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第14章 聖戦

第470話 初戦が終わって

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 日も落ちて撤退後の喧騒が落ち着いた頃、セレスティア皇国軍の野営地である軍議用天幕では、タイラーとヒューゴが指揮官から戦後の報告を受けていた。

「戦死者及び行方不明者は5千。負傷者は重傷者から優先的に回復魔法にて治療中です」

「ちっ、やっぱりあちらさんの隠し球が効いているな……」

「短時間で相当な被害が出たようです。負傷者は全て回収できたのか?」

「それについてご報告したいことがございます」

「何だ? もしかしてあちらさんが負傷者を優先的に追撃して、回収ができなかったとかか?」

「いえ、現場にいた兵士からの報告で、重傷を負った仲間が突然消えたと」

「「……は?」」

 指揮官からの突拍子もない報告に2人は唖然としてしまい、再度問いただしたが指揮官の報告は変わらぬものだった。

「更には敵兵で重傷を負った者も消えたという報告が、下から多数上がっております」

「……おい……まさか……」

「攫われた……と捉える方がいいのかもしれません。もし仮にそうだとしたら何が狙いなのでしょうか。敵兵の傷者など邪魔でしかないでしょうに。仮に身代金目的で治療を施したあと捕虜として確保していても、支払いまでに金や物資が馬鹿みたいに消費されていきます」

「重傷者は全員消えたのか……? いや、死者がいる以上、全員じゃないはずだ」

「相手の意図が読めませんね」

「兵士たちの間では生贄ではないのか……と、相手が魔王ゆえにそのような噂話が広まっております」

「生贄ねぇ……」

「勇者召喚に対抗して悪魔召喚でも行うつもりでしょうか」

「とにかく噂の域を出ない話だ。兵士たちにはそんなもん信じるなと徹底させろ。くだらんことで士気を落とさせるな」

「はっ!」

 タイラーから指示を受けた指揮官は天幕を出ると、早速近場の者を見つけては指示通りのことをして、それを広めさせるのだった。

「はぁぁ……総団長は未だ夢の中……明日の開戦はどうなることやら……」

「もはや本国まで撤退するしか……」

「総団長が存命である限りそれは勝手に決めれねぇ。軍規違反になっちまう」

「総団長……引きますかね?」

「コテンパンにやられてんだ。多少は望みがありそうだが……あの正義感の塊は如何ともし難いな……」

「「はぁぁ……」」

 明日のことを思うと2人は溜息がこぼれ続けて、ガブリエルへ如何に聖戦を諦めさせるかの方法を考え込んでは、頭を悩ませてしまうのであった。


◆ ◇ ◆ ◇ ◆


 一方でエレフセリア帝国軍とアリシテア王国軍は、初戦の勝利によって活気づいていた。こちらはセレスティア皇国軍とは違いケビンの魔法によって死傷者0人となっており、勝利の美酒に酔いしれながら思い思いに戦場での戦いを仲間同士で自慢げに語らっている。

 そのような中でケビンはサラやマリアンヌの意志によって、セレスティア皇国軍から不本意ながら拉致した元重傷者たちをどうするかで悩んでいた。

「どうするかなぁ……」

「何を悩んでるの?」

 うんうん唸っているケビンを見ては、サラが話しかけて何か力になれないか相談に乗ろうとしている。その悩みの種を撒いたとは露ほども思わずに。

「捕虜の扱いとか初めてだからねぇ……こういうのって身代金と引き換えにするだろ?」

「そうねぇ。でもセレスティア皇国側で必要ないと思われたら、お金なんて払わないと思うわよ」

「そこなんだよなぁ……あいつらって金の亡者だから払いそうにないんだよ。かと言って、今更追い返してもバカリエルがまた戦力投入してきそうだし……」

 拉致した捕虜の対応として身代金を取るか送り返すかで頭を悩ませているケビンに、成り行きを見ていたフィアンマが意見をあげる。

「なぁ、捕虜たちの件はあたしたちに任せてもらえねぇか?」

「何をするんだ?」

「直属の部下も混じってるし、とりあえずは変な気を起こさねぇように大人しくさせておく。軍務担当だったから統制は得意なんだよ」

「ん? 騎士団も入ってたのか?」

「確認してねぇのか? 各色の騎士がいたのに」

「ああ、俺が見てたのは最初の方だけだからな。あとは兵士たちへ押しつけた」

「まぁ、とにかくやってみてもいいか?」

「わかった」

 こうしてフィアンマの案を採用したケビンは、セレスティアの4人組を引き連れて捕虜たちを纏めている場所まで足を運ぶと、そこには項垂れて座っては地面と睨めっこしている捕虜たちがいた。

「ちゅうもーく!」

 ケビンが声をあげると、下を向いていた捕虜たちが顔を上げてケビンの姿を捉える。そして口々に「魔王」と呟きをこぼしていた。

「俺は君たちのところで言う魔王だ。まぁ、今日の口上で自国の兵士たちにも自ら魔王って名乗ってしまったし、もう好きに呼んでくれ。ここまで来たのは君たちの今後についてだ。早い話が捕虜をどうするかの話し合いが終わったからな、その処遇について教えようと思う」

 捕虜の処遇と聞いた兵士たちは一様に顔面が蒼白になり、自分が殺される未来を想像してしまう。騎士とは違ってただの兵士に、国が身代金なんて払わないと自覚しているからだ。

 対して騎士であるものは自分の価値を知っているためか、悲壮な面持ちは変わらないが一般兵のように顔面が蒼白になることはなかった。

「あぁぁ、その感じだと殺されるって思ってる?」

 ケビンの問いかけに近場にいた兵士がおずおずと口にした。

「……ち……違うのですか?」

「そんなに死にたいの?」

「魔王に捕まっては死ぬしかないと……」

「はぁぁ……この中で生きたい人は挙手。死にたい人は手を挙げなくていいよ」

 ケビンがそう告げた内容を耳にした捕虜たちは、戸惑いながらも1人、また1人と手を挙げていき、最終的には全員の手が挙がる。

「何だ、死にたいやつはいないじゃないか。俺も君たちを殺したくない。殺すつもりならそもそも助けたりしないし」

「では、何故……? 国が一般兵に身代金を出すようなことはありません」

「ああ、それね。話すと長いんだよ、もの凄く……だから気にしないでいい」

 ケビンが本来の理由を教えたくないのか、もしくはなかったことにしたいのかわからないが、それを聞いたオフェリーが横から口を挟んだ。

「ケビン様はね~みんなを側妻にするつもりなの~」

「ちょっ、オフェリー!?」

 いきなりぶっちゃけてしまったオフェリーの暴露話にケビンが困惑すると、捕虜たちはオフェリーの言葉を頭の中で反芻しては、理解が追いつくと混乱しながら驚愕した。

「「「「「???!」」」」」

「だから~みんなはもう帰れないよ~お嫁さんになるしかないの~」

「そ、その……団長たちも捕虜ですよね……どうするのですか?」

「私は~帝国に亡命するつもりだよ~」

「な、何故!? 団長まで上り詰めたのに……」

「真っ先に捕虜となった団長に~罰がないと思う~? 帰っても碌なことがないよ~」

「そうだな。あたしたちの上司であるウォルター枢機卿は、男尊女卑の激しい人だから確実に罷免だな。最悪処刑される未来しか見えねぇ」

 無闇矢鱈に暗部のことを語って被害を増やすわけにはいかないと思ったのか、オフェリーは軍罰を示唆してフィアンマがその意図を理解したら、ありえる話を語って真実味を増すようにした。

「お前たちも軍務担当にいたならわかるだろ? セレスティア皇国軍人のほとんどが男だ。女で所属できていたのはそれなりに強かったからだぞ。あたしたちは捕まった時点で、ウォルター枢機卿から首切りされる運命だったのさ。身代金なんて端から出ることはねぇ」

「えっ……マジで!?」

 フィアンマの語った内部事情によって、ケビンはここにいる捕虜たちが身代金と交換することができないことを知ってしまい、当初の予定(ケビンの中だけの)が崩れ去ってしまった。

「で、でも私はウォルター枢機卿が直属の上司には当たらないので……」

 軍務担当ではない工作担当の騎士がそう言うと、今度はメリッサが口を開いた。

黄の騎士団イエローナイツならウォード枢機卿のことは知っているでしょう? あの人が私たちのために大切なお金を使うと思いますか?」

「お……思わない……です……」

茶の騎士団ブラウンーナイツは言わなくてもわかっていますよね?」

「……はい」

 ガックリと項垂れてしまった騎士たちとは別で、最後の望みをかけた青の騎士団ブルーナイツの騎士が声をあげる。

「私は青の騎士団ブルーナイツの騎士なので問題ないですよね?」

「それはどうかしら? 貴女に外交的な価値がありますか? お金を支払ってでも取り戻したい価値が。アルフィー枢機卿は外交的な価値を優先しますよ」

「そ……そんな……」

 ズバズバと希望を抱いていた騎士たちを切り捨てていく団長たちによって、捕虜となった騎士たちも一般兵と同様にガックリと項垂れてしまうしかなかった。

「はぁぁ……身代金がっつりウハウハ大作戦が……」

「ケビン様~そういうことですから~私たちは帝国に亡命するしかないのです~」

「みんなはそれでいいの? しれっとあちらの陣地へ送ろうか?」

「今更戻っても不審がられて、魔王のスパイとかで軍法にかけられそうです。身代金が無理な以上、捕虜の交換以外で戻る手立ては……」

「あぁぁ……それはないな。うちの兵を捕虜にしようとしたら戦況を有利に持っていって、うちが撤退するような状況にしないといけないからな」

「そりゃ無理な話ってやつだよ。古代龍のクララさんがいる時点で勝てる気がしねぇ」

「…………古代龍……?」

「今日、総団長をぶっ飛ばした着物の人だ。あれは古代龍が人の姿を取っているだけだ」

「えっ……存在して……」

「それだけじゃないよ~サラ様やマリアンヌ様がいる限り~セレスティア皇国軍に勝ち目はないのよ~」

「貴女たちの中でも体験した人がいるのではないですか? 知らない間に斬られていて、気づけば救護所へ飛ばされていたとか」

「そもそもな話、皇帝陛下が戦場にいる時点で詰んでんだよ。お前らだって白の騎士団ホワイトナイツが粛清されたのくらい知ってんだろ? あの時は全団長と総団長が目の前にいたのに、最初から最後まで手も足も出せず本陣で粛清して見せたんだぞ」

 次々と語られていくセレスティア皇国軍が勝てない理由を聞いている捕虜たちは、意気揚々と祖国を出発したのはいったい何だったのかと、改めて自分たちが誰に対して聖戦を仕掛けたのか自覚してしまう。

 だが、オフェリーがそのような中で、フィアンマの言った内容の間違いを指摘するのだった。

「違うよ~総団長はドラゴンの時に手を出してたわよ~ケビン様からボコられたけど~」

「そのあとはサラ様に蹴られていましたね。そしてマリアンヌ様に踏みつけられて……」

「フィアンマちゃんもだよね~おままごとって悪口を言って同じ目に合ったよね~」

「ぐっ……」

 フィアンマは思い出したくもない苦い経験をあっさりとオフェリーから言われてしまい、苦虫を噛み潰したような表情となる。

 それからケビンはとりあえずのところ捕虜たちを休ませるために、懐かしのテントを【無限収納】から取り出すと中の広さを拡張して、全員が寝れるようにしたらそこで休むように伝えるのだった。

「ありえねぇ……」
「見た目と中身が違うよ~」
「このような力を持った相手に、私たちは戦いを挑もうとしていたのですか……」
「ケビン君相変わらず凄いね」

「これが魔王の力……」
「勝てるはずがない……」
「規格外が過ぎる……」

 そのような時にフィアンマが“規格外”の単語に反応を示して、ケビンへ話しかける。

「皇帝陛下ってギルドカードを持ってたよな? あれってカトレアが前に聞いてきたんだけどよ、2枚目だったりするのか?」

「ああ。サブカードをあの時は見せたんだよ。名前も偽名だったし」

「本物を見せてもらってもいいか? 総団長を軽くあしらうような人のランクが知りたい」

「きっと総団長クラスだよ~2Sかな~? もしかしたら総団長をあしらうくらいだから~到達不可能と言われている3Sってことも~」

 その言葉に興味を示したのか他の捕虜たちまで集まってきては、ケビンの持つ1枚目のギルドカードに興味津々であった。

 そしてケビンが本来のランクであるギルドカードを見せると、場は一気に沸き立つのである。

「ちょっ、これって眉唾物の話じゃなかったのかよっ!?」
「真っ黒だ~持っている人を初めて見たよ~」
「まさか生きているうちに、これを見られる日がこようとは……」
「やっぱり……」

「あれって……まさか……」
「ギルドが面白半分で作ったと巷で噂されていた……」
「最上ランクのブラックカード……」
「そのランクはXランク……」
「1人で国を滅ぼせる規格外……」

「はぁぁ……こりゃ、セレスティア皇国は終わりだな」
「サラ様のご子息だもの~」
「そういえば……サラ様も1人で滅ぼせるようなことを言ってませんでしたか?」
「サラ様は元々アリシテア王国では伝説の冒険者だからです。1人でドラゴンをポンポン倒しちゃうような人なので、王国では1人で軍を相手にできると言われていましたし……」

「ついでに言うと母さんも同じXランクだから」

「「「「「えぇぇーっ!?」」」」」

「戦争の相手はXランクが2人で、更には古代龍とか……ヤバすぎんだろ、帝国!」
「良かった~サラ様に気に入られて~」
「確かにオフェリーの命乞いがなければ地獄を見ていましたね」
「マリアンヌ様やアブリルさんもいますし」

「私……もう、亡命する……」
「私も。側妻……アリかも……」
「私は側妻になる」
「魔王様の花嫁かぁ……」
「処刑されるよりそっちの方が幸せだよ……」
「これを機にスローライフでもしようかな……」

 こうしてケビンの本来のギルドカードを見た面々は、この際だからと腰を落ちつかせては色々なことを質問していき、捕虜たちもいつの間にか悲愴感が消えていた。今となっては『必要ないから』と、本国へ送り返されることの方が心配となっている。

 そして時間も頃合となったところで質問会を終わらせると、ケビンは捕虜たちのことをフィアンマたちへ任せて携帯ハウスへと戻っていくが、助けた女の子たちによって所帯が増えたために、その携帯ハウスはケビンが更に拡張させて全員で休めるようにしている。

 当然ケビンの携帯ハウスを見た女の子たちは唖然としてしまうが、お世話係が定着したのかアブリルが説明を行い女の子たちを落ち着かせていた。

 その携帯ハウスへ戻ってきたケビンはサラやマリアンヌに捕まり、お風呂に入ることとなる。出かける前にケビンは先に休むように伝えていたが、どうやら待っていたようだ。

 そこへ参戦したのはシーラとクララ、アブリルで、更には助け出した女の子たちまでお風呂に入ることとなる。

「まぁ、ないとは思ってたけど怪我をしていなくて良かったよ」

 サラの体を洗っているケビンがそう言うと、サラはニコニコしながら言葉を返す。

「心配してくれていたのね。お母さん嬉しいわ」

「大事な人だからね。まぁ、怪我をしていたとしても治療して消すけど。はい、終わり。湯船に浸かって温まって」

「ありがとう、ケビン」

 ニコニコ顔のサラが洗われていた近くには、既にマリアンヌたちが順番待ちをしていた。そしてケビンがサラの体を確認したためか、マリアンヌもノリノリでそれに便乗しようとする。

「ケビン、私の時も隅々まで怪我をしていないか見てね」

「はいはい」

 それからケビンは全員を洗ってお風呂を済ませると、女の子たちには別室を貸し出し、ケビンたちはいつもの部屋で眠ることになる。その時にクララがバニー姿になって可愛がられたことにより、サラやマリアンヌ、シーラやアブリルも参戦して初戦の夜を終わるのであった。
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