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幼少期
誕生際
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「父様凄いです」
「そうだな。あっ、 はしゃぎすぎて迷子になるなよ」
「分かってますよ。そんなにお子ちゃまではありません」
「ん?本当か?まだ夜中に一人でトイレに行けないのにか?」
「それはいっては駄目です。夜中が暗すぎるのが悪いのです」
「はっはっは、拗ねるな。好きなもの買ってやるから」
「拗ねてません。が、本当ですか?じゃああれ食べたいです。あとあれと、あれも。あっ、あそこはなんですか?」
「おいおい、落ち着きなさい。全部回ってやるから」
「父様こっちです!あれ?父様?」
やってしまいました。迷子です。
精神が年齢に引っ張られてしまいました。
とりあえず、父様を探しましょう。
「父様~。父様~。」
駄目です、人が多すぎて見つかりそうにありません。
このまま会えなかったらどうしましょう。
魔法の効果もあまり持ちません。父様が側にいてこそです。
「君迷子?」
ふと声をかけられました。顔をあげてみます。
父様に少し似ている少年です。少し年上でしょうか?
「父様とはぐれてしまいました」素直に言います。
悪い感じはしませんでした。それと、父様に少し似ているからでしょうか、安心感がありました。
「そっか、君の父様を探す手伝いをしよう」
「本当ですか?ありがとうございます!」
「名前はなんて言うのかな?」
「えーと、ハリスです」
「君の名前だよ?」
「あっ、私はソフィアと言います」
「ソフィアね。父様の特徴はあるかな?」
「金髪に私と同じラピスラズリの瞳です」
「ん?ねぇ、ソフィアの瞳は茶色だよ?」
「えっ、えっと、間違いました。茶色の瞳です」
「ふーん。分かった探してみよう」
「はい!お願いします」
「待ってる間向こうで私とお話しないか?」
んー、知らない人にはついていっちゃ駄目だけど、親切な人だし、父様に似ているし、大丈夫かな「はい!」
「ん、じゃあ行こうか」
手を引かれて入ったお店は高級感溢れるお店でした。
美味しい紅茶とケーキを食べながらしばらく話しているとどこかで父様の声がします。
「父様!父様が見つかったので失礼します。探してくださってありがとうございました」
私はお礼を言うと父様の声がした方に駆け寄ります。
父様です。間違いではありませんでした。
「父様!」
「ソフィー!ソフィア!離れたら駄目だろ」
額に汗を浮かべる珍しい父様を見ました。
「ごめんなさい」
怒っている父様は初めてです。素直に謝りました。
「大丈夫か?何もなかったか?」
「んーと、父様に少し似ている人とお話ししました」
「はっ、それは本当か?」どうしたのでしょう?
「はい、雰囲気とかも似てた気がします。名前はえーと、ロンダートだったかな」
「(まずいな)ソフィーそろそろ帰ろうか」
「えっ、でもまだ楽しめていません」
「また連れてきてあげよう」
「……分かりました」
「ほら、行こうか」
「はい」
この時私たちは気付きませんでした。
先ほど別れたあの少年が私たちの方を見ていることに。護衛の方が「殿下!?」と呟いていることに。
「そうだな。あっ、 はしゃぎすぎて迷子になるなよ」
「分かってますよ。そんなにお子ちゃまではありません」
「ん?本当か?まだ夜中に一人でトイレに行けないのにか?」
「それはいっては駄目です。夜中が暗すぎるのが悪いのです」
「はっはっは、拗ねるな。好きなもの買ってやるから」
「拗ねてません。が、本当ですか?じゃああれ食べたいです。あとあれと、あれも。あっ、あそこはなんですか?」
「おいおい、落ち着きなさい。全部回ってやるから」
「父様こっちです!あれ?父様?」
やってしまいました。迷子です。
精神が年齢に引っ張られてしまいました。
とりあえず、父様を探しましょう。
「父様~。父様~。」
駄目です、人が多すぎて見つかりそうにありません。
このまま会えなかったらどうしましょう。
魔法の効果もあまり持ちません。父様が側にいてこそです。
「君迷子?」
ふと声をかけられました。顔をあげてみます。
父様に少し似ている少年です。少し年上でしょうか?
「父様とはぐれてしまいました」素直に言います。
悪い感じはしませんでした。それと、父様に少し似ているからでしょうか、安心感がありました。
「そっか、君の父様を探す手伝いをしよう」
「本当ですか?ありがとうございます!」
「名前はなんて言うのかな?」
「えーと、ハリスです」
「君の名前だよ?」
「あっ、私はソフィアと言います」
「ソフィアね。父様の特徴はあるかな?」
「金髪に私と同じラピスラズリの瞳です」
「ん?ねぇ、ソフィアの瞳は茶色だよ?」
「えっ、えっと、間違いました。茶色の瞳です」
「ふーん。分かった探してみよう」
「はい!お願いします」
「待ってる間向こうで私とお話しないか?」
んー、知らない人にはついていっちゃ駄目だけど、親切な人だし、父様に似ているし、大丈夫かな「はい!」
「ん、じゃあ行こうか」
手を引かれて入ったお店は高級感溢れるお店でした。
美味しい紅茶とケーキを食べながらしばらく話しているとどこかで父様の声がします。
「父様!父様が見つかったので失礼します。探してくださってありがとうございました」
私はお礼を言うと父様の声がした方に駆け寄ります。
父様です。間違いではありませんでした。
「父様!」
「ソフィー!ソフィア!離れたら駄目だろ」
額に汗を浮かべる珍しい父様を見ました。
「ごめんなさい」
怒っている父様は初めてです。素直に謝りました。
「大丈夫か?何もなかったか?」
「んーと、父様に少し似ている人とお話ししました」
「はっ、それは本当か?」どうしたのでしょう?
「はい、雰囲気とかも似てた気がします。名前はえーと、ロンダートだったかな」
「(まずいな)ソフィーそろそろ帰ろうか」
「えっ、でもまだ楽しめていません」
「また連れてきてあげよう」
「……分かりました」
「ほら、行こうか」
「はい」
この時私たちは気付きませんでした。
先ほど別れたあの少年が私たちの方を見ていることに。護衛の方が「殿下!?」と呟いていることに。
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