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第17章 魔王軍との戦い
第593話 学校へ行こうR
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ケビンと朔月のバトル時間が延々と過ぎていく中で、ケビンの操作するキャラに変化が起こり、朔月は一瞬のことだが目を見開いた。
「――ッ!」
それは、初めて朔月の操るキャラに対して、パンチ1発分だがダメージを与えたのだ。
今まで散々嬲られてきたケビンは、ただ無為に時間を過ごしていたわけではない。やられている中でも朔月の操作するキャラを観察し、時には試合を諦めたフリをしてコントローラーの操作をやめ、朔月の動かす手の流れを盗み見し、情報を着々と蓄積していったのだ。
ここはケビンの言う通りで地球ではなく異世界。そこで生まれ変わったケビンには、異世界ならではのスキルという心強い味方が付いているのだ。
【センス】という何事においても感覚が研ぎ澄まされ、ケビンの成長の糧としてくれるものや、【並列思考】という別々の処理を同時進行で行ってくれるスキルがある。
それらの恩恵を受けたケビンは、最強の格闘ゲーマーの技術を収集していき、時間が経てば経つほどにケビンの格闘ゲーム技術が向上していったのだ。
それに驚いていたのはなにも朔月だけではない。勝負の行方を片手間でチラチラと盗み見ていた結愛や陽炎も、朔月の操作するキャラの体力ゲージが減っていることに驚愕していた。
「うそ……」
「朔月がダメージを受けてる……」
――『K.O.』
終わってみれば朔月が今まで通り勝っているのだが、終わり方が今まで通りではなくなってしまっていた。
「やっと1発だ。この1発は大きいぞ」
「……にぃ、ズルした?」
その結果を受け入れたくないのか朔月がそのように言うが、ケビンは冤罪に対して特に怒ることもなく言葉を返す。
「ズルなんてしてない。それは対戦してた朔月の方がよくわかってるだろ? ズルして勝つなら、最初からズルしてる。対戦において本気でやってるのに負け続けるって、結構心が打ちのめされてしんどいんだぞ?」
「……嘘つきのパターンじゃない」
「当たり前だ。それにズルの仕様がないだろ。チートコードを仕込むにしてもゲーム機を起動してからだし、その仕込む現場を朔月たちに見られるからな」
「確かに」
「お兄ちゃんの疑いは晴れたか?」
「ごめんなさい、にぃ」
「別にいいさ。朔月にダメージを与えるなんて、奇跡に近いものだしな。疑いたくなるのもわかる。だが、俺はこれを奇跡にしない。なにがなんでも朔月に勝つぞ」
「……負けない!」
それから対戦を再開させた2人は、今まで以上に集中していく。ケビンは朔月に勝つために、朔月はケビンからのダメージを受けないために。
今まで以上に白熱するバトルはその後も続くのだが、お昼になりケビンが食事を出して休憩を入れる頃には、朔月の操作するキャラの体力ゲージは4分の1ほど削られていた。
その後、夕ご飯時にまた食事休憩を入れた頃には、朔月の操作するキャラの体力ゲージは半分ほど削られており、ケビンの成長速度に朔月は戦慄する。
そして、2人の対戦はお風呂後にまた再開することとなった。兎にも角にも、勝負の最中と言うことで2人はカラスの行水かのごとく、さっさとお風呂を済ませてしまい、結愛や陽炎も勝負の行方が気になっているので、同じくさっさとお風呂を済ませてしまう。
それから勝負を再開させた2人は刻々と時間が過ぎていく中で、ケビンは順調にダメージを与えていくことに執念を燃やし、朔月はジリジリと体力ゲージの減る量が増えていくことに、誰の目にも明らかなほど焦りを感じていた。
やがて日付が変わりそうになる頃、とうとうその時が訪れる。
――『K.O.』
試合の終わりを告げる大型モニターからの声が聞こえると、今までと違うのはケビンの操作するキャラが勝利のポーズをとり、朔月の操作するキャラが地に倒れ伏しているということだ。
その差は僅かパンチ1発分の体力ゲージ。だが、その1発分が勝負の行方を左右していた。体力ゲージが残っているのはケビンの操作するキャラで、朔月の操作するキャラではない。
「勝った……」
「負けた……」
「本当に勝っちゃった……」
「おにぃ、すごい……」
ようやく勝てたケビンは喜びの気持ちもあるが、集中が切れたのかどっと疲れが出てしまい、その場でコントローラーを投げ出し寝転んで脱力すると、固まった体をほぐすために伸びをする。対して朔月は画面を見続けており、久方ぶりに負けたという現実に直面し呆然としていた。
そのような中で、寝転がっているケビンに結愛が話しかけた。
「健兄、朔月に何をさせる気なの?」
「ん? ああ。それは当然エッチなご奉仕だ」
「やっぱり……」
「安定だね……」
ケビンの要求内容に呆れている結愛や陽炎だが、結愛がいつもと変わらないことだと伝えると、ケビンは考えていたことを伝え返す。
「コスプレさせる。あとはイメプレ」
「業が深いよ、健兄」
「朔月、持つかな?」
「これは結愛たちもだぞ」
「嘘でしょ!?」
「聞いてないよ!?」
「言わなかったか?」
「「言ってない!」」
あっけらかんとするケビンに抗議する結愛たちだが、続くケビンの言葉によって抗議の意思が揺らいでしまう。
「それなら2人は俺が朔月を抱き続ける光景を、ずっと見てるだけでいいんだな?」
「え……それはちょっと……」
「苦行過ぎる……」
ケビンと朔月の逢瀬を見続けるのではなく、部屋に帰るという選択肢が端から頭にないのか、それとも1人だけで抱かれる朔月がズルいと思ったのかはわからないが、結愛と陽炎はケビンの要求を飲むことにしたようだ。
「じゃあ、参加決定ということで」
「うっ……やむなし……」
「何されちゃうんだろう……」
結愛と陽炎が諦めの境地に辿りついた頃、呆然としていた状態から我に返った朔月がケビンに話しかける。
「にぃ、私は何をするの?」
「とりあえず、これを着てくれ」
そう言うケビンが体を起こし【無限収納】から取り出したのは、2人分のブレザーと1人分のスーツだった。
「これ、うちの制服……」
「懐かしい~」
「え……スーツってことは……先生役っ!?」
それを見た朔月は制服を受け取り呆然とし、陽炎は久しく着ていない制服を見て懐かしむのだが、結愛は自分も女子高生になるつもりだったのか驚きを隠せない。
実はケビンがこれを着せようと思ったのは、月見里たちとの逢瀬が原因である。その時に学校プレイを楽しんだケビンは、どうせならと今後のことを考えて朔月たち元女子高生嫁に着せるため、ソフィーリアにしれっと製作を頼んでいたのだ。
当然のことながらソフィーリアはこれを快諾し、ケビンは嫁となった元女子高生の人数分だけ頼んでいたのだが、何故かそれ以上の数がケビンの【無限収納】の中に入っていた。
そのことに対してケビンは一抹の不安を感じてしまったが、先のことは深く考えないようにして現実逃避して逃げたのだ。
しかしながら結愛たちはそのような背景は知らず、制服を受け取った朔月が当たり前のことを口にする。
「これを着て欲しいなら言ってくれれば、こっちに来た時のがポーチの中にあるのに」
「それは俺からのプレゼントだ。こっちに来てから多少なりとも体が成長したりもしただろ? 戦闘訓練とかもしていたんだし、元の体型のままってことはないはずだ」
「確かに……」
「それに代えの服を支給されるまでは制服だっただろうし、ほつれていたり傷んでいたりしているかもしれない。ということで、生着替えからよろしく」
ケビンがそう言うと、朔月は勝負に負けたこともあってか淡々と着替えを始めていき、結愛や陽炎も懐かしさからか抵抗もなく着替えていく。
「よし、俺も準備するか」
三姉妹の準備が終わったところでケビンもまたコスイメプレをするために、【肉体構造変化】スキルを使って自らの見た目を前世である健の18歳時の姿に変え、ブレザーに袖を通した。
「健兄……その姿……」
結愛はそのあどけなさの残る健の姿を見てしまい、口元に両手を当ててフルフルと震えだし瞳から雫をこぼす。それは結愛だけに限らず、陽炎や朔月にしてもそうだ。
それも当然のこと。三姉妹は健がこの世を去ってから、祖父母が保管していた健の成長日記とも言えるアルバムを、穴が空くほど何度も何度も見返しているのだ。たとえ健の姿が何歳の姿であろうと、その三姉妹が見間違えるはずもない。
そして自然と足の進む三姉妹は、そのまま健に抱きつくとわんわんと泣き出してしまう。
「健兄っ、昔の健兄っ!」
「おにぃ、おにぃ!」
「にぃ、ずっと一緒!」
それからしばらくは結愛たちが落ち着くまでケビンは宥め続け、ようやく落ち着いた頃に結愛たちは、大人げなく泣き続けていたことをはにかむ。
すると、ケビンはシリアスな空気を読まず、欲望を満たすための設定を割り振っていく。
「結愛は先生役、俺は高3、陽炎と朔月は高1で、俺たちは姉弟妹ってことにしよう。結愛は先生役だから、俺を『健兄』呼びするのは禁止だからな」
我欲を突き進むケビンに三姉妹は苦笑いを浮かべるが、ケビンの決めた業の深い設定を快く了承すると、ケビンの待ちに待った学校プレイがスタートする。
『ソフィ、学校を再現してくれ』
『わかったわ。ついでにオプションもつけておくわね。好きなだけ楽しんで』
『助かる、ありがとう』
そして、ソフィーリアの力が発動すると寝室の景色から一変、そこは朔月たちの通っていた学校の教室となる。突然の変化に戸惑いを隠せない三姉妹だったが、「ソフィの力」とケビンが説明すればすぐさま納得してしまったのだった。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
「朔月っ、この縄を解くんだ。ってゆーか、服をくれ、服を!」
今現在、健は誰も来ない用具倉庫にて、朔月から柱に手を縛りつけられてしまっていたようで、その柱に背をつけて座っていた。
この状況に至った経緯は朔月から「にぃにしか言えない相談がある」と言われ、誰も来ない用具倉庫に呼び出されたのだ。そして、何の疑いも持つこともなく倉庫の中に入った健の背後から、朔月がスタンガン(セリフのみ)を使い、健を動けなくすると柱に縛りつけたのだった。
その柱に縛りつけられている健は今現在、朔月の手によって丸裸にされている。さすがに妹だとはいえ、裸を見られ続けているのは健にとっても羞恥心が込み上げてくるというもの。実のところ健の思考は、縄のことはともかく服は返して欲しかったというのが大きい。
「やっと2人きりだね、にぃ」
妖しく舌なめずりをする朔月の姿に、健は自分の姿がアレな状態でもあるので不安を感じてしまう。その光景はまさに、肉食獣の前で身動きの取れなくなった草食獣のようだ。
「さ……朔月? と、とりあえず話し合わないか? 人類には言葉という素晴らしいコミュニケーション能力があるんだ。話せばわかる。人はお互いに理解し合えるんだ」
「話して済むなら戦争は起こらない」
「ぐっ……」
痛いところを突かれてしまった健は言葉に詰まる。そして、ジリジリとにじり寄る朔月がブレザーの上着を脱ぎ捨てると、ブラウスのボタンを外していく。
その朔月は全てのボタンは外さず、見せるのに充分な領域を確保した上で、ストラップレスブラを外すと健の頭に乗せた。
「にぃが半脱ぎフェチなのは知ってる」
「ふぇっ??!!」
唐突なことを言われて混乱する健だが、いつの間にか育っていた朔月の胸からは目が離せない。
「にぃのベッドの下、しかも壁側の奥の箱」
「ちょっ!?」
「手前にはスポーツ誌などの箱でカムフラージュ」
「まっ!?」
健は思い当たる節があり過ぎてダラダラと汗を流す。
「嬉しかった。コレクションの中には兄妹モノの雑誌もあった」
「ぷげらっ!」
「妹から襲われたいんだよね? 草食系のにぃらしい」
「ちょげらっ!」
「大好きだよ、にぃ」
朔月がそう言うと健に跨り、目の前にある健の唇を奪った。
「んちゅ……くちゅ、くちゅ、れぇろ……」
そして、お互いの唾液を充分に交換し終えた朔月が満足すると、唇を離していき健と朔月の間には糸の架け橋が作られていた。
「にぃ、妹に襲われて興奮したの? おちんちんがおっきしたよ?」
「うっ……」
自分の心とは無関係に反応してしまっている愚息に対し、健は言葉が出ない。その健の愚息の上で腰をスライドさせる朔月によって、健はショーツの感触にもどかしい快感を与えられてしまう。
「にぃ、どうして欲しい?」
「そ……それは……」
朔月相手に素直に気持ちよくして欲しいとは言えない健が言葉につまると、朔月は妖しく笑みを浮かべて健に告げる。
「言わなくてもいいよ。コレクションの傾向から考えると、妹から襲われるのが好きなんだもんね?」
朔月がその場で立ち上がるとスカートの前側を捲りあげていき、腰の部分に落ちないように差し込む。そして、目の前で丸見えとなったショーツを健がガン見していると、朔月はショーツに手をかけて脱ぎ始めた。
「妹の生脱ぎで興奮するなんて……変態」
その後ショーツを脱いだ朔月は、健に見せつけるかのようにしてショーツを広げる。
「ねぇ見て……にぃを今から犯すって考えてたらこんなに濡れてしまったの。朔月もにぃと同じで変態なんだよ? これはにぃにプレゼントするね」
そう言う朔月が健の顔にショーツを被せると、愉悦の表情を浮かべた。
「んふぅー、んふぅー」
「ふふっ……そんなに一生懸命になって朔月の匂いを嗅ぎたいの? 舌を出してぺろぺろと味見をしてもいいんだよ?」
それから朔月は健の前に一旦寝そべると、両脚を抱え込んで健から秘部が見えるような体勢をとり、それが終わると両手で秘部を左右に広げる。
「くぱぁ……見える? 朔月の処女まんこだよ。今からここににぃのおちんちんが入るの。あっ……想像しただけでエッチなおつゆが出てきちゃった」
朔月が秘部を指でなぞりそこから指を離せば、健の目には指と秘部の間で透明な糸を引く、卑猥な朔月の姿が映し出されるのだった。
そして、朔月が起き上がると健に近づき、顔に被せたショーツを上にずらして健の口を露出させると、そこに指をつける。
「にぃ、ぺろぺろして……そう……上手だよ。朔月のおつゆがそんなに美味しいの? もっと舐める?」
そう言った朔月は健の頭を掴むと、自らの秘部を健の口に押し当てた。
「ぺろぺろ……じゅる、じゅるるる……ごく……」
「はぁん、やんっ……にぃ、がっつき過ぎだよぉ……あっあっ、クリちゃん吸っちゃダメぇ……んんっ、んあっ、あっあっ、ああっ、イク――!」
朔月が健の頭を掴んだまま絶頂し、立つのを維持するのが辛くなると健の上に腰を下ろして呼吸を整えていく。
「……入れるね、にぃ」
「ま、待て、朔月!」
最後の良心が働いた健の制止を聞かずに、朔月は視線を落とし片手で愚息を支え、もう片方の手で自ら秘部を広げると、ゆっくりと焦らすように腰を下ろしていき、やがて健の愚息を飲み込み始めていく。
「っ……ぃた……」
破瓜の痛みに耐えながら全てを飲み込んだ朔月は、ゆっくりと顔を上げて涙目で健を見つめた。
「入っちゃった……これでにぃの童貞は朔月のものだよ」
そして、まだ痛みで動くことのできない朔月が健の口を貪っていると、健の愚息は早く動けと言わんばかりに膣の中でピクピクと催促をする。それを感じた朔月は少しずつ腰を動かしていき、健の愚息を味わい始めた。
「にぃ見える? にぃのおちんちんが出たり入ったりしてるの」
健に見せるためなのか朔月は両手を後ろにつき、仰け反るような体勢になると股を開いて、腰だけを動かし健に結合部を見せつける。それを見せられている健は妹とする背徳感に支配されていき、いつしか道徳観云々よりも目の前の快楽に溺れていく。
やがて、用具倉庫の中が朔月の嬌声と卑猥な音で満たされていくと、健も自ら快感を得ようとしているのか無意識に腰を振り続けていた。
だが、健に射精感が訪れてしまうと、一気に酔いが醒めるような感じで急に冷静になり、朔月に退くように言うが朔月が止まることはない。
「あんっ、あんっ……にぃ、出そうなの? はぁっ、やんっ……出して、朔月の中に出して!」
「だ、ダメだ、朔月! 早く退くんだ!」
健が何をどう言おうとも動きを止めることのない朔月によって、やがてその時が訪れてしまう。
「くっ……出る!」
「んあああぁぁぁぁ――!」
健の上で小刻みに痙攣する朔月は、そのまま健に抱きつき中出しされている感覚に酔いしれながら余韻に浸る。
「んっ……はぁっ……にぃの中出し……んんっ、ピュッピュかけられてるのがわかるよ……」
「はぁはぁ……妹に襲われて中出ししてしまった……」
「んふふ……コレクションのお話みたいになっちゃったね。これからもいっぱい子作りしようね、お兄ちゃん」
嬉しそうにお話のセリフを言う朔月によって、健はこの後も解放されることなく襲われ続けて、朔月の中に出し続けるのであった。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
お昼になろうかという時にようやく朔月から解放された健は、誰もいない屋上で自分の手を枕にして寝転がると、先程までの朔月との逢瀬を思い出す。
「やっちまったなぁ……」
流れていく雲をぼーっと眺めながら感慨にふける健は、これからどうしたものかと思考がぐるぐると回り、出口のない迷路を攻略している感覚に陥っていた。
そのような状態の健に影が差す。
ふと視線を頭頂部側へ向けてみれば、そこで仁王立ちしている陽炎の姿を映し出した。
「……ピンク」
ボソッと呟いた健の言葉が聞こえたのか、陽炎はバッとスカートを押さえ込むと声を上げる。
「エッチ!」
陽炎からそのようなことを言われているにも関わらず、健の頭の中では、先程まで体を重ね合わせていた朔月のことを思い浮かべていた。
(朔月は水色だったな……)
双子ゆえという安直な思考のもとで、下着も同じものを選んでいると想像していた健だったが、意外にも色が違ったのでどこか新鮮な気分に浸ってしまう。
「おにぃ」
「何だ?」
相も変わらず視線はスカートの中を覗こうとガン見している健だが、その健の姿を見下ろしている陽炎の視線は1点に注がれていた。
「それ……陽炎でなったの?」
健は陽炎が何を指して言っているのかわからず、その視線の先を追うと、その先では健の股間がもっこりしていたのだ。
さすがにここで陽炎のパンツを見た後に、朔月との逢瀬を思い出したからなったとは口が裂けても健は言えない。
健は空気を読める男なのだ。
「陽炎のパンツを見たからだな」
傍から聞けば変態発言待ったなしなのだが、そこは健。ことに及ばなければ堂々と言ってのける男でもある。もしかしたら、朔月との件で何かが吹っ切れたのかも知れない。
「そ……そうなんだ……」
健の堂々発言が陽炎の何かに触れたのか、陽炎は押さえていたスカートから手を離すと健の頭部付近まで近づき、スカートの裾を掴んで前方へ少し持ち上げる。
「ど……どうぞ……」
「絶景だ」
まさか妹自ら見せに来るとは思わなかった健は、恥ずかしそうに頬を染め横を向いている陽炎の姿に、ムラムラとしてしまう。
しかしながら、見せられたからといって小山が平原になるはずもない。むしろ、大山になること間違いなしだ。
そこで何を思ったのか、健はチャックを下ろすと愚息を青空の下に晒して起立させた。その姿はまさに平原にそびえ立つ塔そのものである。傍から見ればただの露出狂だが。
「なっ……何してんの!?」
さすがに、健のこの行動には陽炎もビックリだったようで声を荒らげたが、その視線はガッツリと健の愚息を捉えている。
「外気に晒せば鎮まるかと思ったんだけど、無理みたいだ。陽炎の口で鎮めてくれ」
「…………は……はあ?」
一瞬、何を言われているのか理解が追いつかなかった陽炎だが、そこは多感な女子高生。しっかりとそっちの知識もあるようで、顔を真っ赤に染め上げることによって、何を要求されているのかを語らずとも知っていると示してしまう。
「陽炎のせいでこうなったんだ。お兄ちゃんは悪くない」
やはり朔月と一線を越えたせいで吹っ切れたのか、それともバグったのかはわからないが、いつもとは違う兄の態度に陽炎は戸惑いを隠せない。
「…………陽炎にされると嬉しいの?」
おずおずとそう尋ねてくる陽炎に対して、健は断言する。
「もちろんだ!」
断言した効果かどうかはわからないが、陽炎が逡巡したあとに健の腰横まで歩くとそこでしゃがみ込む。だが、ここで健は新たな要求をするのだった。
「陽炎のパンツを見ながらご奉仕されたい」
「え……」
陽炎がご奉仕をしようと行動に起こしたことで調子に乗ったのか、健が戸惑う陽炎にシックス・ナインの体勢になるように伝える。
いつもより強気でグイグイとくる健の姿に、陽炎は戸惑いつつも言われるがままに行動に移すが、いざその体勢になってみると早くも後悔が押し寄せてきた。
それは何故か……
健は陽炎のお尻が目の前にあることをいいことに、手で強引に近寄せるとショーツに顔を埋めて匂いを嗅ぎ始めたのだ。
「すぅー……はぁー……」
「ちょっ、おにぃ??!」
「陽炎は早くご奉仕しろ」
「え……え……」
またしても強気な発言で陽炎に指示を出すと、陽炎はおずおずと愚息を掴んでたどたどしく上下に擦り始める。
その後も健から適宜飛んでくる指示に、一生懸命に応えていく陽炎の頑張りのおかげで、健の射精感が込み上げてきた。
「陽炎、出すから咥えろ。全部飲むんだぞ」
「うん……あむ、ジュポ、ジュプ、ジュボ――」
「出る!」
「んんー……ごく……ごく……んふぅ、んふぅ……んく、んく……はぁ……」
出されたものを飲み終えた陽炎が振り向くと、健に声をかける。
「おにぃ、陽炎頑張ったよ」
「ああ、偉いぞ」
「でも……おにぃの大きいまま……」
そこから健は陽炎を上から退くように言い、あぐらをかいて座り陽炎と向き合うと、真面目な顔つきで声を出す。
「陽炎……ヤらせてくれ」
「…………え?」
とうとうぶっちゃけてしまった健だが、愚息はポロンしたままなのでどうにもこうにも締まらない。だが、バグった健は止まらない。
「ヤらせてくれ」
「……本気? 陽炎たち兄妹なんだよ?」
「違う。仲のいい兄妹だ。これは仲のいい兄妹のスキンシップで、何ら問題はない。だから陽炎もお兄ちゃんのをしゃぶってくれたんだろ?」
健の超絶理論が炸裂すると、それを聞いている陽炎が本心を語り始める。
「だって……おにぃのこと……その……好きだし……命令されちゃうと何だか逆らえない気分になって……」
「よし、わかった。陽炎、ヤらせろ。パンツを脱いでお兄ちゃんに股を開いて見せろ」
奇しくも「命令されると逆らえない」という陽炎の本心を聞いてしまった健が、お願いではなく命令してしまうと、陽炎は本当のことを言っていたのか、おずおずとショーツを脱ぎ始めてしまう。
そして、ショーツを脱いだ陽炎が少しずつ脚を開いていくと、大事な部分を健に見せるのだった。
「こ……これでいい?」
スカートの中から覗かせている秘部は、先程までのご奉仕で興奮していたのか透明な液体を流し、太陽光でキラキラと反射している。
「このままやるとスカートが汚れるな……」
そう判断した健が立ち上がり、陽炎を立たせると手を引いて歩かせ、フェンスの所まで連れていく。そして、陽炎に対してフェンスに掴まるように言うと、お尻を突き出させてスカートを捲りあげた。
「え……おにぃ、ここ見られちゃうよ」
戸惑いを見せる陽炎を無視して、健は陽炎の上着を脱がせるとブラウスのボタンを外しブラを捲りあげ、顕となった胸を揉みしだいていく。
「んあっ……おにぃ見られちゃう、見られちゃうよぉ……」
不安がる陽炎を他所に、健は腰を振りながら愚息を秘部に擦りつけて愛液をたっぷりつける。
「陽炎、経験はあるのか?」
「んんっ……な、ないよ……彼氏もいないし……」
「じゃあ、陽炎の処女は俺がもらう」
「う……うん……」
陽炎が了承すると健は愚息を膣に侵入させていき、陽炎の処女膜を突き破った。
「っ……」
その痛みを堪える陽炎はフェンスをギュッと握りしめ、健はゆっくりと出し入れを続けていく。
「陽炎、陽炎!」
「っ……っ……お、おにぃ……」
やがて、陽炎の痛みが軽減されて快感が増していく頃には、秘部からじゅぷしゅぷと卑猥な音が聞こえ始めていた。そして、健のストロークが増す度に、陽炎が掴んでいるフェンスはガシャガシャと音を鳴らす。
「気持ちいいぞ、陽炎!」
「あんっ、はぁんっ……陽炎も、陽炎も気持ちいいよ」
「出すぞ、陽炎のまんこに中出しするぞ」
「だ、ダメだよ、赤ちゃんできちゃう!」
「そう簡単に赤ちゃんはできない。俺は中出し以外認めないからな! 中出しさせろ!」
「は、はい……」
やはり陽炎は健から命令されると拒めないのか、忌避していた中出しをすんなり認めてしまう。
「受け取れ!」
「んぅぅぅぅ――!」
ドピュドピュと中に出されていく陽炎も一緒に絶頂すると、フェンスを思い切り握りしめるのだった。だが、全然治まらない愚息によって、健は抜かずの2回戦へと移行する。
「おにぃ、ダメ……イッてるの、イッてるからぁ……」
「可愛い陽炎が悪い! 俺は悪くない!」
「そんなぁ……あんっ……んんっ……」
「陽炎、見てみろ。午後の授業のために、グラウンドに生徒が集まってきてるぞ」
「え……」
「誰か気づくかな?」
「いやっ、おにぃ止まって、止まってぇ。見られちゃう! 陽炎の裸がおにぃ以外の人に見られちゃうよぉ!」
「そんなこと言ったって、陽炎のまんこはきゅうきゅうと締めつけてきてるぞ。本当は見られたいんじゃないのか? 見られるのを期待してるからまんこが喜んでんだろ?」
「違う、違うもん! 陽炎、変態さんじゃないもん! んあっ……あんっ……」
「陽炎が締めつけるから、もう2発目が出そうだ」
「ま……また、中に出すの……?」
「当たり前だろ! 陽炎の体は俺のもんだ。好きな時に好きなだけ中出しさせろ!」
「う、うん……陽炎の中に出してください……陽炎もイク……イクよ、おにぃ……」
「受け取れ、2発目だ!」
「イク……イクイク……イクぅぅぅぅ――!」
その後も屋上で散々陽炎の体を堪能した健は、最後には陽炎にお掃除フェラをさせると、口の中へと大量に出して飲み込ませたのであった。
「――ッ!」
それは、初めて朔月の操るキャラに対して、パンチ1発分だがダメージを与えたのだ。
今まで散々嬲られてきたケビンは、ただ無為に時間を過ごしていたわけではない。やられている中でも朔月の操作するキャラを観察し、時には試合を諦めたフリをしてコントローラーの操作をやめ、朔月の動かす手の流れを盗み見し、情報を着々と蓄積していったのだ。
ここはケビンの言う通りで地球ではなく異世界。そこで生まれ変わったケビンには、異世界ならではのスキルという心強い味方が付いているのだ。
【センス】という何事においても感覚が研ぎ澄まされ、ケビンの成長の糧としてくれるものや、【並列思考】という別々の処理を同時進行で行ってくれるスキルがある。
それらの恩恵を受けたケビンは、最強の格闘ゲーマーの技術を収集していき、時間が経てば経つほどにケビンの格闘ゲーム技術が向上していったのだ。
それに驚いていたのはなにも朔月だけではない。勝負の行方を片手間でチラチラと盗み見ていた結愛や陽炎も、朔月の操作するキャラの体力ゲージが減っていることに驚愕していた。
「うそ……」
「朔月がダメージを受けてる……」
――『K.O.』
終わってみれば朔月が今まで通り勝っているのだが、終わり方が今まで通りではなくなってしまっていた。
「やっと1発だ。この1発は大きいぞ」
「……にぃ、ズルした?」
その結果を受け入れたくないのか朔月がそのように言うが、ケビンは冤罪に対して特に怒ることもなく言葉を返す。
「ズルなんてしてない。それは対戦してた朔月の方がよくわかってるだろ? ズルして勝つなら、最初からズルしてる。対戦において本気でやってるのに負け続けるって、結構心が打ちのめされてしんどいんだぞ?」
「……嘘つきのパターンじゃない」
「当たり前だ。それにズルの仕様がないだろ。チートコードを仕込むにしてもゲーム機を起動してからだし、その仕込む現場を朔月たちに見られるからな」
「確かに」
「お兄ちゃんの疑いは晴れたか?」
「ごめんなさい、にぃ」
「別にいいさ。朔月にダメージを与えるなんて、奇跡に近いものだしな。疑いたくなるのもわかる。だが、俺はこれを奇跡にしない。なにがなんでも朔月に勝つぞ」
「……負けない!」
それから対戦を再開させた2人は、今まで以上に集中していく。ケビンは朔月に勝つために、朔月はケビンからのダメージを受けないために。
今まで以上に白熱するバトルはその後も続くのだが、お昼になりケビンが食事を出して休憩を入れる頃には、朔月の操作するキャラの体力ゲージは4分の1ほど削られていた。
その後、夕ご飯時にまた食事休憩を入れた頃には、朔月の操作するキャラの体力ゲージは半分ほど削られており、ケビンの成長速度に朔月は戦慄する。
そして、2人の対戦はお風呂後にまた再開することとなった。兎にも角にも、勝負の最中と言うことで2人はカラスの行水かのごとく、さっさとお風呂を済ませてしまい、結愛や陽炎も勝負の行方が気になっているので、同じくさっさとお風呂を済ませてしまう。
それから勝負を再開させた2人は刻々と時間が過ぎていく中で、ケビンは順調にダメージを与えていくことに執念を燃やし、朔月はジリジリと体力ゲージの減る量が増えていくことに、誰の目にも明らかなほど焦りを感じていた。
やがて日付が変わりそうになる頃、とうとうその時が訪れる。
――『K.O.』
試合の終わりを告げる大型モニターからの声が聞こえると、今までと違うのはケビンの操作するキャラが勝利のポーズをとり、朔月の操作するキャラが地に倒れ伏しているということだ。
その差は僅かパンチ1発分の体力ゲージ。だが、その1発分が勝負の行方を左右していた。体力ゲージが残っているのはケビンの操作するキャラで、朔月の操作するキャラではない。
「勝った……」
「負けた……」
「本当に勝っちゃった……」
「おにぃ、すごい……」
ようやく勝てたケビンは喜びの気持ちもあるが、集中が切れたのかどっと疲れが出てしまい、その場でコントローラーを投げ出し寝転んで脱力すると、固まった体をほぐすために伸びをする。対して朔月は画面を見続けており、久方ぶりに負けたという現実に直面し呆然としていた。
そのような中で、寝転がっているケビンに結愛が話しかけた。
「健兄、朔月に何をさせる気なの?」
「ん? ああ。それは当然エッチなご奉仕だ」
「やっぱり……」
「安定だね……」
ケビンの要求内容に呆れている結愛や陽炎だが、結愛がいつもと変わらないことだと伝えると、ケビンは考えていたことを伝え返す。
「コスプレさせる。あとはイメプレ」
「業が深いよ、健兄」
「朔月、持つかな?」
「これは結愛たちもだぞ」
「嘘でしょ!?」
「聞いてないよ!?」
「言わなかったか?」
「「言ってない!」」
あっけらかんとするケビンに抗議する結愛たちだが、続くケビンの言葉によって抗議の意思が揺らいでしまう。
「それなら2人は俺が朔月を抱き続ける光景を、ずっと見てるだけでいいんだな?」
「え……それはちょっと……」
「苦行過ぎる……」
ケビンと朔月の逢瀬を見続けるのではなく、部屋に帰るという選択肢が端から頭にないのか、それとも1人だけで抱かれる朔月がズルいと思ったのかはわからないが、結愛と陽炎はケビンの要求を飲むことにしたようだ。
「じゃあ、参加決定ということで」
「うっ……やむなし……」
「何されちゃうんだろう……」
結愛と陽炎が諦めの境地に辿りついた頃、呆然としていた状態から我に返った朔月がケビンに話しかける。
「にぃ、私は何をするの?」
「とりあえず、これを着てくれ」
そう言うケビンが体を起こし【無限収納】から取り出したのは、2人分のブレザーと1人分のスーツだった。
「これ、うちの制服……」
「懐かしい~」
「え……スーツってことは……先生役っ!?」
それを見た朔月は制服を受け取り呆然とし、陽炎は久しく着ていない制服を見て懐かしむのだが、結愛は自分も女子高生になるつもりだったのか驚きを隠せない。
実はケビンがこれを着せようと思ったのは、月見里たちとの逢瀬が原因である。その時に学校プレイを楽しんだケビンは、どうせならと今後のことを考えて朔月たち元女子高生嫁に着せるため、ソフィーリアにしれっと製作を頼んでいたのだ。
当然のことながらソフィーリアはこれを快諾し、ケビンは嫁となった元女子高生の人数分だけ頼んでいたのだが、何故かそれ以上の数がケビンの【無限収納】の中に入っていた。
そのことに対してケビンは一抹の不安を感じてしまったが、先のことは深く考えないようにして現実逃避して逃げたのだ。
しかしながら結愛たちはそのような背景は知らず、制服を受け取った朔月が当たり前のことを口にする。
「これを着て欲しいなら言ってくれれば、こっちに来た時のがポーチの中にあるのに」
「それは俺からのプレゼントだ。こっちに来てから多少なりとも体が成長したりもしただろ? 戦闘訓練とかもしていたんだし、元の体型のままってことはないはずだ」
「確かに……」
「それに代えの服を支給されるまでは制服だっただろうし、ほつれていたり傷んでいたりしているかもしれない。ということで、生着替えからよろしく」
ケビンがそう言うと、朔月は勝負に負けたこともあってか淡々と着替えを始めていき、結愛や陽炎も懐かしさからか抵抗もなく着替えていく。
「よし、俺も準備するか」
三姉妹の準備が終わったところでケビンもまたコスイメプレをするために、【肉体構造変化】スキルを使って自らの見た目を前世である健の18歳時の姿に変え、ブレザーに袖を通した。
「健兄……その姿……」
結愛はそのあどけなさの残る健の姿を見てしまい、口元に両手を当ててフルフルと震えだし瞳から雫をこぼす。それは結愛だけに限らず、陽炎や朔月にしてもそうだ。
それも当然のこと。三姉妹は健がこの世を去ってから、祖父母が保管していた健の成長日記とも言えるアルバムを、穴が空くほど何度も何度も見返しているのだ。たとえ健の姿が何歳の姿であろうと、その三姉妹が見間違えるはずもない。
そして自然と足の進む三姉妹は、そのまま健に抱きつくとわんわんと泣き出してしまう。
「健兄っ、昔の健兄っ!」
「おにぃ、おにぃ!」
「にぃ、ずっと一緒!」
それからしばらくは結愛たちが落ち着くまでケビンは宥め続け、ようやく落ち着いた頃に結愛たちは、大人げなく泣き続けていたことをはにかむ。
すると、ケビンはシリアスな空気を読まず、欲望を満たすための設定を割り振っていく。
「結愛は先生役、俺は高3、陽炎と朔月は高1で、俺たちは姉弟妹ってことにしよう。結愛は先生役だから、俺を『健兄』呼びするのは禁止だからな」
我欲を突き進むケビンに三姉妹は苦笑いを浮かべるが、ケビンの決めた業の深い設定を快く了承すると、ケビンの待ちに待った学校プレイがスタートする。
『ソフィ、学校を再現してくれ』
『わかったわ。ついでにオプションもつけておくわね。好きなだけ楽しんで』
『助かる、ありがとう』
そして、ソフィーリアの力が発動すると寝室の景色から一変、そこは朔月たちの通っていた学校の教室となる。突然の変化に戸惑いを隠せない三姉妹だったが、「ソフィの力」とケビンが説明すればすぐさま納得してしまったのだった。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
「朔月っ、この縄を解くんだ。ってゆーか、服をくれ、服を!」
今現在、健は誰も来ない用具倉庫にて、朔月から柱に手を縛りつけられてしまっていたようで、その柱に背をつけて座っていた。
この状況に至った経緯は朔月から「にぃにしか言えない相談がある」と言われ、誰も来ない用具倉庫に呼び出されたのだ。そして、何の疑いも持つこともなく倉庫の中に入った健の背後から、朔月がスタンガン(セリフのみ)を使い、健を動けなくすると柱に縛りつけたのだった。
その柱に縛りつけられている健は今現在、朔月の手によって丸裸にされている。さすがに妹だとはいえ、裸を見られ続けているのは健にとっても羞恥心が込み上げてくるというもの。実のところ健の思考は、縄のことはともかく服は返して欲しかったというのが大きい。
「やっと2人きりだね、にぃ」
妖しく舌なめずりをする朔月の姿に、健は自分の姿がアレな状態でもあるので不安を感じてしまう。その光景はまさに、肉食獣の前で身動きの取れなくなった草食獣のようだ。
「さ……朔月? と、とりあえず話し合わないか? 人類には言葉という素晴らしいコミュニケーション能力があるんだ。話せばわかる。人はお互いに理解し合えるんだ」
「話して済むなら戦争は起こらない」
「ぐっ……」
痛いところを突かれてしまった健は言葉に詰まる。そして、ジリジリとにじり寄る朔月がブレザーの上着を脱ぎ捨てると、ブラウスのボタンを外していく。
その朔月は全てのボタンは外さず、見せるのに充分な領域を確保した上で、ストラップレスブラを外すと健の頭に乗せた。
「にぃが半脱ぎフェチなのは知ってる」
「ふぇっ??!!」
唐突なことを言われて混乱する健だが、いつの間にか育っていた朔月の胸からは目が離せない。
「にぃのベッドの下、しかも壁側の奥の箱」
「ちょっ!?」
「手前にはスポーツ誌などの箱でカムフラージュ」
「まっ!?」
健は思い当たる節があり過ぎてダラダラと汗を流す。
「嬉しかった。コレクションの中には兄妹モノの雑誌もあった」
「ぷげらっ!」
「妹から襲われたいんだよね? 草食系のにぃらしい」
「ちょげらっ!」
「大好きだよ、にぃ」
朔月がそう言うと健に跨り、目の前にある健の唇を奪った。
「んちゅ……くちゅ、くちゅ、れぇろ……」
そして、お互いの唾液を充分に交換し終えた朔月が満足すると、唇を離していき健と朔月の間には糸の架け橋が作られていた。
「にぃ、妹に襲われて興奮したの? おちんちんがおっきしたよ?」
「うっ……」
自分の心とは無関係に反応してしまっている愚息に対し、健は言葉が出ない。その健の愚息の上で腰をスライドさせる朔月によって、健はショーツの感触にもどかしい快感を与えられてしまう。
「にぃ、どうして欲しい?」
「そ……それは……」
朔月相手に素直に気持ちよくして欲しいとは言えない健が言葉につまると、朔月は妖しく笑みを浮かべて健に告げる。
「言わなくてもいいよ。コレクションの傾向から考えると、妹から襲われるのが好きなんだもんね?」
朔月がその場で立ち上がるとスカートの前側を捲りあげていき、腰の部分に落ちないように差し込む。そして、目の前で丸見えとなったショーツを健がガン見していると、朔月はショーツに手をかけて脱ぎ始めた。
「妹の生脱ぎで興奮するなんて……変態」
その後ショーツを脱いだ朔月は、健に見せつけるかのようにしてショーツを広げる。
「ねぇ見て……にぃを今から犯すって考えてたらこんなに濡れてしまったの。朔月もにぃと同じで変態なんだよ? これはにぃにプレゼントするね」
そう言う朔月が健の顔にショーツを被せると、愉悦の表情を浮かべた。
「んふぅー、んふぅー」
「ふふっ……そんなに一生懸命になって朔月の匂いを嗅ぎたいの? 舌を出してぺろぺろと味見をしてもいいんだよ?」
それから朔月は健の前に一旦寝そべると、両脚を抱え込んで健から秘部が見えるような体勢をとり、それが終わると両手で秘部を左右に広げる。
「くぱぁ……見える? 朔月の処女まんこだよ。今からここににぃのおちんちんが入るの。あっ……想像しただけでエッチなおつゆが出てきちゃった」
朔月が秘部を指でなぞりそこから指を離せば、健の目には指と秘部の間で透明な糸を引く、卑猥な朔月の姿が映し出されるのだった。
そして、朔月が起き上がると健に近づき、顔に被せたショーツを上にずらして健の口を露出させると、そこに指をつける。
「にぃ、ぺろぺろして……そう……上手だよ。朔月のおつゆがそんなに美味しいの? もっと舐める?」
そう言った朔月は健の頭を掴むと、自らの秘部を健の口に押し当てた。
「ぺろぺろ……じゅる、じゅるるる……ごく……」
「はぁん、やんっ……にぃ、がっつき過ぎだよぉ……あっあっ、クリちゃん吸っちゃダメぇ……んんっ、んあっ、あっあっ、ああっ、イク――!」
朔月が健の頭を掴んだまま絶頂し、立つのを維持するのが辛くなると健の上に腰を下ろして呼吸を整えていく。
「……入れるね、にぃ」
「ま、待て、朔月!」
最後の良心が働いた健の制止を聞かずに、朔月は視線を落とし片手で愚息を支え、もう片方の手で自ら秘部を広げると、ゆっくりと焦らすように腰を下ろしていき、やがて健の愚息を飲み込み始めていく。
「っ……ぃた……」
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「あんっ、あんっ……にぃ、出そうなの? はぁっ、やんっ……出して、朔月の中に出して!」
「だ、ダメだ、朔月! 早く退くんだ!」
健が何をどう言おうとも動きを止めることのない朔月によって、やがてその時が訪れてしまう。
「くっ……出る!」
「んあああぁぁぁぁ――!」
健の上で小刻みに痙攣する朔月は、そのまま健に抱きつき中出しされている感覚に酔いしれながら余韻に浸る。
「んっ……はぁっ……にぃの中出し……んんっ、ピュッピュかけられてるのがわかるよ……」
「はぁはぁ……妹に襲われて中出ししてしまった……」
「んふふ……コレクションのお話みたいになっちゃったね。これからもいっぱい子作りしようね、お兄ちゃん」
嬉しそうにお話のセリフを言う朔月によって、健はこの後も解放されることなく襲われ続けて、朔月の中に出し続けるのであった。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
お昼になろうかという時にようやく朔月から解放された健は、誰もいない屋上で自分の手を枕にして寝転がると、先程までの朔月との逢瀬を思い出す。
「やっちまったなぁ……」
流れていく雲をぼーっと眺めながら感慨にふける健は、これからどうしたものかと思考がぐるぐると回り、出口のない迷路を攻略している感覚に陥っていた。
そのような状態の健に影が差す。
ふと視線を頭頂部側へ向けてみれば、そこで仁王立ちしている陽炎の姿を映し出した。
「……ピンク」
ボソッと呟いた健の言葉が聞こえたのか、陽炎はバッとスカートを押さえ込むと声を上げる。
「エッチ!」
陽炎からそのようなことを言われているにも関わらず、健の頭の中では、先程まで体を重ね合わせていた朔月のことを思い浮かべていた。
(朔月は水色だったな……)
双子ゆえという安直な思考のもとで、下着も同じものを選んでいると想像していた健だったが、意外にも色が違ったのでどこか新鮮な気分に浸ってしまう。
「おにぃ」
「何だ?」
相も変わらず視線はスカートの中を覗こうとガン見している健だが、その健の姿を見下ろしている陽炎の視線は1点に注がれていた。
「それ……陽炎でなったの?」
健は陽炎が何を指して言っているのかわからず、その視線の先を追うと、その先では健の股間がもっこりしていたのだ。
さすがにここで陽炎のパンツを見た後に、朔月との逢瀬を思い出したからなったとは口が裂けても健は言えない。
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「陽炎のパンツを見たからだな」
傍から聞けば変態発言待ったなしなのだが、そこは健。ことに及ばなければ堂々と言ってのける男でもある。もしかしたら、朔月との件で何かが吹っ切れたのかも知れない。
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健の堂々発言が陽炎の何かに触れたのか、陽炎は押さえていたスカートから手を離すと健の頭部付近まで近づき、スカートの裾を掴んで前方へ少し持ち上げる。
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「…………陽炎にされると嬉しいの?」
おずおずとそう尋ねてくる陽炎に対して、健は断言する。
「もちろんだ!」
断言した効果かどうかはわからないが、陽炎が逡巡したあとに健の腰横まで歩くとそこでしゃがみ込む。だが、ここで健は新たな要求をするのだった。
「陽炎のパンツを見ながらご奉仕されたい」
「え……」
陽炎がご奉仕をしようと行動に起こしたことで調子に乗ったのか、健が戸惑う陽炎にシックス・ナインの体勢になるように伝える。
いつもより強気でグイグイとくる健の姿に、陽炎は戸惑いつつも言われるがままに行動に移すが、いざその体勢になってみると早くも後悔が押し寄せてきた。
それは何故か……
健は陽炎のお尻が目の前にあることをいいことに、手で強引に近寄せるとショーツに顔を埋めて匂いを嗅ぎ始めたのだ。
「すぅー……はぁー……」
「ちょっ、おにぃ??!」
「陽炎は早くご奉仕しろ」
「え……え……」
またしても強気な発言で陽炎に指示を出すと、陽炎はおずおずと愚息を掴んでたどたどしく上下に擦り始める。
その後も健から適宜飛んでくる指示に、一生懸命に応えていく陽炎の頑張りのおかげで、健の射精感が込み上げてきた。
「陽炎、出すから咥えろ。全部飲むんだぞ」
「うん……あむ、ジュポ、ジュプ、ジュボ――」
「出る!」
「んんー……ごく……ごく……んふぅ、んふぅ……んく、んく……はぁ……」
出されたものを飲み終えた陽炎が振り向くと、健に声をかける。
「おにぃ、陽炎頑張ったよ」
「ああ、偉いぞ」
「でも……おにぃの大きいまま……」
そこから健は陽炎を上から退くように言い、あぐらをかいて座り陽炎と向き合うと、真面目な顔つきで声を出す。
「陽炎……ヤらせてくれ」
「…………え?」
とうとうぶっちゃけてしまった健だが、愚息はポロンしたままなのでどうにもこうにも締まらない。だが、バグった健は止まらない。
「ヤらせてくれ」
「……本気? 陽炎たち兄妹なんだよ?」
「違う。仲のいい兄妹だ。これは仲のいい兄妹のスキンシップで、何ら問題はない。だから陽炎もお兄ちゃんのをしゃぶってくれたんだろ?」
健の超絶理論が炸裂すると、それを聞いている陽炎が本心を語り始める。
「だって……おにぃのこと……その……好きだし……命令されちゃうと何だか逆らえない気分になって……」
「よし、わかった。陽炎、ヤらせろ。パンツを脱いでお兄ちゃんに股を開いて見せろ」
奇しくも「命令されると逆らえない」という陽炎の本心を聞いてしまった健が、お願いではなく命令してしまうと、陽炎は本当のことを言っていたのか、おずおずとショーツを脱ぎ始めてしまう。
そして、ショーツを脱いだ陽炎が少しずつ脚を開いていくと、大事な部分を健に見せるのだった。
「こ……これでいい?」
スカートの中から覗かせている秘部は、先程までのご奉仕で興奮していたのか透明な液体を流し、太陽光でキラキラと反射している。
「このままやるとスカートが汚れるな……」
そう判断した健が立ち上がり、陽炎を立たせると手を引いて歩かせ、フェンスの所まで連れていく。そして、陽炎に対してフェンスに掴まるように言うと、お尻を突き出させてスカートを捲りあげた。
「え……おにぃ、ここ見られちゃうよ」
戸惑いを見せる陽炎を無視して、健は陽炎の上着を脱がせるとブラウスのボタンを外しブラを捲りあげ、顕となった胸を揉みしだいていく。
「んあっ……おにぃ見られちゃう、見られちゃうよぉ……」
不安がる陽炎を他所に、健は腰を振りながら愚息を秘部に擦りつけて愛液をたっぷりつける。
「陽炎、経験はあるのか?」
「んんっ……な、ないよ……彼氏もいないし……」
「じゃあ、陽炎の処女は俺がもらう」
「う……うん……」
陽炎が了承すると健は愚息を膣に侵入させていき、陽炎の処女膜を突き破った。
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「気持ちいいぞ、陽炎!」
「あんっ、はぁんっ……陽炎も、陽炎も気持ちいいよ」
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「可愛い陽炎が悪い! 俺は悪くない!」
「そんなぁ……あんっ……んんっ……」
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「え……」
「誰か気づくかな?」
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「違う、違うもん! 陽炎、変態さんじゃないもん! んあっ……あんっ……」
「陽炎が締めつけるから、もう2発目が出そうだ」
「ま……また、中に出すの……?」
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「う、うん……陽炎の中に出してください……陽炎もイク……イクよ、おにぃ……」
「受け取れ、2発目だ!」
「イク……イクイク……イクぅぅぅぅ――!」
その後も屋上で散々陽炎の体を堪能した健は、最後には陽炎にお掃除フェラをさせると、口の中へと大量に出して飲み込ませたのであった。
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