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獣語 躍動編
唯一の趣味
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「俺は…ここには住めません」
イールンはルルバーナを目の前に、震える足を手で押さえながら
声を振り絞った。
俺は今、この人に何と言われた?
『明日からここの5階に住むと良い』
そう言われたよな?なんで突然そんな事をこの人は言ったんだ。
何か…目的でもあるのか?
「ほぅ、余程その恩人とやらの住処が居心地が良い様だな」
居心地云々じゃなくて!どう考えても怪しいだろ。
何で俺がここに住むという話になるんだ!
「何故、私がここに住まなくてはならないのですか?」
ルルバーナは徐にイールンに近付くと、一枚の紙切れを手渡した。
「これは其方のであろう?茶の心得があるのか?」
これ、俺のメモ!
さっき落としたのか…わざわざ持ってきてくれたのはありがたいけど、
やっぱり腑に落ちない。
「ありがとう…ございます」
手渡されたメモをイールンは鞄に仕舞うと、恐る恐るルルバーナを
見上げた。そのアメジストの様な瞳がじっと自分を見つめている事に
むず痒く、ゾワゾワとした物を感じたイールンは足元に視線を落と
した。
「ヤン、君は異界の茶を淹れられるか」
「は?茶…ですか…まぁ…はい」
「ならば明日、王宮へ来い」
この人、要件しか言わないな!従って当然だと思っているんだろ
うな…。俺は何故?どうして?…そこん所を聞きたいんだけど。
こちらの都合は無視かよ。
「あの…何故俺が…行かないと駄目なんですか?俺は…」
「くどいぞ。ヤン」
急に低く冷たい声を発したルルバーナに、イールンだけではなく
その場に居た誰もがビクリと震え上がった。
「何度も言わせるな。君の世界の茶を淹れよと言っているのだ」
「…ですが…まだこの世界の茶葉を私は知りません」
「明日までにこちらの世界の物を準備しておいてやろう。近い物があればそれを淹れよ」
「…」
俺に拒否権は無いって事かよ。嫌になるなこの態度…けど、ここで
断ってルイゼンスにまで何かされたら堪らない。行くしか無いのか…。
「はい…」
「住まいはどこだ?迎えを寄こそう」
「…テルベルト地区の…マルファー薬草店の…裏です」
「明日必ず来るように」
「…はい」
ルルバーナに押し切られたイールンは図書館から出ると、喉を
刺すような凍った空気を思い切り吸い込んだ。
茶を淹れろったって…俺に出来るのは台湾茶藝だけで紅茶や抹茶の様な
物は本格的には淹れられない。
それに、茶器もあっちで観光客に販売する為に試作で作ってもらった
サンプル茶器セットだ…本来なら紫砂の茶器で淹れたい所だけどな…。
イールンは風にはためく国旗を見ながら最後の記憶を思い返す。
俺はあの日、茶器製造工場で新しく売り出す茶器を見に行っていた。
最近では、茶葉の売れ行きよりも工芸品としての茶器の売れ行きの方が
良く、俺は伝統的な素材を使った茶器に現代風のデザインを施した
オリジナルの茶器を製造依頼していた。
そして、工場からサンプルを見て欲しいと連絡を貰って、大凡完成に
近付い物を試作品として貰った帰り道に、俺はバイクと接触事故に
遭い、気が付けばこちらの世界に来ていた。
雪山で目覚めた時の絶望感といったらなかった…。
本当にルイゼンスに見つけてもらえて幸運だったと思う。
彼は仕事である薬草師として、いつも薬草を仕入れている薬草園
訪れた帰りだったと言っていた。ただ雪に立ち竦む俺を家に入れてくれ
て、荒唐無稽な話を黙って聞いてくれた上に居住を許してくれた。
彼には恩義しかない。偶に、これでよく生きてこられたなと思う程
お人好しな所にも俺は好感を持った。
そんな彼も、あのサンプル茶器セットを気に入っている。
台湾茶だけではなく、紅茶や日本茶を淹れても楽しめるデザイン性の
高い茶器セットで、ケースに入れて持ち運べる物だ。マットな質感の
白いケースに、白磁に蓮の透かし彫りを施した茶器一式。
それと割れてヒビの入ったスマホに財布、それだけが俺の持ち物の
全てだ。スマホは既に電池が切れ使い物にならず、鞄の奥底に眠って
いる。
「ルイゼンスになんて言おうかな…」
トボトボと家まで続く道の途中で、俺は明日の事を考えながらも、
ルイゼンスの作る晩飯はなんだろうか、そんな事を考えていた。
「イールン様、お迎えに上がりました」
家の前には、2頭立ての馬車が朝早くから停留していた。
御者台からセバスチャンと言いたくなる様な人な執事が降りてきた。
カイゼル髭に燕尾服、懐中時計か何かのチェーン…似合いすぎだろ。
昨晩ルイゼンスに図書館であった事を話した。
『…そっか。ルルバーナ陛下にお会いしたんだね、それなら行かない
訳にはいかないね。きっと大丈夫だよ、陛下だって強引に君を王宮に
留め置くなんて事はしない筈さ』
そう言っていたけれど、彼の顔はとても不安そうで俺はなぜだか
申し訳ない気持ちで一杯になった。
「今日…必ず帰ってくるから」
彼を落ち着かせる為なのか、自分でも良く分からないけれど
確証もないのに、帰ると伝えた。
『うん、待ってるよ。君の好きなパイを作って…待ってる』
俺は玄関で睨みを利かせる警備の男たちに促される様に家を後にした。
いつもは通れない貴族専用の街路を走る馬車の中で、イールンは
茶器のセットの中身を確認していた。
茶壷、茶荷、茶杯3点、聞香杯2点…茶盤がないから…何かお盆の
様な物を借りるかな。後、もう残り2つになった工芸茶と1杯分の
阿里山金萱茶と東方美人。
これをもし気に入られて、作れとか言われても無理だし…。
もし飲ませるなら工芸茶だけにするか。
だとしたらグラスポットや大きめのシャンパングラスとかを
借りるかな。
イールンが色々と思い悩んでいると、執事がチラチラと茶器セットを
見ていた。
「…こちらの世界の茶器と…そんなに違いますか?」
「これはこれは失礼致しました。えぇ、とても小さいのですね」
「茶芸用としの茶器なので…日常的に飲む場合はもっと大きなカップで頂きますよ」
「さようですか。それに、とても美しいですな」
「ありがとうございます」
「こちらはヤン様がお作りになったので?」
「製造工場に依頼しましたが、デザインや素材の指示はしましたね」
「それは素晴らしい事でございます。」
「ありがとうございます」
「それはそうと…何故陛下は俺に声を掛けて、茶を淹れろと仰ったんでしょうか…」
俺の質問に、執事さんは『陛下の唯一のご趣味なのです。お茶を頂くの
も、作る事も』と言った。お茶が趣味か…なんだか初めてルイゼンス以
外でこの世界の人と話が出来そうだな。そう俺は思った。
ひとしきり執事と話をした後、王宮の裏門に着き俺は従業員専用の
通用門を潜り、王のサロンへと案内された。
三重のガラスに囲われたそこは、植物園かと思うほどの花々が咲き乱れ
ていた。
王は執務中との事で、事前に準備された茶葉が20種程集められて
いたが、どれもハーブティーの様で、イールンにとっての茶とは遠い
物だった為、やっぱり残り僅かな茶葉を使うしかないかと考えた。
「ヤン様、他にご入用の物はございますか?」
「あ、あの。できれば沸騰したてのお湯…もしくはここでお湯を沸かす事は可能でしょうか?それとお盆…浅く広い皿などでも良いのですが」
「畏まりました。では、ストーブをご用意しましょう。その上でお湯をお沸かしになられては如何でしょうか?」
「はい、ではそちらでお願いします」
執事に準備をしてもらったストーブの上でシュンシュンと音を立てて
沸騰する水の音を聞き、イールンは自分のざわついた心が静まって行く
のを感じた。
「梨山、阿里山、大禹嶺…」
「それは茶葉の名か?」
振り返るとそこにはラフな格好のルルバーナが腕を組み、扉にもたれ
掛かりイールンを見ていた。
イールンはルルバーナを目の前に、震える足を手で押さえながら
声を振り絞った。
俺は今、この人に何と言われた?
『明日からここの5階に住むと良い』
そう言われたよな?なんで突然そんな事をこの人は言ったんだ。
何か…目的でもあるのか?
「ほぅ、余程その恩人とやらの住処が居心地が良い様だな」
居心地云々じゃなくて!どう考えても怪しいだろ。
何で俺がここに住むという話になるんだ!
「何故、私がここに住まなくてはならないのですか?」
ルルバーナは徐にイールンに近付くと、一枚の紙切れを手渡した。
「これは其方のであろう?茶の心得があるのか?」
これ、俺のメモ!
さっき落としたのか…わざわざ持ってきてくれたのはありがたいけど、
やっぱり腑に落ちない。
「ありがとう…ございます」
手渡されたメモをイールンは鞄に仕舞うと、恐る恐るルルバーナを
見上げた。そのアメジストの様な瞳がじっと自分を見つめている事に
むず痒く、ゾワゾワとした物を感じたイールンは足元に視線を落と
した。
「ヤン、君は異界の茶を淹れられるか」
「は?茶…ですか…まぁ…はい」
「ならば明日、王宮へ来い」
この人、要件しか言わないな!従って当然だと思っているんだろ
うな…。俺は何故?どうして?…そこん所を聞きたいんだけど。
こちらの都合は無視かよ。
「あの…何故俺が…行かないと駄目なんですか?俺は…」
「くどいぞ。ヤン」
急に低く冷たい声を発したルルバーナに、イールンだけではなく
その場に居た誰もがビクリと震え上がった。
「何度も言わせるな。君の世界の茶を淹れよと言っているのだ」
「…ですが…まだこの世界の茶葉を私は知りません」
「明日までにこちらの世界の物を準備しておいてやろう。近い物があればそれを淹れよ」
「…」
俺に拒否権は無いって事かよ。嫌になるなこの態度…けど、ここで
断ってルイゼンスにまで何かされたら堪らない。行くしか無いのか…。
「はい…」
「住まいはどこだ?迎えを寄こそう」
「…テルベルト地区の…マルファー薬草店の…裏です」
「明日必ず来るように」
「…はい」
ルルバーナに押し切られたイールンは図書館から出ると、喉を
刺すような凍った空気を思い切り吸い込んだ。
茶を淹れろったって…俺に出来るのは台湾茶藝だけで紅茶や抹茶の様な
物は本格的には淹れられない。
それに、茶器もあっちで観光客に販売する為に試作で作ってもらった
サンプル茶器セットだ…本来なら紫砂の茶器で淹れたい所だけどな…。
イールンは風にはためく国旗を見ながら最後の記憶を思い返す。
俺はあの日、茶器製造工場で新しく売り出す茶器を見に行っていた。
最近では、茶葉の売れ行きよりも工芸品としての茶器の売れ行きの方が
良く、俺は伝統的な素材を使った茶器に現代風のデザインを施した
オリジナルの茶器を製造依頼していた。
そして、工場からサンプルを見て欲しいと連絡を貰って、大凡完成に
近付い物を試作品として貰った帰り道に、俺はバイクと接触事故に
遭い、気が付けばこちらの世界に来ていた。
雪山で目覚めた時の絶望感といったらなかった…。
本当にルイゼンスに見つけてもらえて幸運だったと思う。
彼は仕事である薬草師として、いつも薬草を仕入れている薬草園
訪れた帰りだったと言っていた。ただ雪に立ち竦む俺を家に入れてくれ
て、荒唐無稽な話を黙って聞いてくれた上に居住を許してくれた。
彼には恩義しかない。偶に、これでよく生きてこられたなと思う程
お人好しな所にも俺は好感を持った。
そんな彼も、あのサンプル茶器セットを気に入っている。
台湾茶だけではなく、紅茶や日本茶を淹れても楽しめるデザイン性の
高い茶器セットで、ケースに入れて持ち運べる物だ。マットな質感の
白いケースに、白磁に蓮の透かし彫りを施した茶器一式。
それと割れてヒビの入ったスマホに財布、それだけが俺の持ち物の
全てだ。スマホは既に電池が切れ使い物にならず、鞄の奥底に眠って
いる。
「ルイゼンスになんて言おうかな…」
トボトボと家まで続く道の途中で、俺は明日の事を考えながらも、
ルイゼンスの作る晩飯はなんだろうか、そんな事を考えていた。
「イールン様、お迎えに上がりました」
家の前には、2頭立ての馬車が朝早くから停留していた。
御者台からセバスチャンと言いたくなる様な人な執事が降りてきた。
カイゼル髭に燕尾服、懐中時計か何かのチェーン…似合いすぎだろ。
昨晩ルイゼンスに図書館であった事を話した。
『…そっか。ルルバーナ陛下にお会いしたんだね、それなら行かない
訳にはいかないね。きっと大丈夫だよ、陛下だって強引に君を王宮に
留め置くなんて事はしない筈さ』
そう言っていたけれど、彼の顔はとても不安そうで俺はなぜだか
申し訳ない気持ちで一杯になった。
「今日…必ず帰ってくるから」
彼を落ち着かせる為なのか、自分でも良く分からないけれど
確証もないのに、帰ると伝えた。
『うん、待ってるよ。君の好きなパイを作って…待ってる』
俺は玄関で睨みを利かせる警備の男たちに促される様に家を後にした。
いつもは通れない貴族専用の街路を走る馬車の中で、イールンは
茶器のセットの中身を確認していた。
茶壷、茶荷、茶杯3点、聞香杯2点…茶盤がないから…何かお盆の
様な物を借りるかな。後、もう残り2つになった工芸茶と1杯分の
阿里山金萱茶と東方美人。
これをもし気に入られて、作れとか言われても無理だし…。
もし飲ませるなら工芸茶だけにするか。
だとしたらグラスポットや大きめのシャンパングラスとかを
借りるかな。
イールンが色々と思い悩んでいると、執事がチラチラと茶器セットを
見ていた。
「…こちらの世界の茶器と…そんなに違いますか?」
「これはこれは失礼致しました。えぇ、とても小さいのですね」
「茶芸用としの茶器なので…日常的に飲む場合はもっと大きなカップで頂きますよ」
「さようですか。それに、とても美しいですな」
「ありがとうございます」
「こちらはヤン様がお作りになったので?」
「製造工場に依頼しましたが、デザインや素材の指示はしましたね」
「それは素晴らしい事でございます。」
「ありがとうございます」
「それはそうと…何故陛下は俺に声を掛けて、茶を淹れろと仰ったんでしょうか…」
俺の質問に、執事さんは『陛下の唯一のご趣味なのです。お茶を頂くの
も、作る事も』と言った。お茶が趣味か…なんだか初めてルイゼンス以
外でこの世界の人と話が出来そうだな。そう俺は思った。
ひとしきり執事と話をした後、王宮の裏門に着き俺は従業員専用の
通用門を潜り、王のサロンへと案内された。
三重のガラスに囲われたそこは、植物園かと思うほどの花々が咲き乱れ
ていた。
王は執務中との事で、事前に準備された茶葉が20種程集められて
いたが、どれもハーブティーの様で、イールンにとっての茶とは遠い
物だった為、やっぱり残り僅かな茶葉を使うしかないかと考えた。
「ヤン様、他にご入用の物はございますか?」
「あ、あの。できれば沸騰したてのお湯…もしくはここでお湯を沸かす事は可能でしょうか?それとお盆…浅く広い皿などでも良いのですが」
「畏まりました。では、ストーブをご用意しましょう。その上でお湯をお沸かしになられては如何でしょうか?」
「はい、ではそちらでお願いします」
執事に準備をしてもらったストーブの上でシュンシュンと音を立てて
沸騰する水の音を聞き、イールンは自分のざわついた心が静まって行く
のを感じた。
「梨山、阿里山、大禹嶺…」
「それは茶葉の名か?」
振り返るとそこにはラフな格好のルルバーナが腕を組み、扉にもたれ
掛かりイールンを見ていた。
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