12 / 74
第12話 他の人は生きてますか?
しおりを挟む
「どうしたんですの? 早く結果を教えてくださいな」
玲子さんから煽られる。めっちゃ笑顔でワクワクしてる。そうだよね、占いとか女子は大好物だよね。
まずいぞ、これを見せて良いのだろうか。そもそもこんな結果が出るなんて思ってもみなかった。
「なんだ? やばい事でも書いてあったのか?」
「いや、そんなことないよ? ちょっと悪意を感じるだけ」
「なんじゃそりゃ?」
ヤンデレって、あのヤンデレですか?
確かに玲子さんは、修二の事に対して独占的な部分もあるけど、ヤキモチを焼く可愛い感じだと思ってた。ヤンデレ度5%ってなら大丈夫だよね。うん、消費税より少ないもんね! でもこのままヤンデレ度が育つとやばいのか……。
「薫さん、早く書きなさい! はよはよですわ!!」
「はい!」
しょうがない、腹を括ろう。
ありのままを書き写し、テーブルのど真ん中に置いた。
もう、どうにでもな~れ♪
【天王寺玲子】
T大学2年生。
めっちゃ綺麗です! でもヤンデレです。
ウェーブのかかった金髪、スタイル抜群でモデルさんみたい~! でもヤンデレです。
実家がめっちゃお金持ちな社長令嬢様で~す。でもヤンデレです。
千葉修二とは恋人同士でラブラブです♡
ヤンデレ度5%
※今日の運勢※
彼氏を失いたくなければ、何が何でも中野薫の提案に乗りましょう。
但し、胸焼けにご注意を!
※今日のラッキーアイテム※
ボイスレコーダー
「ヤンデレ?」
「ヤンデレ?」
「……」
二人してこっち見ないでください。ありのままを書いたんですよ。僕が悪い訳じゃないですよ?
ここは誤魔化すしかないな。
「ほらほら、占いを見てよ。僕の提案に乗りましょうだって。やっぱりこっちが正解なんだよ! これが修二生存ルート!! わーい、やったね!!」
「薫さん? 何を勝手にヤンデレなんて付け足しているんですの?」
玲子さんの凍った笑顔が怖いです。がくがくぶるぶる。でも玲子さんに睨まれるのも素敵ですね。
「そんなことしてないよ! ありのまま書きました!! 玲子さんヤンデレ! おっけ~?」
「おっけーじゃありませんわ! 私がヤンデレな訳ないでしょう!?」
「ヤンデレはみんなそう言うんだよ! 玲子さんヤンデレ! おっけ~?」
「ぶち殺しますわよ!」
ぎゃおーん。玲子さん大暴れ。酔っぱらってるのもあって、いつもの清楚な玲子さんじゃない。葉月ちゃんみたいな事も言ってるし、もう手が付けられないぞ。
しょうがない、最終兵器彼氏を召喚するしかないな。
玲子さん、彼氏お借りします。
「修二助けてくれ! ヤンデ玲子さんが襲ってくる~」
「Zzz」
「寝るなー!!」
もうだめかもしれない。
◇◇◇
日付が変わり、二人を占ってみた。
もし2日連続で怖い事が占いに出たらまずいので、念のため玲子さんも占う事にする。
あと、玲子さんに鏡を借りて、自分も占ってみる。
【千葉修二】
※今日の運勢※
経済学の講義で小テストあり。選択肢で迷ったらBを選ぼう! 信じてニャン。
【天王寺玲子】
ヤンデレ度3%(-2%)
※今日の運勢※
女の子の日が始まるよ♪ ナプキンの用意を忘れずにね!
【中野薫】
※今日の運勢※
朝いちばんにあの子へお願いしてみよう♪
玲子さんのヤンデレ度が-2%されてました。きっとヤンデレって伝えて自制の心が働いたのだろう。これは伝えないでいいかな?
どうやら0時の日替わりで、占いの内容も変化するようだ。そう考えると、鑑定能力の一日の使用回数もリセットされるているのかもしれない。もしリセットされていなかった場合、今の占いで6回目の使用となる。
6回目だったら頭痛や目の奥の痛みなど、体調に変化が出ているはずである。とりあえず頭痛もなく、体調に変化が無い。一安心だ。
それにしても、僕は朝いちばんに何をお願いすれば良いのだろうか……?
内容に変化のないところは書かずに、メモ用紙を二人に渡した。
「テストあるのかよー。まあ迷ったらBだな。っていうか語尾おかしくね? ニャンって何だよ」
「良く分かんないけど、毎回違うんだよね。神様の気分かな?」
こう言う安全な運勢だと助かるね。ヘビーなのは困ります。
「薫さん? セクハラですわよ?」
「ええ!? ありのままを書いてるのに~」
「これだから彼女なしの童貞は困りますわ」
「そっちもセクハラだろー!!」
こう言う内容も困ります。何て書いたらいいんだろう?
「そろそろ帰ろうぜ。明日も1限から授業だろ?」
「そうですわね。今日は楽しかったですわ。薫さんの快気祝いに、支払いは私たちで持ちますわ」
「え!? ありがとう!! ご馳走さまでした~」
三人仲良く、楽しく飲めた。
大将に御礼を言って、店を出る。
「気を付けて帰れよ! 最近は物騒だからな」
「あざーっす!!」
お見送りしてくれる大将に、みんなで手を振る。
ここでみんなとお別れだ。
俺はここからすぐにアパートに着くが、二人は駅の反対側の、少し離れた場所に住んでいる。
「じゃあ薫、また明日な! いやもう今日か。とりあえずおつかれ~」
「おやすみなさい、薫さん」
「気を付けてね~!」
手を振りみんなと別れ、自宅に向けて歩き出す。久しぶりに三人で飲んだけれど、楽しかった。いつの日か、葉月ちゃんも誘って飲み会がしたいな……、がんばろう。
この時間でも繁華街は賑わっている。
――酔っぱらいの笑い声が聞こえる。
――客引きのお兄ちゃんの声が聞こえる。
そんな中、遠くから聞こえるサイレンの音が耳から離れない。
ちっぽけな僕の手では、身近な友人を守るだけで精一杯なのだ。無力な自分を慰めながら、ただ前を向いて自宅へ急ぐ。
どうか神様、一人でも多くの人が助かりますように……。
玲子さんから煽られる。めっちゃ笑顔でワクワクしてる。そうだよね、占いとか女子は大好物だよね。
まずいぞ、これを見せて良いのだろうか。そもそもこんな結果が出るなんて思ってもみなかった。
「なんだ? やばい事でも書いてあったのか?」
「いや、そんなことないよ? ちょっと悪意を感じるだけ」
「なんじゃそりゃ?」
ヤンデレって、あのヤンデレですか?
確かに玲子さんは、修二の事に対して独占的な部分もあるけど、ヤキモチを焼く可愛い感じだと思ってた。ヤンデレ度5%ってなら大丈夫だよね。うん、消費税より少ないもんね! でもこのままヤンデレ度が育つとやばいのか……。
「薫さん、早く書きなさい! はよはよですわ!!」
「はい!」
しょうがない、腹を括ろう。
ありのままを書き写し、テーブルのど真ん中に置いた。
もう、どうにでもな~れ♪
【天王寺玲子】
T大学2年生。
めっちゃ綺麗です! でもヤンデレです。
ウェーブのかかった金髪、スタイル抜群でモデルさんみたい~! でもヤンデレです。
実家がめっちゃお金持ちな社長令嬢様で~す。でもヤンデレです。
千葉修二とは恋人同士でラブラブです♡
ヤンデレ度5%
※今日の運勢※
彼氏を失いたくなければ、何が何でも中野薫の提案に乗りましょう。
但し、胸焼けにご注意を!
※今日のラッキーアイテム※
ボイスレコーダー
「ヤンデレ?」
「ヤンデレ?」
「……」
二人してこっち見ないでください。ありのままを書いたんですよ。僕が悪い訳じゃないですよ?
ここは誤魔化すしかないな。
「ほらほら、占いを見てよ。僕の提案に乗りましょうだって。やっぱりこっちが正解なんだよ! これが修二生存ルート!! わーい、やったね!!」
「薫さん? 何を勝手にヤンデレなんて付け足しているんですの?」
玲子さんの凍った笑顔が怖いです。がくがくぶるぶる。でも玲子さんに睨まれるのも素敵ですね。
「そんなことしてないよ! ありのまま書きました!! 玲子さんヤンデレ! おっけ~?」
「おっけーじゃありませんわ! 私がヤンデレな訳ないでしょう!?」
「ヤンデレはみんなそう言うんだよ! 玲子さんヤンデレ! おっけ~?」
「ぶち殺しますわよ!」
ぎゃおーん。玲子さん大暴れ。酔っぱらってるのもあって、いつもの清楚な玲子さんじゃない。葉月ちゃんみたいな事も言ってるし、もう手が付けられないぞ。
しょうがない、最終兵器彼氏を召喚するしかないな。
玲子さん、彼氏お借りします。
「修二助けてくれ! ヤンデ玲子さんが襲ってくる~」
「Zzz」
「寝るなー!!」
もうだめかもしれない。
◇◇◇
日付が変わり、二人を占ってみた。
もし2日連続で怖い事が占いに出たらまずいので、念のため玲子さんも占う事にする。
あと、玲子さんに鏡を借りて、自分も占ってみる。
【千葉修二】
※今日の運勢※
経済学の講義で小テストあり。選択肢で迷ったらBを選ぼう! 信じてニャン。
【天王寺玲子】
ヤンデレ度3%(-2%)
※今日の運勢※
女の子の日が始まるよ♪ ナプキンの用意を忘れずにね!
【中野薫】
※今日の運勢※
朝いちばんにあの子へお願いしてみよう♪
玲子さんのヤンデレ度が-2%されてました。きっとヤンデレって伝えて自制の心が働いたのだろう。これは伝えないでいいかな?
どうやら0時の日替わりで、占いの内容も変化するようだ。そう考えると、鑑定能力の一日の使用回数もリセットされるているのかもしれない。もしリセットされていなかった場合、今の占いで6回目の使用となる。
6回目だったら頭痛や目の奥の痛みなど、体調に変化が出ているはずである。とりあえず頭痛もなく、体調に変化が無い。一安心だ。
それにしても、僕は朝いちばんに何をお願いすれば良いのだろうか……?
内容に変化のないところは書かずに、メモ用紙を二人に渡した。
「テストあるのかよー。まあ迷ったらBだな。っていうか語尾おかしくね? ニャンって何だよ」
「良く分かんないけど、毎回違うんだよね。神様の気分かな?」
こう言う安全な運勢だと助かるね。ヘビーなのは困ります。
「薫さん? セクハラですわよ?」
「ええ!? ありのままを書いてるのに~」
「これだから彼女なしの童貞は困りますわ」
「そっちもセクハラだろー!!」
こう言う内容も困ります。何て書いたらいいんだろう?
「そろそろ帰ろうぜ。明日も1限から授業だろ?」
「そうですわね。今日は楽しかったですわ。薫さんの快気祝いに、支払いは私たちで持ちますわ」
「え!? ありがとう!! ご馳走さまでした~」
三人仲良く、楽しく飲めた。
大将に御礼を言って、店を出る。
「気を付けて帰れよ! 最近は物騒だからな」
「あざーっす!!」
お見送りしてくれる大将に、みんなで手を振る。
ここでみんなとお別れだ。
俺はここからすぐにアパートに着くが、二人は駅の反対側の、少し離れた場所に住んでいる。
「じゃあ薫、また明日な! いやもう今日か。とりあえずおつかれ~」
「おやすみなさい、薫さん」
「気を付けてね~!」
手を振りみんなと別れ、自宅に向けて歩き出す。久しぶりに三人で飲んだけれど、楽しかった。いつの日か、葉月ちゃんも誘って飲み会がしたいな……、がんばろう。
この時間でも繁華街は賑わっている。
――酔っぱらいの笑い声が聞こえる。
――客引きのお兄ちゃんの声が聞こえる。
そんな中、遠くから聞こえるサイレンの音が耳から離れない。
ちっぽけな僕の手では、身近な友人を守るだけで精一杯なのだ。無力な自分を慰めながら、ただ前を向いて自宅へ急ぐ。
どうか神様、一人でも多くの人が助かりますように……。
0
お気に入りに追加
136
あなたにおすすめの小説

貞操観念逆転世界におけるニートの日常
猫丸
恋愛
男女比1:100。
女性の価値が著しく低下した世界へやってきた【大鳥奏】という一人の少年。
夢のような世界で彼が望んだのは、ラブコメでも、ハーレムでもなく、男の希少性を利用した引き籠り生活だった。
ネトゲは楽しいし、一人は気楽だし、学校行かなくてもいいとか最高だし。
しかし、男女の比率が大きく偏った逆転世界は、そんな彼を放っておくはずもなく……
『カナデさんってもしかして男なんじゃ……?』
『ないでしょw』
『ないと思うけど……え、マジ?』
これは貞操観念逆転世界にやってきた大鳥奏という少年が世界との関わりを断ち自宅からほとんど出ない物語。
貞操観念逆転世界のハーレム主人公を拒んだ一人のネットゲーマーの引き籠り譚である。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

男女比の狂った世界で愛を振りまく
キョウキョウ
恋愛
男女比が1:10という、男性の数が少ない世界に転生した主人公の七沢直人(ななさわなおと)。
その世界の男性は無気力な人が多くて、異性その恋愛にも消極的。逆に、女性たちは恋愛に飢え続けていた。どうにかして男性と仲良くなりたい。イチャイチャしたい。
直人は他の男性たちと違って、欲求を強く感じていた。女性とイチャイチャしたいし、楽しく過ごしたい。
生まれた瞬間から愛され続けてきた七沢直人は、その愛を周りの女性に返そうと思った。
デートしたり、手料理を振る舞ったり、一緒に趣味を楽しんだりする。その他にも、色々と。
本作品は、男女比の異なる世界の女性たちと積極的に触れ合っていく様子を描く物語です。
※カクヨムにも掲載中の作品です。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

Hしてレベルアップ ~可愛い女の子とHして強くなれるなんて、この世は最高じゃないか~
トモ治太郎
ファンタジー
孤児院で育った少年ユキャール、この孤児院では15歳になると1人立ちしなければいけない。
旅立ちの朝に初めて夢精したユキャール。それが原因なのか『異性性交』と言うスキルを得る。『相手に精子を与えることでより多くの経験値を得る。』女性経験のないユキャールはまだこのスキルのすごさを知らなかった。
この日の為に準備してきたユキャール。しかし旅立つ直前、一緒に育った少女スピカが一緒にいくと言い出す。本来ならおいしい場面だが、スピカは何も準備していないので俺の負担は最初から2倍増だ。
こんな感じで2人で旅立ち、共に戦い、時にはHして強くなっていくお話しです。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

調子に乗りすぎて処刑されてしまった悪役貴族のやり直し自制生活 〜ただし自制できるとは言っていない〜
EAT
ファンタジー
「どうしてこうなった?」
優れた血統、高貴な家柄、天賦の才能────生まれときから勝ち組の人生により調子に乗りまくっていた侯爵家嫡男クレイム・ブラッドレイは殺された。
傍から見ればそれは当然の報いであり、殺されて当然な悪逆非道の限りを彼は尽くしてきた。しかし、彼はなぜ自分が殺されなければならないのか理解できなかった。そして、死ぬ間際にてその答えにたどり着く。簡単な話だ………信頼し、友と思っていた人間に騙されていたのである。
そうして誰もにも助けてもらえずに彼は一生を終えた。意識が薄れゆく最中でクレイムは思う。「願うことならば今度の人生は平穏に過ごしたい」と「決して調子に乗らず、謙虚に慎ましく穏やかな自制生活を送ろう」と。
次に目が覚めればまた新しい人生が始まると思っていたクレイムであったが、目覚めてみればそれは10年前の少年時代であった。
最初はどういうことか理解が追いつかなかったが、また同じ未来を繰り返すのかと絶望さえしたが、同時にそれはクレイムにとって悪い話ではなかった。「同じ轍は踏まない。今度は全てを投げ出して平穏なスローライフを送るんだ!」と目標を定め、もう一度人生をやり直すことを決意する。
しかし、運命がそれを許さない。
一度目の人生では考えられないほどの苦難と試練が真人間へと更生したクレイムに次々と降りかかる。果たしてクレイムは本当にのんびり平穏なスローライフを遅れるのだろうか?
※他サイトにも掲載中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる