6 / 12
ギャンブル ※アンドレイ視点
しおりを挟む
オレはギャンブルがやめられない。
ギャンブルというのは麻薬のようなもので、一度ハマるとやめられないくなる。
最初は負けるけど、何度もカジノに通えば大勝する。
その感覚が忘れられず、オレはギャンブルにのめり込んだ。
カジノにはいつものメンバーがいて、次第に親しくなっていく。
そして、友達になって酒場で一緒に飲む。
勝った時はオレが奢る。
勝った金はパーッと使ってしまう。
それがマイルール。
ちなみに、カジノには平民から王侯貴族までが集う。
オレが主につるんでいるのはバルド伯爵の令息、アンドレだ。
オレと名前が似ているから、親近感がある。
オレのするギャンブルは主にスロットだ。
他にもポーカーなどでも遊んでみたが、やはりオレにはスロットが一番合っている。
オレはまたスロットの台を探している。
スロットは出る台と出ない台がある。
それを見極めなければならない。
出なければ台を変えるのだ。
台を見つけた。
ほぼ直感だ。
まあ、直感なんてほぼ外すんだけどな。
オレは早速スロットを始めた。
スロットを始めてから、オレは動体視力がついたかもしれない。
この動体視力はオレの自慢でもある。
ここでは魔法は禁止だ。
魔法でスロットの台を操ることはできる。
それをやったヤツが事実摘発されている。
もっともオレはそんな魔法など使えないから、他人事なんだけどな。
そもそも、オレは魔法が使えない。
学園時代、魔法音痴で何度居残りさせられたか。
魔法というと苦い思い出しかない。
まずは絵を合わせる。
トン。トン。トン。トン。トン
「くそ!! あと一つだったのに!!」
こういう惜しいという思いを何度したか。
「よし、次!」
と、そこへ。
「よお! アンドレイ・ウラ」
緑の長い髪を後ろで束ね、タレ目であごのしゃくれた男が現れた。
彼こそがバルト伯爵令息のアンドレだ。
「やあ、アンドレ・バルト」
名前が似ているので、お互いフルネームで呼び合っている。
「どうだい? 勝っているか?」
「負けているよ。またスッちまいそうだ」
オレは借金がある。
しかし、この借金もギャンブルで勝ってその時に返せばいい。
気楽に考えている。
波に乗れば、大勝するだろうからな。
「おまえこそ勝っているか?」
「ボクも負けているよ」
「そうか」
お互い負けているようだ。
何度も台を変えても、今日は出ない。
調子が悪いようだ。
「アンドレ・バルト」
「どうした?」
「またスッちまったよ」
「そうか。ボクもだよ」
今日はアンドレも不調なようだ。
まあ、こんな日もあるさ。
そう、こんな日も。
ギャンブルというのは麻薬のようなもので、一度ハマるとやめられないくなる。
最初は負けるけど、何度もカジノに通えば大勝する。
その感覚が忘れられず、オレはギャンブルにのめり込んだ。
カジノにはいつものメンバーがいて、次第に親しくなっていく。
そして、友達になって酒場で一緒に飲む。
勝った時はオレが奢る。
勝った金はパーッと使ってしまう。
それがマイルール。
ちなみに、カジノには平民から王侯貴族までが集う。
オレが主につるんでいるのはバルド伯爵の令息、アンドレだ。
オレと名前が似ているから、親近感がある。
オレのするギャンブルは主にスロットだ。
他にもポーカーなどでも遊んでみたが、やはりオレにはスロットが一番合っている。
オレはまたスロットの台を探している。
スロットは出る台と出ない台がある。
それを見極めなければならない。
出なければ台を変えるのだ。
台を見つけた。
ほぼ直感だ。
まあ、直感なんてほぼ外すんだけどな。
オレは早速スロットを始めた。
スロットを始めてから、オレは動体視力がついたかもしれない。
この動体視力はオレの自慢でもある。
ここでは魔法は禁止だ。
魔法でスロットの台を操ることはできる。
それをやったヤツが事実摘発されている。
もっともオレはそんな魔法など使えないから、他人事なんだけどな。
そもそも、オレは魔法が使えない。
学園時代、魔法音痴で何度居残りさせられたか。
魔法というと苦い思い出しかない。
まずは絵を合わせる。
トン。トン。トン。トン。トン
「くそ!! あと一つだったのに!!」
こういう惜しいという思いを何度したか。
「よし、次!」
と、そこへ。
「よお! アンドレイ・ウラ」
緑の長い髪を後ろで束ね、タレ目であごのしゃくれた男が現れた。
彼こそがバルト伯爵令息のアンドレだ。
「やあ、アンドレ・バルト」
名前が似ているので、お互いフルネームで呼び合っている。
「どうだい? 勝っているか?」
「負けているよ。またスッちまいそうだ」
オレは借金がある。
しかし、この借金もギャンブルで勝ってその時に返せばいい。
気楽に考えている。
波に乗れば、大勝するだろうからな。
「おまえこそ勝っているか?」
「ボクも負けているよ」
「そうか」
お互い負けているようだ。
何度も台を変えても、今日は出ない。
調子が悪いようだ。
「アンドレ・バルト」
「どうした?」
「またスッちまったよ」
「そうか。ボクもだよ」
今日はアンドレも不調なようだ。
まあ、こんな日もあるさ。
そう、こんな日も。
0
お気に入りに追加
194
あなたにおすすめの小説
不憫なままではいられない、聖女候補になったのでとりあえずがんばります!
吉野屋
恋愛
母が亡くなり、伯父に厄介者扱いされた挙句、従兄弟のせいで池に落ちて死にかけたが、
潜在していた加護の力が目覚め、神殿の池に引き寄せられた。
美貌の大神官に池から救われ、聖女候補として生活する事になる。
母の天然加減を引き継いだ主人公の新しい人生の物語。
(完結済み。皆様、いつも読んでいただいてありがとうございます。とても励みになります)
聖女の能力で見た予知夢を盗まれましたが、それには大事な続きがあります~幽閉聖女と黒猫~
猫子
恋愛
「王家を欺き、聖女を騙る不届き者め! 貴様との婚約を破棄する!」
聖女リアはアズル王子より、偽者の聖女として婚約破棄を言い渡され、監獄塔へと幽閉されることになってしまう。リアは国難を退けるための予言を出していたのだが、その内容は王子に盗まれ、彼の新しい婚約者である偽聖女が出したものであるとされてしまったのだ。だが、その予言には続きがあり、まだ未完成の状態であった。梯子を外されて大慌てする王子一派を他所に、リアは王国を救うためにできることはないかと監獄塔の中で思案する。
※本作は他サイト様でも掲載しております。
四度目の正直 ~ 一度目は追放され凍死、二度目は王太子のDVで撲殺、三度目は自害、今世は?
青の雀
恋愛
一度目の人生は、婚約破棄され断罪、国外追放になり野盗に輪姦され凍死。
二度目の人生は、15歳にループしていて、魅了魔法を解除する魔道具を発明し、王太子と結婚するもDVで撲殺。
三度目の人生は、卒業式の前日に前世の記憶を思い出し、手遅れで婚約破棄断罪で自害。
四度目の人生は、3歳で前世の記憶を思い出し、隣国へ留学して聖女覚醒…、というお話。
聖女はただ微笑む ~聖女が嫌がらせをしていると言われたが、本物の聖女には絶対にそれができなかった~
アキナヌカ
恋愛
私はシュタルクという大神官で聖女ユエ様にお仕えしていた、だがある日聖女ユエ様は婚約者である第一王子から、本物の聖女に嫌がらせをする偽物だと言われて国外追放されることになった。私は聖女ユエ様が嫌がらせなどするお方でないと知っていた、彼女が潔白であり真の聖女であることを誰よりもよく分かっていた。
悪役令嬢と呼ばれて追放されましたが、先祖返りの精霊種だったので、神殿で崇められる立場になりました。母国は加護を失いましたが仕方ないですね。
蒼衣翼
恋愛
古くから続く名家の娘、アレリは、古い盟約に従って、王太子の妻となるさだめだった。
しかし、古臭い伝統に反発した王太子によって、ありもしない罪をでっち上げられた挙げ句、国外追放となってしまう。
自分の意思とは関係ないところで、運命を翻弄されたアレリは、憧れだった精霊信仰がさかんな国を目指すことに。
そこで、自然のエネルギーそのものである精霊と語り合うことの出来るアレリは、神殿で聖女と崇められ、優しい青年と巡り合った。
一方、古い盟約を破った故国は、精霊の加護を失い、衰退していくのだった。
※カクヨムさまにも掲載しています。
王子が元聖女と離縁したら城が傾いた。
七辻ゆゆ
ファンタジー
王子は庶民の聖女と結婚してやったが、関係はいつまで経っても清いまま。何度寝室に入り込もうとしても、強力な結界に阻まれた。
妻の務めを果たさない彼女にもはや我慢も限界。王子は愛する人を妻に差し替えるべく、元聖女の妻に離縁を言い渡した。
【短編】追放された聖女は王都でちゃっかり暮らしてる「新聖女が王子の子を身ごもった?」結界を守るために元聖女たちが立ち上がる
みねバイヤーン
恋愛
「ジョセフィーヌ、聖なる力を失い、新聖女コレットの力を奪おうとした罪で、そなたを辺境の修道院に追放いたす」謁見の間にルーカス第三王子の声が朗々と響き渡る。
「異議あり!」ジョセフィーヌは間髪を入れず意義を唱え、証言を述べる。
「証言一、とある元聖女マデリーン。殿下は十代の聖女しか興味がない。証言二、とある元聖女ノエミ。殿下は背が高く、ほっそりしてるのに出るとこ出てるのが好き。証言三、とある元聖女オードリー。殿下は、手は出さない、見てるだけ」
「ええーい、やめーい。不敬罪で追放」
追放された元聖女ジョセフィーヌはさっさと王都に戻って、魚屋で働いてる。そんな中、聖女コレットがルーカス殿下の子を身ごもったという噂が。王国の結界を守るため、元聖女たちは立ち上がった。
私は王子の婚約者にはなりたくありません。
黒蜜きな粉
恋愛
公爵令嬢との婚約を破棄し、異世界からやってきた聖女と結ばれた王子。
愛を誓い合い仲睦まじく過ごす二人。しかし、そのままハッピーエンドとはならなかった。
いつからか二人はすれ違い、愛はすっかり冷めてしまった。
そんな中、主人公のメリッサは留学先の学校の長期休暇で帰国。
父と共に招かれた夜会に顔を出すと、そこでなぜか王子に見染められてしまった。
しかも、公衆の面前で王子にキスをされ逃げられない状況になってしまう。
なんとしてもメリッサを新たな婚約者にしたい王子。
さっさと留学先に戻りたいメリッサ。
そこへ聖女があらわれて――
婚約破棄のその後に起きる物語
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる