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第200話 シークレットミッション!?
しおりを挟むサンガリー社で行われた打ち合わせは滞りなく終了しました。コーラをがぶ飲みして尿意に襲われるというハプニングもありましたが、良い感じでお仕事が出来たように思います。サンガリーの偉い人にも好印象を残せたし、大成功だと思います。
初めて生で会った姫ちゃん先輩ですが、お仕事中なので少ししかお話出来なかったですが、楽しいお姉さんでしたね。でもインテリなボクと違ってアホっぽさが滲み出る残念なお姉さんでしたけど……。
そして遂にボクのCM撮影を行う日がやってきました。撮影場所は都内から少し外れたところにスタジオがあるらしく、1泊2日の日程で行われるそうなのです。
まあボクの演技力を持ってすれば、ササっと撮影も終わって2日目は観光して帰って来ようかと思います。でも女装してないボクはファンに囲まれてキャーキャーと騒がれてしまい、警察沙汰になるに違いない。これもイケメンの宿命ってやつですね。
最近はリンゴフィットアドベンチャーの成果も出ているのか、ちょっと体がシャープになったような気がします。夏子さんの妊婦に優しい野菜中心の食事効果もあるのかもしれません。ふふ、鏡に映るボクは中々のイケメンですよ。
スマホで自撮りして投稿していたところ、夏子さんがやってきました。まだお腹の大きさは変わりませんが、母性が滲み出て来たように感じます。ボクが毎日おっぱいをチュパチュパして子育ての練習してますから間違いありません!
「ユウタ君、本当に大丈夫? 私も着いて行こうか? 初めてのCM撮影なんて不安だわ~」
夏子さんが頬に手を当てて不安そうな顔をしています。いつもボクの完璧な演技を見てるはずなのに心配性ですねぇ。腕に乗っかった大きなおっぱいがムニュムニュして気持ち良さそうです。でも今日はお泊りだからおっぱいはお預けか……。
「CM撮影の予習はバッチリです。大船に乗った気で待ってて下さい」
「でもでも~、今話題の鬼才監督と言われてるあのソフィアさんでしょ? 不安だわ~」
まあ夏子さんが心配するのもちょっと分かります。だって、今回のCM撮影の監督さんは『百合プリズン』を手掛けたソフィアさんという有名な監督さんらしいのです。あのぶっ飛んだ映画の監督さんとか、絶対に普通じゃないよね……。
ソフィアさんという監督をネットで調べてみたところ、金髪碧眼で鋭い目をした綺麗な女性でした。経歴を見たら有名な大学を卒業した帰国子女さんで、映画の評判も良くて海外でも何個も賞を受賞した凄い映画監督らしいのです。もしかしたら『百合プリズン』はB級映画じゃなかったのかもしれない……。
そんな凄い映画監督が手掛ける今回のCMですが、貰った台本をしっかりと読んで練習したので大丈夫だと思います。CMの内容も簡単で、ママ役の女優さんがカレーを作っているところに子供役のボクがママに抱き着く場面と、熱々のカレーライスをモグモグして『美味しいです!(当社比2倍の笑顔でニパー)』って言う場面の2つだけなのです。
ありきたりなCMな気がするし、ボクが子供役というのにも不満がありますが、たった15秒のCMに凄い監督さんを使うというサンガリーさんの意気込みを感じちゃいました。つまりそれくらいボクは期待されているのでしょう。
「ユウタさん、着替えとか用意しましたので忘れないで下さいね」
「ありがとうございますー。お土産買って来ますね~」
「気にしないで大丈夫です。頑張って下さいね。あと椿ちゃんと桔梗ちゃんとは仲良くして下さいね?」
「椿さんと桔梗さんですか……? えっと、言われなくてもボク達仲良しですし、ズッ友ですよ?」
「ふふ……それなら良いんです。頑張って下さいね」
桜さんから旅行バッグを受け取りました。何やら怪しげに笑う桜さんが不気味です。もしやボクと双子ちゃんの友情を引き裂こうとしているのですか!? 良く考えたら桜さんと双子ちゃんは大人しい感じのキャラが被ってますね……。まさか!?
「ユウタ君ー! お迎えが来たわよー?」
「はーい! 今いきます~」
ちょっと気になるけどお迎えが来ちゃいました。これからボクの大仕事が始まるのです。頑張ろう!
◇
お迎えに来てくれた双子ちゃんと一緒に車に乗り込みました。西園寺家のお手伝いさんが運転手をしてくれています。毎回違うお姉さんなので持ち回りなのかもしれませんね。先日のサンガリー本社に送迎してくれたお姉さんよりも若い人でした。
そして意気揚々と車に乗り込んだのは良いのですが、運転手のお姉さんを入れて4人なのにまた例のフォーメーションですよ。
「あのあの、助手席が空いてますよ?」
「…………がっちりガード、です」
「…………ベストポジション、です」
「あ、はい」
この感じだと何を言ってもダメそうです。助手席が空いているのにボクの両サイドを固めてくる双子ちゃんなのでした。スペシャルな警備員を自称していますけど、本当に強いのだろうか?
ボクの疑問を残したまま車はスムーズに発車しました。揺れも少ないし静かな音なので長距離移動でも楽々な予感がします。
窓の外の景色を見て暇つぶししようかと思ったけど、右を向いても左を向いても綺麗な顔をした同じ景色が飛び込んで来るのです。しかもがっちりガードとか良いながら身を寄せて来るから身動きも取れませんよ? こうなったら双子ちゃんから香る爽やかな香りをクンカクンカするしかないですね。
ずっとクンカクンカしてたら変な気分になってしまいそうなので、目を閉じて車内に流れるラジオを聴きながら精神統一を行います。ふむふむ、ラジオ番組はマッキュファイブですか。マッキュが提供しているラジオ番組らしく、番組の合間に流れるCMでマッキュを宣伝しています。今日の夕飯はマッキュも良いかもしれませんね。
「んん?」
月見マッキュにするか侍マッキュにするか悩んでいたところ、ボクの手が勝手に移動しました。薄っすらと目を開けて手の行方を見てみたところ、双子ちゃんがボクの手を自らのスカートの上に移動させていたのです……。
こ、これはもしや、先日と同じように痴漢をしろという合図ですか!? よ、よし、ボクは寝たふり作戦で痴漢開始だ!
今日は黒いゴスロリチックなドレスを着ている双子ちゃんです。スペシャルな警備員って黒いスーツを着てるイメージなんだけど、ゴスロリドレスでも黒ければ良いのだろうか?
そんな事はどうでも良いか。今は双子ちゃんの期待に応えるためにもスカートをたくし上げて手を突っ込むのです。運転手のお姉さんは真面目に前を向いて運転しているし、ちょっとくらい声が出てもラジオから流れる音楽が誤魔化してくれるでしょう。
「…………んあっ」
「…………んんっ」
大事なところに指を持って行ったところパンツがありませんでした。パンツの感触の代わりにプニプニとした柔肌がありましたよ? もしかしてノーパンですか?
「あ、あのあの、何でパンツ履いてないんですか? それにこのプレイは一体?」
二人にだけ聞こえるようにコッソリと小さい声で確認して見ました。ラジオの音で運転手のお姉さんには聞こえてないと信じよう。
「…………パンツ履いてるとお持ち帰りされちゃいます」
「…………桜ちゃんからの指示、です」
「な、なんですと?」
サンガリー本社のトイレでお持ち帰りした桔梗さんのパンツの件ですか……。うん、あの後大変だったのです。意気揚々と戦利品を自宅に持ち帰りクンカクンカタイムに勤しんでいたところを桜さんに見つかってしまったのですよ。
桜さんからジト目攻撃を受けたと思ったら深い溜息を吐き、おもむろに脱いだパンツを頭に被せられ『こっちをクンカクンカして下さい』って言われて桔梗さんのパンツを奪われてしまったのです。桜さんのパンツもグッドな香りで愛棒がギンギンになっちゃいましたね。ボクは匂いフェチなのかもしれない。
今はそれよりも椿さんの発言です。桜ちゃんからの指示という言葉が気になりますね。
「さ、桜さんから何か言われたんですか?」
ボクは目を瞑ったまま指先を動かしてクリちゃんをクリクリとクリックしながら質問してみました。この指先に感じるプニプニとした無毛地帯は、まるで開拓前の村予定地ですね。前回はテイムしたスライムのスラリンとスラキチのお陰で村が出来る寸前まで発展したのですが、どうやらセーブ機能が無いので作り直しのようだ。
優しいスライムをテイムして、このツルツルな大地を発展させましょう。ユウタビルダーズの開始です!
「…………あんっ、桜ちゃんが、んっ、協力するなら……ユウタ様と、あんっ、もっと仲良くして良いって言った、です」
小さなダンジョンギミックを指の腹でクリクリしてスライムを召喚しながら考えます。どうやら最初にテイムしたスライムの名前はスラリンっていう決まりがあるそうなのです。いや、今はそんな事どうでもよかったのだ。
どうやら桜さんとこの双子ちゃんは事前に取引をしている様子です。今朝の桜さんの様子もちょっと怪しかったですねぇ……。女性に対して厳しい桜さんですが、この双子ちゃんをかなり信用している感じです。でも協力って何のことでしょうか。
「協力ですか?」
「…………そ、そうです。私達の体を使って、あんっ、いっぱい練習しろって、んっ、言ってました」
「れ、練習?」
双子ちゃんの甘い吐息を耳元で感じながら良く考えてみた。桜さんはこの双子ちゃんの体を使って愛撫の練習をしろと言っているのだろうか? た、確かにボクのテクニックはまだまだかもしれません。でも桜さんの事だからその場合は自分の体を提供してくるはずだ。何で双子ちゃんなのだろうか?
スラリンのテイムが完了したので次のスライムを狙いましょう。クリちゃんをツンツンしたり指の腹で円を描いたりするのが良い感じのようです。どうでも良いけど、2匹目のスライムのお名前はスラキチだそうですよ?
「…………桜ちゃんが言っていました。んっ……処女の私達で、んんっ、いっぱい練習して……本命である千代ちゃんを……はうっ、堕とせって」
「…………私達は……んっ、実験台、です……あああっ」
「ふぁっ!?」
つ、つまりこの二人の体を使って処女のまま発情させるテクニックを身に付けろというシークレットミッションが発令されたのですね! なるほど、だから桜さんは双子ちゃんを生贄にしたのか……。
ズッ友であるお二人を実験台にするなんて気が引けるけど、これも千代ちゃんのためです。それに二人も満更じゃない感じですし、良いよね♪
カーナビによれば、目的地まではあと1時間くらいあるらしいです。経験の浅い初心者な双子ちゃんにボクの超絶テクニックを披露したらスライム大量発生が発生してしまい街が破壊されてしまうので、今日はゆっくりじっくりとトロトロになるように練習しましょう。
そうしてボクは、双子ちゃんをエロ親父のようなねっとりとしたテクニックで発情させる練習をするのでした。
ふむ、3匹目のスライムのお名前は何でしょうね?
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