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第17章 魔王軍との戦い
第551話 非常識なお引っ越し
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魔族領なので清々しい気分になるほどの朝の日差しが差し込んではこないが、ケビンの朝までコースを絶え間なくされてしまったリリスたち4人は清々しいほどに気絶していた。
「やりすぎたか……」
サキュバスクイーンの魔王すら気絶させてしまうケビンは全くもって反省などしていなくて、とりあえず朝飯が食べたいという自分勝手な理由で後処理を魔法にて済ませてしまうと、リリスたちに回復魔法をかけたら強制再起動をさせてしまう。
「リリス、起きろ」
「……ん……んぅ……」
ケビンの呼びかけにリリスがぼんやりと目を覚ましていくと、いつの間に寝てしまったんだろうかと頭を傾げてみては記憶を探ってみるが、止まらない快感の記憶までしか残っていないのだった。
「私……いつ寝たの?」
「明け方じゃないか?」
「明け方……?」
「その時点で気絶したな」
「…………気絶……」
ケビンから言われたことでリリスは寝たのではなく落とされたのだと理解してしまうと、サキュバスクイーンとしてのプライドがガラガラと崩れていく。
「まぁ、そう気にするな。途中で何度も気絶したけど、その度に起こしては再気絶したから今更だろ」
「…………何度も……」
ケビンは気遣いのつもりで言ったつもりであったが、その言葉はやはりリリスのプライドをガラガラと崩してしまうだけの結果しか生まないのであった。
そしてそれからエイシェたちも起こしたケビンは朝ご飯が食べたいと伝えて、アグラとナーマは朝食を作りに退出していく。
「ねぇ、ケビン」
「何だ?」
「朝食を食べ終わえたら少し付き合ってもらうわよ」
「またやるのか?」
「違うわよ! みんなにお披露目するの。貴方がサキュバス族の新しい主だってみんなに伝えるのよ」
「ん? 主はサキュバスクイーンのリリスじゃないのか?」
「その主を娶ったんだから貴方がサキュバス族の主でもあるの」
「まぁ、別にいいけどな。白種の龍族の主でもあるし、今更1つ2つ守る種族が増えたところでどうってことない」
「…………え、いま……何て言ったの?」
「守る種族が増えてもどうってことないって言ったんだ」
「その前よ」
「1つ2つ」
「更に前」
「今更」
「……ねぇ、わざと? わざとなの?! わかってて言ってるでしょ!」
「はは、ドラゴンのことか?」
「それよ、それっ! やっぱりわかってたじゃない! ドラゴンを守ってるってどういうことよ?!」
「言葉の通りで守ってる」
「ドラゴンよ、ドラゴン!! どうして最強生物を守ってるって話になるのよ! 普通は貢ぎ物とかして守ってもらう方でしょ!」
エイシェが話についていけず唖然としている中で、興奮冷めやらぬリリスにケビンは白種のドラゴンを保護する経緯を語っていく。それは召喚したドラゴンがたまたま白種の長で従属させてしまったことや、そのあとは嫁にしたりして里帰りした時に、集落そのものを保護する処置を取ったことなどを説明した。
その後、リリスの場合とあまり大して変わらないと言ってのけるケビンに、リリスはサキュバスとドラゴンじゃ全然違うと猛抗議するも、ケビンにとっては何処吹く風である。
「ドラゴンの嫁って何なのよ……もしかして貴方、ドラゴン相手にやったって言うの?」
「そりゃ綺麗なナイスバディの女性ならやるだろ?」
「女性? ドラゴンなんだから巨体の魔物でしょ」
「ん? 知らないのか? 力あるドラゴンは人の姿になるぞ」
「…………は?」
またしてもリリスにとって突拍子もないことを言ってのけるケビンに、それを聞かされているリリスは全くもって理解が追いつかないが、ケビンがそれに構わず説明していくと、リリスはプライドに引き続き常識までもガラガラと崩されてしまうのだった。
そして朝食の準備が整ったとアグラが知らせに来たら、リリスは頭を抱えながらフラフラと歩いていき、エイシェは心ここに在らずで同じくフラフラと歩いて後を追う。
そのような2人の姿を見るアグラは首を傾げてしまうが、そこはサキュバスらしく余韻がまだ残ってて本調子ではないのだろうと見当違いな思考にいきつき、ケビンとともに2人の後を追うのであった。
それから朝食を食べ終えたケビンはお披露目をされてしまうため、サキュバスクイーンらしくめかしこんだリリスや、護衛としてしっかりとした服装になったエイシェに、付き従う者として身なりを整えたアグラやナーマとともに街の中央広場へ歩いていく。
そしてケビンが広場に到着すると事前に知らせていたのか、街に住むサキュバスたちが勢ぞろいしていた。
「よく集まってくれた。今日は皆に新しい主となる者を紹介する」
サキュバスを束ねる者として口調を変えたリリスがそう言うと、ケビンを前に出させて紹介を始めていく。
「この者の名はケビンだ。皆も知っての通りで無遠慮に雄の匂いを撒き散らす愚か者のはずだったのだが、恥ずかしいことにこの私はケビンに負けてしまい、この者の妻になることとなった」
ミイラ取りがミイラになってしまったことを打ち明けたリリスによって、広場はザワザワとし始める。誰も自分たちの主であるサキュバスクイーンのリリスが負けたなんて、とてもじゃないが信じられないのだ。
「しかもケビンは1対1ではなく、私たち4人を相手にして朝までひっきりなしに攻め立ててくる強者だ。我々サキュバスの得意とする分野で負けるなど未だかつてない出来事でもある」
更に告げられた内容によりサキュバスたちは困惑が後を絶たない。サキュバスクイーンと1対1ではなく、側近3人も含めた1対4でケビンが勝ったと言われてしまったのだ。
「よって、私は妻になることを受け入れ、エイシェたち3人も側妻として娶られる運びとなった。無論、そなたたちも側妻として娶られることになるゆえ、今からそなたたちも私に気兼ねなくケビンの体を貪るといい。いや、むしろ襲いまくって、何としてでもサキュバスとしての意地を見せつけケビンを倒すのだ。これはサキュバスクイーンとしての命令でもある。皆でケビンを討ち取るぞ! 絶対に参りましたと言わせるのだ!」
リリスのケビン紹介はいつの間にかケビンを倒すという方向転換を見せていき、よほどプライドを崩されたのが悔しかったのか、全サキュバスにケビンを襲うように命令を出してしまう。それにより全サキュバスは色めき立つと、目がキラキラではなく獲物を狙うようなギラギラとした輝きを放ち出す。
「さぁケビン。主として何か意気込みなどを言ってくれ」
「リリス……そんなに気絶させられたことが悔しかったのか?」
「バ、バカっ! それをここで言うな。私にもメンツというものがあるのだぞ」
「安心しろ。どうせ全員同じ目に遭うんだ」
「ケビンが言うと嘘に聞こえないから凄いな」
そのようなやり取りをリリスと楽しんだケビンは、サキュバスの新たな主としてこの場にいる者たちへ自らの意思を伝えていく。
「最近、魔族領が不穏になってきているのは知っていることと思う。俺が保護すると決めた以上、みんなの身の安全は保証する。あと、俺の妻になったあとは、今まで通り色んな男に走ることはさせないからな。そんな気が起こらなくなるほどその身に快楽を刻みつける」
自信満々にそう言ってのけるケビンの言葉を聞くサキュバスたちは、いったいどれほどの快楽を刻まれてしまうのかと思うと、期待で胸をふくらませていき、今か今かとその時を待ち続けている。その中にリベアやオリビア、更にはオフェリアまで混ざっているのは、言わずともわかりきったことである。
「とりあえず俺が満足するまで邪魔をされたくないから、この街には悪意ある者の監視を妨げたり、男どもの立ち入りを禁止する結界を張る。というか、もう張った。よって、今から祭りが終わるまで服を着ることは一切禁止だ! 自信のある者からかかってくるがいい。返り討ちにしてくれる!」
そう言ったケビンは【無限収納】の中にこの場にいる者たちの着衣を回収して、自らも裸となったら臨戦態勢をとるのだった。
「なっ、ケビン! 私たちもなのか!?」
「当たり前だ。例外はない」
「サキュバスクイーンとしての立場が――」
「気にするな。これからはサキュバスクイーンというよりも、俺の嫁になったんだから1人の女性として生きろ」
そして始まったサキュバスたちとの祭りは、まだ朝だと言うのにどんちゃん騒ぎみたいな光景となり、やはりケビンの存在は街に入ってきてから気になっていたようで、ゴーサインが出てしまうと我先にと言わんばかりに発情したサキュバスたちがケビンに群がっていった。
「私が先よ!」
「私の方が先に触ったから私が先よ!」
それから誰が先かで言い合う光景になりつつもケビンは近場のサキュバスを抱き寄せると、分け隔てなく相手をしていくのだった。それからその日は全員が広場から離れず、食事も広場まで運んでくるという剛毅を見せる者までいて、ケビンはサキュバスから介助されつつ出された食事を平らげていく。
そしてそのような酒池肉林は夜は夜で各ご家庭にケビンが赴くというスタイルをとって、日が昇れば広場、日が沈めば家の中というめくるめく官能を日々繰り広げていた。
やがて1週間が経とうとしていたある日のこと、ケビンはもう何巡目かわからないほど周回していたので、一旦ここで区切ることにするのだった。
「よし、ひとまず祭りは終わりだ」
ケビンの告げた内容にサキュバスたちも名残惜しくはあるが、新しい主が決めたことなので渋々従う姿勢を見せている。そのようなサキュバスたちはこの1週間で濃厚な吸精ができたことにより、肌はツルツル艶々になって見た目が若返ったりスタイルさえもグラマラスになってしまい、より妖艶なサキュバスへと進化していた。
「ケビン、やっと終わるの?」
最後の締めとしてリリスを抱いていたケビンだったが、そのリリスはもう既にヘトヘトとなっていてケビンの凄まじい猛攻に勝てるはずもなく、サキュバスクイーンとしてのプライドは燃えないゴミの日に出してしまった後だった。
「とりあえず、みんなは新しい土地に来てもらう」
「……新しい土地に?」
「ここにこのまま住んだら戦争に巻き込まれるだろ。あと、言ってなかったけど、この地に勇者が攻めに来ている途中だ。そいつは魔族であれば分け隔てなく殺し尽くすつもりでいる殺戮者だ」
「えっ?!」
ケビンの唐突な話に広場にいた者たちは唖然としてしまう。いきなり何を言うかと思えば、お引っ越しの話だけでもビックリなのに勇者が攻めに来ているというとんでもない爆弾を落としてきたからだ。
「俺の本来の目的は、サキュバスたちを勇者から逃がすためにこの地を訪れたんだ。オリビアの里帰りというのも本当だけどな」
「ちょ、ちょっと待って! 勇者って……あの勇者?」
「あのがどのなのかわからないが魔王を倒す勇者だ。フィリア教団のウォルターが死ぬ前に魔族は皆殺しにしても構わないって言ったんだとさ」
それからケビンは勇者召喚にまつわるあれやこれやを、呆然としているサキュバスたちに説明していく。それは勇者召喚からウォルターが殺されたことまで、教団がひた隠しにている事件を包み隠さずに。
そしてその説明が終わったケビンは、サキュバスたちに【無限収納】の中に回収していた服を着せていき、予定通り引っ越し準備を進めようとしていたが、リリスがそれに待ったをかける。
「ケビン、荷物を纏めるのに日にちをちょうだい」
「その必要はない。この街ごと引っ越すぞ」
「……は?」
ケビンの答えた内容に理解が追いつかないリリスやサキュバスたちは困惑してしまうが、その困惑させた犯人であるケビンはお構いなしに次々と建物を【無限収納】の中に回収していき、それを見せられているリリスたちは開いた口が塞がらなくなってしまう。
そしてケビンがひと通りの作業を終えると、サキュバスの街と言われていたこの場所は何もないただの空き地に成り果ててしまっている。
「……なに……これ……」
見渡す限りの視界には一切の建物がなくなり街外の景色を阻害するものがないので、サキュバスたちはありえない光景にただただ呆然とするしかない。今まで建物があった窮屈感のその一切がなくなり、視界の先には地平線すら見えている。
「よし、引っ越し準備終わり」
なんてことのないようにケビンがやり遂げた感を出していると、リリスが猛烈にツッコミを入れるがケビンは何処吹く風である。それからケビンは全員とともに転移をして帝都の東にある山脈の麓へとやって来た。
なぜケビンがここを選んだのかと言うと、帝都周辺は皇帝直轄地であり、更には帝国領の最東端に位置するからだ。候補としてはクララたちの集落であるケビンパレス付近も考えたが、果たしてサキュバスがドラゴンの集落の近くに住みたがるかと考えた結果、答えは『ない』という結論に至ったのだ。
それに魔王軍が仮に山脈越えを果たしてしまうと、サキュバスたちをまた移動させなければならないという手間が頭をよぎり、面倒くさいという結論に至ったことも含まれている。
そのような理由があったことにより、山脈の麓にある森林地帯をサキュバスたちの新しい集落にすることとしたのだ。
「ここ……どこ…………ってゆーか、何したの?! 何でいきなり場所が変わるのよ!!」
相変わらずケビンの有無を言わせない転移初体験をした者から出るツッコミに対して、ケビンは簡単に「転移魔法で移動したから」と答えるだけで、その言葉は明瞭簡潔ではあるものの、された側からしてみれば「もっと詳しく!」と言いたくなるような返答をしてしまう。
それから色々とリリスから問いただされてしまい、ここが皇帝直轄地でありケビンが帝国を統治している皇帝であることも伝えると、リリスは疲れた顔で「もういい……」と呟いて思考を放棄してしまった。
「とりあえず、ここら一帯は人が立ち入らないようにしている立ち入り禁止区域だ。立ち入るのは魔物討伐とかでやって来る嫁あたりだな」
そう説明し終えたケビンはサクッと木々を伐採していき【無限収納】の中に回収すると、残る切り株は転移でポンポンと抜いていく。すると、あっという間に拓けた土地が出来上がり、地面をならし終えたケビンはサキュバスの街にあった家の配置を覚えていなかったので、見栄えが良くなるようにポンポンと【無限収納】の中から出して並べていった。
「こんなもんかな」
完全に全自動でお引っ越しとなったサキュバスたちは、ケビンの凄まじさにもはや言葉は出ず、現実感のない体験をしてしまったことに対して、お礼を言うどころか微動だにできないほど呆気に取られている。
そしてケビンは最後に中央広場へ転移ポータルを設置して、サキュバスたちがいつでも帝城に遊びに来れるようにした。
「何か必要な物がある場合は帝都で買い物をしていいからな。帝都の民たちは魔族がうろついてても全く気にも止めないから」
「え……ありえないわ。だって魔族よ? 人族の敵よ?」
「多分、民たちはこう思うはずだ。『陛下がまた新しい嫁を攫ってきた』ってな。それに帝国では差別する者を厳罰に処している。その中でも帝都は俺の統治する都でもあるからそれが顕著に現れていて、異種族たちが共存しているんだ」
「異種族が共存……ありえない……」
「まぁ、異種族って言ってもほとんどが俺の嫁なんだがな。だから民たちも平気な顔で挨拶したり、街中を歩いていても疎んじるような真似はしない。だが、例外として別の国から来る行商人たちは別だ。まぁ、あからさまに差別したら処罰対象にはなるが」
「私たちが街中を歩いていてもケビンの嫁だってわかるの?」
「簡単にバレるぞ。みんなに嵌めた両薬指の指輪があるだろ? 帝都でそれをしているのは俺の嫁たちだけだ。しかもデザインが正妻と側妻で統一されていて、全く同じものだからな。民たちも見かけない女性を目にすると、まず指を見てから俺の嫁かどうかを判断基準としている」
「もし指輪をしていなかったら?」
「口説かれる」
「……何それ……」
「帝都が帝国で1番栄えているせいか、結構綺麗どころの女性たちが集まりやすくてな。独身男性はその女性たちを口説き落とすのに躍起になっているわけだ」
「つまり指輪をしていなかったら魔族であろうと口説かれるってこと?」
「そうなるな。現に学園の教師は一般的に差別対象の亜人族であるエルフやダークエルフが、自身の溜め込んだ知識を活かすために働いているが、見た目が若いままで変わらないからもの凄い人気が高いみたいだ」
「ということは……」
「サキュバスが街中に現れたら男どもが殺到するだろうな。エロい格好を自ら進んでしてくれるし、もし付き合えたら毎日ウハウハ気分に浸れるだろ? 搾り取られる可能性もあるが」
「変な人族ね……私たちは魔族だってのに」
「時代の流れだな」
今までの常識を覆されるほどのことを言われてしまったリリスであったが、その原因を作った張本人でもあるケビンは自身が他種族に手を出し過ぎて、民たちの常識をぶち壊してしまったことなど露ほども自分のせいだとは思っていない。全ては「平和になった時代の流れ」として、なるべくしてなったと本人だけが思っているのである。
こうしてサキュバスたちが新天地にお引っ越しをしたことにより、ケビンがウハウハしていたサキュバスたちのエロい衣装は、暖かい時期だけの期間限定になってしまったことは、この時のケビンはまだ気づいていなかった。
それに気づくのは北国ゆえか寒くなるのが当然でもある秋から冬の時期にかけて、サキュバスたちがモコモコ衣装に身を包んでケビンの前に現れた時だ。
それを見たケビンは当然ガックリと項垂れてしまい残念がるも、思考を切りかえたら『それなら寒くない格好でエロさを求めればいい』と思い、そのことをサキュバスたちに提案してはエロい格好冬バージョンをサキュバスたちに流行らせてしまう。
そして流行らせた服装の中に【童貞殺し】の服が含まれていたのは、エロスを求めたケビンのなせる技であろうことは、ケビンを知る誰の目にも明らかであった。
「やりすぎたか……」
サキュバスクイーンの魔王すら気絶させてしまうケビンは全くもって反省などしていなくて、とりあえず朝飯が食べたいという自分勝手な理由で後処理を魔法にて済ませてしまうと、リリスたちに回復魔法をかけたら強制再起動をさせてしまう。
「リリス、起きろ」
「……ん……んぅ……」
ケビンの呼びかけにリリスがぼんやりと目を覚ましていくと、いつの間に寝てしまったんだろうかと頭を傾げてみては記憶を探ってみるが、止まらない快感の記憶までしか残っていないのだった。
「私……いつ寝たの?」
「明け方じゃないか?」
「明け方……?」
「その時点で気絶したな」
「…………気絶……」
ケビンから言われたことでリリスは寝たのではなく落とされたのだと理解してしまうと、サキュバスクイーンとしてのプライドがガラガラと崩れていく。
「まぁ、そう気にするな。途中で何度も気絶したけど、その度に起こしては再気絶したから今更だろ」
「…………何度も……」
ケビンは気遣いのつもりで言ったつもりであったが、その言葉はやはりリリスのプライドをガラガラと崩してしまうだけの結果しか生まないのであった。
そしてそれからエイシェたちも起こしたケビンは朝ご飯が食べたいと伝えて、アグラとナーマは朝食を作りに退出していく。
「ねぇ、ケビン」
「何だ?」
「朝食を食べ終わえたら少し付き合ってもらうわよ」
「またやるのか?」
「違うわよ! みんなにお披露目するの。貴方がサキュバス族の新しい主だってみんなに伝えるのよ」
「ん? 主はサキュバスクイーンのリリスじゃないのか?」
「その主を娶ったんだから貴方がサキュバス族の主でもあるの」
「まぁ、別にいいけどな。白種の龍族の主でもあるし、今更1つ2つ守る種族が増えたところでどうってことない」
「…………え、いま……何て言ったの?」
「守る種族が増えてもどうってことないって言ったんだ」
「その前よ」
「1つ2つ」
「更に前」
「今更」
「……ねぇ、わざと? わざとなの?! わかってて言ってるでしょ!」
「はは、ドラゴンのことか?」
「それよ、それっ! やっぱりわかってたじゃない! ドラゴンを守ってるってどういうことよ?!」
「言葉の通りで守ってる」
「ドラゴンよ、ドラゴン!! どうして最強生物を守ってるって話になるのよ! 普通は貢ぎ物とかして守ってもらう方でしょ!」
エイシェが話についていけず唖然としている中で、興奮冷めやらぬリリスにケビンは白種のドラゴンを保護する経緯を語っていく。それは召喚したドラゴンがたまたま白種の長で従属させてしまったことや、そのあとは嫁にしたりして里帰りした時に、集落そのものを保護する処置を取ったことなどを説明した。
その後、リリスの場合とあまり大して変わらないと言ってのけるケビンに、リリスはサキュバスとドラゴンじゃ全然違うと猛抗議するも、ケビンにとっては何処吹く風である。
「ドラゴンの嫁って何なのよ……もしかして貴方、ドラゴン相手にやったって言うの?」
「そりゃ綺麗なナイスバディの女性ならやるだろ?」
「女性? ドラゴンなんだから巨体の魔物でしょ」
「ん? 知らないのか? 力あるドラゴンは人の姿になるぞ」
「…………は?」
またしてもリリスにとって突拍子もないことを言ってのけるケビンに、それを聞かされているリリスは全くもって理解が追いつかないが、ケビンがそれに構わず説明していくと、リリスはプライドに引き続き常識までもガラガラと崩されてしまうのだった。
そして朝食の準備が整ったとアグラが知らせに来たら、リリスは頭を抱えながらフラフラと歩いていき、エイシェは心ここに在らずで同じくフラフラと歩いて後を追う。
そのような2人の姿を見るアグラは首を傾げてしまうが、そこはサキュバスらしく余韻がまだ残ってて本調子ではないのだろうと見当違いな思考にいきつき、ケビンとともに2人の後を追うのであった。
それから朝食を食べ終えたケビンはお披露目をされてしまうため、サキュバスクイーンらしくめかしこんだリリスや、護衛としてしっかりとした服装になったエイシェに、付き従う者として身なりを整えたアグラやナーマとともに街の中央広場へ歩いていく。
そしてケビンが広場に到着すると事前に知らせていたのか、街に住むサキュバスたちが勢ぞろいしていた。
「よく集まってくれた。今日は皆に新しい主となる者を紹介する」
サキュバスを束ねる者として口調を変えたリリスがそう言うと、ケビンを前に出させて紹介を始めていく。
「この者の名はケビンだ。皆も知っての通りで無遠慮に雄の匂いを撒き散らす愚か者のはずだったのだが、恥ずかしいことにこの私はケビンに負けてしまい、この者の妻になることとなった」
ミイラ取りがミイラになってしまったことを打ち明けたリリスによって、広場はザワザワとし始める。誰も自分たちの主であるサキュバスクイーンのリリスが負けたなんて、とてもじゃないが信じられないのだ。
「しかもケビンは1対1ではなく、私たち4人を相手にして朝までひっきりなしに攻め立ててくる強者だ。我々サキュバスの得意とする分野で負けるなど未だかつてない出来事でもある」
更に告げられた内容によりサキュバスたちは困惑が後を絶たない。サキュバスクイーンと1対1ではなく、側近3人も含めた1対4でケビンが勝ったと言われてしまったのだ。
「よって、私は妻になることを受け入れ、エイシェたち3人も側妻として娶られる運びとなった。無論、そなたたちも側妻として娶られることになるゆえ、今からそなたたちも私に気兼ねなくケビンの体を貪るといい。いや、むしろ襲いまくって、何としてでもサキュバスとしての意地を見せつけケビンを倒すのだ。これはサキュバスクイーンとしての命令でもある。皆でケビンを討ち取るぞ! 絶対に参りましたと言わせるのだ!」
リリスのケビン紹介はいつの間にかケビンを倒すという方向転換を見せていき、よほどプライドを崩されたのが悔しかったのか、全サキュバスにケビンを襲うように命令を出してしまう。それにより全サキュバスは色めき立つと、目がキラキラではなく獲物を狙うようなギラギラとした輝きを放ち出す。
「さぁケビン。主として何か意気込みなどを言ってくれ」
「リリス……そんなに気絶させられたことが悔しかったのか?」
「バ、バカっ! それをここで言うな。私にもメンツというものがあるのだぞ」
「安心しろ。どうせ全員同じ目に遭うんだ」
「ケビンが言うと嘘に聞こえないから凄いな」
そのようなやり取りをリリスと楽しんだケビンは、サキュバスの新たな主としてこの場にいる者たちへ自らの意思を伝えていく。
「最近、魔族領が不穏になってきているのは知っていることと思う。俺が保護すると決めた以上、みんなの身の安全は保証する。あと、俺の妻になったあとは、今まで通り色んな男に走ることはさせないからな。そんな気が起こらなくなるほどその身に快楽を刻みつける」
自信満々にそう言ってのけるケビンの言葉を聞くサキュバスたちは、いったいどれほどの快楽を刻まれてしまうのかと思うと、期待で胸をふくらませていき、今か今かとその時を待ち続けている。その中にリベアやオリビア、更にはオフェリアまで混ざっているのは、言わずともわかりきったことである。
「とりあえず俺が満足するまで邪魔をされたくないから、この街には悪意ある者の監視を妨げたり、男どもの立ち入りを禁止する結界を張る。というか、もう張った。よって、今から祭りが終わるまで服を着ることは一切禁止だ! 自信のある者からかかってくるがいい。返り討ちにしてくれる!」
そう言ったケビンは【無限収納】の中にこの場にいる者たちの着衣を回収して、自らも裸となったら臨戦態勢をとるのだった。
「なっ、ケビン! 私たちもなのか!?」
「当たり前だ。例外はない」
「サキュバスクイーンとしての立場が――」
「気にするな。これからはサキュバスクイーンというよりも、俺の嫁になったんだから1人の女性として生きろ」
そして始まったサキュバスたちとの祭りは、まだ朝だと言うのにどんちゃん騒ぎみたいな光景となり、やはりケビンの存在は街に入ってきてから気になっていたようで、ゴーサインが出てしまうと我先にと言わんばかりに発情したサキュバスたちがケビンに群がっていった。
「私が先よ!」
「私の方が先に触ったから私が先よ!」
それから誰が先かで言い合う光景になりつつもケビンは近場のサキュバスを抱き寄せると、分け隔てなく相手をしていくのだった。それからその日は全員が広場から離れず、食事も広場まで運んでくるという剛毅を見せる者までいて、ケビンはサキュバスから介助されつつ出された食事を平らげていく。
そしてそのような酒池肉林は夜は夜で各ご家庭にケビンが赴くというスタイルをとって、日が昇れば広場、日が沈めば家の中というめくるめく官能を日々繰り広げていた。
やがて1週間が経とうとしていたある日のこと、ケビンはもう何巡目かわからないほど周回していたので、一旦ここで区切ることにするのだった。
「よし、ひとまず祭りは終わりだ」
ケビンの告げた内容にサキュバスたちも名残惜しくはあるが、新しい主が決めたことなので渋々従う姿勢を見せている。そのようなサキュバスたちはこの1週間で濃厚な吸精ができたことにより、肌はツルツル艶々になって見た目が若返ったりスタイルさえもグラマラスになってしまい、より妖艶なサキュバスへと進化していた。
「ケビン、やっと終わるの?」
最後の締めとしてリリスを抱いていたケビンだったが、そのリリスはもう既にヘトヘトとなっていてケビンの凄まじい猛攻に勝てるはずもなく、サキュバスクイーンとしてのプライドは燃えないゴミの日に出してしまった後だった。
「とりあえず、みんなは新しい土地に来てもらう」
「……新しい土地に?」
「ここにこのまま住んだら戦争に巻き込まれるだろ。あと、言ってなかったけど、この地に勇者が攻めに来ている途中だ。そいつは魔族であれば分け隔てなく殺し尽くすつもりでいる殺戮者だ」
「えっ?!」
ケビンの唐突な話に広場にいた者たちは唖然としてしまう。いきなり何を言うかと思えば、お引っ越しの話だけでもビックリなのに勇者が攻めに来ているというとんでもない爆弾を落としてきたからだ。
「俺の本来の目的は、サキュバスたちを勇者から逃がすためにこの地を訪れたんだ。オリビアの里帰りというのも本当だけどな」
「ちょ、ちょっと待って! 勇者って……あの勇者?」
「あのがどのなのかわからないが魔王を倒す勇者だ。フィリア教団のウォルターが死ぬ前に魔族は皆殺しにしても構わないって言ったんだとさ」
それからケビンは勇者召喚にまつわるあれやこれやを、呆然としているサキュバスたちに説明していく。それは勇者召喚からウォルターが殺されたことまで、教団がひた隠しにている事件を包み隠さずに。
そしてその説明が終わったケビンは、サキュバスたちに【無限収納】の中に回収していた服を着せていき、予定通り引っ越し準備を進めようとしていたが、リリスがそれに待ったをかける。
「ケビン、荷物を纏めるのに日にちをちょうだい」
「その必要はない。この街ごと引っ越すぞ」
「……は?」
ケビンの答えた内容に理解が追いつかないリリスやサキュバスたちは困惑してしまうが、その困惑させた犯人であるケビンはお構いなしに次々と建物を【無限収納】の中に回収していき、それを見せられているリリスたちは開いた口が塞がらなくなってしまう。
そしてケビンがひと通りの作業を終えると、サキュバスの街と言われていたこの場所は何もないただの空き地に成り果ててしまっている。
「……なに……これ……」
見渡す限りの視界には一切の建物がなくなり街外の景色を阻害するものがないので、サキュバスたちはありえない光景にただただ呆然とするしかない。今まで建物があった窮屈感のその一切がなくなり、視界の先には地平線すら見えている。
「よし、引っ越し準備終わり」
なんてことのないようにケビンがやり遂げた感を出していると、リリスが猛烈にツッコミを入れるがケビンは何処吹く風である。それからケビンは全員とともに転移をして帝都の東にある山脈の麓へとやって来た。
なぜケビンがここを選んだのかと言うと、帝都周辺は皇帝直轄地であり、更には帝国領の最東端に位置するからだ。候補としてはクララたちの集落であるケビンパレス付近も考えたが、果たしてサキュバスがドラゴンの集落の近くに住みたがるかと考えた結果、答えは『ない』という結論に至ったのだ。
それに魔王軍が仮に山脈越えを果たしてしまうと、サキュバスたちをまた移動させなければならないという手間が頭をよぎり、面倒くさいという結論に至ったことも含まれている。
そのような理由があったことにより、山脈の麓にある森林地帯をサキュバスたちの新しい集落にすることとしたのだ。
「ここ……どこ…………ってゆーか、何したの?! 何でいきなり場所が変わるのよ!!」
相変わらずケビンの有無を言わせない転移初体験をした者から出るツッコミに対して、ケビンは簡単に「転移魔法で移動したから」と答えるだけで、その言葉は明瞭簡潔ではあるものの、された側からしてみれば「もっと詳しく!」と言いたくなるような返答をしてしまう。
それから色々とリリスから問いただされてしまい、ここが皇帝直轄地でありケビンが帝国を統治している皇帝であることも伝えると、リリスは疲れた顔で「もういい……」と呟いて思考を放棄してしまった。
「とりあえず、ここら一帯は人が立ち入らないようにしている立ち入り禁止区域だ。立ち入るのは魔物討伐とかでやって来る嫁あたりだな」
そう説明し終えたケビンはサクッと木々を伐採していき【無限収納】の中に回収すると、残る切り株は転移でポンポンと抜いていく。すると、あっという間に拓けた土地が出来上がり、地面をならし終えたケビンはサキュバスの街にあった家の配置を覚えていなかったので、見栄えが良くなるようにポンポンと【無限収納】の中から出して並べていった。
「こんなもんかな」
完全に全自動でお引っ越しとなったサキュバスたちは、ケビンの凄まじさにもはや言葉は出ず、現実感のない体験をしてしまったことに対して、お礼を言うどころか微動だにできないほど呆気に取られている。
そしてケビンは最後に中央広場へ転移ポータルを設置して、サキュバスたちがいつでも帝城に遊びに来れるようにした。
「何か必要な物がある場合は帝都で買い物をしていいからな。帝都の民たちは魔族がうろついてても全く気にも止めないから」
「え……ありえないわ。だって魔族よ? 人族の敵よ?」
「多分、民たちはこう思うはずだ。『陛下がまた新しい嫁を攫ってきた』ってな。それに帝国では差別する者を厳罰に処している。その中でも帝都は俺の統治する都でもあるからそれが顕著に現れていて、異種族たちが共存しているんだ」
「異種族が共存……ありえない……」
「まぁ、異種族って言ってもほとんどが俺の嫁なんだがな。だから民たちも平気な顔で挨拶したり、街中を歩いていても疎んじるような真似はしない。だが、例外として別の国から来る行商人たちは別だ。まぁ、あからさまに差別したら処罰対象にはなるが」
「私たちが街中を歩いていてもケビンの嫁だってわかるの?」
「簡単にバレるぞ。みんなに嵌めた両薬指の指輪があるだろ? 帝都でそれをしているのは俺の嫁たちだけだ。しかもデザインが正妻と側妻で統一されていて、全く同じものだからな。民たちも見かけない女性を目にすると、まず指を見てから俺の嫁かどうかを判断基準としている」
「もし指輪をしていなかったら?」
「口説かれる」
「……何それ……」
「帝都が帝国で1番栄えているせいか、結構綺麗どころの女性たちが集まりやすくてな。独身男性はその女性たちを口説き落とすのに躍起になっているわけだ」
「つまり指輪をしていなかったら魔族であろうと口説かれるってこと?」
「そうなるな。現に学園の教師は一般的に差別対象の亜人族であるエルフやダークエルフが、自身の溜め込んだ知識を活かすために働いているが、見た目が若いままで変わらないからもの凄い人気が高いみたいだ」
「ということは……」
「サキュバスが街中に現れたら男どもが殺到するだろうな。エロい格好を自ら進んでしてくれるし、もし付き合えたら毎日ウハウハ気分に浸れるだろ? 搾り取られる可能性もあるが」
「変な人族ね……私たちは魔族だってのに」
「時代の流れだな」
今までの常識を覆されるほどのことを言われてしまったリリスであったが、その原因を作った張本人でもあるケビンは自身が他種族に手を出し過ぎて、民たちの常識をぶち壊してしまったことなど露ほども自分のせいだとは思っていない。全ては「平和になった時代の流れ」として、なるべくしてなったと本人だけが思っているのである。
こうしてサキュバスたちが新天地にお引っ越しをしたことにより、ケビンがウハウハしていたサキュバスたちのエロい衣装は、暖かい時期だけの期間限定になってしまったことは、この時のケビンはまだ気づいていなかった。
それに気づくのは北国ゆえか寒くなるのが当然でもある秋から冬の時期にかけて、サキュバスたちがモコモコ衣装に身を包んでケビンの前に現れた時だ。
それを見たケビンは当然ガックリと項垂れてしまい残念がるも、思考を切りかえたら『それなら寒くない格好でエロさを求めればいい』と思い、そのことをサキュバスたちに提案してはエロい格好冬バージョンをサキュバスたちに流行らせてしまう。
そして流行らせた服装の中に【童貞殺し】の服が含まれていたのは、エロスを求めたケビンのなせる技であろうことは、ケビンを知る誰の目にも明らかであった。
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