144 / 304
第144話 痴漢は犯罪です
しおりを挟む夕飯の『マジカルバイアグーラ』を使ったレビュー動画が完成しました。今回はノーカット版で、全員の声が入っています。きっと視聴者さんはボクのダメダメなレビューを見て楽しんでくれる事でしょう。
そしてもう少ししたら夜の撮影会をします。その前にちょっと3人で仲良くお茶を飲みながら雑談です。
「そう言えばユウタさん、握手会をするのは良いですけど、しっかりと警備を配置しないとダメですよ」
「警備ですか……?」
話題は必然的にボクが勝手に決めてしまった罰ゲームの握手会です。怒られちゃうかと思ったけど、二人とも笑顔で応援してくれていました。あれぇ?
そして握手会には厳重な警備が必要だそうです。確かにボクの知っている握手会でも、殺傷事件とかあったような気がする。
「そうです。ユウタさんのファンは比較的大人しいと思いますが、過激な人がゼロな訳じゃありません。過去には殺傷事件が起こった事もあるんです」
「ユウコちゃんは可愛いから襲われたら一溜まりもありませんわね」
「ひぃっ」
いくらボクの運動神経が抜群だったとしても、刃物を持った人が襲い掛かって来たら即死です。つまり、会場の警備もしっかりとしないとダメなのか。
「で、でもまあ普段だった襲われても逆にやっつけちゃいますから、安心して下さい」
「……嘘は良くないですよ、ユウタさん」
「ユウコちゃんがボコボコにされる未来しか見えませんわね」
「そ、そんな事ないです~。ボクだったら二人同時に襲われたって返り討ちにする自信がありますぅー!」
桜さんはボクと同じくらいの身長ですし、筋肉がムキムキマッチョな訳でもない。そしてアリスさんは身長は高いけど、アヘ顔担当だし大丈夫だろう。特にアリスさんは抱きついてスカートに手を突っ込んでダンジョンをクチュクチュすれば『んほー!』って言ってビショビショになります。
そんな事を考えていたら、二人がボクを舐め回すような目で見つめて来た。その視線を受けると、何故かゾクゾクとしてしまうのでした。
「ふふ……じゃあ今日の撮影は不審者に襲われるシチュエーションにしますか? 私は撮影をしますので、アリスさんお願いします」
「ええ、分かりましたわ。ユウコちゃん、遠慮せずに本気で抵抗して下さいまし。うふふ、楽しみですわ」
「くっ、そんな事言ってケガしても知りませんからねっ!」
よし、アリスさんが相手なら行けそうな気がしてきた。今夜はビショビショにしてやるぜ!
「話は戻りますが、ユウタさんの配信での収益が大変な事になってきました」
「ほほう?」
そういえばプレミアム会員がいっぱいいるんだっけ。有料会員の収入、そして『見て見てTube』での広告収益もあるのです。正確な金額までは聞いていませんが、きっと凄い金額なのでしょう。
「先生とも相談したのですが、これからユウタさんには色々な企業からお仕事が舞い込んで来ると思います。実はお伝えしていない案件とかもあるんですよ。なのでユウタさんには会社を興して貰った方が税金の処理とかが楽になるのでいかがでしょうか?」
「会社ですか!」
「会社を興せば経費で賄える事が増えますし、ユウタさんのやりたい事が増えますよ。お金を使ってやりたい事とか無いですか?」
「うーん……」
会社を作るって言われてもパッと思い浮かぶ事が無かった。庶民代表と言っても過言ではないボクですが、今の生活でも十分過ぎる待遇を得ているのです。
美女と一緒に生活をして、美味しいご飯も食べられます。そして主夫という充実したお仕事もあるし、お小遣いだってあります。好きなラーメンも食べられるし、ゲームだって買えます。
これ以上に望む事と言えば……。
「えっと、ボクに関わった女性が幸せになるためにお金を使いたいです。その、現状でボクは満足していますので、これ以上のお金は必要ないかなって」
「本当に良いんですか?」
「はい。ボクには桜さん、アリスさん、そして他のお嫁さんが居てくれるだけで幸せです。その……ちょっとくらい蓄えとか欲しいですけど、ボクには持て余します」
「ふふ、ユウタさんらしいですね」
「ユウコちゃんってば欲が無いのですわね。でもそんなユウコちゃんが大好きですわ」
二人が優しく微笑んでボクを見つめて来ます。そう、お金も大事ですけど、ボクが大金を持ったところで変な人に絡まれてたりしておしまいです。会社を興すにしても、社長は誰か別の人にお願いしましょう。
「先生が帰って来たら相談しましょうか」
「それでお願いしますー!」
「私もお手伝いしますわ」
会社ってどうやって作るんだろう。恵美さんの秘書の綾香さんなら知ってるのかな? 今度聞いてみようー!
そして雑談タイムが終了し、マッサージ動画の撮影になります。確かボクがアリスさんに襲われるシチュエーションでしたっけ。どんな感じでやるんだろう。
ヤリ部屋に3人が集合して打ち合わせを行います。
「えっと、ボクが襲われるシチュエーションってどんな感じですかね?」
「アリスさん、希望はありますか?」
「あら、良いんですの? じゃあ電車で痴漢されるユウコちゃんっていうのはどうかしら?」
電車で痴漢ですか……。うーん、男を痴漢しても楽しくないと思いますけどね。でもアリスさんがやりたいって言うなら、ボクも期待に応えてエチエチな演技をしますよ!
「さすがにつり革は無いので、ユウタさんは電車に立っている感じを上手く演出して下さい」
「演技ですか。おまかせあれー!」
痴漢モノは大好物ですよ。あの声が出せない中で必死に耐える女の子が堪りませんよね。あんな感じでやれば良いんでしょ? いける気がしてきた!!
「次にアリスさんですが、ユウコちゃんって呼ぶのは禁止です。あと、ユウタさんのおちんちんは禁欲生活の影響もあり、いつも以上に簡単にピュッピュって暴発しちゃう恐れがあります。まあ失敗してもネタになるので良いですけど、手加減して下さいね?」
「うふふ、分かりましたわ」
くっ、今の愛棒の状態だと否定出来ないのが辛いです。えっと、明日まで我慢すれば良いんでしょ。頑張ります!
みんな撮影衣装にお着替えして準備万端です。今日は電車で痴漢っていうシチュエーションのため、ボクはTシャツにハーフパンツの農民装備、アリスさんは珍しくブラウスにタイトスカートという地味なオフィスレディな恰好をしています。そしてサングラスにマスクを装備していて、見るからに怪しい人になりきっているのでした。
シチュエーションプレイ開始前に愛棒の拘束具が解除されました。ふぅ、解放感がたまりません。でも撮影前にお風呂に入りたかったですね。
どうやら編集作業で電車のBGMやシチュエーションを後から追加してくれるらしく、ボク達は気にせずに電車に乗っている感じで進めて欲しいと言われました。
なのでボクは電車のドア横のポジションで、ドア横のポールを掴んで窓の外を見ている感じを演出します。片手でスマホをポチポチしていると、背後に気配がしてきました。
きっと満員電車をイメージしたシチュエーションなのでしょう。後ろからボクに体を当てて来ました。
「あら、失礼しましたわ」
「いえいえ、大丈夫ですよー。電車混んでますもんね」
「うふふ、そうですわね」
なるほど、イメージプレイには流れが必要なんですね。アダルトなビデオであるような直ぐにグチョグチョにする感じを想像していたけど、アリスさんやりますね!
そして徐々にアリスさんの接触回数が増えて行った。ボクの背中に大きなおっぱいを押し当てたり、ボクの可愛いお尻に手を当てたりしてくるのでした。
「あ、あのあの……当たってますぅ」
「あらごめんなさい、ギュウギュウで身動き取れないのですわ」
「は、はいぃ」
むむ、アリスさんったら中々演技が上手ですね。ここはボクも負けてられませんね。ボクは痴漢に遭いそうな気の弱いショタっ子を演じるしかないですね。
「キャッ!」
「はわわわ」
アリスさんが背後から抱きついて来ました。きっと後ろから押されてしまったんですね。背中に当たる柔らかい感触と耳元から聞こえるアリスさんの吐息でゾクゾクします。
「あ、あの、手が当たってますっ!」
「……はぁ……はぁ……、ご、ごめんなさい」
アリスさんの手がボクの前に回され、完全に抱き着いています。ボクの髪の匂いをクンカクンカして、手は胸板を触ったりしています。
次第に手慣れて来たのか、手が愛棒にまで伸びて来たのでした。
「や、やめて下さいっ」
「うふふ、大きな声を出したらバレちゃいますわよ。ほら、こ~んなにおちんちんを大きくしちゃってますわ」
「ち、違いますっ。これはお姉さんが触って来るからっ」
「ふふ……大声を出したら他の人にバレちゃいますわよ? それに、こ~んなに大きくしたおちんちんを他の人が見たら、どう思うかしら?」
「ううぅ……や、やめてくださぃ……」
背後から忍び寄るアリスさんの両手がスポッとハーフパンツの中に侵入しています。そして遠慮なくタマタマをモミモミしているのでした。ボクはアリスさんの腕を掴み侵入を拒んでいましたが、アリスさんの力強い侵入を阻止する事が出来ませんでした。
拘束具により禁欲生活を強いられた愛棒は、アリスさんのスぺスぺな指の刺激を受けただけでおっきくなっちゃったのです。
「あっ!! や、やめてぇ……」
「あんまり大きな声を出すとみんなに見られちゃいますわよ。大人しく気持ち良くなりなさいな」
「うひぃ」
ズボンと一緒にトランクスまでペロリと剥かれてしまいました。まるでオシッコをするような感じで太腿まで降ろされてしまったのです。
それにしても愛棒は元気ですね。タマタマはいつも以上に重くなってる感じがするし、竿の部分も大きく膨らんでいる。そして獲物を求めて傘を広げて威嚇しているのでした。
「声を出しちゃダメですわよ。沢山気持ち良くしてあげますわ」
「んっ……だ、だめぇ……」
耳元でハァハァするアリスさんの息遣いを聞きながら愛棒が優しくマッサージされています。タマタマをモミモミしながらシコシコされているのです。でも手加減しているのか、愛棒が暴発しないように休み休み責めてくれています。
「お、お姉さん……もう、ダメです……もう出ちゃうの……だ、だめぇ……」
「我慢しないで良いですわ。さあこのハンカチにピュッピュしちゃいましょうね」
「ううぅ……やめてぇ……先っぽハンカチで擦らないでぇ……っ」
限界までギチギチに膨れ上がった愛棒の先端を、アリスさんが持つシルクのスベスベしたハンカチで擦って来ます。きっとここで暴発したらハンカチで精液を受け止めるのだろう。
そして我慢の限界を迎えそうになったその瞬間、遠くから『ピピーッ!!』という笛を吹く音が聞こえて来たのです!
「はい、痴漢の現行犯で逮捕します!!」
「そ、そんな~ですわ!!」
ハァハァ言いながらボクを襲っていたアリスさんが逮捕されてしまいました。ギリギリで愛棒は助かったのです。
「ち、痴漢は犯罪です!! 絶対にやっちゃダメですからね!!!」
ボクはカメラに向かって強く叫んだのでした。きっと上手く編集をしてくれると思います。
それからしばらく休憩をしていたところ、アリスさんが突然意味不明な事を言いだした。
「撮影も終了した事ですし、今日はこれから桜ちゃんとの決着を付けようと思いますの」
「えっ、決着ですか……?」
急に決着とか、何を言っているのだろうか。二人はいつも仲良さそうにしていたし、喧嘩をしているようにも見えなかった。もしかしてボクの居ないところで激しいバトルを繰り広げているのだろうか?
そんな事を考えていたところ、バスローブ姿の桜さんが戻って来ました。
「ふふ……ユウタさんを賭けた3本勝負が1勝1敗の引き分けでした。今日はあの時と同じメンバーなので、決着を付けます!」
「そうですわ。桜ちゃんを倒してユウコちゃんと一緒に寝る権利をゲットするのですわ!!」
つまり、これから目の前で世紀の一戦が繰り広げられるって訳ですね!
一体どんな勝負をするのでしょうか……ワクワク。
0
お気に入りに追加
596
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
[完結済み]男女比1対99の貞操観念が逆転した世界での日常が狂いまくっている件
森 拓也
キャラ文芸
俺、緒方 悟(おがた さとる)は意識を取り戻したら男女比1対99の貞操観念が逆転した世界にいた。そこでは男が稀少であり、何よりも尊重されていて、俺も例外ではなかった。
学校の中も、男子生徒が数人しかいないからまるで雰囲気が違う。廊下を歩いてても、女子たちの声だけが聞こえてくる。まるで別の世界みたいに。
そんな中でも俺の周りには優しいな女子たちがたくさんいる。特に、幼馴染の美羽はずっと俺のことを気にかけてくれているみたいで……
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
異世界帰りの底辺配信者のオッサンが、超人気配信者の美女達を助けたら、セレブ美女たちから大国の諜報機関まであらゆる人々から追われることになる話
kaizi
ファンタジー
※しばらくは毎日(17時)更新します。
※この小説はカクヨム様、小説家になろう様にも掲載しております。
※カクヨム週間総合ランキング2位、ジャンル別週間ランキング1位獲得
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
異世界帰りのオッサン冒険者。
二見敬三。
彼は異世界で英雄とまで言われた男であるが、数ヶ月前に現実世界に帰還した。
彼が異世界に行っている間に現実世界にも世界中にダンジョンが出現していた。
彼は、現実世界で生きていくために、ダンジョン配信をはじめるも、その配信は見た目が冴えないオッサンということもあり、全くバズらない。
そんなある日、超人気配信者のS級冒険者パーティを助けたことから、彼の生活は一変する。
S級冒険者の美女たちから迫られて、さらには大国の諜報機関まで彼の存在を危険視する始末……。
オッサンが無自覚に世界中を大騒ぎさせる!?
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
女の子にされちゃう!?「……男の子やめる?」彼女は優しく撫でた。
広田こお
恋愛
少子解消のため日本は一夫多妻制に。が、若い女性が足りない……。独身男は女性化だ!
待て?僕、結婚相手いないけど、女の子にさせられてしまうの?
「安心して、いい夫なら離婚しないで、あ・げ・る。女の子になるのはイヤでしょ?」
国の決めた結婚相手となんとか結婚して女性化はなんとか免れた。どうなる僕の結婚生活。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる