67 / 74
番外編 第7話 猫じゃらし
しおりを挟む
お猫様にお留守番をお願いして、お昼と夕飯の買い出しに行きます。どうやら母さんが食事の作り貯めをしてくれるそうです。ありがたや~!
ついでにお猫様のご飯も買ってこよう。カリカリとか食べるのかな?
母さんと二人でスーパーまで歩きながら、お家の様子を聞いて見ました。
「東京の家は大丈夫なの? 姉さんは彼氏出来た?」
ちょっと実家が気になって聞いてしまった。兄貴はアメリカに留学中だけど、姉さんは国立大学に通っている。3人兄弟の中で上の二人が凄く勉強が出来るので、僕は肩身が狭いのでした。
「おじいちゃんもおばあちゃんも元気ですよ。ちょっと寂しそうだけど、そのうち慣れます。美姫ちゃんは……難しそうですね」
「……そっか」
姉さんはすごいのだ。勉強が出来る事はもちろんだけど、超が付く程の美人なのです。下手な芸能人やモデルさんと比較するのが可哀想になるくらい、輝いているのです。でも残念ながら……彼氏を作らないのでした。なんでだろね?
「春希くんも好きな人が出来たらさっさと結婚しましょうね。美姫ちゃんみたいになっちゃだめですよ?」
「うぇ!? あ、相手が居ないとダメだから、頑張らないと……それに、僕はモテないし……」
そうなのです。僕は身長が低い事もあって、女性からモテないのだ。普段から姉さんのような美人を見慣れてしまっている事もあり、ドキっとする女性が居なかったのです。はぁ、どうしたら良いんだろうか。椎名さんにアタックしてみようかな……。
「そんな事を言ってると、楓ちゃんのところに永久就職になっちゃいますよ?」
「うぅ……それは困る」
親戚の中野楓さんは金髪美人な人妻さんで、僕みたいな小柄な男性が大好きらしいのです。楓さんはすごいお金持ちだし、独身のまま居たら次男の僕は家を追い出されてしまい、路頭に迷って楓さんに身売りする事になるのだろう……。まずい、お金を稼いで結婚しなければ!!
そんな事を話していたら、スーパーに着いた。今日は椎名さん居るのだろうか?
「へぇ、結構品揃えが良いですね。それにリーズナブルです」
母さんは主婦の血が騒ぐのか、片っ端から食材を吟味し始めました。僕には同じように見える野菜でも、良し悪しがあるようです。
「ちょっとペット用品見て来るね」
「はーい」
母さんが熱中しているので、僕はお猫様のご飯を仕入れに行きます。
ペット用品売り場へ行ったところ、僕の気になるあのお方、椎名さんが品出しをしていたのだ! 屈みながら商品を棚に詰めていた。やっぱり美人だ……。
「こんにちは、椎名さん」
「あら、ハル君こんにちは。もしかして、寂しくて私に会いたくなっちゃったの~?」
椎名さんが僕を見上げながらからかって来た。薄っすらと浮かべる笑顔にドキッとしてしまった。赤いフレームのメガネが似合ってます!
「そ、そんな事ないですよ? 子猫のご飯を仕入れに来たんです。……そうだ、椎名さんは店員さんだから詳しいですよね。子猫にはカリカリと猫缶のどっちをあげたら良いんですか?」
「え、ええ? どっちかしら? うーん、子猫だったら柔らかい缶詰かしら?」
ふふ、からかわれてしまったのでお返ししちゃいました。ちょっと困った顔の椎名さんが、可愛く見えてしまった。やばい、ドキドキするぞ。
「猫缶も種類がいっぱいありますね。まぐろにカツオ、ササミもあります。うっ……猫缶って結構高いんですね」
「そうね、ペットを飼うのは大変よ」
今の僕は実家から家賃とか学費を出して貰っていて、生活費もバイトしないで生活出来るくらいのお金を貰えている。詳しくは知らないけど母方のお祖父ちゃんが会社を持っているらしく、お金持ちのようです。実家は東京にある大きなタワーマンションだし、今思えばうちってかなり裕福な家庭だったのだろう……。
一応生活費の中からお猫様のご飯代とかやり繰りしようと思っているけど、猫缶だと食費がやばいぞ……。よし、カリカリも買おう。これからは節約だな!
「試しにカリカリも買ってみます。こっちの方が安いので……。あ、このお皿可愛いです」
「ふふ、肉球マークが可愛いわね」
ピンクの肉球マークが中央に大きく描かれた子猫用の食事皿がありました。よし、これをお猫様の専用にしよう! 節約しようと心に誓ったばかりなのに猫グッズをカゴに入れてしまいました。これは必要経費、良いね?
「春希くん終わった~?」
色々と物色が終わった頃、カートを押した母さんがニコニコの笑顔でやってきた。
「え!? ……誰よあれ?」
「ひ、ひぃ!」
椎名さんが今まで見た事の無い鬼の形相で僕を見つめて来た。底冷えするような怖い声でしたよ? さっきまでおっとりした優しい笑顔だったよね? どうしてしまったのでしょうか……。
「あれ、まだ選んでたの? あ、この猫じゃらし可愛い。きっと猫ちゃん喜びますね。買って行きましょう」
「う、うん……」
やばいぞ、椎名さんの目が殺人鬼のような鋭い目つきになっている。は、早く誤解を解かなければ……。
「ち、違うんです椎名さん、この人は僕のお母さんなんです!」
「……お母さん?」
「あら、春希くんのお友達?」
どうやら母さんがやっと椎名さんに気が付いたようだ。ふぅ、危ない危ない、セーフです。
「本当にお母さんなの? どう見てもお姉さんか妹さんにしか見えないじゃない」
椎名さんが僕にだけ聞こえるように小声で聞いてきた。椎名さんの甘い香りを感じてしまい、ドキドキします。
「ほ、本当ですって。……母さん、この人が大学の先輩で椎名睦月さんです。昨日知り合ってお世話になってます」
「っ!! へ、へぇ、そうなんですね。お世話になります。この子、一人暮らしで寂しいかもしれないから、いつでも遊びにきて下さいね。あ、そうだ、良かったらお夕飯食べに来て下さい。今日はお鍋にしようと思ってるの」
「え!? で、でも急にそんな……」
「遠慮しないで下さい。後で春希くんに連絡させますから。絶対ですよ!? 絶対に来て下さいね!!」
「わ、わかりました!」
「……あれぇ?」
どうやら今晩、椎名さんを夕飯にご招待する事になってしまいました。どうしたんだろうか、やけに母さんが積極的な気がするぞ?
「そうだ春希くん、お肉が足りないと思いますので取って来て下さい」
「う、うん……」
確かに3人で鍋にするには量が少ないかもしれない。僕は一人、お肉売り場へ急ぐのだった。
それにしても気になる。いつもの母さんらしくない、非常に焦った雰囲気を感じた。何かあるのだろうか……?
ついでにお猫様のご飯も買ってこよう。カリカリとか食べるのかな?
母さんと二人でスーパーまで歩きながら、お家の様子を聞いて見ました。
「東京の家は大丈夫なの? 姉さんは彼氏出来た?」
ちょっと実家が気になって聞いてしまった。兄貴はアメリカに留学中だけど、姉さんは国立大学に通っている。3人兄弟の中で上の二人が凄く勉強が出来るので、僕は肩身が狭いのでした。
「おじいちゃんもおばあちゃんも元気ですよ。ちょっと寂しそうだけど、そのうち慣れます。美姫ちゃんは……難しそうですね」
「……そっか」
姉さんはすごいのだ。勉強が出来る事はもちろんだけど、超が付く程の美人なのです。下手な芸能人やモデルさんと比較するのが可哀想になるくらい、輝いているのです。でも残念ながら……彼氏を作らないのでした。なんでだろね?
「春希くんも好きな人が出来たらさっさと結婚しましょうね。美姫ちゃんみたいになっちゃだめですよ?」
「うぇ!? あ、相手が居ないとダメだから、頑張らないと……それに、僕はモテないし……」
そうなのです。僕は身長が低い事もあって、女性からモテないのだ。普段から姉さんのような美人を見慣れてしまっている事もあり、ドキっとする女性が居なかったのです。はぁ、どうしたら良いんだろうか。椎名さんにアタックしてみようかな……。
「そんな事を言ってると、楓ちゃんのところに永久就職になっちゃいますよ?」
「うぅ……それは困る」
親戚の中野楓さんは金髪美人な人妻さんで、僕みたいな小柄な男性が大好きらしいのです。楓さんはすごいお金持ちだし、独身のまま居たら次男の僕は家を追い出されてしまい、路頭に迷って楓さんに身売りする事になるのだろう……。まずい、お金を稼いで結婚しなければ!!
そんな事を話していたら、スーパーに着いた。今日は椎名さん居るのだろうか?
「へぇ、結構品揃えが良いですね。それにリーズナブルです」
母さんは主婦の血が騒ぐのか、片っ端から食材を吟味し始めました。僕には同じように見える野菜でも、良し悪しがあるようです。
「ちょっとペット用品見て来るね」
「はーい」
母さんが熱中しているので、僕はお猫様のご飯を仕入れに行きます。
ペット用品売り場へ行ったところ、僕の気になるあのお方、椎名さんが品出しをしていたのだ! 屈みながら商品を棚に詰めていた。やっぱり美人だ……。
「こんにちは、椎名さん」
「あら、ハル君こんにちは。もしかして、寂しくて私に会いたくなっちゃったの~?」
椎名さんが僕を見上げながらからかって来た。薄っすらと浮かべる笑顔にドキッとしてしまった。赤いフレームのメガネが似合ってます!
「そ、そんな事ないですよ? 子猫のご飯を仕入れに来たんです。……そうだ、椎名さんは店員さんだから詳しいですよね。子猫にはカリカリと猫缶のどっちをあげたら良いんですか?」
「え、ええ? どっちかしら? うーん、子猫だったら柔らかい缶詰かしら?」
ふふ、からかわれてしまったのでお返ししちゃいました。ちょっと困った顔の椎名さんが、可愛く見えてしまった。やばい、ドキドキするぞ。
「猫缶も種類がいっぱいありますね。まぐろにカツオ、ササミもあります。うっ……猫缶って結構高いんですね」
「そうね、ペットを飼うのは大変よ」
今の僕は実家から家賃とか学費を出して貰っていて、生活費もバイトしないで生活出来るくらいのお金を貰えている。詳しくは知らないけど母方のお祖父ちゃんが会社を持っているらしく、お金持ちのようです。実家は東京にある大きなタワーマンションだし、今思えばうちってかなり裕福な家庭だったのだろう……。
一応生活費の中からお猫様のご飯代とかやり繰りしようと思っているけど、猫缶だと食費がやばいぞ……。よし、カリカリも買おう。これからは節約だな!
「試しにカリカリも買ってみます。こっちの方が安いので……。あ、このお皿可愛いです」
「ふふ、肉球マークが可愛いわね」
ピンクの肉球マークが中央に大きく描かれた子猫用の食事皿がありました。よし、これをお猫様の専用にしよう! 節約しようと心に誓ったばかりなのに猫グッズをカゴに入れてしまいました。これは必要経費、良いね?
「春希くん終わった~?」
色々と物色が終わった頃、カートを押した母さんがニコニコの笑顔でやってきた。
「え!? ……誰よあれ?」
「ひ、ひぃ!」
椎名さんが今まで見た事の無い鬼の形相で僕を見つめて来た。底冷えするような怖い声でしたよ? さっきまでおっとりした優しい笑顔だったよね? どうしてしまったのでしょうか……。
「あれ、まだ選んでたの? あ、この猫じゃらし可愛い。きっと猫ちゃん喜びますね。買って行きましょう」
「う、うん……」
やばいぞ、椎名さんの目が殺人鬼のような鋭い目つきになっている。は、早く誤解を解かなければ……。
「ち、違うんです椎名さん、この人は僕のお母さんなんです!」
「……お母さん?」
「あら、春希くんのお友達?」
どうやら母さんがやっと椎名さんに気が付いたようだ。ふぅ、危ない危ない、セーフです。
「本当にお母さんなの? どう見てもお姉さんか妹さんにしか見えないじゃない」
椎名さんが僕にだけ聞こえるように小声で聞いてきた。椎名さんの甘い香りを感じてしまい、ドキドキします。
「ほ、本当ですって。……母さん、この人が大学の先輩で椎名睦月さんです。昨日知り合ってお世話になってます」
「っ!! へ、へぇ、そうなんですね。お世話になります。この子、一人暮らしで寂しいかもしれないから、いつでも遊びにきて下さいね。あ、そうだ、良かったらお夕飯食べに来て下さい。今日はお鍋にしようと思ってるの」
「え!? で、でも急にそんな……」
「遠慮しないで下さい。後で春希くんに連絡させますから。絶対ですよ!? 絶対に来て下さいね!!」
「わ、わかりました!」
「……あれぇ?」
どうやら今晩、椎名さんを夕飯にご招待する事になってしまいました。どうしたんだろうか、やけに母さんが積極的な気がするぞ?
「そうだ春希くん、お肉が足りないと思いますので取って来て下さい」
「う、うん……」
確かに3人で鍋にするには量が少ないかもしれない。僕は一人、お肉売り場へ急ぐのだった。
それにしても気になる。いつもの母さんらしくない、非常に焦った雰囲気を感じた。何かあるのだろうか……?
0
お気に入りに追加
136
あなたにおすすめの小説

貞操観念逆転世界におけるニートの日常
猫丸
恋愛
男女比1:100。
女性の価値が著しく低下した世界へやってきた【大鳥奏】という一人の少年。
夢のような世界で彼が望んだのは、ラブコメでも、ハーレムでもなく、男の希少性を利用した引き籠り生活だった。
ネトゲは楽しいし、一人は気楽だし、学校行かなくてもいいとか最高だし。
しかし、男女の比率が大きく偏った逆転世界は、そんな彼を放っておくはずもなく……
『カナデさんってもしかして男なんじゃ……?』
『ないでしょw』
『ないと思うけど……え、マジ?』
これは貞操観念逆転世界にやってきた大鳥奏という少年が世界との関わりを断ち自宅からほとんど出ない物語。
貞操観念逆転世界のハーレム主人公を拒んだ一人のネットゲーマーの引き籠り譚である。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

男女比の狂った世界で愛を振りまく
キョウキョウ
恋愛
男女比が1:10という、男性の数が少ない世界に転生した主人公の七沢直人(ななさわなおと)。
その世界の男性は無気力な人が多くて、異性その恋愛にも消極的。逆に、女性たちは恋愛に飢え続けていた。どうにかして男性と仲良くなりたい。イチャイチャしたい。
直人は他の男性たちと違って、欲求を強く感じていた。女性とイチャイチャしたいし、楽しく過ごしたい。
生まれた瞬間から愛され続けてきた七沢直人は、その愛を周りの女性に返そうと思った。
デートしたり、手料理を振る舞ったり、一緒に趣味を楽しんだりする。その他にも、色々と。
本作品は、男女比の異なる世界の女性たちと積極的に触れ合っていく様子を描く物語です。
※カクヨムにも掲載中の作品です。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

Hしてレベルアップ ~可愛い女の子とHして強くなれるなんて、この世は最高じゃないか~
トモ治太郎
ファンタジー
孤児院で育った少年ユキャール、この孤児院では15歳になると1人立ちしなければいけない。
旅立ちの朝に初めて夢精したユキャール。それが原因なのか『異性性交』と言うスキルを得る。『相手に精子を与えることでより多くの経験値を得る。』女性経験のないユキャールはまだこのスキルのすごさを知らなかった。
この日の為に準備してきたユキャール。しかし旅立つ直前、一緒に育った少女スピカが一緒にいくと言い出す。本来ならおいしい場面だが、スピカは何も準備していないので俺の負担は最初から2倍増だ。
こんな感じで2人で旅立ち、共に戦い、時にはHして強くなっていくお話しです。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

調子に乗りすぎて処刑されてしまった悪役貴族のやり直し自制生活 〜ただし自制できるとは言っていない〜
EAT
ファンタジー
「どうしてこうなった?」
優れた血統、高貴な家柄、天賦の才能────生まれときから勝ち組の人生により調子に乗りまくっていた侯爵家嫡男クレイム・ブラッドレイは殺された。
傍から見ればそれは当然の報いであり、殺されて当然な悪逆非道の限りを彼は尽くしてきた。しかし、彼はなぜ自分が殺されなければならないのか理解できなかった。そして、死ぬ間際にてその答えにたどり着く。簡単な話だ………信頼し、友と思っていた人間に騙されていたのである。
そうして誰もにも助けてもらえずに彼は一生を終えた。意識が薄れゆく最中でクレイムは思う。「願うことならば今度の人生は平穏に過ごしたい」と「決して調子に乗らず、謙虚に慎ましく穏やかな自制生活を送ろう」と。
次に目が覚めればまた新しい人生が始まると思っていたクレイムであったが、目覚めてみればそれは10年前の少年時代であった。
最初はどういうことか理解が追いつかなかったが、また同じ未来を繰り返すのかと絶望さえしたが、同時にそれはクレイムにとって悪い話ではなかった。「同じ轍は踏まない。今度は全てを投げ出して平穏なスローライフを送るんだ!」と目標を定め、もう一度人生をやり直すことを決意する。
しかし、運命がそれを許さない。
一度目の人生では考えられないほどの苦難と試練が真人間へと更生したクレイムに次々と降りかかる。果たしてクレイムは本当にのんびり平穏なスローライフを遅れるのだろうか?
※他サイトにも掲載中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる