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第12章 イグドラ亜人集合国

第342話 初心に戻ってR

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 翌日、夢見亭の朝食を食べ終えたケビンは、クララと一緒に共有区画にある冒険者ギルドへ向かうことにした。

「主殿よ、クエストでも受けるのか?」

「面白いのがあればね」

 やがて辿りついた冒険者ギルドは人族をあまり見かけず、他種族ばかりがたむろしていた。

「あまり人がおらぬのう」

「人と魔族以外の者たちのホームタウンだから仕方ないだろ」

「掲示板にでも行くかの」

「そうだな」

 ケビンはクエスト掲示板で面白いものがないか探しながら、周りで騒いでる連中から有益になりそうな情報を取捨選択していた。

 クララはクエスト自体に興味はなく、自身に関係のないランクまで冷やかしで見ているが、クララが人族のためか絡むような輩はおらず、ケビンとしてもそこは安堵できた。その理由はクララの場合、肉体言語ですぐ解決しようと動くからだ。

 ケビンがクエストの紙を剥ぎ取ると、クララが反応して近づいてくる。

「面白いものがあったのか?」

「いや、クズミさんに会いに行くとしても朝イチだと失礼だからな。それまでの暇つぶしだ」

「面倒だのう」

 ケビンがサッと貼り紙をクララに差し出すと、意味のわかっていないクララは首を傾げてしまう。

「俺のギルドカードは目立つからクララが受けるんだよ」

「主殿よ、私を使い勝手のいい女と思ってないか?」

「思うわけないだろ?」

「怪しいのぅ……いっそのこともう1つギルドカードを作れば良いではないか。別に禁止されておらんのだろ?」

「はぁぁ……それもそうだな。毎回誰かに頼むのも不便だし、街の出入りでも役に立つな。よし、ここで作っておくか」

「それがよい。その2枚目でプラチナカードとやらを目指せばよかろう?」

「おっ!? クララ、冴えてるじゃないか! そうか……2枚目でSランクのプラチナカードを手に入れればいいんだ」

「私は古代龍だぞ。知識の宝庫なのだ。冴えているのは当たり前であろう」

「知識は一部に偏っているけどな」

 そしてケビンたちは受付に向かうと、まずはケビンの2つ目のギルドカードを作成する。登録時の名前は以前使っていたケンにして、職業は相変わらず全般にした。

 久しぶりに見るFランクのギルドカードで、ケビンのテンションは上がり始めて受付嬢に温かい目で見られるのである。

「よし、ゴブリンを狩りに行くぞ、ゴブリン!」

「主殿よ、こっちのクエストはどうするのだ?」

「そっちはクララがついでに受ければいい。俺はゴブリンだ。今日中にEランクへランクアップさせるぞ!」

 ケビンの意気込みは周りの冒険者たちにも聞こえて、新人の冒険者と思われて温かい眼差しでエールを送るのだった。

 その理由として、ここで新人登録する人族は基本的にイグドラ出身で、他国にいるような悪人とは思われてなく、そもそも他国の人族がイグドラまで来て新人登録するとは思っていないからだ。

 そしてケビンたちは街の外へやってきて早速ゴブリン狩りに興じる。

「初心者といえば鉄剣だな」

 ケビンは【創造】で簡素な鉄剣を作り出すと装備して、【マップ】を使わずに気配探知だけでゴブリンを捜し始める。

 森をさまようこと十数分で、気配探知に引っかかった最初の犠牲となる魔物の元へ向かった。

「くそ、ホーンラビットか!」

「主殿よ、倒すのか?」

「ああ、ハズレだがついでに倒す。自由なる風よ 刃となりて 我が敵を断ち切れ《ウインドカッター》」

 ケビンが詠唱をして風の刃を作り出すと、ホーンラビット目掛けて撃ち放った。

 撃ち放たれた風の刃は寸分違わずホーンラビットの首へ到達して、胴から首を切り離すとその命を断つ。

「詠唱か? 何故そのようなことを」

「初心に戻って初心者っぽく戦うからだ。俺は今Fランク冒険者をやっているんだ」

「Fランクがどのようなものか知らんが、初心者があっさり魔物を倒すのか?」

「ぐっ……そこはご都合主義だ」

「便利な言葉よの」

「と、とりあえず解体だ。初心者は解体を覚えなきゃ、魔物というお荷物で溢れかえるからな」

「解体も手ずからか……」

 ケビンはテンションが上がってなんちゃって初心者を演じていたが、クララは呆れた視線を向けると面倒なことをしているケビンのあとについて行くのだった。

 そして、森の中を進むケビンたちは十数体倒してようやくゴブリンと相見えた。ここまでに出会った敵はホーンラビットにフォレストウルフという、ケビンにとってどうでもいい魔物だけだったのだ。

「よっしゃ、やっと本命だ」

 ようやく本命に会えたケビンは魔法で倒すのではなく、自ら作り上げた簡素な鉄剣を右手に構えて、手加減に手加減を重ねる完全な手抜き状態でゴブリンへ突っ込んで行った。

「グギャギャ!」

「勝負だ、ゴブリン!」

 傍から見れば児戯に等しい剣術でゴブリンと剣戟を交わすケビンは、わざとヒヤッとするような動きを見せつつ初心者剣術を真似ていた。

「嫁たちが子供っぽいところがあると言うたのはこういうことか……」

 呆れているクララを他所に、ケビンは少しずつゴブリンへダメージを蓄積していき、ようやく勝負を終わらせるのであった。

「ふぅ、ふぅ……さすがはゴブリン……中々強い相手だったな」

 それからもケビンはゴブリンを見つけては、初心者剣術で勝負をふっかけて倒していくが、それを大人しく見ていてついて行くだけだったクララから終了の報せを告げられてしまう。

「主殿よ、そろそろ飯時だ。私のクエストも終わらせてお昼を食べに戻らぬか?」

「もうそんな時間か……よし、今日はこれくらいで終わりにしてクララのクエストをするか」

 そう言ったケビンはFランクギルドカードを【無限収納】へしまうと、中からXランクギルドカードを取り出すのである。

「それは意味があるのか?」

「こうしないとFランクギルドカードの方に、クララのクエストの討伐対象が履歴に残ってしまうんだよ」

 ケビンがこのことに気づいたのはだいぶ昔のことで、【無限収納】の中にギルドカードを入れたままにしておいたら、いくら魔物を倒しても討伐カウントが増えていない事実があったからだ。

 そのことをサナに相談したところ【無限収納】は時間停止の効果があるため、現実の時間が動いている中で魔物を倒していても【無限収納】の中では時間が停止したままなので何も変化が起こらないとのことだった。

 それ以来、ケビンは戦う前には基本的にポケットへギルドカードを突っ込んで、討伐カウントを更新していく手段に切り替えたのである。

 こうしてギルドカードの交換という地味な準備が終わったケビンは、【マップ】で討伐対象を検索してサクサクと現地へクララとともに向かうのであった。

 クララの受けたクエストの討伐対象は、フォレストタイガーという森林地帯に生息する獰猛な魔物で、ケビンはブラッディタイガーとどう違うのかさっぱりわからなかった。

 だが、それも敵に会うまでのことで、フォレストタイガーを目の当たりにしたら違いがすぐにわかってしまう。

「緑っ!?」

 ケビンが驚きで声を上げたことによって、フォレストタイガーに気づかれてしまい、大きな咆哮をあげられてしまうのである。

「主殿よ、フォレストタイガーなのだから緑色なのは決まっておろう」

「いや、だって在り来り過ぎないか!? ブラッディの方がまだ納得できる理由だったぞ!」

「そういうものだと納得せい」

 ケビンとクララは呑気に会話を交わしているが、実際はフォレストタイガーの猛攻を難なく躱しながらの会話である。

「で、主殿よ、別にあれを倒してしまっても良いのだろう?」

『フラグ……キターッ!』

『縁起でもないことを言うな!』

「あまり素材を痛めるなよ?」

「わかっておる」

 サナが余計なことを言ってしまったため、ケビンは過剰に反応してクララへ万全のサポートを施すのである。

「なぁ、主殿よ。そなたの愛が充分に伝わってきて嬉しいのだが、雑魚相手に過剰ではないか? これでは手加減の難易度があがるぞ」

「それもまた己の糧とすればいいだろ?」

 ケビンは万が一、億が一でも不測の事態があってはならないと、たとえ過剰となろうが知ったことではなく、クララへバフをかけまくるのであった。

 そのような中、クララは手加減の難易度が跳ね上がった状態で、赤子を相手にするかの如く攻撃していき、ちまちまとダメージを与えてはフォレストタイガーを追い詰めていく。

『これはまさしく! 具〇堅のちょっちねーパンチ!』

『いや……ただの殴打だろ……』

 サナとケビンが会話している中で、クララは最後の攻撃を繰り出していた。

「これで終いだ」

 クララからの最後の1撃がフォレストタイガーへ決まって、フォレストタイガーのその巨体を地に沈みこませるのであった。

「うぅむ……頭蓋が割れてしもうたか。主殿の愛で手加減が難しいぞ」

「頭蓋くらい問題ない。使い道はないからな」

 それからフォレストタイガーを回収したケビンたちは、のんびり街へと戻るのであった。

 街についたケビンたちは、冒険者ギルドへ早速クエスト達成の報告へ向かう。

「お姉さん、常駐型クエストの達成処理をお願い」

「あら、ゴブリンを倒されたのですか?」

 ケビンは冒険者登録を担当した受付嬢へ話しかけると、ケビンが出発前にゴブリンを倒すと意気込んでいたのを覚えていたようである。

「探したんだけどあんまりいなかったよ。ほとんどホーンラビットでフォレストウルフが少し混じってるくらい」

「それでは討伐証明とギルドカードの提出をお願いします」

「バラバラだけどここで出していいの?」

「袋に纏めていないのですか?」

「【アイテムボックス】へそのまま入れ込んだから」

「ああ、なるほど。ということは、素材の買い取りとかもございますか?」

「あるよ」

「では、解体場へ参りましょう」

 ケビンたちは受付嬢に連れられて解体場へやってくると、ケビンとクララの倒した魔物の討伐証明と素材を全部出した。

 クララがAランク冒険者であるためか、相当数を出しても職員に驚かれることはなく、すんなりと討伐確認と買い取りが終わる。

 しかし、中へ戻ってクエスト達成の処理手続きのため預けたギルドカードの討伐履歴を見た受付嬢に驚かれてしまうのだった。

「ケンさん、1人で討伐されたのですか!?」

「そりゃあね、1人で倒さないと今日中にEランクへ上がれないだろ?」

 それから受付嬢はギルドマスターへ報告をして、ケビンは晴れてEランク冒険者へランクアップする。

「有言実行ですね。期待のルーキー現るといった感じですか」

「Eランクになったからルーキーは卒業でしょ?」

「冒険者へ登録して1日目じゃないですか。まだまだルーキーですよ」

 そのあとはクララのクエスト達成の処理手続きを済ませたら、ケビンたちはギルドをあとにしてクズミの屋敷へと向かうのであった。

「あれ……今日はいない……」

「仕事ではないのか? 大商人なのであろう?」

「はぁぁ……こういうことってたまにあるよな。タイミングが全く合わなくてすれ違いばかりが続く人とか」

「そのうち会えればよかろう? プリシラたちも情報収集に打ち込んでおるようだしの」

「そうだな。ここに飽きたら帝城へ帰って通えばいいだけだしな」

 2日連続で会えなかったケビンはクララの言う通り特に気にするでもなく、そのまま2人で夢見亭の部屋へと帰っていくのであった。


◆ ◇ ◆ ◇ ◆


 その日の晩に、ケビンはララとルルにお願いをして一緒に抱くことを了承してもらう。

 そして携帯ハウスの寝室でケビンは更なるお願いをするのである。

「感覚共有を使ってくれない?」

「え……ですが……」

「わかりました!」

 ケビンの言葉にララが戸惑いを見せるも、ケビン教教祖であるルルは即答で了承するのであった。

 それからケビンは2人を脱がせると自身の服も脱いで、ララにキスをして舌をねじ込ませていく。

「ん……んはぁ、れぇろ、くちゅ……ケビン様……にちゅ、くちゅ、じゅる……」

「ああ、口の中に尊いケビン様の御舌が……入ってないのに掻き回されているようです」

「んちゅう……あ……んっ……れぇろ、れぇろ、じゅる……」

「そ、そんな……ケビン様の御手が胸を……胸を……ああ、揉まれてる……揉まれています……感じちゃう……触っているのはお姉ちゃんの胸なのに……この体験、尊い……」

 ララを攻め立てている行為にルルが実況をして喋っていると、ケビンは思わず手を止めてルルを見るのだった。

「ああっ、やめてしまわれるのですか? この神の試練の如し貴重な体験を」

「はぁぁ……ルル……」

 さすがにララも横で狂信者的な発言を聞いていたら、盛り上がるものも盛り上がらず、ジト目でルルを見てしまうのである。

「ルル、その発言って我慢できそう?」

「何を仰るんですか、ケビン様。ケビン様の尊さを我慢するなど信徒にあるまじき行為です」

「ララ……ルルに魔法をかけてもいい?」

「お願いします。私もこのままでは最高ではない初体験になってしまいそうですので」

 ケビンはララから許可をもらえたことで、ルルに対して催眠魔法をかけるのである。

「《ヒプノシス》 ルル、今から君は3つ数えたのち俺が解除って言うまで、ケビン教のことは一切忘れてララの妹である普通の女の子になる」

「……はい……」

「3……2……1……」

 ケビンがカウントを終わらせると虚ろだったルルの瞳に覇気が戻って、頬を染めながらケビンを見つめていた。

「ルル、ケビン教って知ってる?」

「いえ、初めて窺いました。名前からしてケビン様の宗教ですか?」

「いや、知らないならいいよ。さ、続きをしようか、ララ」

 ケビンがララの体をまさぐり始めて愛撫を再開すると、先程とは違ったルルの反応が返ってくる。

「んっ……ケビン様……んちゅう、くちゅ、はむ……」

「ああ、お姉ちゃん、感じているんだね……ルルにも伝わってくるよ……気持ちいい……」

 ルルが随分と大人しくなったところで魔法の効果があったと感じ取った2人は、快楽にのめり込もうとお互いに意識しだしていく。

「あっ……ケビン様……おっぱい気持ちいいです……んっ、あっ……」

「ララのおっぱい柔らかくて気持ちいいよ」

 ケビンはララを優しく寝かせながらその胸にしゃぶりついた。

「「んあっ!」」

「あんっ、ケビン様、ケビン様ぁ……んんっ……あっ、あっ……んっ……」
「凄い……凄いよ、お姉ちゃん……あんっ、あんっ……私まで気持ちよくなる……」

 ケビンがララへどんどん快楽を与えていくと、舌を這わせながら秘部まで到達して、毛の生えていない縦筋を舌でなぞっていく。

「「ひゃんっ! あっ、あっ、んっ……」」

「毛がないからアソコが丸見えだよ?」

「恥ずかしい……言わないでください……」
「元々、生えてこないんです……」

 ララの閉じている縦筋を開いてケビンが舌を這わせると、ララとルルの2重奏が室内に響きわたる。

「「あんっ、あんっ、んん……」」

「ケビン様、何かきます……」
「お姉ちゃん、私も……」

「「んあっ、あんっ、んっ……ダメ……くる、きちゃう……あっあっ、あっ……んん――!」」

 2人が絶頂すると今度はルルの方へケビンが移動して、同じように攻め立てていくため、ルルの秘部を広げるのだった。

「ルルのアソコも丸見えだ」

「見ちゃいやぁ……広げないでぇー」

 ルルが恥ずかしがっているのを見て、いつもとは違う雰囲気にギャップを感じたケビンは念入りに舐め始めた。

「「ああっ、あんっ、んんっ……またくる……きちゃう……あっ……あっ……くる、くるっ……んあっ――!」」

 再び絶頂した2人が肩で呼吸を繰り返していると、ケビンはララをルルの上に跨らせて四つん這いにさせる。

「ルル……」
「お姉ちゃん……」

 見つめ合う2人は自然と唇を重ねて、お互いの舌を絡め始めた。

「「んちゅう……れぇろ、にちゃ、じゅる……はむ、くちゅ、くちゃ……」」

 2人がキスに熱中しているところでケビンは愚息を2本にすると、2人の秘部へ宛てがって挿入を始める。

「「あ……」」

「きてる……」
「入ってきてるよぉ……」

「「いたっ……んん……んっ……」」

 やがて奥まで到達したケビンはゆっくりとストロークを始めて、愚息を馴染ませていく。

「「んん……あ……ん……」」

 しばらく続けていたら2人も気持ちよくなってきたのか、堪える声よりも快感を感じている声の方が多くなってきたので、ケビンは本格的に動き始めた。

「「あっ、あんっ、あんっ……凄い、凄いよ……気持ちいいので溢れちゃう……んあっ、あんっ、んんっ……」」

「ルル……」
「お姉ちゃん……」

「「ひゃんっ、はぁ、ふぁ……んちゅ、くちゅ、れぇろ……にちゅ、くちゅ、じゅるる……んはぁ……あんっ、あんっ……」」

「そろそろ2人の中に出すぞ?」

「「きて……きてください……ケビン様のおちんぽ汁をいっぱい注いでください。私たち双子を孕ませてぇ!」」

「任せろ!」

「「んあっ、あんっ、んっ……中で大きく、大きくなってる……出して、出してください……1番奥で全部出してください……はぁ、あっ、くるっ……いっちゃう……んあっ、あっあっ、くるっ、くるっ……出してぇ――!」」

「くっ!」

 2人の絶頂とともに締めつけてくる膣へケビンは大量に吐き出していき、しばらくの間どくどくと流し込んでいた。

「「熱いのがいっぱい……まだ出てる……」」

「はぁはぁ……」

「「ケビン様……もっと愛してください」」

「ああ、帰るまでとことんやるぞ」

「「はい……私たちをお好きにお使いください」」

 その後、感覚共有でのセックスにはまりこんだ3人は、心ゆくまでお互いの体を貪り合うのであった。
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