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重大発表?

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皆様こんにちは、1週間ぶりくらいですか?ご心配をお掛けしましたわ。以前吐血してから回復するのに随分と時間がかかってしまって…。

まぁ、今はもう関係ありませんわ。

さて、今日はお父様に呼ばれておりますの。なんでも話したいことがあるそうなのです。

「お父様、リゼです」娘だからと勝手に部屋に入ったりは致しませんわ。淑女たる者、お父様の許可は必須ですもの。

「あぁ、そこに座りなさい。今、準備させる」私は今車椅子生活を余儀なくされていますの。1週間に3度ほど寝込むものですから、歩けるほどの筋力がありませんので。

「それでお話とは何ですか?」準備が整い、漸くソファーに座ることができました。ふぅ、車椅子は中々楽ではありませんので、こちらの方が落ち着きますわね。

良い話と悪い話…。それは勿論良い話から聞きたいですわ。

「リゼもそろそろ16歳だろう?学園に通いたいのではないかと思ってな…」通いたいに決まってます!生まれてこの方屋敷から外へは片手で数える程しか出ていませんもの。

「ちなみに悪い話というのは…」

「持病が悪化している、このままでは……」理解いたしましたわ。ふふ、私は諦めるつもりなどありませんの。お父様も同じでしょう?

リゼは満面の笑みで返答する。

「治療を進めてください。学園に通いながら、受けますわ」私の意思を知ってか、お父様はこのようなお話をなさるのでしょう。実は、学園には国内屈指のお医者方がいらっしゃる治療院が併設されていますの。そしてそこで治療を受けるということは、それだけ芳しくないということ…。心配なさらないで、通いということはまだ大丈夫ですわ。


貴族社会でシュディエーテ一族の唯一の汚点、役立たずのレッテルだけは貼られるわけにはいきませんの。

それに、護られてばかりでは私の矜持が許しませんわ。

私もシュディエーテ家に連なる者ですもの。

ふふ、学園はきっとよい機会になりましょう。


そうですわ、皆様には言っておりませんでしたわね。私のレアスキルはですわ。我が血筋の中でも1、2を争うレアスキルですのよ。どうですか?宝の持ち腐れだとお思いになって?私もそう思いますわ。

まぁ、これから分かりますでしょう。どうぞ私の学園生活もご覧になってくださいな。それではご機嫌様、また後日お会いしましょう。


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