどうか、その思ってもいなかった提案にハリィは喉の奥が締め付けられる様な感覚を覚えた。

 思ってもいませんでした。アルバートにならばフローを形だけでも養子とする事に異論はありません。勿論、嫌な事に変わりはありませんが、彼ならばいざとなったらその身を呈して守ってくれるだろうと言う安心感があるからです。しかし、カナムだなんて……。

「あ、あの……いえ、その」

私は膝の上に置いた手が、冷たくなって行って、微かに震えているのが分かり手を組み誤魔化しました。しかし、アルバートの目は私の動揺を見逃してはくれませんでした。

「もし、カナム以上の養子先があるならそこでも良い。お前に当てはあるのか?」

「……いえ」

 友人と言える程の間柄の人間はアルバートしかいない。こんな時に己の間違いを思い知らされます。過去、私が正しいと、当然だと……何の疑いもなく同僚を、上司を、他人を傷つけて来た結果が今、私を追い詰めていると言う事がこんなにも苦しいなんて。
 もしカナムが養父となれば、フローの事を教会にも王宮にも報告する必要はありません。フェルダーン公爵家、もしくはトルソン侯爵家が後見を務めれば即登録は完了するでしょう。ですが、それでは私の娘では無く、カナムの娘になってしまう。

「ハリィ、お前どうするつもりだったんだ」

「離縁して、爵位を返上して……国を出るつもりでした」

「馬鹿かお前」

「……それしかフローを私の娘にする事は出来ないではないですか」

「まずお前が考えるべきはあいつの身の安全じゃないのか」

 反論の余地もありません。その通りなのは分かっているんです、分かっていても……あの子が私以外の誰かの娘になる事を、私は承服出来ない。あの子自身を、名実共に家族にしたい。それをあの子も望んでくれている。長く想像していた親子、家族という形ある物が手に入る、入れられると思った。

「お前、願望を叶える努力もしなかった奴が、自分の欲に塗れたその夢の為にあいつの身を、これからを危険に晒すというなら、そんなのは親とは言わない。お前の中にある理想の親は、家族はそんな事を許すのか」

「旦那様!お待ちください!」

 鋭い言葉でハリィを追い詰めるアルバートを、カナムは止めに入るとハリィの横に跪いた。

「トルソン様、誤解なさらないで頂きたいのです。旦那様は説明が足りていませんよ」

「カナム……どういう事ですか?」

 カナムはアルバートを見て、眉を顰め窘める顔をして言葉を選んだ。

「私には姉がおります。姉には5歳になる娘がおりまして、その子にはまだ名がありません。その意味は……トルソン様が良くお分かりだと思いますが」

「まさか、神の捨て子魔力補給なのですか?」

「勿論、その為に産んだ子ではありませんが、次期当主となる長男が魔力欠乏症を発症しまして、仕方なくそうする事になりました」

「そう、ですか。お辛いですね」

 そうか、私の様に消耗品として生を授かったのではないのですね。良かった。そんな不幸の星の元に生まれるのは……私だけで十分ですよ。

「お気遣いありがとうございます。その子は女の子ですが、私の養子とする事で、後に婿を取り後継者を得ると言う名目が立ちます。戸籍上その子を私の養子とし、フロリア様に名付けの儀を受けて頂きます。そしてフロリアと命名してもらおうと考えています。その役目をカリーナ様にお願いするつもりではありますが、まだ誰にお願いするかは決まっていません。……ですがそれさえ済めば、その子は姉の元で変わらず育てる事が出来、フロリア様は当家でお世話ができるのです」

「そこまで考えてくれていたんですね。ですが、カリーナ様はあの日の事を覚えてませんよね?」

そこまで黙っていたアルバートは、髪を掻き上げ面倒臭そう吐き捨てた。

「だから本当は婚約期間をそこまで引き伸ばしたかったんだがな、そうすればあいつのしつこい恋愛感情とやらが役に立つ筈だったんだ。済んだ事は仕方ない。そこは俺が聖経由でハカナームト神に伺い立てるつもりだ」

 そこまでの話を聞いても、ハリィの心は晴れないでいた。どんなに上手く事が運んでも、自分の家族にはなってもらえない。その事がハリィが切望して止まない物を更に遠くへと追いやったと、目に見えて落ち込んでいる。

「アルバート、お願いです。私からあの子を取り上げないで下さい……カナムの養子となる事が一番良いのは分かってるんです。でも、会えなくなるのは……辛すぎて」

 カナムは側仕えと言う職務に就いていても、貴族位を持つ歴とした男爵家の令息であり、その養女となるのであれば社交界や貴族学院に向かう以外に基本的に貴族の親は子女を外出させる事が無い。その事をハリィは憂いていた。

「トルソン様、父もフロリア様の事は存じております。神子である事も……トルソン様のご希望の通りにフロリア様をお側に置かれ、お導きすれば良いのです。今と何も変わりませんよ……戸籍上の家族とはなれませんが、私はトルソン様のお嬢様をお預かりしている。そのつもりでお世話させて頂くと元より心に決めておりますから」

 これ以上の良案は無かった。早々にフロリアを公的にこの国の住人としなくては、いよいよフェルダーン家が国王と教皇に糾弾される可能性が出て来ていた。それは毎夜フロリアがトルトレスとクローヴェルとやり取りしている神託が原因であり、教会や王宮に対して誤魔化しが効かなくなっていたからだった。

「いつか、トルソン様がマリーナ様との結が解け、万事問題無くフロリア様をお迎え出来るようになりましたら、その際は堂々と家族として結をお固めになられるのが宜しいと思うのです。いかがですか?まだ、ご不安ですか?」

「アルバート、いつか……いつかちゃんとフローを、私の娘だと言えるようになるだろうか?」

「それはお前次第だ。まずはあいつの身の安全の確保、そして聖戦を必ず勝利で終わらせる事、最後にお前の悪夢を説き伏せる事だ」

「……分かりました。その方向で宜しくお願い致しますアルバート、カナム」

 ソファから立ち上がり、ハリィは深々とカナムに頭を下げ、何度も何度も「どうかフローを、娘を頼みます」と繰り返した。

「畏まりました。当家の家名に誓って、フロリア様をトルソン様へお返しするまで全身全霊を以てお守り致します」

 こうして、フロリアの知らぬ所で着々とこの世界に彼女の居場所が作られて行った。



 
 シャナアムトの守護する秋は過ぎ、オーフェンタールの守護する初冬に季節は移り変わっていた。リットールナの貴族街では、名門商会の旗艦店が、こぞって冬の奉納祭までマーケットを立ち上げており、中には宮廷パティシェが出店を出して菓子を売っていたりと賑わいを見せていた。

「シリル!走っては危ないですよ」

「大丈夫だよパ、ハリイエルさん!早くっ!こっちこっち!」

 魔法で髪や目の色を変えたフロリアとハリィは「シリル」と「ハリイエル」と名を変え2人でこのマーケットに訪れていた。出征まで一週間を切っていて、この日を逃せば2人で外出は出来ないと、ハリィは徹夜で仕事を終わらせた。そして、ハリィに会えない間、フロリアはカナムの姉ケネットにマナーを叩き込まれていた。

「シリル!どこですか?シリル‼︎」

溢れかえる人混みに、大人の腰までも無いフロリアの姿を見失ったハリィは慌てて名を呼んだ。

「ハリイエルさん!」

声のする方に目を向けると、金色の兎が何度もポーンポーンと宙に浮かんでは落ちて行く。それを見つけたハリィは「通して下さい!」と叫びながら人混みをかき分けた。

「あぁっ!だから言いましたのに!本当にフロ……んんっシリルは困った子です!」

 そんな愚痴を溢しながらも、走るハリィの頬は緩み、グレーに色を変えたその瞳は喜びに輝いていた。もう直ぐ夕暮れが訪れて、広場では王宮から打ち上げられる花火を見ようと更に人が集まりだしている。

「シリル!駄目では無いですか、だから何度も私が抱いて歩くと言いましたのに」

「だって!お祭りだよ!しかも約半年ぶりに外に出たんだよ?興奮するに決まってるじゃんパッ……パッパー。ふぅハリイエルさんなんて言いにくいなぁ」

「ふっ、ふふふっ本当に。慣れない事はすべきではありませんね。ですが頑張りましょう、シリル」

「ちぇっ仕方ないなぁ。ハリイエルさん、抱っこ!」

「抱っこも良いですが、肩車なんかはどうですか?これから花火が上がるようなので、広場に行ってみましょう」

「うん!あ、パパッ!あっ!……んんっパパ、パンがぁ美味しそうだぁよー」

「あははは!」

「もぅっ!笑わないでっ!頑張ってるけど出ちゃうんだもん!」

 出店を見ながら2人は他愛の無い、何の心にも残らない様な会話を続けている。飲食のマーケットでは串に刺さった鶏肉のグリルを買って2人で分けたが、まだ足りないと3本も買い、フロリアの手は串焼きで塞がってしまった

「おいしゅうございます!美味ですわこのザザナームの実り!」

「ふふっ、くくっ!と、とてもお上手ですよシ、シリル。ぷっ!」

 貴族の言葉難しすぎるよ。言われた通りに使ってみても、ただのフリにしか聞こえない!くっそぅ、品格とはなんぞや!
 でも、楽しい。日本のお祭りとは違うけど、フランスとかドイツとか、クリスマスとかになったらテレビで見る様な光景が今、目の前に!パパさんとのデート超楽しいし、マナー頑張った甲斐があったね!

「シリル、見て下さい!綺麗ですよ」

 ハリィは、フロリアの瞳の色に似た白地に青や緑、黄色のラメが散りばめられたレースの付いたリボンを見つけ、それを1ロール買った。

「ハリイエルさん、それどうするの?」

「帰ったら、これで髪飾りを作りましょう。きっと、いや、絶対可愛いですよ。残ったリボンはドレスを作る際に使いましょうか」

「すみません!店主さん!このリボンなんですけどこれくらいの長さだけカットして貰えますか?」

「大人の手首二周程度…30センチ程ですね、畏まりましたお嬢様。こちら如何しますか?袋にお入れしますか?それともこのままお持ちになりますか?」

むむっ!やりおる。この店員さんもお貴族様だな!よしっ!名誉挽回だ!

「袋に入れて下さいまし!私、この分だけ必要ですの!あ、袋はその紺色の綺麗な巾着にしてくださるかしら⁉︎」

 フロリアの言葉に、ハリィは笑いが止まらず体を揺らし、その揺れで肩の上のフロリアはぐらりと傾いた。

「わわわっ!っぶな!」

「くくくくっ!シリル、お言葉がっ」

「‼︎」

「ふふふっ、可愛いお嬢様、さぁどうぞ」

「あ、ありがとう存じますぅ」

「ふははっ!はっ、初めてですよ!こんなに笑ったのは!」

「笑いすぎ!おかしくないざます!」

「ざ、ざます⁉︎ふふっあははは!何ですか?その言葉!」

「あれ?お貴族様は使わないの?そうざます、頂いていくざます!とか」

「あははは!あっ、あはっ!くっ、苦しい!そ、そんな言葉、ヒジリィ様の国にあ、あったんですか?」

「んーー。誇張表現だったのかなぁ。イメージ的に貴族=ザマスだったよ。私の中で」

「あーーおかしい!頬が、痛いです。ふっ、ふふっ」

 顔を覗き見て思う。パパさんはやっぱり笑った顔が素敵だ。アルバートさんが言っていたみたいに、パパさんはお屋敷の人と話す時の顔と、私と話す時の顔が違う。そして笑顔は可愛いけれど、やっぱり嘘くさい。唯一、私が抱きついた時だけふわりと笑うその笑顔が本当のパパさんの笑顔だと思ってた。

「ハリイエルさん、私ハリイエルさんの笑った顔大好き!」

「……あ、いや、私の顔なんて……嘘くさいでしょう?笑った顔も」

「そうだね!嘘くさい!でもそれも全部好き!今日の笑ったお顔は100点満点!」


 私は空を仰ぐ。冷たい風が清々しくて、賑わう熱気が心を熱くする。そしてパパさんが触れる私の足首からは、少しの震えと熱が伝わってきた。

「……ありがとうございます。シリル」

ハリィの言葉は喧騒に掻き消されそうだったが、しっかりとフロリアの耳には届いていた。

 クローヴェルの闇の帷が降りた頃、広場に真っ直ぐ伸びる王城までの大理石であろう石で作られた、長い道の先からラッパやドラムの音が鳴り響く。人々は歓喜の声を上げ、ハカナームトへの祈りの言葉を口々にしていた。

「おぉ、トールお兄ちゃんとクロウお兄ちゃん、きっと満腹だねぇ」

「満腹?」

「お祈りとか、聖願せいがんや誓いの祝詞は2人にとってご飯みたいなもんらしいよ?カリーナさんの聖願せいがんはクセが強くて無理って言ってたけど」

「そうなんですね。どういった物をお好みなのでしょうね?」

「さぁ。私はカリーナさんのしか知らないからよく分かんない」

「今度、2人でトール様とクロウ様にお祈りをしてみましょうか」

「うん!そうだ、出征の日はアルバートさんのお家から行くでしょう?」

「いえ、荷物や部隊の確認がありますので騎士棟から出るつもりです」

「えぇっ!じゃ、じゃあその前日はお泊まりして?一緒にお祈りしよ?」

「分かりました。2人でお祈りをしましょうね」

 その言葉に、フロリアはハリィの頭に頬を乗せ「絶対だよ」そう言った時だった。

パーン!パーン!ドドンッ!

花火が打ち上がり、その音は広場まで響き渡った。フロリアは花火を見ながら、翌週には出立するハリィを想った。

 トールお兄ちゃん、クロウお兄ちゃん、フェリラーデさん、みんな。パパを守って。じゃないと私、このまま魔神になっちゃうからね!私の汚れはまだ半分くらい残っているみたいだし、ほんとになっちゃうからね!なっちゃたら知らないよ⁉︎すっごい蹂躙するからね!

「フロー」

「はっ!……トリップしてた。なにー?」

ドンドンと花火は上がり続け、人々の歓声は更に大きくなって行く。しかし、ハリィの声は何故かフロリアにはハッキリと届く。

「愛しています。誰よりも」

 我が人生一片の悔いなーーーし!お兄ちゃん!私、この世界でお兄ちゃんみたいに私を大事にしてくれる家族ができたよーー!安心してーー!

 私は花火の音で聞こえないフリをして、心でおどけてみる。じゃないと泣きそうだ……でも、ちゃんと返したい。この気持ちを。それにパパさんに言うのは恥ずかしく無い。だから正直に伝えよう。

「パパ、私も愛してるよ。だって私のパパは世界一だもん!」

 夜空に花開くこの光は、お兄ちゃん達にも見えているだろうか?見えているなら、聞こえているなら私の願いを知って欲しい。

 叶うなら、あと少し。もう少しだけこのまま幸せでいさせて下さい。














しおりを挟む
感想 18

あなたにおすすめの小説

転生した社畜は異世界でも無休で最強へ至る(旧題|剣は光より速い-社畜異世界転生)

丁鹿イノ
ファンタジー
【ファンタジア文庫にて1巻発売中!】 深夜の職場で人生を終えた青桐 恒(25)は、気づいたらファンタジーな異世界に転生していた。 前世の社畜人生のお陰で圧倒的な精神力を持ち、生後から持ち前の社畜精神で頑張りすぎて魔力と気力を異常に成長させてしまう。 そのうち元Sクラス冒険者である両親も自重しなくなり、魔術と剣術もとんでもないことに…… 異世界に転生しても働くのをやめられない! 剣と魔術が存在するファンタジーな異世界で持ち前の社畜精神で努力を積み重ね成り上がっていく、成長物語。 ■カクヨムでも連載中です■ 本作品をお読みいただき、また多く感想をいただき、誠にありがとうございます。 中々お返しできておりませんが、お寄せいただいたコメントは全て拝見し、執筆の糧にしています。 いつもありがとうございます。 ◆ 書籍化に伴いタイトルが変更となりました。 剣は光より速い - 社畜異世界転生 ~社畜は異世界でも無休で最強へ至る~ ↓ 転生した社畜は異世界でも無休で最強へ至る

婚約破棄されたので、論破して旅に出させて頂きます!

桜アリス
ファンタジー
婚約破棄された公爵令嬢。 令嬢の名はローザリン・ダリア・フォールトア。 婚約破棄をした男は、この国の第一王子である、アレクサンドル・ピアニー・サラティア。 なんでも好きな人ができ、その人を私がいじめたのだという。 はぁ?何をふざけたことをおっしゃられますの? たたき潰してさしあげますわ! そして、その後は冒険者になっていろんな国へ旅に出させて頂きます! ※恋愛要素、ざまぁ?、冒険要素あります。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー 文章力が、無いのでくどくて、おかしいところが多いかもしれません( ̄▽ ̄;) ご注意ください。m(_ _)m

オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!

みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した! 転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!! 前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。 とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。 森で調合師して暮らすこと! ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが… 無理そうです…… 更に隣で笑う幼なじみが気になります… 完結済みです。 なろう様にも掲載しています。 副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。 エピローグで完結です。 番外編になります。 ※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。

神々に見捨てられし者、自力で最強へ

九頭七尾
ファンタジー
三大貴族の一角、アルベール家の長子として生まれた少年、ライズ。だが「祝福の儀」で何の天職も授かることができなかった彼は、『神々に見捨てられた者』と蔑まれ、一族を追放されてしまう。 「天職なし。最高じゃないか」 しかし彼は逆にこの状況を喜んだ。というのも、実はこの世界は、前世で彼がやり込んでいたゲーム【グランドワールド】にそっくりだったのだ。 天職を取得せずにゲームを始める「超ハードモード」こそが最強になれる道だと知るライズは、前世の知識を活かして成り上がっていく。

【完結】王女様の暇つぶしに私を巻き込まないでください

むとうみつき
ファンタジー
暇を持て余した王女殿下が、自らの婚約者候補達にゲームの提案。 「勉強しか興味のない、あのガリ勉女を恋に落としなさい!」 それって私のことだよね?! そんな王女様の話しをうっかり聞いてしまっていた、ガリ勉女シェリル。 でもシェリルには必死で勉強する理由があって…。 長編です。 よろしくお願いします。 カクヨムにも投稿しています。

公爵家次男はちょっと変わりモノ? ~ここは乙女ゲームの世界だから、デブなら婚約破棄されると思っていました~

松原 透
ファンタジー
異世界に転生した俺は、婚約破棄をされるため誰も成し得なかったデブに進化する。 なぜそんな事になったのか……目が覚めると、ローバン公爵家次男のアレスという少年の姿に変わっていた。 生まれ変わったことで、異世界を満喫していた俺は冒険者に憧れる。訓練中に、魔獣に襲われていたミーアを助けることになったが……。 しかし俺は、失敗をしてしまう。責任を取らされる形で、ミーアを婚約者として迎え入れることになった。その婚約者に奇妙な違和感を感じていた。 二人である場所へと行ったことで、この異世界が乙女ゲームだったことを理解した。 婚約破棄されるためのデブとなり、陰ながらミーアを守るため奮闘する日々が始まる……はずだった。 カクヨム様 小説家になろう様でも掲載してます。

元侯爵令嬢は冷遇を満喫する

cyaru
恋愛
第三王子の不貞による婚約解消で王様に拝み倒され、渋々嫁いだ侯爵令嬢のエレイン。 しかし教会で結婚式を挙げた後、夫の口から開口一番に出た言葉は 「王命だから君を娶っただけだ。愛してもらえるとは思わないでくれ」 夫となったパトリックの側には長年の恋人であるリリシア。 自分もだけど、向こうだってわたくしの事は見たくも無いはず!っと早々の別居宣言。 お互いで交わす契約書にほっとするパトリックとエレイン。ほくそ笑む愛人リリシア。 本宅からは屋根すら見えない別邸に引きこもりお1人様生活を満喫する予定が・・。 ※専門用語は出来るだけ注釈をつけますが、作者が専門用語だと思ってない専門用語がある場合があります ※作者都合のご都合主義です。 ※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。 ※架空のお話です。現実世界の話ではありません。 ※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります) ※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。

異世界転生した時に心を失くした私は貧民生まれです

ぐるぐる
ファンタジー
前世日本人の私は剣と魔法の世界に転生した。 転生した時に感情を欠落したのか、生まれた時から心が全く動かない。 前世の記憶を頼りに善悪等を判断。 貧民街の狭くて汚くて臭い家……家とはいえないほったて小屋に、生まれた時から住んでいる。 2人の兄と、私と、弟と母。 母親はいつも心ここにあらず、父親は所在不明。 ある日母親が死んで父親のへそくりを発見したことで、兄弟4人引っ越しを決意する。 前世の記憶と知識、魔法を駆使して少しずつでも確実にお金を貯めていく。

処理中です...