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アナスタシアの結婚

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コンスタンチンとアナスタシアの結婚式が行われた。

二人の結婚式はグラン大聖堂で行われた。


二人の結婚式には国中の王侯貴族が招待された。


ヴァレンティーナも勿論、招待された。

アナスタシアのウェディングドレス姿には貫禄を感じる。


「素敵よ、アナスタシア」

「ありがとう、ヴァレンティーナ」


二人はハグをした。


「コンスタンチン王子殿下。この度はご結婚おめでとうございます」

「ありがとう」

コンスタンチンは一礼した。

「ヴァレンティーナ」

「はい」

「兄上を宜しく頼む」

「あ……はい」


ヴァレンティーナがレオニードと婚約をした事は既にコンスタンチンも知っていた。

「おめでとうな、コンスタンチン」

「兄上こそ、ヴァレンティーナとの婚約おめでとうございます」

「いやいや」


「兄上の事は心配していました。ジュリアン王女殿下の事でずっと何年も服喪していたから」

「いや、でも、ヴァレンティーナがジュリアンの事を忘れさせてくれたんだ」

「そう……だったんですね」


無二の親友、アナスタシアの結婚式を心の底から祝った。













☆★☆★







式が終わって晩餐会へと入った。


晩餐会は王宮で行われた。

晩餐会ではなぜかレオニードの隣の席となった。


ポールとニーナも参加しているし、ヴァレンティーナがレオニードと婚約している事も知っている。


目を右から左へと移すと、ジョージとエカテリーナがいた。

二人は一緒だった。

二人とも左手薬指に指輪が光っている。

つい最近、二人は結婚した。

式に呼ばれたけれど、不参加。


なぜ、婚約を破棄しておきながら結婚式には招待するのか?

おかしい事この上ない。


しかし、二人の結婚式には大雨が降って雷まで鳴っていたようだ。

皆、ドレスがびしゃびしゃに濡れてしまったという。


呪われた夫婦ね、と思わずほくそ笑んでしまった。


しかし、王侯貴族の付き合いだから……と嫌嫌ポールとニーナは参加したのだ。


二人はイチャイチャしている。

いかにも新婚夫婦といった感じだ。


気づけばエカテリーナのピアス穴が一つ増えていた。


エカテリーナの左耳には4つピアス穴があり、右耳には2つある。


エカテリーナは全身毛皮で埋め尽くしている。

ど派手なメイク。


やはり、苦手なタイプだ。


この日はエカテリーナの兄、ルークも来ていた。

ルークはエカテリーナと異なり、地味。

黒のスーツに身を包んでいる。

なぜもこんなに兄妹で違うものなのだろうと思う位だ。


嫌な人からは目を背ける。

でないと、食事もまずくなる。


ヴァレンティーナは食事に舌鼓を打っていた。
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