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ティリチェ
2日目
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朝だ。
ボンヤリと起きだしたティリチェは、部屋に一人取り残されているのを、朝日が昇った窓を見て知る。
こんなにも遅く起きた事なんて今まで無かったが、それほどに疲れたという事だろう。
結局、子は授かったのだろうか。
確かめようにも既にクリスレインの姿は無い。ベッドサイドのチェストの上に置かれたベルを鳴らせば、すぐさま部屋の扉がノックされ、ティリチェは思わずビクッと肩を震わせる羽目になった。
一緒に持ってきた荷物を受け取り、簡素な服に着替えて部屋から出る。
案内されたダイニングルームでは、クリスレインが一足先に朝食を頬張っていた。
「よく寝ていたな」
「こんなに深く寝たのは久しぶりだ」
案内された席に着き、出された朝食を頬張る。クリスレインに睡眠魔術をかけられた事はどうやら気がついてないらしい。
クリスレインは、どれくらい居るのか。と、言いかけて止める。多分、目的が達成されるまで、帰るつもりはないだろうと感じたからだ。
「荷物は、あれだけなのか?」
「面目ない」
周りの反対――どころか無言で飛び出してきたため、ティリチェには滞在するための充分な荷物など持ってきていなかった。
「必要なものは買えばいい」
まかりなりしも王都だ。揃わないものはほぼない。控えていた執事に、流れるように馬車の用意を頼んだクリスレインに、ティリチェは期待いっぱいの顔で少し顔を赤らめて叫んだ。
「そ、そそそそ、それは、つまり、デートだな!!」
「…………」
クリスレインの眉がピクリと動く。
どうやら、このクエストからは逃げられそうもない。
普段は騎士としての格好が多いためドレスなんて着る事は殆ど無い。一応淑女教育として一通り教え込まれているが、専ら淑女よりも騎士の礼をする方が多いティリチェにとって、今まさに放り込まれた場所は、未知の場所だった。
クリスレインに会う為と着てきたドレスも、いざと言う時のために用意していた一張羅。それに、その時はもう終ってしまった。
今はわらわら集まった女性達に、至るところを測られている。
クリスレインがこの店にティリチェを連れてきて、店員に言った言葉は「上から下。中も全部頼んだ」である。上とか下とか中とかって何だと思っていたら、出てきたものにティリチェは目を丸くした。目の前に並んだものが、下着とドレスと靴だったからだ。
「どんなデザインがお好みですか?」
「このミュールは最近の流行ですが、いかがでしょうか?」
「家着と外出着はどうされますか?」
さっぱり言っている事が分からない。助けを求めるようにクリスレインの姿を探せば、我関せずといった場所で紅茶か何か飲みながら本を読んでいる。グルグルと頭の中が混乱して、ティリチェが叫んだ言葉は一言「任せた!」だった。
年齢よりも低い身長に童顔。その代わりに育ちすぎた胸では、一般的なサイズの服では合わず、結局全部採寸の上、セミオーダーになってしまった。
今すぐ受け取れるドレスもなく、着てきた服のままクリスレインの下に戻れば、彼は少し眉を寄せた。二言三言なにやら店員と会話する様子を見ていると、何故だか直ぐに奥に連れて行かれ、またも着てきた服を剥ぎ取られる。
胸の大きさに余り依存しないような、キトンと基礎としてアレンジされたドレスが余りにも着易く、ティリチェは目を丸くするばかりだった。
どちらも辺境を守る家系のため、護衛も殆ど居ない。カフェでお茶を飲んだり、屋台で立ち食いしたり、こんな普通の女の子がするような事を自分がする日が来るなんて思っても見なかった。
「ありがとう、クリス……」
「何が?」
帰路に着いた馬車の中で、ティリチェはボソリと呟く。
「こんなに楽しかったのは初めてだ!」
北方に接している黒き魔の森は、この国の中で一番魔獣が凶暴で、10年前に起きた大暴走の被害は尋常ではなかった。そして、その際にティリチェは両親と、ほかの兄弟を全て亡くしている。
「血を継げるのは、もう妾しかおらぬ。遊んでなどいられぬさ……」
当主の座を着いた兄はもう起き上がれないかもしれない。
「…………」
ただその話を聞いているだけのクリスレインの顔からは、何の感情も読み取れなかった。
クリスレインの後を当たり前のように着いて行ったティリチェは、振り返った彼の顔に何だか諦めのようなものを見て取って、しばし目を瞬かせた。
扉を閉め、ガチャリ。と鍵が掛かった音がする。鍵、かける必要あるのか?
「クリス? うわっ」
ぐっと腕を引かれ、ぴーっと背中から何か取り除かれる。ばさりとスカートが落ち、ぎょっとしている内に肩の留め具もパチンパチンと外されて、ブラウス代わりのキトンも床に落ちた。
というか、こんなに脱ぎやすい――脱がしやすいドレスだったのか!
「今日は、風呂はいいのか!?」
一人だけ下着姿にさせられて、ティリチェはどぎまぎと訴える。
「今日は、身体で覚えてもらう」
「覚える? 何を?」
下着を脱ぐことなくショーツをずらすだけで指が秘所に入ってくる。ずらすなら脱がせばいいと思うが、クリスレインにも何か目的があるのだろうと、ティリチェはその指を受け入れた。
「あっ、そこっ、へんっ、や、やぁ!」
ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ。
くにっと曲がった指先が当たった場所から、体中に波及するように小さな痺れが襲ってくる。
「変ってのは分かるようになったのか」
また、その場所がどんどん濡れていっているのが分かる。ビクンッと軽く甘イきしたティリチェの息が荒くなり、頬が徐々に赤く蒸気していった。
すっと指をはずせば、一瞬にしてショーツに染みが広がり、濡れた秘所が布を吸いつける。こんなに濡れても脱がされず、今日は絶対に挿れないのだとティリチェは理解させられた。
ベッドに腰掛けたクリスレインの膝に乗せられ、身体を持ち上げられる。
「あっ、えっ、ひぃっ、なにっ」
トントントントン。
スラックスの中で誇張したクリスレインの楔に、何度も何度も落とされる。指で弄られた秘所が布擦れだけで、ジンジンとした疼きを体中に伝えて行く。
時々布と共に少しだけ先が蜜口に沈み、離れるたびに心もとない寂しさを覚える。
中を弄られているわけでもないのに、その動きだけで秘所から脳に向けて衝撃が走っていった。
「これっ、なにっ! へんっ、ひっ、なり、そうだっ!」
グチュグチュと音を立てる秘所には、ショーツが張り付きその形を浮かび上がらせている。それでも、身体の奥から訴えるこの物足りなさはどう表現すればいいのか。
「予行練習とでも思っていればいい」
「なんっ、の?」
タンタンタンタン。
タイミングよく、まるでリズムを刻むように何度も何度も擦られる。入り口だけに与えられる刺激は体中に熱を溜め続け、その熱はどんどん思考を溶かして行く。
「うぇっ、あ゛っ、んっ、へんっ、へんっ、やぁっ」
ぎゅっと閉じた瞳からポロリと涙が零れる。
(イけなくて、苦しそうだな)
イくという事も教えていないからだろうか、与えられた疼きと熱が変なものという認識になってきている。
「……っ?」
膝の上に乗せられていたティリチェはベッドに横たえられ、とうとう挿れてもらえるのかと、ごくっと生唾を飲み込む。
「ひぅあ!!」
ぢゅぶ。
ショーツをずらされ、蜜壷に何か挿し込まれる。思わず反射的に膝を抱えるように足が動くが、クリスレインの手によって簡単に戻されてしまった。
(なんだ……?)
指でも、楔でもない。挿れられたのは、冷たく硬い何か。その何かは、ティリチェの熱を奪うようにコツンと奥を叩いた。
「痛いか?」
「痛くは、ない、がっ……」
違和感と圧迫感が酷い。体中がこれではないと訴えている感覚さえある。
「あッ、あ゛ッ、あッ、あッ」
トントントントン。
中に挿れられた何か、つまるところディルドがティリチェの奥をガツガツと穿ち始め、イボが内襞を擦って行く。
「やだっ、いやッ! あっ、あっ、あ゛ッ」
トントントントントントントントン。
ジンジンと疼く熱に、突かれる度にビクビクと震える身体。背中のゾクゾクがどんどん大きくなり、今にも弾けてしまいそう。
「うっ? あっ、やめ、ばかにッ、なるッ!」
クリスレインは、ブラジャーを少しずらすだけで解放を求めてピンと立ち上がった胸の果実を口に含み、舌先で転がす。もう片方の果実を指先でコリコリ回しながら、ぎゅっと引っ張る。
「クリスッ、やだっ、やだって、ばぁっ!」
「熱くなるんだろ。つまり、気持ちいいってこと」
「きもち……? ひぅ! あっ、やぁっ、あっ」
溶けてしまそうなこの感覚が気持ち良いという事なら、ティリチェはきっと、さっきからずっと気持ちが良い。
「気持ちいい?」
「きもち、いっ、たぶんっ」
ビクンビクンと震える身体は、それに答えているからか。
いつの間にか取り出されていたクリスレインの楔は、ディルドの上から花芽を擦るように上下に動く。
「それ、へんっ、へんッ! おかしく、なるッ! からッ! やっ、やぁッ!」
「気持ちいい。だろ」
ぢゅりぢゅりぢゅりぢゅり。クリクリクリクリ。
胸が、花芽が、奥が、ティリチェの理性を壊しに掛かる。腰が浮き、背が最大限まで大きく反らされ、ティリチェは思わず両手で顔を覆った。
「い゛、いぃ――――~~ッッッ!!」
びゅしゃ!
身体は蜜を噴出し、足先がぎゅっと丸まる。瞳の奥で星がチカチカと光り続け、体中が今までないほどの脱力感で動かせない。
「それが、イくって事だ。覚えろよ」
「イ……イく……」
こんなに疲れてしまうなんて、本当に子を授かるという事がどれだけ大変かティリチェは思い知る。
「それを覚えて、何かあるのか?」
「気持ちいい方が授かりやすい」
知らんけど。適当だけど。という言葉がクリスレインの頭の中を駆け抜ける。だが、子が出来るまで何度も行わなければならない行為なのだから、辛くて痛いよりは気持ちいい方が何倍もいい。
「そうか、気持ちいいが、これは、かなり、疲れるな」
にへっと笑ったティリチェからディルドを抜き取る。ヒクヒクと痙攣する蜜口を間近で見てしまい、クリスレインははぁと大きく溜め息をついた。
「それ、どうするのだ? また、舐めるか?」
びくっと目で見て分かるほどにクリスレインの肩が震える。
「い、入れてもいいんだぞ?」
というか、いつ入れてくれるんだ。という言葉がその裏に隠れている。すっと立ち上がり、ざざっと部屋の壁に移動したクリスレインは、遠慮しますと片手を上げた。
「一人で処理するから気にするな」
「何だと! そんな勿体無い! 妾にくれ!」
この子ほんと何言ってんの。
「ぇ……?」
飛び掛ってきそうな勢いのティリチェを眠らせ、鍵をかけたのとは違う扉からクリスレインは部屋を出た。
ボンヤリと起きだしたティリチェは、部屋に一人取り残されているのを、朝日が昇った窓を見て知る。
こんなにも遅く起きた事なんて今まで無かったが、それほどに疲れたという事だろう。
結局、子は授かったのだろうか。
確かめようにも既にクリスレインの姿は無い。ベッドサイドのチェストの上に置かれたベルを鳴らせば、すぐさま部屋の扉がノックされ、ティリチェは思わずビクッと肩を震わせる羽目になった。
一緒に持ってきた荷物を受け取り、簡素な服に着替えて部屋から出る。
案内されたダイニングルームでは、クリスレインが一足先に朝食を頬張っていた。
「よく寝ていたな」
「こんなに深く寝たのは久しぶりだ」
案内された席に着き、出された朝食を頬張る。クリスレインに睡眠魔術をかけられた事はどうやら気がついてないらしい。
クリスレインは、どれくらい居るのか。と、言いかけて止める。多分、目的が達成されるまで、帰るつもりはないだろうと感じたからだ。
「荷物は、あれだけなのか?」
「面目ない」
周りの反対――どころか無言で飛び出してきたため、ティリチェには滞在するための充分な荷物など持ってきていなかった。
「必要なものは買えばいい」
まかりなりしも王都だ。揃わないものはほぼない。控えていた執事に、流れるように馬車の用意を頼んだクリスレインに、ティリチェは期待いっぱいの顔で少し顔を赤らめて叫んだ。
「そ、そそそそ、それは、つまり、デートだな!!」
「…………」
クリスレインの眉がピクリと動く。
どうやら、このクエストからは逃げられそうもない。
普段は騎士としての格好が多いためドレスなんて着る事は殆ど無い。一応淑女教育として一通り教え込まれているが、専ら淑女よりも騎士の礼をする方が多いティリチェにとって、今まさに放り込まれた場所は、未知の場所だった。
クリスレインに会う為と着てきたドレスも、いざと言う時のために用意していた一張羅。それに、その時はもう終ってしまった。
今はわらわら集まった女性達に、至るところを測られている。
クリスレインがこの店にティリチェを連れてきて、店員に言った言葉は「上から下。中も全部頼んだ」である。上とか下とか中とかって何だと思っていたら、出てきたものにティリチェは目を丸くした。目の前に並んだものが、下着とドレスと靴だったからだ。
「どんなデザインがお好みですか?」
「このミュールは最近の流行ですが、いかがでしょうか?」
「家着と外出着はどうされますか?」
さっぱり言っている事が分からない。助けを求めるようにクリスレインの姿を探せば、我関せずといった場所で紅茶か何か飲みながら本を読んでいる。グルグルと頭の中が混乱して、ティリチェが叫んだ言葉は一言「任せた!」だった。
年齢よりも低い身長に童顔。その代わりに育ちすぎた胸では、一般的なサイズの服では合わず、結局全部採寸の上、セミオーダーになってしまった。
今すぐ受け取れるドレスもなく、着てきた服のままクリスレインの下に戻れば、彼は少し眉を寄せた。二言三言なにやら店員と会話する様子を見ていると、何故だか直ぐに奥に連れて行かれ、またも着てきた服を剥ぎ取られる。
胸の大きさに余り依存しないような、キトンと基礎としてアレンジされたドレスが余りにも着易く、ティリチェは目を丸くするばかりだった。
どちらも辺境を守る家系のため、護衛も殆ど居ない。カフェでお茶を飲んだり、屋台で立ち食いしたり、こんな普通の女の子がするような事を自分がする日が来るなんて思っても見なかった。
「ありがとう、クリス……」
「何が?」
帰路に着いた馬車の中で、ティリチェはボソリと呟く。
「こんなに楽しかったのは初めてだ!」
北方に接している黒き魔の森は、この国の中で一番魔獣が凶暴で、10年前に起きた大暴走の被害は尋常ではなかった。そして、その際にティリチェは両親と、ほかの兄弟を全て亡くしている。
「血を継げるのは、もう妾しかおらぬ。遊んでなどいられぬさ……」
当主の座を着いた兄はもう起き上がれないかもしれない。
「…………」
ただその話を聞いているだけのクリスレインの顔からは、何の感情も読み取れなかった。
クリスレインの後を当たり前のように着いて行ったティリチェは、振り返った彼の顔に何だか諦めのようなものを見て取って、しばし目を瞬かせた。
扉を閉め、ガチャリ。と鍵が掛かった音がする。鍵、かける必要あるのか?
「クリス? うわっ」
ぐっと腕を引かれ、ぴーっと背中から何か取り除かれる。ばさりとスカートが落ち、ぎょっとしている内に肩の留め具もパチンパチンと外されて、ブラウス代わりのキトンも床に落ちた。
というか、こんなに脱ぎやすい――脱がしやすいドレスだったのか!
「今日は、風呂はいいのか!?」
一人だけ下着姿にさせられて、ティリチェはどぎまぎと訴える。
「今日は、身体で覚えてもらう」
「覚える? 何を?」
下着を脱ぐことなくショーツをずらすだけで指が秘所に入ってくる。ずらすなら脱がせばいいと思うが、クリスレインにも何か目的があるのだろうと、ティリチェはその指を受け入れた。
「あっ、そこっ、へんっ、や、やぁ!」
ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ。
くにっと曲がった指先が当たった場所から、体中に波及するように小さな痺れが襲ってくる。
「変ってのは分かるようになったのか」
また、その場所がどんどん濡れていっているのが分かる。ビクンッと軽く甘イきしたティリチェの息が荒くなり、頬が徐々に赤く蒸気していった。
すっと指をはずせば、一瞬にしてショーツに染みが広がり、濡れた秘所が布を吸いつける。こんなに濡れても脱がされず、今日は絶対に挿れないのだとティリチェは理解させられた。
ベッドに腰掛けたクリスレインの膝に乗せられ、身体を持ち上げられる。
「あっ、えっ、ひぃっ、なにっ」
トントントントン。
スラックスの中で誇張したクリスレインの楔に、何度も何度も落とされる。指で弄られた秘所が布擦れだけで、ジンジンとした疼きを体中に伝えて行く。
時々布と共に少しだけ先が蜜口に沈み、離れるたびに心もとない寂しさを覚える。
中を弄られているわけでもないのに、その動きだけで秘所から脳に向けて衝撃が走っていった。
「これっ、なにっ! へんっ、ひっ、なり、そうだっ!」
グチュグチュと音を立てる秘所には、ショーツが張り付きその形を浮かび上がらせている。それでも、身体の奥から訴えるこの物足りなさはどう表現すればいいのか。
「予行練習とでも思っていればいい」
「なんっ、の?」
タンタンタンタン。
タイミングよく、まるでリズムを刻むように何度も何度も擦られる。入り口だけに与えられる刺激は体中に熱を溜め続け、その熱はどんどん思考を溶かして行く。
「うぇっ、あ゛っ、んっ、へんっ、へんっ、やぁっ」
ぎゅっと閉じた瞳からポロリと涙が零れる。
(イけなくて、苦しそうだな)
イくという事も教えていないからだろうか、与えられた疼きと熱が変なものという認識になってきている。
「……っ?」
膝の上に乗せられていたティリチェはベッドに横たえられ、とうとう挿れてもらえるのかと、ごくっと生唾を飲み込む。
「ひぅあ!!」
ぢゅぶ。
ショーツをずらされ、蜜壷に何か挿し込まれる。思わず反射的に膝を抱えるように足が動くが、クリスレインの手によって簡単に戻されてしまった。
(なんだ……?)
指でも、楔でもない。挿れられたのは、冷たく硬い何か。その何かは、ティリチェの熱を奪うようにコツンと奥を叩いた。
「痛いか?」
「痛くは、ない、がっ……」
違和感と圧迫感が酷い。体中がこれではないと訴えている感覚さえある。
「あッ、あ゛ッ、あッ、あッ」
トントントントン。
中に挿れられた何か、つまるところディルドがティリチェの奥をガツガツと穿ち始め、イボが内襞を擦って行く。
「やだっ、いやッ! あっ、あっ、あ゛ッ」
トントントントントントントントン。
ジンジンと疼く熱に、突かれる度にビクビクと震える身体。背中のゾクゾクがどんどん大きくなり、今にも弾けてしまいそう。
「うっ? あっ、やめ、ばかにッ、なるッ!」
クリスレインは、ブラジャーを少しずらすだけで解放を求めてピンと立ち上がった胸の果実を口に含み、舌先で転がす。もう片方の果実を指先でコリコリ回しながら、ぎゅっと引っ張る。
「クリスッ、やだっ、やだって、ばぁっ!」
「熱くなるんだろ。つまり、気持ちいいってこと」
「きもち……? ひぅ! あっ、やぁっ、あっ」
溶けてしまそうなこの感覚が気持ち良いという事なら、ティリチェはきっと、さっきからずっと気持ちが良い。
「気持ちいい?」
「きもち、いっ、たぶんっ」
ビクンビクンと震える身体は、それに答えているからか。
いつの間にか取り出されていたクリスレインの楔は、ディルドの上から花芽を擦るように上下に動く。
「それ、へんっ、へんッ! おかしく、なるッ! からッ! やっ、やぁッ!」
「気持ちいい。だろ」
ぢゅりぢゅりぢゅりぢゅり。クリクリクリクリ。
胸が、花芽が、奥が、ティリチェの理性を壊しに掛かる。腰が浮き、背が最大限まで大きく反らされ、ティリチェは思わず両手で顔を覆った。
「い゛、いぃ――――~~ッッッ!!」
びゅしゃ!
身体は蜜を噴出し、足先がぎゅっと丸まる。瞳の奥で星がチカチカと光り続け、体中が今までないほどの脱力感で動かせない。
「それが、イくって事だ。覚えろよ」
「イ……イく……」
こんなに疲れてしまうなんて、本当に子を授かるという事がどれだけ大変かティリチェは思い知る。
「それを覚えて、何かあるのか?」
「気持ちいい方が授かりやすい」
知らんけど。適当だけど。という言葉がクリスレインの頭の中を駆け抜ける。だが、子が出来るまで何度も行わなければならない行為なのだから、辛くて痛いよりは気持ちいい方が何倍もいい。
「そうか、気持ちいいが、これは、かなり、疲れるな」
にへっと笑ったティリチェからディルドを抜き取る。ヒクヒクと痙攣する蜜口を間近で見てしまい、クリスレインははぁと大きく溜め息をついた。
「それ、どうするのだ? また、舐めるか?」
びくっと目で見て分かるほどにクリスレインの肩が震える。
「い、入れてもいいんだぞ?」
というか、いつ入れてくれるんだ。という言葉がその裏に隠れている。すっと立ち上がり、ざざっと部屋の壁に移動したクリスレインは、遠慮しますと片手を上げた。
「一人で処理するから気にするな」
「何だと! そんな勿体無い! 妾にくれ!」
この子ほんと何言ってんの。
「ぇ……?」
飛び掛ってきそうな勢いのティリチェを眠らせ、鍵をかけたのとは違う扉からクリスレインは部屋を出た。
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