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第144話 痴漢は犯罪です

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 夕飯の『マジカルバイアグーラ』を使ったレビュー動画が完成しました。今回はノーカット版で、全員の声が入っています。きっと視聴者さんはボクのダメダメなレビューを見て楽しんでくれる事でしょう。

 そしてもう少ししたら夜の撮影会をします。その前にちょっと3人で仲良くお茶を飲みながら雑談です。

「そう言えばユウタさん、握手会をするのは良いですけど、しっかりと警備を配置しないとダメですよ」

「警備ですか……?」

 話題は必然的にボクが勝手に決めてしまった罰ゲームの握手会です。怒られちゃうかと思ったけど、二人とも笑顔で応援してくれていました。あれぇ?

 そして握手会には厳重な警備が必要だそうです。確かにボクの知っている握手会でも、殺傷事件とかあったような気がする。

「そうです。ユウタさんのファンは比較的大人しいと思いますが、過激な人がゼロな訳じゃありません。過去には殺傷事件が起こった事もあるんです」

「ユウコちゃんは可愛いから襲われたら一溜まりもありませんわね」

「ひぃっ」

 いくらボクの運動神経が抜群だったとしても、刃物を持った人が襲い掛かって来たら即死です。つまり、会場の警備もしっかりとしないとダメなのか。

「で、でもまあ普段だった襲われても逆にやっつけちゃいますから、安心して下さい」

「……嘘は良くないですよ、ユウタさん」

「ユウコちゃんがボコボコにされる未来しか見えませんわね」

「そ、そんな事ないです~。ボクだったら二人同時に襲われたって返り討ちにする自信がありますぅー!」

 桜さんはボクと同じくらいの身長ですし、筋肉がムキムキマッチョな訳でもない。そしてアリスさんは身長は高いけど、アヘ顔担当だし大丈夫だろう。特にアリスさんは抱きついてスカートに手を突っ込んでダンジョンをクチュクチュすれば『んほー!』って言ってビショビショになります。

 そんな事を考えていたら、二人がボクを舐め回すような目で見つめて来た。その視線を受けると、何故かゾクゾクとしてしまうのでした。

「ふふ……じゃあ今日の撮影は不審者に襲われるシチュエーションにしますか? 私は撮影をしますので、アリスさんお願いします」

「ええ、分かりましたわ。ユウコちゃん、遠慮せずに本気で抵抗して下さいまし。うふふ、楽しみですわ」

「くっ、そんな事言ってケガしても知りませんからねっ!」

 よし、アリスさんが相手なら行けそうな気がしてきた。今夜はビショビショにしてやるぜ!





「話は戻りますが、ユウタさんの配信での収益が大変な事になってきました」

「ほほう?」

 そういえばプレミアム会員がいっぱいいるんだっけ。有料会員の収入、そして『見て見てTube』での広告収益もあるのです。正確な金額までは聞いていませんが、きっと凄い金額なのでしょう。

「先生とも相談したのですが、これからユウタさんには色々な企業からお仕事が舞い込んで来ると思います。実はお伝えしていない案件とかもあるんですよ。なのでユウタさんには会社を興して貰った方が税金の処理とかが楽になるのでいかがでしょうか?」

「会社ですか!」

「会社を興せば経費で賄える事が増えますし、ユウタさんのやりたい事が増えますよ。お金を使ってやりたい事とか無いですか?」

「うーん……」

 会社を作るって言われてもパッと思い浮かぶ事が無かった。庶民代表と言っても過言ではないボクですが、今の生活でも十分過ぎる待遇を得ているのです。

 美女と一緒に生活をして、美味しいご飯も食べられます。そして主夫という充実したお仕事もあるし、お小遣いだってあります。好きなラーメンも食べられるし、ゲームだって買えます。

 これ以上に望む事と言えば……。

「えっと、ボクに関わった女性が幸せになるためにお金を使いたいです。その、現状でボクは満足していますので、これ以上のお金は必要ないかなって」

「本当に良いんですか?」

「はい。ボクには桜さん、アリスさん、そして他のお嫁さんが居てくれるだけで幸せです。その……ちょっとくらい蓄えとか欲しいですけど、ボクには持て余します」

「ふふ、ユウタさんらしいですね」

「ユウコちゃんってば欲が無いのですわね。でもそんなユウコちゃんが大好きですわ」

 二人が優しく微笑んでボクを見つめて来ます。そう、お金も大事ですけど、ボクが大金を持ったところで変な人に絡まれてたりしておしまいです。会社を興すにしても、社長は誰か別の人にお願いしましょう。

「先生が帰って来たら相談しましょうか」

「それでお願いしますー!」

「私もお手伝いしますわ」

 会社ってどうやって作るんだろう。恵美さんの秘書の綾香さんなら知ってるのかな? 今度聞いてみようー!








 そして雑談タイムが終了し、マッサージ動画の撮影になります。確かボクがアリスさんに襲われるシチュエーションでしたっけ。どんな感じでやるんだろう。

 ヤリ部屋エッチルームに3人が集合して打ち合わせを行います。

「えっと、ボクが襲われるシチュエーションってどんな感じですかね?」

「アリスさん、希望はありますか?」

「あら、良いんですの? じゃあ電車で痴漢されるユウコちゃんっていうのはどうかしら?」

 電車で痴漢ですか……。うーん、男を痴漢しても楽しくないと思いますけどね。でもアリスさんがやりたいって言うなら、ボクも期待に応えてエチエチな演技をしますよ!

「さすがにつり革は無いので、ユウタさんは電車に立っている感じを上手く演出して下さい」

「演技ですか。おまかせあれー!」

 痴漢モノは大好物ですよ。あの声が出せない中で必死に耐える女の子が堪りませんよね。あんな感じでやれば良いんでしょ? いける気がしてきた!!

「次にアリスさんですが、ユウコちゃんって呼ぶのは禁止です。あと、ユウタさんのおちんちんは禁欲生活の影響もあり、いつも以上に簡単にピュッピュって暴発しちゃう恐れがあります。まあ失敗してもネタになるので良いですけど、手加減して下さいね?」

「うふふ、分かりましたわ」

 くっ、今の愛棒の状態だと否定出来ないのが辛いです。えっと、明日まで我慢すれば良いんでしょ。頑張ります!





 みんな撮影衣装にお着替えして準備万端です。今日は電車で痴漢っていうシチュエーションのため、ボクはTシャツにハーフパンツの農民装備、アリスさんは珍しくブラウスにタイトスカートという地味なオフィスレディな恰好をしています。そしてサングラスにマスクを装備していて、見るからに怪しい人になりきっているのでした。

 シチュエーションプレイ開始前に愛棒の拘束具アイアンメイデンが解除されました。ふぅ、解放感がたまりません。でも撮影前にお風呂に入りたかったですね。

 どうやら編集作業で電車のBGMやシチュエーションを後から追加してくれるらしく、ボク達は気にせずに電車に乗っている感じで進めて欲しいと言われました。

 なのでボクは電車のドア横のポジションで、ドア横のポールを掴んで窓の外を見ている感じを演出します。片手でスマホをポチポチしていると、背後に気配がしてきました。

 きっと満員電車をイメージしたシチュエーションなのでしょう。後ろからボクに体を当てて来ました。

「あら、失礼しましたわ」

「いえいえ、大丈夫ですよー。電車混んでますもんね」

「うふふ、そうですわね」

 なるほど、イメージプレイには流れが必要なんですね。アダルトなビデオであるような直ぐにグチョグチョにする感じを想像していたけど、アリスさんやりますね!

 そして徐々にアリスさんの接触回数が増えて行った。ボクの背中に大きなおっぱいを押し当てたり、ボクの可愛いお尻に手を当てたりしてくるのでした。

「あ、あのあの……当たってますぅ」

「あらごめんなさい、ギュウギュウで身動き取れないのですわ」

「は、はいぃ」

 むむ、アリスさんったら中々演技が上手ですね。ここはボクも負けてられませんね。ボクは痴漢に遭いそうな気の弱いショタっ子を演じるしかないですね。

「キャッ!」

「はわわわ」

 アリスさんが背後から抱きついて来ました。きっと後ろから押されてしまったんですね。背中に当たる柔らかい感触と耳元から聞こえるアリスさんの吐息でゾクゾクします。

「あ、あの、手が当たってますっ!」

「……はぁ……はぁ……、ご、ごめんなさい」

 アリスさんの手がボクの前に回され、完全に抱き着いています。ボクの髪の匂いをクンカクンカして、手は胸板を触ったりしています。

 次第に手慣れて来たのか、手が愛棒にまで伸びて来たのでした。

「や、やめて下さいっ」

「うふふ、大きな声を出したらバレちゃいますわよ。ほら、こ~んなにおちんちんを大きくしちゃってますわ」

「ち、違いますっ。これはお姉さんが触って来るからっ」

「ふふ……大声を出したら他の人にバレちゃいますわよ? それに、こ~んなに大きくしたおちんちんを他の人が見たら、どう思うかしら?」

「ううぅ……や、やめてくださぃ……」

 背後から忍び寄るアリスさんの両手がスポッとハーフパンツの中に侵入しています。そして遠慮なくタマタマをモミモミしているのでした。ボクはアリスさんの腕を掴み侵入を拒んでいましたが、アリスさんの力強い侵入を阻止する事が出来ませんでした。

 拘束具アイアンメイデンにより禁欲生活を強いられた愛棒は、アリスさんのスぺスぺな指の刺激を受けただけでおっきくなっちゃったのです。

「あっ!! や、やめてぇ……」

「あんまり大きな声を出すとみんなに見られちゃいますわよ。大人しく気持ち良くなりなさいな」

「うひぃ」

 ズボンと一緒にトランクスまでペロリと剥かれてしまいました。まるでオシッコをするような感じで太腿まで降ろされてしまったのです。

 それにしても愛棒は元気ですね。タマタマはいつも以上に重くなってる感じがするし、竿の部分も大きく膨らんでいる。そして獲物を求めて傘を広げて威嚇しているのでした。

「声を出しちゃダメですわよ。沢山気持ち良くしてあげますわ」

「んっ……だ、だめぇ……」

 耳元でハァハァするアリスさんの息遣いを聞きながら愛棒が優しくマッサージされています。タマタマをモミモミしながらシコシコされているのです。でも手加減しているのか、愛棒が暴発しないように休み休み責めてくれています。





「お、お姉さん……もう、ダメです……もう出ちゃうの……だ、だめぇ……」

「我慢しないで良いですわ。さあこのハンカチにピュッピュしちゃいましょうね」

「ううぅ……やめてぇ……先っぽハンカチで擦らないでぇ……っ」

 限界までギチギチに膨れ上がった愛棒の先端を、アリスさんが持つシルクのスベスベしたハンカチで擦って来ます。きっとここで暴発したらハンカチで精液を受け止めるのだろう。

 そして我慢の限界を迎えそうになったその瞬間、遠くから『ピピーッ!!』という笛を吹く音が聞こえて来たのです!

「はい、痴漢の現行犯で逮捕します!!」

「そ、そんな~ですわ!!」

 ハァハァ言いながらボクを襲っていたアリスさんが逮捕されてしまいました。ギリギリで愛棒は助かったのです。

「ち、痴漢は犯罪です!! 絶対にやっちゃダメですからね!!!」

 ボクはカメラに向かって強く叫んだのでした。きっと上手く編集をしてくれると思います。





 それからしばらく休憩をしていたところ、アリスさんが突然意味不明な事を言いだした。

「撮影も終了した事ですし、今日はこれから桜ちゃんとの決着を付けようと思いますの」

「えっ、決着ですか……?」

 急に決着とか、何を言っているのだろうか。二人はいつも仲良さそうにしていたし、喧嘩をしているようにも見えなかった。もしかしてボクの居ないところで激しいバトルを繰り広げているのだろうか?

 そんな事を考えていたところ、バスローブ姿の桜さんが戻って来ました。

「ふふ……ユウタさんを賭けた3本勝負が1勝1敗の引き分けでした。今日はあの時と同じメンバーなので、決着を付けます!」

「そうですわ。桜ちゃんを倒してユウコちゃんと一緒に寝る権利をゲットするのですわ!!」

 つまり、これから目の前で世紀の一戦が繰り広げられるって訳ですね!

 一体どんな勝負をするのでしょうか……ワクワク。
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