上 下
9 / 74
第一章 転生と始まり

6 それは神様と出会うこと

しおりを挟む
『黙れ女』

 急に現れたアルバートに、フロリア、ラナ、カレーナは驚きつつも安堵していた。それはこの3名が各々助っ人が現れたと思ったからだが、彼の口から発せられる彼とは似ても似つかない、聞くだけで萎縮してしまう様なその声に、3名はその場から身動きが取れなくなった。

『我がフェリラーデよ。恐るる事は何もない、さぁ我が元へ』

 誰に言っているんだろう?私って事は無いよね……だってアルバートさんだよ?私を間違ってもそんな眼差しで見たりはしない。だったらラナさん?これはカリーナさんに対しての言葉では無いだろうし……触れるなって言ってたって事はやっぱり私?まさか、ね?

『フェリラーデ』

 愛しい人を呼ぶ様に、誘い出す様に手を差し伸べるその姿。あり得ない。いつものあの人は、人斬り以蔵みたいにいつだって、何処だって殺ってやるぜっ!ってオーラ全開なんだから。それがまるで迷子の様に縋り付く様で……あの目が私は怖い。

『フェリラーデ』

 私はラナさんとカレーナさんの顔を見上げて、どう言う事?そう目で訴えたけど、2人も良く分からないのだろう。かなり狼狽している様だ。

「ラナさん ふぇりらーで どういういみ?」

「女神の……名です。3しん5形威けいいの1柱……愛とむすびの神フェリラーデ……カナムに教わったかと思うのですが」

「あぁ!かみさまの さんかくかんけーに、いかりと かなしみとあいの5つのまりょく!」

「えぇっ⁉︎……ま、間違ってはいませんけれど、そう言った関係だけでは無いのです」

 そうは言っても、私がカナムさんに教わった神の話は簡単にまとめるとこうだった。

1 、始まりの神、トルトレスは孤独を拗らせすぎて、終わりの神クローヴェルを生み出した。

2、2人は最初こそ仲が良かったけど、2人きりがいいクローヴェルと、仲間を増やしたい本来陽キャのトルトレスが喧嘩した。

3、1人だけならと妥協したクローヴェルが魂を、トルトレスが神体を作って愛の神フェリラーデを生み出した。

4、超絶美人な彼女を巡って争いが起き、彼女は2人を見放しその力を人間に与えた。それでも争う彼等の力から5柱の神が生まれた。

だったよね?5柱の神は、2人の相手が面倒になってフェリラーデ側に付いた火、水、土、風、雷、氷を司る神。女神に振られ、慌てて神の役割を思い出したアホ神がこの世界に舞い降りて、教会の崇める主神として人間界に力を貸す時は手を取りあうと約束した。だから、私の言った事は間違ってはいない筈だよね?

「アル!貴方のフェリラーデは私ですわ!」

 まだ、その姿に囚われアルバートとは別の物が、彼の口を使い怒りを、願望を吐露している事を認めないカレーナ。ラナとフロリアは、アルバートの姿をしている何かに縋りつこうとするカレーナの腕を掴み首を振る。

「離しなさい!私はアルの側に行かなくては!」

 馬鹿なのこの人!どう見たってあの人はアルバートさんの姿をした別者じゃん!ちょっとぉ、恋は盲目って言うけれどさ、あんな化け物みたいなドス黒いオーラ身に纏ってても構わず特攻出来るの⁉︎いや、無理でしょ!

「バルバル!あれ あるまーとさん ちがう!こわいやつ!」

「っ⁉︎何を言っているの?あれはアルよ!」

「カレーナ様!フロリア様の言う通りでございます!あの声はアルバート様のお声ではありませんよ!」

「もぅっ!離しなさい!アルが私を呼んでいますでしょう⁉︎」

 ずっとドス黒いオーラをばら撒きながら、アルバートさんは『フェリラーデ』と女神の名を呼び続けている。でも、どう考えてもあのアルバートさんがこんな事をすると思えないし、私達を見ている様で見てない気がする。

「あるまーとさん おしごとは?」

恐る恐る私はアルバートさんに声を掛けた。何と返事をするのかは分からないけれど、壊れたロボットみたいに『フェリラーデ』一辺倒な答え以外の言葉が聞けたなら、会話が出来るなら、本当のアルバートさんを呼び起こせるかもしれない。

『フェリラーデ、さぁこちらへ』

「っ!ふぇ、ふぇりあーでって だれ?」

『フェリラーデ』

 駄目だこりゃ。ぶっ壊れてるよ。どうしたもんかな。ここから動いたら攻撃されそうだし……。早く、早く誰かここに来てよ!護衛や執事さん達何してるの⁉︎

「アルバート様、フェ、フェリラーデ様はアルケシュナーの季節からお出になる事はございません。それは……ハカナームト神の光と影に囚われぬ為……ご存知でございましょう?」

むむっ⁉︎習ったぞ!アルケシュナーは氷の神様!冬の事だっけ……それにハカナームト!トルトレスとクローヴェルが人の前に現れる時に合体した神様の姿だった筈!言わばトルトレスとクローヴェル2人の事を指す名前だ!
 え″っ⁉︎ってことはアルバートさんの中に居るのってハカナームトなの⁉︎

『……ならば、其方は誰だ。フェリラーデの瞳を、身体を持つ者よ』

その言葉に、ラナとカリーナさんが私を見下ろす。やめてよ!やめてーー!そんな目で私を見ないでぇ!

「この方は当家の客人……フロリア嬢です。フェリラーデ様では……ございません」

 ぎゅっとフロリアをラナは抱き締めると、そのまま抱き上げ一歩後退した。フロリアはラナの顔を見上げたが、その険しい表情を見て、顔をその胸に押し付けた。

『それは私の物だ……すぐこちらに寄越せ。下賤なる者よ、我が神罰を受けたくなくば』

「……ラナさん、わたし おはなし してみる」

「フロリア様⁉︎な、なりません‼︎」

「だって わたし ふぇりあーで ちがう。 おはなし したら わかること」

 いや、マジ無いわ。もしかしてもしかしてだけど、聖女ってフェリラーデの肉体を持つ者って事だったりしないよね⁉︎この目、フェリラーデの魔力が篭ってるもの、なんて事無いよね⁉︎

 はぁ。確かめるには直接話すしか無いよ。

 私はラナさんの腕から飛び降りると、アルバートさんに近づいた。流石に怖いから2メートル位離れた所までしか近付けなかったけど。

「あぁっ……フロリア様っ」

 オロオロと、ラナは手を胸元で手を組みながらフロリアのその小さな背中を見つめている。カレーナは納得いかない、だが恐怖を感じてもいる様な顔をしていた。

「あるまーとさん」

『何故、私をアルマートと呼ぶ。トルトレスクローヴェルと何故呼んではくれぬのか』


音が重なる。やはりアルバートさんの身体に2柱の神が入り込んで居るのだろうか?


「わたし ふぇりあーで ちがうよ」

その言葉に、ハカナームトはゆっくりと側に近付いてくる。

 ズモモモモッ!そんなオトマトペが見えそうな程黒いオーラを振り撒きながら近付かないでーー!怖いよー!

「うっ だっ だってその からだ あるまーとさんのだよ? あるまーとさんにしか みえない」

『ふむ』

 少し、何かを考え込む様な姿を見せるハカナームトにフロリアは、このままアルバートの肉体から離れてくれたなら、意識を取り戻したアルバートが何とかしてくれるのでは?そう思った。

「はかなーむと なの?」

『フェリラーデ、やめてくれ。それは私の名では無いだろう?さぁ、その美しい声で私の名を呼んでくれ』

えっ……どっち呼べば良いの?トルトレス?クローヴェル?あぁっ!これって危険じゃん!どっち呼んでも怒られるやつじゃん!

「うぅっ その からだのなかだと どっちか わかんないよ」

『何故だ、其方が愛する我が名を呼ぶのに姿は関係無いであろう』

ありますぅ!大アリですぅぅ‼︎
わっかんないんだって!名前しか私知らないし、教会にも行った事無いから神の像も見た事無いし!

「うぅっ」

 どうしようかと、フロリアが唸っていると背後からカリーナが声を上げた。

「フロー……今はトルトレス神の加護強き光の間……分かりますわね?この意味が」


えっ‼︎わ、分かんない!
でも、トルトレス神って事よね⁉︎

「と、とりゅとりぇしゅ さん?」

『フェリラーデ、いつもの様にトールと呼んでおくれ?……ふぐっ!うぅっ、我はトルトレスでは無いっ‼︎』

ひゃっ!ちょっと!ど、どう言う事よ‼︎違うって言ってますけど⁉︎

 私は振り返り、カレーナさんを見たけれど、カレーナさんもラナさんも困惑していてオロオロと互いの顔を見ていた。マジかよーー!どうしよう。トルトレスと呼べばクローヴェルが怒り、クローヴェルと呼べばきっとトルトレスが怒るんだろうな。

「ほんとの すがた みせたほう よぶよ?いま あるまーとさん」

どっちでもいいから出て来て!取り敢えずそこから出といでぇ!

 私は必死に問いかけた。恐怖を飲み込みながら縋る様にハカナームトに手を伸ばしてみた。

「「フェリラーデ」」

 アルバートの左手が私を呼ぶ様に手招きし、右手は私の手を掴む様に伸ばされた。怖い、怖すぎて足が震える。

「どっち わたしのそば くる?わたし こわくて あるけない だっこしてくれるの どっち?」

その言葉に、我先にと金色のモヤとグリッターを散らした様な黒いモヤがアルバートの身体から離れ出て来た。

「「我が」」

 本当は仲良いでしょ……2人とも。ドサリとその場に崩れ落ちたアルバートさんの身体を、ラナさんとカレーナさんが駆け寄り助け起こした。気を失っているのか、普段は大木の様にがっしりとして、嵐にも倒れる様な事の無さそうな彼がぐったりと倒れている姿になんだか不安になる。

「「フェリラーデ」」

「……うざっ」

 おっとぅ。本音がチラリだよ。ダメダメ!今ここで神様が激怒とかしようものならラナさん達に何が起きるか分からない。素直に両方の手を取ろうじゃないか!

「もやもや きもい おかおみせて」

「「きもい とは何だ?どう言う意味だフェリラーデ」」

「……わすれていーよ。そのもや おてて つなげないよ?おてて つないで ごはんたべにいこう?」

 すっと姿を変えたモヤは、金髪のロン毛に金眼、白のロングジャケットの様な、聖職者が着ていそうな服を着たトルトレスと、真っ黒なこれまたロン毛に、黒のオパールの様な目をして、トルトレスの黒バージョンの服を着ていた。

「「フェリラーデ、我が手を」」

「……」

はいはい。手を繋げば良いんでしょ?繋げば!さて、これからどうした物か。これじゃまるでグレイだよ私。何処に行こうってのさ!

「フェリラーデ、さぁ我と共に帰ろう」

「とるとれしゅさん どこ かえる?」

「神の城に我と帰ろう」

「くろーゔぃるしゃん かみのしろ どこ?」

「「天上界だ」」

 聞いた私が馬鹿だったよ。天上界って!死後の世界じゃ無いですか!死ねと?私生まれ変わったばっかなんですけども⁉︎やだよ!また死ぬなんて!……折角、私を大切にしてくれている人達に慣れて、私も彼等と同じ様に大切にしたいと思える様になったのに。

 ハリィさん、もし私が居なくなったら悲しむよね?だって、大きくなったらお嫁さんになるって……約束したんだもん。あ、実際そうしたいなんて思ってないけど。でも、子供の振りをしてたって……彼の優しさは本物だって思ったから、傷付けたくないんだよ。

「アルバート様‼︎」

「アルッ!目を開けて!息をしてくださいまし!」

「あぁっ!何故アルバート様がこんな事に⁉︎」

「誰かっ!誰かぁ!助けて!アルを今すぐ助けて!」

「カレーナ様!癒しの魔法を!」

「っ!そ、そうね!」

呼吸が止まっているのか、バタバタと2人はアルバートを助けようと必死に心臓マッサージや魔法を使う。すると、小さく「はっ」という音がして、アルバートの浅く乱れた呼吸音が聞こえた。

 あぁ、これはヤバそうだ。
私ってば何がきっかけかは分からないけれど、この馬鹿神に目をつけられた結果……アルバートさんを殺しかけた。こんな自己嫌悪に陥る状況でも、自分の事を考るなんて。身勝手で浅慮、何一つ自分では出来ないくせに、この転生というビッグチャンスに、何か出来ると勝手に思ってた。出来るどころか彼等を傷付け悩ませる事しかしてないじゃん。
 自惚れたりはしないけど、みんなが優しいのは、この神様達が執着しているのは皆城聖わたしじゃなく、この身体とフロリアの魂なんだって事。そして、私の存在はここでは迷惑でしか無い。

「ハァ……やっぱり ここでも しょーもーひん」

「「フェリラーデ、何を悲しんでいる」」

「わたし ふぇりあーで ちがう。だからかな」

何の温もりも感じない彼等の手が熱いと感じるのは、私の体温が高いせいなのだろうか。出会った人々に与えられた優しさや、温もりは、単に私がそう望んでいたからで、彼等にとっては腫れ物に触る様な対応だったのかもしれない。それを単純で浅はかな私は、私に向けられた優しさだと感じていただけなのかな。

 神々に手を取られている私は、私を見ず、アルバートさんに必死に声を掛け、叫ぶラナさんやカレーナさん、そして彼女達の叫び声にやっと現れた執事や側仕え、護衛達がアルバートさんの側に駆け寄り心配している姿に、アルバートさんの心配もせずに勝手にショックを受けている。無性に……誰かの一番になりたいと思う私は最低だ。

「「其方には我々がついているではないか」」

 あぁ、顔に出てたかな。

「わたしの なか ふろーのたましい ある。ふろーおきたら わたし どうなる?」

 そう。あんた達神様にとっても、ハリィさんやアルバートさんにとっても私はフェリラーデじゃ無いし、フロリアじゃない。いつか目覚めるこの身体の本当の魂を、今程羨んだ事はないよ。
 贅沢な悩みだよね?この身体に入り込んだ事を素直に喜んで、幸せを甘受すれば良いのだろうけれど、どうしても私は私をフロリアだと認められない。そして悲しくもある……皆城聖わたしじゃなくても良いんだろうという気付きに。

「「其方は分かっておらぬのだな」」

「ん?」

「「フェリラーデが次のフェリラーデにおまえを選んだのだ」」

「……⁉︎はっ?」

え?な、何⁉︎フェリラーデって人名ってか神様の名前じゃ無いの?立場的な名前?それに指名制なんですか⁉︎そもそも指名された覚えも無いけれど!
 確か、女神フェリラーデは力を人の世の為に使いたいと、神の力を使える、ある意味その権利を特定の人間に与えたと言う。権利を与えられた者が男なら聖人、女なら聖女として世界の為にその力を使わなくてはならない。だけど、次代の聖人、聖女が誕生するきっかけや法則はまだ解明されていないと聞いた気がする。なら、何で私?いつ、誰が選んだの?

「でも このからだに フローのたましい あるよ?たぶん」

「「それはその身体に残る記憶に過ぎぬ。魂では無い。何故か教えてやろう。フェリラーデの肉体が朽ちる事は無い。魂の役割が終わる時、新たな魂がこの肉体に呼ばれ、その魂にあった肉体となり二つは結ばれるのだ」」

「わたし このからだに よばれたの?」

「「そうだ」」

 なら、やっぱり私はフェリラーデじゃ無いんじゃない。貴方達が愛したフェリラーデは、この身体には最初から居ないって事なのに、何故彼女に固執するの?未だ何処かに眠る彼女を探せばいいのに。

「なら やっぱり かみさま もとめる ふぇりあーで わたし ちがう」

「「この肉体がフェリラーデであり、そのフェリラーデが愛した魂に我々は惹かれて止まぬのだ」」

 何それ。誰でも良いんじゃん。節操無さすぎでしょ。

「わかた」

「「さぁ、共に還ろうぞ」」

それも良い。結局、ここに居てもアルバートさんやハリィさん、この屋敷の人達に迷惑が掛かるだけだもん。王様も、教会の偉い人もみんなこの肉体の存在を否定して、消えて欲しいと願っている。なら、今はまだこの肉体やフェリラーデの残した物に執着している彼等と共に行った方が……いいよね?

「ん」

 少し心が悲しくなって、やっぱりそうそう物語の様なハッピーエンドにはならない事を思い知らされた。本当は今すぐハリィさんが迎えに来てくれたら、そんな事を頭の片隅に居るフロリアの魂と思っていた肉体の記憶が、私の本音が呟いていた。

「ねー、うさぎの ぬいぐるみ もっていきたい」

「「……良いだろう。人間界の物は彼方には持っては行けぬが、それ位ならなんとかしよう」」

あーとありがとう

 短い間だったけど、アルバートさん、ハリィさん、みんな。お世話になりました。ごめんね、ちゃんとお礼言えなくて、駆け寄って助ける手伝いも出来なくて……ごめん。

 フロリアとトルトレス、クローヴェル等はアルバート達に背を向けて廊下を歩き出した。

















しおりを挟む
感想 18

あなたにおすすめの小説

オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!

みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した! 転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!! 前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。 とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。 森で調合師して暮らすこと! ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが… 無理そうです…… 更に隣で笑う幼なじみが気になります… 完結済みです。 なろう様にも掲載しています。 副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。 エピローグで完結です。 番外編になります。 ※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。

婚約破棄されたので、論破して旅に出させて頂きます!

桜アリス
ファンタジー
婚約破棄された公爵令嬢。 令嬢の名はローザリン・ダリア・フォールトア。 婚約破棄をした男は、この国の第一王子である、アレクサンドル・ピアニー・サラティア。 なんでも好きな人ができ、その人を私がいじめたのだという。 はぁ?何をふざけたことをおっしゃられますの? たたき潰してさしあげますわ! そして、その後は冒険者になっていろんな国へ旅に出させて頂きます! ※恋愛要素、ざまぁ?、冒険要素あります。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー 文章力が、無いのでくどくて、おかしいところが多いかもしれません( ̄▽ ̄;) ご注意ください。m(_ _)m

元侯爵令嬢は冷遇を満喫する

cyaru
恋愛
第三王子の不貞による婚約解消で王様に拝み倒され、渋々嫁いだ侯爵令嬢のエレイン。 しかし教会で結婚式を挙げた後、夫の口から開口一番に出た言葉は 「王命だから君を娶っただけだ。愛してもらえるとは思わないでくれ」 夫となったパトリックの側には長年の恋人であるリリシア。 自分もだけど、向こうだってわたくしの事は見たくも無いはず!っと早々の別居宣言。 お互いで交わす契約書にほっとするパトリックとエレイン。ほくそ笑む愛人リリシア。 本宅からは屋根すら見えない別邸に引きこもりお1人様生活を満喫する予定が・・。 ※専門用語は出来るだけ注釈をつけますが、作者が専門用語だと思ってない専門用語がある場合があります ※作者都合のご都合主義です。 ※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。 ※架空のお話です。現実世界の話ではありません。 ※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります) ※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。

公爵家次男はちょっと変わりモノ? ~ここは乙女ゲームの世界だから、デブなら婚約破棄されると思っていました~

松原 透
ファンタジー
異世界に転生した俺は、婚約破棄をされるため誰も成し得なかったデブに進化する。 なぜそんな事になったのか……目が覚めると、ローバン公爵家次男のアレスという少年の姿に変わっていた。 生まれ変わったことで、異世界を満喫していた俺は冒険者に憧れる。訓練中に、魔獣に襲われていたミーアを助けることになったが……。 しかし俺は、失敗をしてしまう。責任を取らされる形で、ミーアを婚約者として迎え入れることになった。その婚約者に奇妙な違和感を感じていた。 二人である場所へと行ったことで、この異世界が乙女ゲームだったことを理解した。 婚約破棄されるためのデブとなり、陰ながらミーアを守るため奮闘する日々が始まる……はずだった。 カクヨム様 小説家になろう様でも掲載してます。

全能で楽しく公爵家!!

山椒
ファンタジー
平凡な人生であることを自負し、それを受け入れていた二十四歳の男性が交通事故で若くして死んでしまった。 未練はあれど死を受け入れた男性は、転生できるのであれば二度目の人生も平凡でモブキャラのような人生を送りたいと思ったところ、魔神によって全能の力を与えられてしまう! 転生した先は望んだ地位とは程遠い公爵家の長男、アーサー・ランスロットとして生まれてしまった。 スローライフをしようにも公爵家でできるかどうかも怪しいが、のんびりと全能の力を発揮していく転生者の物語。 ※少しだけ設定を変えているため、書き直し、設定を加えているリメイク版になっています。 ※リメイク前まで投稿しているところまで書き直せたので、二章はかなりの速度で投稿していきます。

システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児
ファンタジー
輪廻転生のシステムのバグで輪廻の輪から外れちゃった! でも神様から便利なチートグッズ(笑)の詰め合わせをもらって、 他の星に転生しました!特に使命も無いなら自由気ままに生きてみよう! 主人公はチート無双するのか!? それともハーレムか!? はたまた、壮大なファンタジーが始まるのか!? いえ、実は単なる趣味全開の主人公です。 色々な秘密がだんだん明らかになりますので、ゆっくりとお楽しみください。 *** 作品について *** この作品は、真面目なチート物ではありません。 コメディーやギャグ要素やネタの多い作品となっております 重厚な世界観や派手な戦闘描写、ざまあ展開などをお求めの方は、 この作品をスルーして下さい。 *カクヨム様,小説家になろう様でも、別PNで先行して投稿しております。

【完結】天下無敵の公爵令嬢は、おせっかいが大好きです

ノデミチ
ファンタジー
ある女医が、天寿を全うした。 女神に頼まれ、知識のみ持って転生。公爵令嬢として生を受ける。父は王国元帥、母は元宮廷魔術師。 前世の知識と父譲りの剣技体力、母譲りの魔法魔力。権力もあって、好き勝手生きられるのに、おせっかいが大好き。幼馴染の二人を巻き込んで、突っ走る! そんな変わった公爵令嬢の物語。 アルファポリスOnly 2019/4/21 完結しました。 沢山のお気に入り、本当に感謝します。 7月より連載中に戻し、拾異伝スタートします。 2021年9月。 ファンタジー小説大賞投票御礼として外伝スタート。主要キャラから見たリスティア達を描いてます。 10月、再び完結に戻します。 御声援御愛読ありがとうございました。

異世界転生した時に心を失くした私は貧民生まれです

ぐるぐる
ファンタジー
前世日本人の私は剣と魔法の世界に転生した。 転生した時に感情を欠落したのか、生まれた時から心が全く動かない。 前世の記憶を頼りに善悪等を判断。 貧民街の狭くて汚くて臭い家……家とはいえないほったて小屋に、生まれた時から住んでいる。 2人の兄と、私と、弟と母。 母親はいつも心ここにあらず、父親は所在不明。 ある日母親が死んで父親のへそくりを発見したことで、兄弟4人引っ越しを決意する。 前世の記憶と知識、魔法を駆使して少しずつでも確実にお金を貯めていく。

処理中です...