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ギャンブル ※アンドレイ視点

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オレはギャンブルがやめられない。

ギャンブルというのは麻薬のようなもので、一度ハマるとやめられないくなる。

最初は負けるけど、何度もカジノに通えば大勝する。

その感覚が忘れられず、オレはギャンブルにのめり込んだ。

カジノにはいつものメンバーがいて、次第に親しくなっていく。

そして、友達になって酒場で一緒に飲む。

勝った時はオレが奢る。

勝った金はパーッと使ってしまう。

それがマイルール。


ちなみに、カジノには平民から王侯貴族までが集う。

オレが主につるんでいるのはバルド伯爵の令息、アンドレだ。

オレと名前が似ているから、親近感がある。


オレのするギャンブルは主にスロットだ。

他にもポーカーなどでも遊んでみたが、やはりオレにはスロットが一番合っている。

オレはまたスロットの台を探している。


スロットは出る台と出ない台がある。

それを見極めなければならない。

出なければ台を変えるのだ。


台を見つけた。

ほぼ直感だ。

まあ、直感なんてほぼ外すんだけどな。


オレは早速スロットを始めた。

スロットを始めてから、オレは動体視力がついたかもしれない。

この動体視力はオレの自慢でもある。


ここでは魔法は禁止だ。

魔法でスロットの台を操ることはできる。

それをやったヤツが事実摘発されている。

もっともオレはそんな魔法など使えないから、他人事なんだけどな。

そもそも、オレは魔法が使えない。

学園時代、魔法音痴で何度居残りさせられたか。

魔法というと苦い思い出しかない。


まずは絵を合わせる。

トン。トン。トン。トン。トン

「くそ!! あと一つだったのに!!」

こういう惜しいという思いを何度したか。

「よし、次!」


と、そこへ。

「よお! アンドレイ・ウラ」

緑の長い髪を後ろで束ね、タレ目であごのしゃくれた男が現れた。

彼こそがバルト伯爵令息のアンドレだ。

「やあ、アンドレ・バルト」

名前が似ているので、お互いフルネームで呼び合っている。

「どうだい? 勝っているか?」

「負けているよ。またスッちまいそうだ」


オレは借金がある。

しかし、この借金もギャンブルで勝ってその時に返せばいい。

気楽に考えている。

波に乗れば、大勝するだろうからな。


「おまえこそ勝っているか?」

「ボクも負けているよ」

「そうか」

お互い負けているようだ。


何度も台を変えても、今日は出ない。

調子が悪いようだ。


「アンドレ・バルト」

「どうした?」

「またスッちまったよ」

「そうか。ボクもだよ」


今日はアンドレも不調なようだ。

まあ、こんな日もあるさ。

そう、こんな日も。
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